2021/03/3

Salesforce オプティマイザとは?使い方や中身をご紹介します

 
  

オプティマイザとは?

オプティマイザとは、最適化を行うためのソフトウェアや機能のことです。 最適化というのは、ある物事について、その設定や構造などを調整して、より良い状態に整えていくことを指します。 つまりSalesforce オプティマイザというのは、Salesforceの環境をより良く整えていくための機能のことです。オプティマイザを実行した時点での組織状態や、問題がある部分はどこか、問題に対しての対処方法はなにかなどを診断し、教えてくれるのです。

Salesforce オプティマイザを活用するメリット

オプティマイザを使用すると、使用しているSalesforce組織の問題点やそれに対する対処方法、Lightning移行の準備、ユーザー満足度の向上など、さまざまな課題に対する計画を立てるのに役立つ情報が得られます。 例えばシステム管理者の方が、「今のSalesforce環境はベストであるのか?」ということを考えて改善していくには、ユーザー部門へのヒアリングや今ある機能の洗い出し、そこから改善すべき点を考える、など労力がかかってしまうものです。 Salesforce オプティマイザを使用すると、組織で検出された内容・その対処方法・詳細なリソースを整理して示してくれるため、どこから改善していくべきかどうか判断する上で役立つヒントになってくれます。

Salesforceにおけるオプティマイザの使い方

SalesforceのSummer’20のリリースにより、オプティマイザはアプリケーションとしても提供されるようになりました。 そのため現在は、既存の提供方法であったPDFレポートと合わせて2種類の方法で、オプティマイザによる分析結果を確認することができます。アプリケーションもPDFレポートも、簡単な設定で使用することができますので、ぜひやってみてください。

アプリケーションを使う場合

  • 設定ページを開き、クイック検索ボックスに「オプティマイザ」と入力する
  • 表示される「オプティマイザ」を選択する
  • まだアクセスを許可していない場合は許可してオプティマイザを有効にする
  • アプリケーションを自動的に実行して更新するかどうかを決定する
  • 「オプティマイザを開く」をクリックする
以上の設定をしたら、分析が終わるのを待ちましょう。分析が終了したらアプリケーション内通知が送信されます。 Salesforce組織の規模によってはかなり時間がかかる可能性がありますが、終了の通知が来るまでは、オプティマイザの再実行はしないようにしましょう。

PDFレポートを使用する場合

Salesforce オプティマイザのアプリケーションを使用できるのは、Salesforce Lightning Experienceのみです。Salesforce Classicを使用している場合は、実行結果をアプリケーション内ではなく、PDFレポートとして受け取ることができます。 分析後、作成されたPDFレポートはSalesforceのファイルに保存される他、メールでも送信されます。ただ、作成されるPDFレポートは英語版のみなので注意してください。
  • 設定ページを開き、クイック検索ボックスに「オプティマイザ」と入力する
  • 表示される「オプティマイザ」を選択する
  • 「PDFの作成」「許可」「了解」をクリックする

実行する頻度はどれくらい?

Salesforceでは、少なくとも四半期に1回はオプティマイザを実行することを推奨しています。もちろんそれ以上の頻度で実行しても大丈夫です。オプティマイザの実行回数に制限はないので、好きな頻度で実行することができます。 例えば月1回のメンテナンスとして、新しいアプリケーションのインストール前など、必要に合わせてオプティマイザを実行し、Salesforce環境の最適化に活用しましょう。

Salesforce オプティマイザで表示される結果は?

オプティマイザでは以上の機能の分析結果を、種類別にまとめてわかりやすく表示してくれます。 例えば、「オートメーション機能に過負荷が生じている」「システム管理者が多すぎる」「1つのオブジェクトに対して複数のApexトリガが設定されている」など、Salesforceの環境としてあまり適切でないことが問題として扱われます。 また、これらの分析された問題は、緊急性の高い順番にリストに表示されます。リストを開けば、詳細な分析の結果と、推奨アクションや解決に役立つ関連リソースへのリンクを見ることができます。

Salesforce オプティマイザで分析できる機能

アプリケーションとPDFレポートでは分析できる機能に違いがあります。それぞれどの機能が分析できるのか、表にまとめました。 基本的にどちらも分析してくれるのですが、より網羅的に分析結果を知りたい場合は、アプリケーションもPDFレポートも確認するといいでしょう。 また、事前に分析したい機能が決まっている場合は、オプティマイザを実行する前に、アプリケーションとPDFレポートのどちらが適しているか確認しましょう。
機能 アプリケーションで使用可能 PDFレポートで使用可能
有効な共有ルール
有効な入力規則
有効なワークフロールール
管理者権限
API バージョン
ケースフィード
添付ファイルからファイルへの変換
重要な権限の割り当て
カスタム項目
ユーザ数が少ないカスタムプロファイル
データストレージ
レコードページの詳細(Lightning Experienceのみ)
バグモードを無効化
重複管理
ページレイアウトの項目
項目の利用状況
Files の採用
ファイルストレージ
JavaScriptコードを含む数式項目
機能 アプリケーションで使用可能 PDFレポートで使用可能
ハードコードされたURL
無効な Chatter ユーザ
無効な入力規則
不完全な Chatter プロファイル
安全ではないコミュニティ共有設定
安全ではないデフォルト外部アクセスレベル
キーボードショートカット
レコードLightningページのLightningコンポーネント
Lightningセールスコンソール
Lightning Service Console
マクロ
LightningプロセスビルダーへのLightningワークフロールールの移行
オブジェクトあたりの複数のApexトリガ
私のドメイン
古いAPI バージョンを使用している新しいコード
ニュースおよびTwitter
[メモと添付ファイル]関連リスト
オムニチャネル
最新でないブラウザ
機能 アプリケーションで使用可能 PDFレポートで使用可能
オブジェクトあたりのページレイアウト
パス
ユーザ数が少ない権限セット
プロファイルの割り当て
公開グループとゲストユーザのキュー
オブジェクトあたりのレコードタイプ
ページレイアウト上の関連リスト(Classicのみ)
待機中のリリース更新の確認
Sコントロール
すべての外部ユーザの共有ルール
静的リソース
未割り当てのカスタムプロファイル
未割り当てのページレイアウト
未割り当ての権限セット
未割り当てのレコードタイプ
未割り当てのロール
サポートされていないブラウザ
未使用のダッシュボード・レポート
User Logins

オプティマイザを活用してSalesforce組織の定期検診をしよう

今回の記事では、Salesforceの機能の一つである「オプティマイザ」について解説しました。 オプティマイザは簡単な設定で使用できるうえ、Salesforce組織の詳細を分析してくれる有益な機能です。組織の進化や、社会の変化によってSalesforce環境も変えていく必要があります。定期的にオプティマイザを実行して、よりよいSalesforce環境を整えていきましょう。]]>

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】