この記事の目次
お断りメールとは
お断りメールは取引先やお客様へ、また求人募集に対する応募の返信の際に使うことがあります。
「お断りする」といった簡単な内容ではありますが、会社や個人の人間性、社会性も問われるくらいの重要なメールでもあります。
また、ビジネスメールだけでなく言い回しや感謝の気持ちの上手な伝え方などを理解
しておけば、友達や知人などに対しても活用できることが多いので、ぜひ知識として
習得しておきましょう。
お断りメールの基本構成
お断りメールを作成する際、通常メールとは少し異なる構成が必要です。内容重視のビジネスメールとは視点を変えて、相手に対する感謝の気持ちや断る理由を明確にして、丁寧な文章を作りましょう。
基本構成は以下のようになります。
・あいさつ文
・感謝の文言
・お断りの内容を記述
・その理由
・署名
文中ではできるだけ丁寧な言い回しを使い、相手の気分を害さないよう「断ることを
残念に思う」気持ちが伝わる文面にします。
また冷たい印象が残らないように、「あいにくですが」「大変心苦しいのですが」など
のクッション言葉を用い、印象良いお断りメールになるよう心がけましょう。
お断りのメールを書くときのマナー4つ
いざ、お断りメールを返信しようと思うと、書き方のマナーなど気になることも多いと
思います。マナーを心得ていれば、忙しい時間でもきちんとした文章が書け、礼儀を
心得ている印象を与えることができるでしょう。
社会人としてのマナーを心得ていればどこに行っても通用しますし、備えていて無駄な
ものはありません。具体的にお断りする際の4つのマナーについて解説していきます。
ぜひ習得しておきましょう。
1:お断りの内容であることを明確にする
お断りメールの一番難しいところは「お断りする」というネガティブな内容を、柔らかい文言で表現しなければならないことです。言葉の使い方次第では、YesなのかNoなのかわかりづらくなってしまいます。言葉の表現に気を付けて伝えることが重要です。
お断りメールの本文には、断りであることをはっきりと伝え、なるべく濁さないようにしましょう。「検討中」「考慮中」などの言葉は使わずに作成します。
2:相手への感謝の気持ちを添える
まずは、相手からの提案やお誘いについて、お礼を込めて感謝の気持ちを述べましょう。
感謝の気持ちを述べてからお断りの本文に入ると、お断りの文言が和らぎます。
相手の時間と労力をねぎらう気持ちで、しっかりと感謝の気持ちを伝え次につなげることを
考えましょう。
3:言い回しやフレーズに注意する
お断りメール文は、それ自体がネガティブな内容です。そのまま伝えてしまうと
マイナスに作用してしまう可能性があります。それを回避するためには言い回しを変えてみたり、使うフレーズに注意しながら書くとよいでしょう。
そこで役に立つのが「クッション言葉」です。文頭にクッション言葉を入れる事に
よって、柔らかい表現になり「断り」の予兆を感じさせることができます。
以下は良く使われる代表的なクッション言葉です。
・「あいにくですが」
・「せっかくですが」
・「誠に申し訳ありませんが」
・「誠に不本意ながら」
・「大変恐縮ですが」
上記のようなフレーズを使うことで、やんわりとお断りするといった表現をすることが
できるようになります。
4:相手に対する気遣いを表す
中途採用の面接や採用など選考結果の通知、入札や注文などの契約に関わるお断りに
ついては、企業側としてきちんとした対応が求められます。
そこでお断りをする際、採用に応募してきた応募者や、契約関係であれば相手方企業も
多大な時間と労力を使っていたことでしょう。そういった相手に対して、今後また別の関係性が生まれてくることも想定し、相手に対する気遣いを表しましょう。
文末には「今後のご活躍をお祈り申し上げます」と言った文面を入れておくと、受け取った
相手も、快く承諾してくれるでしょう。
お断りに使える定番フレーズ4つ
では、お断りメールでよく使われている定番の4つのフレーズをご紹介します。自身で使いやすいフレーズを選び、内容に沿って上手に使用すれば、いざというときにもすぐに作成できるでしょう。
いずれも良く使われているフレーズです。ケースによって使い分けてみましょう。
1:お力になれず申し訳ありません
まず1つ目のフレーズです。「お力になれず申し訳ございません」というフレーズは大変良く使われますが、類義語としては「お役に立つことができません」があります。
「要望に応えられない」といった意味なので、どちらかというと見積もりや契約、商談など相手からの何らかの要望があり、それに応える場合の不可回答に用いることが多いフレーズです。
2:今回は見送らせていただきます
2つ目のフレーズは、「今回は見送らせていただきます」というフレーズです。これは就職採用面接や面談、また選定などにもよく使われることが多いようです。
意味としては「計画などを延期したり、実行を先延ばししたりする」になります。
3:ご期待にそえず申し訳ありません
3つ目は、「ご期待にそえず申し訳ありません」というフレーズです。これもよく目にするフレーズです。意味としては「(そちらの)希望通りにいかずに」「期待に応えられず」と言ったものになります。例としては以下のようになります。
「お値引きの交渉については応じることが出来かねます。ご希望に沿うことができず
大変申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます」
その他、文末に重ねて使うことも可能です。「今回は参加を見送らせていただきます。ご希望にそえず申し訳ございません」といった形での利用もできます。
4:辞退させていただきます
最後は「辞退させていただきます」というフレーズです。
使い方としては「遠慮させていただきます」と同様な使い方が可能です。どちらかというと、先方からのお誘いをお断りする際のフレーズが使いやすいでしょう。例文としては以下の通りです。
「このたび御社よりお誘いいただいておりました説明会出席の件につきまして、今回は見送らせていただきたいと存じます」
いかがでしたか?用件の内容によって使い分けると、ますます信頼度が上がることでしょう。
内定を辞退するお断りメールの例文
実際に内定を辞退する時のお断りのメールの例文を紹介していきます。これまでに説明したマナーを守り、定番フレーズも入っています。お断りのメールを入れる際の参考にするといいでしょう。
件名:内定辞退のご連絡
本文:
××株式会社 人事部
○○様
△△大学 ◆◆と申します。
先日の採用面接の際は大変お世話になり、ありがとうございました。
またこの度は、採用内定の通知を頂き、誠にありがとうございました。
さて、今回大変光栄なお知らせをいただきありがとうございました。しかしながら
誠に恐縮ではございますが、貴社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げ
ました。
就職活動前から自身の将来についてのビジョンを考えておりましたが、別の会社様で
自身の目標とすべき業務での採用内定をいただき、大変申し訳ございませんが貴社の
内定を辞退させていただきたく存じます。
貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり、たいへん心苦しい
限りです。心よりお詫び申し上げる次第です。
メールでのご連絡となります旨、ご了承いただきたくお願い申し上げます。
末筆ではございますが、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。
署名
相手に対して失礼にならないお断りメールを書きましょう
お断りメールを書くということは、決して快いものではありません。しかし、そういった中でもきちんと感謝の気持ちを相手に伝え、相手の気持ちに寄り添えるような内容のメールを書くことができれば、きっと相手も了承してくれることでしょう。
時間や労力を惜しまず対応してくれた相手に対して、失礼にならないようなお断りメールをかけるよう心掛けましょう。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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