介護職に必要なスキルは「コミュニケーションスキル」「その他専門的なスキル・知識」「コンプライアンス」などがあります。
この記事では、今まで3,000人以上のキャリアチェンジを支援してきた当社・株式会社オープンアップITエンジニアが、現役で介護職として働いている方120人にアンケートを実施し、介護職として必要とされるスキルについてランキング形式でまとめたものです。
また、未経験から介護職を目指している方のために、スキルの身につけ方や介護職に向いている人はどんな人なのか?についてもまとめています。
介護職への転職やキャリアチェンジを目指している人はぜひ参考になさってください。
【アンケートの調査概要】
- 調査期間:2023年12月7日~12月8日
- 調査機関:アイブリッジ株式会社
- 調査対象:現職の介護職の人120名
- 調査方法:インターネットのアンケートツールを活用した調査
※複数回答可の設問では、回答数の合計が120にならない場合があります。
この記事の目次
【120人が回答】介護職に必要なスキルランキング
順位 | スキル | 回答数 |
---|---|---|
1位 | コミュニケーションスキル | 68 |
2位 | その他専門的なスキル・知識 | 48 |
3位 | コンプライアンス | 37 |
4位 | ビジネスマナー | 32 |
5位 | 問題解決スキル | 32 |
6位 | 論理的思考 | 25 |
7位 | 情報収集スキル | 18 |
8位 | リーダーシップスキル | 18 |
9位 | 分析スキル | 17 |
10位 | 言語化能力 | 10 |
上記が必要なスキルの一覧です。では、それぞれのスキルがなぜ必要とされるのかを順に考察していきましょう。
1位:コミュニケーションスキル
介護職に必要なスキル1位はコミュニケーションスキルで、回答数は68件。全体の19%を占める割合でした。
介護職にとってコミュニケーションスキルは、利用者との信頼関係構築、適切な介護提供、チーム医療への貢献、負担軽減、モチベーション向上など、あらゆる側面で重要な役割を果たし、質の高い介護サービス提供と利用者満足度の向上に不可欠な要素となります。
2位:その他専門的なスキル・知識
介護職に必要なスキル2位はその他専門的なスキル・知識で、回答数は48件。全体の13%を占める割合でした。
介護職にとって、専門的なスキル・知識は、利用者の心身の状態を正確に把握し、個々に最適な介護計画を作成・実行するため、また、介護保険制度や医療・福祉に関する知識を活かして、利用者や家族のニーズに包括的に対応し、質の高い介護サービスを提供するために必要不可欠な要素であり、利用者の尊厳を守り、自立支援や生活の質向上に貢献する重要な役割を果たします。
3位:コンプライアンス
介護職に必要なスキル3位はコンプライアンスで、回答数は37件。全体の10%を占める割合でした。
介護職にとってコンプライアンスは、利用者の人権擁護、法令遵守、事業所の信頼確保、倫理的な介護実践、リスク管理、利用者と職員の安全確保、質の高い介護サービス提供、介護業界全体の健全な発展など、介護サービスの根幹に関わる重要な要素であり、利用者の尊厳を守り、安心して介護を受けられる環境を構築するために不可欠な基盤となります。
4位:ビジネスマナー
介護職に必要なスキル4位はビジネスマナーで、回答数は32件。全体の9%を占める割合でした。
介護職にとってビジネスマナーは、利用者やご家族、関係者との円滑なコミュニケーション、信頼関係構築、プロ意識の表れ、職場の雰囲気向上、チームワーク強化、質の高い介護サービス提供、事業所のイメージ向上、介護業界全体の信頼回復など、対人関係や組織運営の基盤となる重要な要素であり、利用者中心の質の高い介護サービスを提供するために必要不可欠な素養となります。
5位:問題解決スキル
介護職に必要なスキル5位は問題解決スキルで、回答数は32件。全体の9%を占める割合でした。
介護職にとって問題解決スキルは、利用者やご家族の抱える様々な課題やトラブルに対し、迅速かつ適切に対応し、利用者の安全と安心を守るために必要不可欠な要素であり、介護現場における様々な問題を効率的に解決し、質の高い介護サービスを提供するために不可欠な能力となります。
6位:論理的思考
介護職に必要なスキル6位は論理的思考で、回答数は25件。全体の7%を占める割合でした。
介護職にとって論理的思考は、利用者の状態を正確に観察・分析し、適切な判断を下し、適切な介護計画を作成・実行するために必要不可欠な要素であり、介護現場における様々な課題を効率的に解決し、質の高い介護サービスを提供するために不可欠な能力となります。
7位:情報収集スキル
介護職に必要なスキル7位は情報収集スキルで、回答数は18件。全体の5%を占める割合でした。
介護職にとって情報収集スキルは、最新の介護技術や知識を常に学び続けること、利用者やご家族のニーズを正確に把握すること、適切な介護計画を作成・実行すること、チーム医療への貢献、業務効率化など、あらゆる側面で重要な役割を果たし、質の高い介護サービス提供と利用者満足度の向上に不可欠な要素となります。
8位:リーダーシップスキル
介護職に必要なスキル8位はリーダーシップスキルで、回答数は18件。全体の5%を占める割合でした。
介護職にとってリーダーシップスキルは、チームをまとめ、目標達成に導くために必要不可欠な要素であり、チームワーク向上、モチベーション維持、質の高い介護サービス提供、利用者満足度の向上、事業所の発展など、介護現場の様々な場面で重要な役割を果たします。
9位:分析スキル
介護職に必要なスキル9位は分析スキルで、回答数は17件。全体の5%を占める割合でした。
介護職にとって分析スキルは、利用者の状態や変化を正確に把握し、適切なケアプランを作成・実行するために必要不可欠な要素であり、利用者一人ひとりに最適な介護サービスを提供するために不可欠な能力となります。
10位:言語化能力
介護職に必要なスキル10位は言語化能力で、回答数は10件。全体の3%を占める割合でした。
介護職にとって言語化能力は、利用者やご家族との円滑なコミュニケーション、記録作成、情報共有、チームワーク強化、質の高い介護サービス提供、利用者満足度の向上など、あらゆる場面で重要な役割を果たし、介護現場の質向上と利用者の幸せに貢献する重要な能力となります。
介護職に必要なスキルを身につけるには?
介護職に必要なスキルは上記のとおりです。では、これらのスキルはどうすれば効率よく身につけることができるのでしょうか?主な方法は下記2つです。
- 未経験OKの企業に転職・キャリアチェンジして実地で学ぶ
- スクールに通って資格の取得と合わせて学ぶ
順に解説していきます。
未経験OKの企業に転職・キャリアチェンジして実地で学ぶ
企業の中には前職のスキルや経験を問わず「未経験OK」で雇用してくれるところがあり、入社後に研修や実際の業務の中で、実践的なスキルを身につけることができます。
給料をもらいながら、その職業に必要なスキルや知識を学ぶことができるのは大きなメリットであり、スキルを身につければ即戦力として活躍することも見込めますし、キャリアアップの可能性が広がります。
ただし、未経験OKの企業に転職・キャリアチェンジする際には、自分に足りないスキルが何なのか棚卸しして明確にしておきましょう。
加えて、企業研究をして、その企業が本当に自分に合っているのか、自分の身につけたいスキルを学ぶことができるのかを判断しておくことが重要です。
スクールや通信学習で資格の取得と合わせて学ぶ
もうひとつは「スクールや通信学習で学ぶ」方法です。
スクールでは、プロの講師が体系的にスキルを教えてくれます。また、通信学習では資格取得を前提としたコースやカリキュラムを選ぶことで転職・キャリアチェンジの際に有利な資格も同時に取得できるため、効率よくスキルを身につけるだけでなく「手に職をつける」ことも可能です。
ただし、スクールや通信学習は、スクールの質(カリキュラムの内容や講師の質、対応時間や取得可能な資格の種類など)と、未経験OKの企業と違い費用がかかる点に注意が必要です。
なお、特定の資格によっては国が資格取得を支援する「教育訓練給付金」という補助金制度が適用となり、安く受けられる場合もあります。
※例:スクールなら「Winスクール」「TAC」通信学習なら「ユーキャン」などが代表的です。資格を取りたい方はスクールや通信学習で学ぶことも検討してみましょう。
介護職に向いている人の特徴
次に介護職に向いている人はどんな人なのでしょうか?同じく現職の介護職の方に聞いたアンケートの結果では、下記のような性格の人が介護職に向いているとの回答がありました。
- 聞き上手
- 忍耐力が高い・粘り強い
- 協調性が高いチームワークを大切にする
より詳しくは下記記事で書いていますので合わせてお読みください。
※詳細:介護職に向いている人の性格・特徴ランキング!【現役介護職120人が回答】
介護職に必要なスキルに関するその他の疑問と答え
最後に、その他介護職に必要なスキルが気になる方がお持ちの疑問について回答します。
介護職の仕事内容とは?
介護職の仕事は、高齢者や障がい者の方々の日常生活をサポートすることです。具体的には、食事や入浴、排泄などの身体介護、掃除や洗濯、買い物などの生活援助、リハビリテーションの補助などがあります。また、利用者の方とコミュニケーションをとったり、心身の状態を観察して記録したりすることも重要な仕事です。介護職は、利用者の方々が安心して生活できるように、様々な知識と技術を活かしてサポートします。
介護職の仕事は、体力を使う仕事もありますが、利用者の方々に感謝されたり、笑顔を見られたりしたときは、大きなやりがいを感じることができます。
介護職は未経験から転職・キャリアチェンジできる?
結論、介護職に未経験から転職・キャリアチェンジすることは可能ですが、しやすい年齢は30歳前までと覚えておくといいでしょう。
これは、20代のうちであれば未経験の職種に転職してからも経験を積んだり勤務する期間が長く、知識やスキルを新たに身につけるスピードも早いためと考えられます。
逆に30代以上の転職となると、実績や経験を重視して見られるようになるため、年齢を重ねるにつれてハードルは徐々に高くなっていきます。
現に、当社が実施したキャリアチェンジに関するアンケートでは、未経験から転職・キャリアチェンジをした人の約8割が「32歳までの間で行った」と回答しています。
ちなみに、「今まで経験した職種と近いジャンルの職種へ転職・キャリアチェンジすること」、「将来のキャリアプランを考えること」で、より成功率をあげられるとの回答もありますので、より詳しくは下記記事をご覧になってみてください。
※詳細:キャリアチェンジとは?転職理由・最適なタイミング・メリット/デメリットを職種別に解説【独自調査】
介護職に必要なスキルを身に着けて、転職・キャリアチェンジを有利に進めよう
冒頭でも書いたように、介護職に必要なスキルは「コミュニケーションスキル」「その他専門的なスキル・知識」「コンプライアンス」などがあります。
事前に身に着けておくことで、未経験から転職・キャリアチェンジした場合でも早く仕事に慣れることができたり、評価・給与があがったりなど、多くのメリットが得られるでしょう。
この記事でご紹介したスキルはすべて現職の方たちが回答したリアルな結果になっていますので、ぜひ参考にしてください。
なお、未経験の職種へ転職・キャリアチェンジを目指している人は「キャリアチェンジとは?」の記事も合わせてお読みください。
キャリアチェンジを経験した人に当社が独自にアンケートを実施し、キャリアチェンジすることのメリット・デメリットやコツなどをランキング形式でご紹介しています。
また、職種ジャンルごとのデータまで幅広くまとめています。具体的に目指したい職種が決まっている人も、「とにかく今の職種をやめてキャリアチェンジしたい」と漠然と思っている人にも参考になると思います。
※詳細:キャリアチェンジとは?転職理由・最適なタイミング・メリット/デメリットを職種別に解説【独自調査】
この記事の監修者・著者
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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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