派遣の職歴は履歴書にどう書く?記入する正しい方法や実例をあわせて紹介

 
  

派遣の職歴は履歴書にどう書く?


採用過程で人事担当者が最初に目を通すのは履歴書です。次のステップに進むための最低限必要な経歴を盛り込むと採用担当者の目に留まり、面接に進む可能性が高まるでしょう。

履歴書には、氏名や年齢、住所などの基本情報、学歴・職歴、免許・資格を書きます。

履歴書の職歴には、正社員として直接雇用の就業経験、派遣社員としての就業経験、時には短いアルバイトや日雇い、スポット勤務、副業などの職務歴を時系列で記載しましょう。

派遣の職歴を履歴書に記入する正しい方法6つ


派遣の職歴を履歴書に記入する正しい方法は以下の6つです。

勤めた派遣会社の正式名称を記入する、派遣された企業の仕事の内容と勤務期間を記入する、入社の表記ではなく登録と記入する、見やすく記入する、派遣先で身につけた技術をしっかり記入する、履歴書に書ききれない場合には職務経歴書を作るです。

1:勤めた派遣会社の正式名称を記入する

履歴書の職歴欄には、原則的にこれまで勤めた派遣会社の正式名称を記入します。書き方としては、「××××年×月、株式会社○○に登録。」といったように派遣元を示します。

業務上の守秘義務がある場合は、「某人材会社」など記載し、規定に抵触しないようにしましょう。複数の派遣会社に登録していた場合は登録した時期とともに派遣元を記入します。

2:派遣された企業の仕事の内容と勤務期間を記入する

次に、派遣勤務先の企業の名前を記入し、その職業名と雇用形態、勤務期間を書きましょう。IT関連企業に派遣されていた場合、職業名はシステムエンジニア、サーバエンジニア、プログラマー、ITコンサルタントなどがそれにあたります。

派遣社員・契約社員、アルバイトなどの雇用形態も記入し、派遣先の業務内容の詳細は職務経歴書に記入するようにしましょう。

また、事務、保育士、看護師、アパレル、飲食業から未経験でIT業界に転職することを決意する人も増えています。複数の業種を経験した職歴も、就業中のものを含めて、履歴書に正確に記入してください。

3:入社の表記ではなく登録と記入する

派遣会社に入社したことを履歴書に記載する場合は、「登録」と記入し、入社の表記は不要です。これは、派遣会社に登録したうえで、派遣先に就業するという二重構造を分かりやすくするためです。

履歴書には派遣元と派遣先を記入し、時系列で勤務開始日と退職日を書きます。

4:見やすく記入する

複数の派遣元に登録していたり、休職した時期があるなど、職歴が複雑になる場合は、見やすくなるように工夫しましょう。例文としては以下のように、「○○年×月、○○会社より××会社へ△△として派遣。○○年×月、派遣期間満了。」とセットで書くとすっきりします。

退職理由には、契約期間満了や一身上の都合により退職、会社都合により退職といった形式で記入します。

履歴書の本人希望欄・希望記入欄には、それらの経験を踏まえた希望職種や配属先、役職を記入しましょう。

具体的な転職先を想定しておくことは、JIS規格、転職者用、パート・アルバイト用など自分に合った履歴書の選び方に応じて履歴書を決める際のヒントになります。

5:派遣先で身に付けた技術をしっかり記入する

資格や自己PR欄には、志望動機とともに、今まで受けた試験や派遣先で身につけた技術または特技をしっかり記入します。

履歴書の自己PR欄は狭いのですべて書ききれない人がほとんどですが、一方で、この欄が「なし」だと次の選考に進みにくくなるでしょう。

ITパスポート試験合格、基本情報技術者試験合格、MOS Excel試験合格といった資格や、開発に使用したOS、言語、ソフトウェアなど、それぞれの就職先で必要とされる技術を身につけているか問われます。

派遣会社からスキルシートの提出を求められた際は、マークシート形式などに従ってより詳しく記載して送ります。

資格以外に自分の実力を表現するポートフォリオがあればそれを記入するのがおすすめです。ポートフォリオとしては、デザインや個人用アプリ、Webシステムなどがあります。学生時代に制作したウェブページも就職活動に有利になります。

これから応募する企業がチームリーダーなどを求めている場合は、履歴書の自己PR欄に経験してきたプロジェクト内容や後輩への教育経験を書きましょう。

6:履歴書に書ききれない場合には職務経歴書を作る

派遣の場合の履歴書は経歴が長くなる傾向があります。履歴書の職歴、資格、自己PR欄に網羅しきれない場合には、職務経歴書に記入します。

履歴書には必要最小限を記入し、人事担当者の合格基準を満たす内容になるようプロジェクトに活かした経験・知識・技術を記載しましょう。

企業概要、プロジェクト概要、詳細な担当業務、実績などは、現場担当者が自分の実力を知るのに役立つので、それらの詳しい業務内容は職務経歴書に記載し、履歴書には書かないようにします。

派遣の職歴を履歴書に記入した3つの実例


派遣の職歴を履歴書に記入した3つの実例を以下にあげます。

IT関連のエンジニアの派遣として、派遣会社1社と複数の派遣先での職歴、複数の派遣会社と複数の派遣先での職歴、派遣会社1社と派遣先1社の職歴を履歴書に記入したものです。

1:派遣会社1社と複数の派遣先での職歴の記入例

2014年4月 株式会社○○(派遣元)に登録
株式会社××(派遣先)に派遣
メディア事業部 広告・システム開発課
SEO記事のリライトや編集に従事
2015年10月 株式会社○○(派遣元)より
株式会社△△(派遣先)に派遣
インターネットコンテンツ事業部 Webプロモーション課
システムエンジニアとして、ネットワーク構築を行う
2018年9月 派遣期間満了につき退職
現在に至る

2:複数の派遣会社と複数の派遣先での職歴の記入例

2015年4月 株式会社○○(派遣元)に登録
株式会社××(派遣先)に派遣
システムエンジニアとして、ネットワーク構築を行う
2016年9月 派遣期間満了につき退職
2016年10月 株式会社□□(派遣元)に登録
株式会社△△(派遣先)に派遣
ゲーム開発事業部
ゲームプログラマーとして、ゲーム開発に従事
2019年9月 派遣期間満了につき退職

3:派遣会社1社と派遣先1社の職歴の記入例

2016年4月 株式会社□□(派遣元)に登録
株式会社△△(派遣先)に派遣
ゲーム開発事業部
ゲームプログラマーとして、ゲーム開発に従事
オンラインゲームの環境整備、プログラミング、 動作テスト・デバック作業に携わる
2019年3月 派遣期間満了につき退職

派遣の職歴を履歴書に記入する際に気をつけるべき4つのこと


派遣の職歴を履歴書に記入する際に気を付けるべきことは以下の4つです。

守秘義務契約をした派遣先の業務内容は記入しない、派遣先が少ない人は空白ができないよう記入する、誤字脱字がないことを確認する、嘘の職歴を記入しないことです。

1:守秘義務契約をした派遣先の業務内容は記入しない

派遣社員に対して、個人情報や技術情報の取り扱いに関して派遣元と派遣先の求めているレベルを理解してもらうことは重要です。企業秘密に関する情報漏洩は、訴訟に発展した例もあります。

派遣会社との秘密保持契約書や、就業条件明示書をよく読み、守秘義務違反に対して派遣先からの苦情の申し出が生じることがないようにしなければなりません。

出典:派遣先での勤務態度│厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/syugyo_04.pdf

2:派遣先が少ない人は空白ができないよう記入する

派遣先が1社の場合は、履歴書にアピールポイントとなる免許・資格を記載して空白ができないように記入します。離職している空白期間がある場合は、その理由を書いて、自己PRでフォローするとよいでしょう。

業務と直接関連のない資格や、自動車普通免許など汎用性の高い免許も書いておくと、興味を持たれるきっかけになることがあります。職歴は自分の経歴が分かるように記載し、派遣先の課が変わった場合も職歴に加えましょう。

3:誤字脱字がないことを確認する

最近の履歴書は、パソコンで項目を記入すればテンプレートに自動で作成してくれるサービスもあるので、適当に入力して間違えてしまえばそれが履歴書に反映してしまいます。

すべて書き終わって印刷したりメールなどで送付する前に、手書きの際には生じにくい誤字脱字がないことを確認してください。

スマホのフォーマットを用いて記入するとミスが生じやすいです。学歴・職歴の年月もミスが生じることがあるので確かめて履歴書に誤りが生じないようにしましょう。

4:嘘の職歴を記入しない

派遣先にばれないと思って、履歴書に虚偽の職歴を記入してはいけません。偽りの職歴を記入して就業しても、態度や知識で嘘だとばれてしまう可能性が高いです。

自分に合った企業に就職するためにも、正しい職歴を記入して、就職活動を行ってください。自分の力を必要とする企業はあります。

派遣の職歴を履歴書に書く際に多い4つの質問


派遣の職歴を履歴書に書く際に多い質問は以下の4つです。これまでの説明を合わせて読み返すとさらに理解できます。

和暦と西暦のどちらで書けばいいか、派遣先が多い場合はどこまで書けばいいか、職歴は古い順に書けばいいか、退職した際の理由は書いた方がいいかです。

1:和暦と西暦のどちらで書けばいい?

履歴書は時系列が分かるように、全体を通して和暦か西暦か統一しましょう。和暦であればS60と省略せずに昭和60年と正式に記載します。和暦は日本の歴史を掴むうえで役に立ち、時勢を感じることができます。

一方、最近は年号が複雑にまたがることを想定して、西暦を使用するところが増えてきているため、英文を扱う外資系企業でも西暦で記載することがあります。

2:派遣先が多い場合はどこまで書けばいい?

派遣先が多い場合も、すべて記入する必要があります。派遣元企業を記載して、その後に派遣先企業をまとめて記載します。「○○年×月、派遣会社○○に登録(派遣先:株式会社△△、株式会社□□)」のように記載しましょう。

派遣先企業への就業年数に偏りがある場合は、長い期間就業した派遣先を強調して書く方法があります。覚えていない場合は、「派遣社員として5社で勤務」と書く方法もあります。

3:職歴は古い順に書けばいい?

職歴・学歴は古い順に時系列で記載し、応募企業に正確に把握しやすいようにします。職務経歴書は、逆時系列や経験した職業別に分けて書く方法もありますが、一般的に履歴書の経歴は高校卒業から現在まで時系列で正確に記載します。

社会人として働いて離職した後に学校に通ったり、社会人学生を経験した場合など、学歴と職歴が混ざってしまう場合は、学歴と職歴は分けて記載します。

4:退職した際の理由は書いた方がいい?

退職理由は必ず記載してください。派遣期間満了、一身上の都合(自己都合による退職)、会社の都合などの理由が一般的ですが、「会社業績不振による希望退職」「妊娠に伴い退職/産休/育休」「親の介護に伴い退職」など踏み込んだ内容でも構いません。

応募動機とともに退職理由については採用担当者が評価する項目の1つになります。

派遣での経験を履歴書にしっかり記入して就職しよう


派遣社員として経験とスキルを積んできたことを履歴書にしっかり記入して、企業に応募しましょう。IT業界には様々な職種があり転職する人が多いです。学歴だけでなく、エンジニアとして携わってきた職歴や所持している資格を正確に書くと、アピールにつながります。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】