2022/06/1

Salesforceにおける「参照関係」の概要と使い方について

 
  

参照関係とは?

参照関係とは、Salesforce上の2つの異なるオブジェクト間に親子関係としてのリレーションを構築することで、データを関連付けて登録できるようにする、Salesforceカスタム項目のデータ型を指します。 このカスタム項目を作成することで、複数の異なるオブジェクトに登録されたデータを関連付けて、データ管理ができるようになります。

オブジェクトリレーションの概要

2つの異なるオブジェクトが親子関係として紐付いた関連付けのことを、オブジェクトリレーションと呼びます。 このオブジェクトリレーションを構築することで、親レコード側から関連する子レコードの情報を一覧で把握できたり、子レコード上に親レコードの情報を表示できるようになります。 オブジェクトリレーションの種類は、「主従関係」と「参照関係」の2種類あり、どちらも新規でカスタム項目を作成することにより、リレーションを構築できます。 ※標準オブジェクトについては、どちらかの種類によるオブジェクトリレーションが、既に構築されているものもあります。

設定方法

参照関係の設定は、対象オブジェクトに、””参照関係””のデータ型のカスタム項目を作成することで構築できます。 項目を作成するオブジェクトの「オブジェクトマネージャ」へアクセスし、「項目とリレーション」の画面を開きます。「新規」ボタンをクリックし、データ型は””参照関係””を選択し、参照先のオブジェクトを1つ指定します。その後、項目名やアクセス権等を設定し、ページレイアウト上に表示すれば、設定完了です。 ※但し、設定できるオブジェクトリレーションの数や参照先として指定できるオブジェクトには一部制限あります。その制限を超える可能性がある場合は、新たに参照関係としてのカスタム項目を作成できませんので、詳細情報については、Salesforceの公式ヘルプサイトを参照して下さい。

主従関係との違い

もう1つのオブジェクトリレーションの構築方法である「主従関係」とは、以下の点で違いがあります。 ・積み上げ集計項目が作成できない。 ・親レコードの指定を自由に変更できる。 ・親レコードが削除されても子レコードが自動削除されない。 ・親レコード/子レコードそれぞれでアクセス権限を制御できる。 ・親レコード/子レコードそれぞれで「所有者」を指定できる。

積み上げ集計項目が作成できない

参照関係としてリレーションを構築したオブジェクト間では、積み上げ集計項目を作成できません。 主従関係としてリレーションを構築した場合は、親レコード側に、関連する子レコードのレコード数や、金額項目の合計値を表示できる「積み上げ集計項目」を作成できましたが、参照関係については、その項目が作成できないため、注意しておきましょう。

親レコードの指定を自由に変更できる

参照関係としてリレーションを構築している場合は、子レコード上で、親レコードの指定を自由に変更できます。 主従関係の場合は、特別に権限が付与されたシステム管理者ユーザでない限り、親レコードの指定を変更できませんが、参照関係の場合は、特別に権限を付与せずとも、自由に親レコードの指定を変更できます(親レコードの指定を外すこともできます)。

親レコードが削除されても子レコードが自動削除されない

参照関係としてリレーションを構築しているオブジェクト間においては、関連する親レコードが削除されても、子レコードはそのまま削除されずに残り続けます。 ※但し、項目設定として、「このレコードも削除します」と設定している場合は親レコードの削除に伴い子レコードが削除できるようになりますが、操作するユーザにアクセス権のないレコードも併せて削除される可能性がある点には注意しておきましょう。

親レコード/子レコードそれぞれでアクセス権限を制御できる

参照関係としてリレーションを構築しているオブジェクト間におけるデータのアクセス権限については、親オブジェクトと子オブジェクトそれぞれで設定できます。 主従関係の場合は、親オブジェクト側のアクセス権限がそのまま子オブジェクト側へも引き継がれて設定されますが、参照関係の場合は、子オブジェクト側においても独自でアクセス権限を設定できます。 最低限参照が必要なデータのみ表示される(=特に閲覧の必要がないデータは参照できないように制御する)ように設定すると良いでしょう。

親レコード/子レコードそれぞれで「所有者」を指定できる

主従関係とは異なり、参照関係の場合は、親レコードと子レコードそれぞれで「所有者」項目を指定できます。 つまり、親レコードの「所有者」と子レコードの「所有者」とで、異なるユーザを指定できます(=親レコードに連動して設定がされません)。 ※そのため、親レコードの「所有者」を変更する際、子レコードの「所有者」も併せて変更したい場合は、1レコードずつ子レコード側の「所有者」の指定変更が必要となる点に注意しましょう。

主従関係と使い分けしながら活用していこう!

今回は、Salesforceにおける、複数のオブジェクト間でリレーションを構築できる方法の1つである「参照関係」について紹介しました。 主従関係との違いを把握し、適宜使い分けをしていくことで、日々Salesforceへ蓄積されていくデータの一元管理が期待できるため、是非活用できるようにしておきましょう。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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