サーバーエンジニアとはどんな職種?
サーバーエンジニアの仕事内容とは?
サーバーエンジニアに興味がある人のなかには、このような疑問を感じる人もいるでしょう。
この記事では、サーバーエンジニアの特徴や仕事内容を解説したうえで、必要なスキル・プログラミング言語、スキルの学習方法などを解説します。
この記事の目次
サーバーエンジニアとは?
サーバーエンジニアとは、サーバーの構築と運用・保守をする職種です。
サーバーエンジニアが扱うサーバーは、社内向けのシステムのサーバーから、社外に向けたサービスのサーバーまで多岐に渡ります。
サーバーエンジニアの役割は、サービスやシステムを運用する上で、サーバーのトラブルが無いよう設計や管理をすることです。障害が発生した際にはその対応も求められます。
従来のサーバーエンジニアは物理サーバーの構築がメインでしたが、クラウドサービスが普及しつつあることから、サーバーのクラウド化に携わることも増えています。
サーバーエンジニアの平均年収
サーバーエンジニアの年収は、所属する企業や自分のスキルによって差がありますが、約400~500万円が相場といわれています。
マイナビAGENTのデータによると、正社員サーバーエンジニアの平均年収は465万円。20代で418万円、30代が501万円です。
ちなみに、フリーランスの年収相場はレバテックフリーランスによると約780万円。最高年収が1620万円、最低年収が156万円というデータがあります。
フリーランスはスキルレベルによって年収に差が出る傾向があり、平均年収が高いからといって年収アップできるかは分かりません。
福利厚生や税金などにも会社員と差があるため、フリーランスになるときは注意が必要です。
サーバーエンジニアの仕事内容

サーバーエンジニアはサーバーを扱う職種ですが、細かく分けると下記の3つの仕事を行います。
ここでは、サーバーエンジニアの仕事内容を3つに分けて解説します。
- サーバー構築
- サーバー運用
- サーバー保守
サーバー構築
サーバーの構築では、システムやサービスの運用に必要なサーバーを検討し、用意して設置します。
サービスに応じて、必要なサーバーの容量や性能を検討し、OSやアプリケーションのインストールまで担当することも多いです。
PC本体の性能のみではなく、電源の供給や設置する環境、ネットワーク環境なども考慮して、サーバーの台数を決定する必要があります。
また、予算とスペックのバランスなどを、関係者と交渉することも必要です。
サーバーの運用
サーバーの運用とは、サーバーの性能が必要なレベル以下とならないよう保全し、場合によっては更に性能を向上させるように行う業務のことです。
ユーザーの増加など、必要に応じてサーバーを追加したり、性能を向上させたりして、サービスの質を一定に保ちます。
使用するサービスのアップデートなどで仕様が変更されることもあるため、定期的にメンテナンスする必要があるのです。
サーバーの保守
サーバーの保守とは、障害や緊急事態が発生した際に、その対応にあたる業務のことです。
トラブルが発生した際に、被害を最小限に抑えるとともに、迅速に通常のサービスの運用ができるよう復旧します。
緊急時に対応するだけではなく、予防策としてセキュリティパッチの実施、バックアップの作成などトラブルに備えることもサーバーの保守業務の1つです。
サーバーエンジニアと他職種の違い
サーバーエンジニアとよく比較される職種に下記の3つがあります。
- ネットワークエンジニア
- インフラエンジニア
- サーバーサイドエンジニア
ここでは、それぞれの職種とサーバーエンジニアの違いを解説していき、サーバーエンジニアの特徴を確認します。
サーバーエンジニアとネットワークエンジニアの違い
サーバーエンジニアとネットワークエンジニアは、仕事内容が異なります。
サーバーエンジニアがサーバー機器の構築や保守・運用がメイン業務であるのに対し、ネットワークエンジニアはネットワーク機器やネットワーク環境を構築し、保守・運用するのが仕事です。
どちらの職種もインフラ関連の仕事に変わりありませんが、専門分野・得意分野が異なると理解しておくといいでしょう。
実際の開発現場では、ネットワークとサーバーが関連していることも多いため、どちらの知識もあれば活躍の幅が広がります。
サーバーエンジニアとインフラエンジニアの違い
サーバーエンジニアとインフラエンジニアは仕事内容が被る部分もありますが、インフラエンジニアの方が仕事内容や必要な知識が幅広いです。
そのため、インフラエンジニアの1つにサーバーエンジニアが含まれることもあります。
インフラエンジニアはサーバー・ネットワーク・セキュリティなど、幅広いインフラ開発に携わる職種です。
サーバーエンジニアは基本的にサーバー関連に特化しているため、インフラエンジニアほどの幅広い知識は求められません。
逆にいえば、サーバーエンジニアでもネットワーク・セキュリティなど、幅広い知識を身につければインフラエンジニアを目指せます。
サーバーエンジニアとサーバーサイドエンジニアの違い
物理サーバーやクラウドサーバーなど、ITインフラとしてサーバー環境を構築するのがサーバーエンジニア、Web系開発でサーバーを動かすソフトウェアなどを作成するのがサーバーサイドエンジニアと分類されることが多いです。
サーバーエンジニアは物理サーバー機器を扱うケースもあり、プログラミング言語より機器を扱うスキルが必要な場面もあります。
一方、サーバーサイドエンジニアは、Web系開発でサーバーと連携するプログラムを作成する作業を行うことが多いです。
JavaScript・PHPなどプログラミング言語を使用してコードを作成します。
名前は似ていますが、担当する仕事は異なるため、目指す前に違いを理解しておくべきでしょう。
サーバーエンジニアのやりがい
サーバーエンジニアになる前に、仕事のやりがいも知っておきましょう。ここでは、サーバーエンジニアのやりがいを2つ紹介します。
- 企業から頼られる存在になれる
- 業務完了の達成感が得られる
企業から頼られる存在になれる
サーバーエンジニアになることで、企業から頼られる存在になれることをやりがいに感じる人もいます。
サーバーのようなITインフラがないと、業務ができない企業は多いです。
サーバーエンジニアはサーバーをトラブルなく使えるように、日頃からメンテナンスを行ったり、トラブルが発生した場合にはすぐに対処したりします。
サーバーエンジニアは企業から信頼を得たり、いざというときに頼りにされたりする存在です。企業から頼られることにやりがいを感じる人もいます。
業務完了の達成感が得られる
サーバーエンジニアとして携わった業務が完了したときの達成感も、仕事のやりがいになりやすいです。
サーバーの構築には、専門的な知識が求められますし、開発には時間と労力が必要です。
業務中はチームで問題や課題などを解決しながら進めて行くことになります。そのため、無事に仕事を終えたときには、達成感が得られるのです。
また、運用面でも日々のメンテナンスや、トラブルが発生した際にはすぐに解決することで、多くの人の役に立てます。
サーバー管理は人目につきにくい仕事ではありますが、仕事をやり遂げた際には達成感が得られるでしょう。
サーバーエンジニアがきついといわれる理由
サーバーエンジニアはやりがいがあると同時に、きついといわれることもあります。後で後悔しないためにも、職種の注意点も確認しておくべきです。
ここでは、サーバーエンジニアがきついといわれる理由を2つ紹介します。
- 勤務時間が不規則になりやすい
- 必要な知識が多い
勤務時間が不規則になりやすい
サーバーエンジニアは、勤務時間が不規則になりやすいことから、きついといわれることもあります。
サーバーは企業運営の基盤になるインフラであるため、サーバーに障害が発生してしまうと、企業の業務に大きな影響を与えてしまう可能性があります。
そのため、サーバーエンジニアはサーバーに障害が発生した場合には、早急な対応が必要です。
場合によっては勤務時間や休日などに関係なく対応しなければいけないこともあり、勤務時間が不規則となってしまう場合があります。
もちろん、すべての企業が不規則というわけではありません。人員に余裕がある企業や、シフトを組んで対応している企業では余裕を持って対応できます。
必要な知識が多い
サーバーエンジニアに求められる知識は多く、身につけるための努力がきついと感じる人もいます。
サーバーエンジニアは、サーバーに関する知識だけを持っていれば良いというわけではありません。
他にも、ネットワークやセキュリティなどのサーバーの周辺に関する幅広い知識が求められます。
これらは高度で専門的な知識となるので、身につけていくことは簡単なことではありません。
最初に学習が必要なのはもちろん、一度習得したあとも新しい知識を学び続けることも大事です。学習が苦手な人にとっては、きついと感じる理由になるでしょう。
サーバーエンジニアに必要なスキル

サーバーエンジニアになるには、技術スキルからマネジメントスキルまで幅広い知識が求められます。
ここでは、必要なスキルを9つ紹介します。
- ネットワーク関連
- OS関連
- サーバー用アプリケーション関連
- セキュリティ関連
- クラウド関連
- プログラミング言語スキル
- コミュニケーション力
- 正確な手順で仕事を行う力
- 常に学び続ける向上心
ネットワーク関連
サーバーエンジニアは、サーバーを接続するネットワークに関する知識が必要です。
サーバーを構築する際には、ネットワークの通信速度やセキュリティなどを考慮する必要があるからです。
サーバーを構築した後には、ネットワークを監視することもサーバーエンジニアの仕事となります。
不正アクセスを未然に防ぐために、セキュリティソフトを使用するなど対策をとる必要があります。
OS関連
サーバーエンジニアがサーバーを構築し運用する際には、 Windows、macOS、LinuxなどOSに関する知識が必要です。
システムに応じて、どのサーバーにどのOSをインストールするかを決定します。また、サーバーエンジニアは、定期的にOSをアップデートし、最新の状態にするのも仕事です。
OSのアップデートの際は、業務に差し支えないタイミングや台数を考慮して、アップデートする必要があります。
サーバー用アプリケーション関連
サーバーエンジニアにとって、サーバー用アプリケーションに関する知識は重要です。
サーバー構築の際やOSをインストールした後に、必要なアプリケーションをインストールする必要があるためです。
サーバーがWebサーバーであるのか、あるいはデータベースサーバーであるのか、その役割に応じて必要なサーバー用アプリケーションは異なります。
そのため、適切なアプリケーションを選べるだけの知識が必要です。
セキュリティ関連
サーバーエンジニアにとって、セキュリティ関連の知識は必要不可欠です。
サーバーへの不正アクセスといったサイバー攻撃を早急に発見し、対応する必要があるためです。
また、サーバーエンジニアのセキュリティ対策は、非常時の対応だけではありません。
普段からアンチウイルスソフトを導入する、バックアップをとる、セキュリティに関する最新情報をチェックするなど、非常時以外の対策も求められます。
クラウド関連
これからサーバーエンジニアを目指すのであれば、クラウドサービスを扱うスキルは身に付けた方がいいでしょう。
従来は物理サーバーの需要が高かったのですが、ITシステムのクラウド化にともない、サーバー環境をクラウド化する動きが進んでいます。
いずればサーバーエンジニアもクラウドサーバーを構築する仕事がメインになると予想されるため、クラウドサービスのスキルを学んでおくべきです。
たとえば、AmazonのAWS、GoogleのGCP、MicrosoftのAzureなど、主要クラウドサービスのサーバー構築方法を学ぶといいでしょう。
プログラミング言語スキル
今まではサーバーエンジニアにプログラミングスキルは必須とはいえませんでしたが、これから目指すなら習得した方がいいでしょう。
先ほど解説したとおり、クラウド環境の構築が進んでいることで、プログラミングスキルが必要な場面も出てきます。
クラウドサービスの設定はプログラミング言語で行うため、使用するサービスにあわせた言語を習得しなければいけません。
クラウド関連の開発に参加できるエンジニアと、従来の物理サーバーしか対応できないエンジニアでは活躍の幅に差が出ます。
これからサーバーエンジニアになるなら、プログラミング言語も習得しておいた方がいいでしょう。
コミュニケーション力
サーバーエンジニアとして活躍するには、コミュニケーション力も必要です。
クライアントの希望に沿ったサーバー運用をするには、クライアントと綿密な打ち合わせをしなければいけません。また、それらの情報をプロジェクトチームで正しく共有する必要があります。
しかし、クライアントがITやサーバーなどの専門知識を持っているとは限りません。
そのため、正確にクライアントが求めている情報を聞き取ったり、クライアントに正しくてわかりやすい説明をしたり、チーム内で正確な情報を共有したりするために、コミュニケーション能力が必要です。
正確な手順で仕事を行う力
サーバーエンジニアには、正確な手順で仕事を行う力が必要です。
サーバーエンジニアがコードを1文字でも打ち間違えたり、複雑な機器の配線や設定を1つでも間違ったりすると、サーバーが正しく動作しません。
場合によっては、取り返しのつかないトラブルに繋がる可能性もあります。そのため、サーバーエンジニアは緻密な作業を正確に行う能力が必要です。
常に学び続ける向上心
サーバーエンジニアとして長く活躍するには、常に学び続ける向上心が大事です。
IT業界の技術の進歩は早いです。そのため、サーバーエンジニアとして仕事を続けていくのであれば、常に経験やスキルなどで身につけていき、仕事に活かす向上心が必要になります。
サーバーエンジニアにおすすめのプログラミング言語
サーバーエンジニアにおすすめのプログラミング言語は、次の7種類です。
- Java
- JavaScript
- Ruby
- PHP
- Go
- Scala
- Python
JavaとScalaは親和性が高く、おもに大規模システムや業務システムなどの開発に使用されます。
JavaScript・Ruby・PHPは、主にWebサービスやアプリケーション開発で活用される言語です。フレームワークやライブラリなどが充実しているため、幅広い開発で使用できます。
また、Pythonは最近需要が高まっているAI開発やデータ分析に使用されます。データ分析でいうとGo言語が使用されることも。
Go言語はまだ案件数は少ないですが、注目されている言語といえるでしょう。
サーバーエンジニアになるための勉強法
サーバーエンジニアになるには、必要なスキルを効率的に学習しなければいけません。ここでは、サーバーエンジニアになるための勉強法を3つ紹介します。
- 未経験OKの企業に入社して学ぶ
- 本・Webサイトで学ぶ
- プログラミングスクールで学ぶ
未経験OKの企業に入社して学ぶ
未経験者であれば、未経験OKの企業に入社してスキルを身につけることもできます。
サーバーエンジニアを募集する企業のなかには、未経験者でも募集している企業もあるため、条件によっては入社可能です。
未経験で入社した場合、年収は新卒社会人と同等レベルからスタートとなることが多く、いきなり現場で働くのではなく、研修やセミナーなどに参加してスキルを習得する場合もあります。
実績がないため少しずつスキルアップしないといけないため、下積み活動も問題ない人に向いています。
サーバーエンジニアとしてチャレンジしつつ、安定した給料がもらえるのは大きなメリットでしょう。
本・Webサイトで学ぶ
サーバーやネットワークなど、サーバーエンジニアに必要な基礎知識は、本やWebサイトで学ぶのがおすすめです。
本なら1冊数千円、Webサイトなら無料から学習を始められるため、試しに学習してみたい場合にも使えます。
本やWebサイトだと実践的なスキルまで習得するのは難しいですが、基礎的な知識であれば習得できます。
Webサイトだとアプリがあるものもあるため、通勤・通学中の空き時間を活用して知識が増やせるのでおすすめです。
プログラミングスクールで学ぶ
本格的に実践で使えるスキルを効率的に学ぶなら、プログラミングスクールがおすすめです。
プログラミングスクールを利用すれば、現役のエンジニアやエンジニア経験がある人に質問できるため、挫折するリスクが下がります。
スクールでは受講生が挫折しにくく、効率的に学べるカリキュラムを導入している点も魅力です。
模擬開発などを経験しながら現場で使えるスキルが学べるため、独学で行き詰まりを感じている人は検討してみましょう。
サーバーエンジニアにおすすめの資格

サーバーエンジニアが資格を取得することで、知識が増えるだけでなく、転職・就職時のアピールにも使えます。
サーバーエンジニアにおすすめの資格は、次の6つです。
- LinuC
- LPIC
- AWS認定
- 基本情報技術者試験
- Azure認定資格
- Google Cloud認定資格
IT全般の基礎知識を学びたいなら、基本情報技術者試験がおすすめです。難易度もIT資格のなかでは低めなので、未経験者でも合格を目指せます。
OSの1つであるLinuxを学ぶのであれば、LinuCもしくはLPICがおすすめです。OSに合わせたサーバー構築について問われるので、サーバーエンジニアに適した資格といえるでしょう。
サーバー環境のクラウド化を学ぶなら、AWS認定・Azure認定資格・Google Cloud認定資格がおすすめです。
それぞれのクラウドサービスを使った、サーバーのクラウド化の知識が身につきます。
サーバーエンジニアになるためにやるべき準備
サーバーエンジニアになるためには、スキルの習得以外の準備も必要です。ここでは、サーバーエンジニアになるためにやるべき準備を2つ紹介します。
- ポートフォリオ作成
- 転職・就職対策
ポートフォリオの作成
スキルが習得できたら、転職・就職でアピールポイントになるポートフォリオを作成しておくといいでしょう。
ポートフォリオは作品集のことで、自分のスキルや実績を目に見える形で表現できるものをいいます。
とくに未経験者の場合、スキルが本当にあるのか企業に証明するのは難しいです。ポートフォリオを作成しておけば、目に見える形でスキルを証明できます。
サーバーエンジニアの場合はサーバーを自分で構築するのは難しいため、一般的に設計書や企画書をポートフォリオとする場合が多いです。
サーバーの設定や仕様など、細かい条件をシミュレーションしてポートフォリオを作成すれば、理解力を証明できます。
転職・就職対策
サーバーエンジニアになるにはスキル習得だけでなく、転職・就職対策も必須です。
志望する企業探しや志望動機の作成、面接・書類選考対策などやるべき対策はたくさんあります。
一般的には、複数回の転職をする人はあまり多くないため、転職活動に不慣れな人も多いはずです。
スキルが高くてもうまく企業側に伝わらなければ内定をもらえない可能性もあるため、しっかり転職・就職対策をしておく必要があるでしょう。
サーバーエンジニアのキャリアパス
サーバーエンジニアになる前に、将来のキャリアパスも確認しておけば、サーバーエンジニアとして働くうえでの目標ができます。
ここでは、サーバーエンジニアのキャリアパスを6つ紹介します。
- インフラエンジニア
- ネットワークエンジニア
- セキュリティエンジニア
- プロジェクトマネージャー
- ITコンサルタント
- フリーランスのサーバーエンジニア
インフラエンジニア
サーバーエンジニアの知識とあわせて、データベースやネットワークなどの知識を学ぶことで、インフラエンジニアになることもできます。
サーバーエンジニアはインフラエンジニアの1つに含まれることも多く、共通する知識やスキルも多いです。
ただ、インフラエンジニアの方がやるべきことや必要なスキルが多いため、サーバーエンジニアとして経験を積みながらスキルアップが必要になります。
インフラエンジニアになれば、サーバーエンジニアより活躍の幅が広がるため、さまざまな開発現場で活躍できるのでおすすめです。
ネットワークエンジニア
サーバーエンジニアはネットワーク機器との連携を取ることも多く、ネットワークの知識も必要なため、ネットワークエンジニアのキャリアも選択肢になります。
ネットワークエンジニアはネットワーク環境の整備を行う職種で、Wi-Fi・ルーター・LANなどの機器設定が主な仕事です。
ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアは共通するスキルや知識もあるため、働きながらスキルアップしていけば目指せるキャリアといえます。
セキュリティエンジニア
サーバーエンジニアの経験を活かせば、セキュリティエンジニアというキャリアも選択肢になります。
サーバーはITインフラの要になる部分でもあるため、セキュリティ対策も必要です。
セキュリティソフトの扱い方やサーバーのセキュリティ対策など、ハッキングやデータ流出のリスクを減らすための知識が求められます。
セキュリティエンジニアについては、次の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
※関連記事:セキュリティエンジニアとは?仕事内容/年収/おすすめ資格から求人まで徹底解説
プロジェクトマネージャー
サーバーエンジニアとしての開発経験や知識を活かし、プロジェクトマネージャーになる選択肢もあります。
プロジェクトマネージャーはマネジメント職の1つで、開発業務に携わることは少ないですが、開発業務が円滑に進むように監督・マネジメントする職種です。
プロジェクトの進捗管理・クライアントとのやりとり・プロジェクトメンバーとの関係構築など、業務が円滑に進むように仕切る必要があります。
サーバーエンジニアとしての経験があれば、開発現場の状況が把握しやすく、トラブルが発生したときの対処法も考えやすいでしょう。
プロジェクトの進み具合などが分かっていれば、クライアントとの意見交換もしやすくなるため、開発現場で培った知識も活かせるはずです。
ITコンサルタント
サーバーエンジニアの知識を活かせば、ITコンサルタントとして活躍することも可能です。
ITコンサルタントはクライアントの要望や悩みを聞いたうえで、ITシステムを活用した解決策を提案します。
サーバーエンジニアのようにサーバーの知識だけでなく、システム開発やインフラ環境など幅広い知識が必要です。
ITコンサルタントは企業の業績にかかわる重要な仕事であるため、基本的にコンサルタント会社に就職して働くことになります。
ITコンサルタントは、企業の業績を左右する責任ある仕事であることを理解したうえで、IT分野の知識・経営の知識などを身につけるとよいでしょう。
フリーランスのサーバーエンジニア
サーバーエンジニアとして高いスキル力とマネジメント力を身につけられたら、フリーランスとして活動する選択肢もあります。
フリーランスになると自分で案件を獲得し、報酬交渉やスケジュール管理などを行う必要があり、会社員時代に比べて負担は増えます。
その代わり、受けられる仕事の選択肢は増えますし、自分が得意な分野に特化した仕事をして年収を増やすことも可能です。
フリーランスとして活躍するには、通常の業務で問題なく働ける技術力、コミュニケーション力・マネジメント力が必要になります。
いきなりフリーランスになるのはリスクが高いため、まずは副業をスタートするなど少しずつ行動するのがおすすめです。
サーバーエンジニアの将来性
サーバーエンジニアはITシステムを運営するのに必要なサーバーを扱うため、今後も需要が高く将来性は高いといわれています。
従来のような物理的なサーバーから、クラウドを用いた仮想サーバーに置き換わりつつありますが、それでもクラウド化にサーバーエンジニアのノウハウは必要です。
また、なんでもクラウド化すればいいわけではなく、サーバーの仕組みや特徴を理解したサーバーエンジニアが最適なサーバー環境を構築する必要があります。
そのため、クラウド化が進んでもサーバーエンジニアの需要は高いといえるでしょう。
とはいえ、物理サーバーの知識だけでは時代に乗り遅れる可能性が高く、クラウドの知識がないサーバーエンジニアの需要は減っていく可能性が高いです。
これからサーバーエンジニアになるなら、物理サーバー以外にクラウド関連の知識も身につけなければいけません。
サーバーエンジニアの将来性は、次の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
※関連記事:サーバエンジニアの将来性5つ|身に着けておきたいスキルとは?
サーバーエンジニアの転職求人例
サーバーエンジニアの仕事内容や働くときの条件を知ることで、サーバーエンジニアの職種をイメージしやすくなります。
ここでは、サーバーエンジニアの転職求人例を3つ紹介します。
- IBM製品のサーバー基盤運用・保守
- 自動車業界向け仮想サーバーの運用・保守
- 不動産向けサーバーの改修作業
IBM製品のサーバー基盤運用・保守
業務内容 | 生保向けIBM製品のサーバー基盤運用・保守作業 |
月収 | 50~60万円 |
必要なスキル | サーバーの運用・保守経験 インフラ系の開発経験 PowerPoint・Excel・Wordでの資料作成スキル |
この求人は、IBM製品のサーバー基盤の運用・保守ができるエンジニアを募集しています。
必要なスキルにサーバーの運用・保守経験や、インフラ系の開発経験があり、未経験者では難しい求人でしょう。
自動車業界向け仮想サーバーの運用・保守
業務内容 | 自動車業界向けの仮想サーバー運用・保守作業 |
月収 | 50~60万円 |
必要なスキル | VMware・vSphereの経験・運用保守経験 緻密な計画を立てる能力 |
この求人は、自動車業界の仮想サーバー運用・保守作業ができるエンジニアを募集しています。
必要なスキルにあるVMware・vSphereはサーバーを仮想化するのに使用するソフトウェアの名前です。これらのソフトウェアを扱ったことがあるエンジニアを希望しています。
不動産向けサーバーの改修作業
業務内容 | 不動産向けサーバーの改修作業 |
月収 | 60~70万円 |
必要なスキル | Windowsでのサーバー構築経験 サーバーの移行経験 |
この求人は、不動産向けのサーバー改修作業を行うエンジニアを募集しています。
一から開発するのではなく、今あるサーバーを移行して改修する業務です。Windowsを使うとのことで、Windowsでのサーバー構築経験やサーバーの移行経験が求められます。
サーバーエンジニアの仕事内容を理解して就職活動をしよう
今回は、サーバーエンジニアとはどんな職種なのか、特徴や仕事内容などを解説しました。
サーバーエンジニアは、企業が運営するシステムを支えるサーバー運営を担う責任ある職種です。
求められるスキルが幅広い点や、急な対応に追われる可能性がある点などきつい部分もありますが、企業や社会から必要とされるやりがいのある職種です。
これからの将来性の高い職種といわれているので、興味がある人はぜひ、サーバーエンジニアを目指してみてください。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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