2021/03/5

AzureとAWSの5つの比較ポイントを解説|両者のメリットとGCPも紹介

 
  

AzureやAWSのようなクラウドサービスとは?

AzureやAWSはクラウドサービスです。コンピューターのシステムのひとつがクラウドです。クラウドは、ネットワークに繋がったコンピューターによって提供されるサービスを、ネットワークを経由してデバイスで使うことができます。

このクラウドによって提供されるサービスが、クラウドサービスです。

今回は、その中でもAzureとAWSについて紹介していきます。

Azureとは?

Azureについて、正式名称や簡単な特徴を紹介します。

Azureは、正式名称をMicrosoft Azureと言います。インフラストラクチャやフレームワーク、言語だけでなく、データセンター、Azure以外のクラウドなどを活用して、さまざまな種類の課題解決を行うことができます。

信用できるクラウド、シームレス運用、豊富な選択肢、絶え間ない革新が特徴です。

AWSとは?

次に、AWSについて、正式名称や簡単な特徴を紹介します。

AWSは、正式名称をAmazon Web Servicesと言います。AWSはその頭文字の略称です。コストの削減やイノベーションの加速を実現することができ、多様な機能、高度なセキュリティ、豊富なコミュニティなどといった点が特徴です。

豊富な実績により、たくさんの知識を蓄えています。

Azureのメリット3つ

Azureを利用することには、3つのメリットがあります。

それぞれ、Microsoft製品との連携が円滑にできること、特定の業界に強いこと、オンプレサーバーが使いやすいことです。

Microsoft製品と連携が円滑にできる理由やどの業界に強いのか、オンプレサーバーが使いやすいことの理由を解説していきます。

Azureのメリット1:Microsoft製品との連携が円滑にできる

Azureは、Microsoft製品との連携を円滑にすることができます。では、なぜそのようなことが可能なのでしょうか。

理由は、AzureはMicrosoftが提供しているサービスだからです。例えば、Office 365などのMicrosoft製品を使っている場合には連携を容易に行うことができます。

Azureのメリット2:特定の業界に特化できる

Azureは特定の業界に特化できるというメリットがあります。では、具体的にどういった業界に対して特化できるのでしょうか。

Azureは、金融、航空、電力、政府機関といった業界に強いです。

これらの業界に強いことは、高いセキュリティレベルをもつこと、様々なグローバル規制標準に準拠していること、セキュリティとコンプライアンスにしっかりと統制をもっていることにより可能になります。

Azureのメリット3:オンプレサーバーが使いやすい

Azureは、オンプレサーバーが使いやすいというメリットがあります。では、なぜなのでしょうか。

簡単に言うと、MicrosoftはIT業界に強いからです。そのことから、オンプレサーバーとの親和性は高いです。特にMicrosoft社が提供しているWindowsのOSは人気が高く、標準搭載のハードウェアも多くあります。

AWSのメリット3つ

これまで、Azureを利用することのメリットについて述べてきましたが、AWSを利用することにも、Azureを利用することと同様に3つのメリットがあります。

10年以上の運用実績があること、幅広いサービスをもっていること、柔軟性が高いことです。

それぞれのメリットについて、具体的に紹介していきます。

AWSのメリット1:10年以上の運用実績がある

AWSは、10年以上も運用の実績があります。では、サービス運用の実績が長いことでもたらされるメリットは何なのでしょうか。

AWSはクラウドサービスを始めて以降、安定してサービスを続けています。ITを導入する際、安定性は重視されますが、AWSには安定した運用実績があるので信頼度が高いです。

例えば国立研究機関に利用されていたり、CIAに利用されていたりするなど、信頼度は高いといえます。

AWSのメリット2:幅広いサービス

AWSは、幅広いサービスを提供しています。

具体的な例を挙げると、コンピューティングやストレージ、データベースといったインフラストラクチャテクノロジーだけではなく、AIやIoTといった新たなテクノロジーも提供しています。

サービスの中にはより多様な機能が含まれており、このことからもサービスの幅広さがうかがえるでしょう。

AWSのメリット3:柔軟性が高い

AWSは1ライセンスからグローバル企業まで対応できる柔軟性をもっています。これについて具体的に説明していきます。

例えば、利用したいと思ったサービスを選ぶことができ、少ない資金でも独自構成を作成することが可能になるというメリットがあります。

他にも、サーバーリソースの増強は自動でされるため、機会損失の予防も可能です。また、未使用のITリソースに関して維持コストの発生がないので、利用料削減もできます。

AzureとAWSの5つの比較ポイント

ここまで、AzureとAWSの紹介をしてきました。では、AzureとAWSはどんな違いがあるのでしょうか。ここからは、ふたつのサービスについて比較していきましょう。

比較のポイントは、市場シェア、サービス、性能、障害への対応力、SLAです。これらのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

AzureとAWSの比較ポイント1:市場シェア

Canalysによると、クラウドサービスにおける2018年度のシェア割合は、国内市場でAWSは約31%に対し、Azureは約18%で、国際市場でAWSは約52%に対し、Azureは約18%です。AWSが、10年以上実績をもっている故か、Azureより大きいシェアをもっています。

売り上げ増加率で比較してみると、AWSが48%に対し、Azureが89%と、伸び率はAzureの方が高いことがわかります。

AzureとAWSの比較ポイント2:サービス

それぞれのサービスを挙げます。自分に合うのはどちらなのかを見ましょう。

Azureには、アーカイブ用ストレージ、オープンソース対応のプラットフォーム、開発・運用が効率的に行えるプラットフォーム、クラウドベースでバックアップサービスなどがあります。

一方、AWSには、クラウド内でコンピューティング性能を提供するサービス、容量に関係せず保存できるオブジェクトストレージサービス、VPCサービスなどがあります。

AzureとAWSの比較ポイント3:性能

性能についてはどのような違いがあるのでしょうか。比較してみていきましょう。

ストレージはAzureに軍配が上がりますが、ファイル容量によってはAWSとAzureはほぼ同様です。どちらも高性能なサービスなので、ファイルの大きさによって決めてもいいでしょう。

ファイル容量を視野に入れない比較では、基本的なストレージの性能はAzureに軍配が上がります。

AzureとAWSの比較ポイント4:障害への対応力

障害への対応力にはどのような違いがあるのでしょうか。比較してみていきましょう。

データ保護という観点においては、AWSもAzureも、データの冗長化によって保護します。仮想サーバーが障害により利用不可能となった場合、事前設定は必要ですが自動復旧してくれます。

例えば、AWSの標準機能ではホスト側の障害を検知し、EC2インスタンスの自動復旧を行いますが、アプリケーションの障害は検知しません。

AzureとAWSの比較ポイント5:SLA

次に、SLAを比較していきます。

SLAは、Service Level Agreementの略称で、提供されているサービスに関して品質の保証をするもので、AWSもAzureも、高い稼働率を誇っています。

SLAは、基準レベルが高いと安定稼働に期待できます。つまり、高い稼働率を誇る両者はどちらも安定的に稼働していると言えるでしょう。

AzureやAWS以外のクラウドサービスGCPとは?

AzureやAWS以外にもクラウドサービスは存在します。今回はGCPを紹介します。GCPは、Google Cloud Platformの頭文字の略称で、Google社が提供しているクラウドサービスです。

具体的な特徴としては、仮想マシンのスピードが速いこと、コストが安いことが挙げられます。それぞれ詳しくみていきましょう。

仮想マシンのスピードが速い

GCPの特徴のひとつとして、仮想マシンのスピードが速いことが挙げられます。

クラウドサービスを利用する際には、仮想マシンを起動する際のスピードは重要な観点です。GCPは、他社のクラウドサービスよりも比較的速いスピードで仮想マシンを起動させることができます。

コストが安い

コストが安いことも、GCPの特徴のひとつに挙げられます。

AWSやAzureは、課金の単位を1時間としています。これに対し、GCPでは、課金の単位は分単位です。より利用する現状に即した料金体系であるので、用途に応じたコストメリットを感じることができます。

またGCPは、長期にわたって利用すると料金が自動で割り引かれるため、事前に申告する必要はありません。

AzureやAWSの特徴や強みを理解して上手に使い分けよう

これまで、主にAzureやAWSに関して解説してきました。それぞれのメリットや特徴はありますが、それを比較して自分に合ったサービスを選択すると、上手にクラウドサービスを活用できます。

市場シェア、サービス、性能、障害への対応力、SLAといったサービスの違いや、どのような製品に強みをもっているか、サービスの幅はどうなのかといった特徴などを知っておきましょう。そして、それらを理解し、上手に使い分けましょう。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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