2021/05/24

AWS Solutionsとは?利用するメリットやソリューションの実例をご紹介

 
  

AWS Solutionsとは


AWS Solutionsは、Amazon Web Services(AWS)によってあらかじめ設計・構築されたプラットフォームです。

特定のワークロードを実行するために必要なサービスをセットにして提供しています。これらをガイドに沿って実装することで、すぐに環境の構築を完了でき、環境の設計や構築にかかる手間を削減できます。

AWS Solutionsを利用するメリット


この項目では、AWS Solutionsを利用するメリットについてご紹介します。

環境の構築を高速化するだけでなく、抱えている問題の解決になったり、パフォーマンスを高められたりと、さまざまな点でメリットがあります。

メリット1:問題点を解決できる

AWS Solutionsは、従来の問題点を解決できます。

Solutionsでは、ユーザーがよく直面する問題点を対策し、解決できるように設計された環境が提供されています。従来の設計・構築で何らかの問題点を抱えている場合、Solutionsを利用・実装することで解決への糸口になります。

メリット2:効率や費用対効果を高められる

AWS Solutionsは、ワークロードの効率や費用対効果を高められます。

問題点の解決だけでなく、特定のワークロードに沿って最適なパフォーマンス、コストで運用できるよう構築されたソリューションも提供されています。これらを実装することで、パフォーマンスおよび効率性の向上やコストの削減が期待できます。

メリット3:種類が豊富

AWS Solutionsは、ソリューションの種類が豊富です。

業種別では、自動車、金融、マーケティング、医療、製造、ゲームなどに向けたソリューションが提供されています。さらに、カテゴリ別では分析、コンピューティング、機械学習、データベース、セキュリティ、ネットワークなどを取り扱うための環境を構築しています。

このように、さまざまな業界やカテゴリに対応しており、幅広いユーザーが利用できます。

AWS Solutionsで提供されているソリューション


この項目では、AWS Solutionsで提供されているソリューションの実例をいくつかご紹介します。

ここで取り上げる実例以外にも、数多くのソリューションが存在しています。公式ページで検索ができるので、ニーズに合ったものがあるか調べてみましょう。

分散負荷テスト

分散負荷テストは、アプリケーションに一定の負荷を与え、パフォーマンスをテストするソリューションです。

AWS Fargateのコンテナを用いて一定数のユーザーを作成し、そのユーザーからトランザクションを生成してアプリケーションに負荷を与えます。一定の負荷でアプリケーションがどのように動くかをチェックすることで、問題の特定に役立てられます。

コネクテッドカーソリューション

コネクテッドカーソリューションは、自動車のIoTアプリケーションとAWSクラウドを接続するソリューションです。

IoTを搭載した自動車(コネクテッドカー)のデータをクラウドに送信し、分析や処理を実行できます。音声操作、ナビゲーション、異常検出、走行データ、安全性スコアなど、さまざまな種類のデータを取り扱えます。

これらの機能により、コネクテッドカーのサービス開発を多方面からサポートします。

IoT デバイスシミュレーター

IoT デバイスシミュレーターは、IoTアプリケーションのシミュレーション環境を構築するソリューションです。

テンプレートから複数の仮想接続デバイスを生成し、IoTアプリケーションとクラウドを接続します。多数のIoTアプリケーションを一度にシミュレーションできること、接続にあたって物理的なデバイスの用意が不要になることがメリットです。

Serverless Image Handler

Serverless Image Handlerは、画像ファイルの操作や処理をサポートするソリューションです。

オープンソースの画像処理サービスであるSharpを採用しており、特に動的画像の処理に適しています。また、CloudFrontによるコンテンツ配信、Rekognitionによる画像分析や不適切画像の除外などのサービスも搭載しています。

これらを組み合わせて、効率的に画像を処理できる環境を構築します。

DevOps Monitoring Dashboard

DevOps Monitoring Dashboardは、継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)パイプラインのメトリクスを分析・可視化するソリューションです。

CI/CDパイプラインのメトリクスをリアルタイムで取り込み、分析します。さらに、QuickSightを用いて分析されたメトリクスを可視化します。

このソリューションを実装することで、上記のプロセスをすべて自動で実行できるようになります。これにより、CI/CDパイプラインの管理を簡易化します。

AWS Solutionsにおけるソリューションの実装例(分散負荷テスト)


この項目では、AWS Solutionsで提供されているソリューションの実装例として、分散負荷テストの実装方法をご紹介します。

このソリューションを実装することで、アプリケーションの負荷テストを実施するためのリソースがまとめてデプロイされ、迅速にテストを開始できます。

詳しくは、公式ページにあるデプロイガイドをご覧ください。

分散負荷テストの実装でデプロイされるAWSサービス

分散負荷テストを実装することで、さまざまなAWSサービスがデプロイされます。

デフォルトでは、Elastic Container Service(ECS)、Elastic Container Registry(ECR)、Fargate、Lambda、DynamoDB、 Simple Storage Service(S3)、CloudWatch、API Gateway、Cognito、CloudFront、CodePipeline、CodeBuildなどをデプロイします。

これらのサービスを組み合わせることで、負荷テストを簡単に実行できるようにします。

実装手順

手順としては、CloudFormationテンプレートの起動の後、スタックの作成(デプロイ)というステップになります。

この2ステップだけで、上記のサービスのデプロイが開始され、負荷テスト環境が構築されます。

CloudFormationテンプレートの起動

最初に、CloudFormationテンプレートを起動します。

デプロイガイドに該当のテンプレートが用意されているので、それをクリックすることで起動されます。

テンプレートは基本的にデフォルトのままで構いませんが、ダウンロードすることでカスタマイズも可能です。ニーズに合わせて行っていきましょう。

また、リージョンはバージニア北部に設定されていますが、こちらも必要であれば変更できます。ただし、一部のAWSサービスは使用可能なリージョンが限られているため、リージョンによっては動作に支障が出る可能性があります。変更する際は確認しておきましょう。

スタックの作成

CloudFormationテンプレートが起動したら、スタックを作成します。

スタックの名前を入力した後、詳細設定を確認していきます。スタックの設定も基本的にデフォルトのままで構いませんが、変更することも可能です。チェックも兼ねて一度目を通しておくと良いでしょう。

設定完了後に表示されるレビューで最終確認を終えたら、[スタックの作成]をクリックしてデプロイを開始します。デプロイが完了すれば、負荷テストが実施可能になります。

スタックの更新(作成完了後)

スタックのデプロイ完了後にバージョンの更新があった場合、それを取得します。

コンソールから既存のスタックを選択して[更新する]をクリックすることで、更新ページに入ります。その後、スタックの作成時と同様の方法で詳細設定を確認し、デプロイを開始します。デプロイが完了すれば、スタックが最新バージョンに更新されます。

AWS Solutionsを利用してみよう


この項目では、AWS Solutionsのメリットや実例をご紹介しました。

ワークロードを実行するためのサービスが最初から用意されており、環境構築の簡易化、問題点の解決、効率性の向上など、さまざまなメリットがあります。また、ソリューションの種類も豊富で、幅広いユーザーが利用できます。

使っている環境を改善したい、環境を素早く構築したいといった方は、利用してみましょう。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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