2021/02/26

IT業界とはどんな仕事をするの?今IT業界が抱える2つの課題と今後

 
  

IT業界とは?


ITはよく聞く言葉ですが、何を意味しているかご存じでしょうか。ITはInformation Technologyの略で、日本語では「情報技術」と訳されます。

ITは、近年ではICT(Information and Communication Technology)とも呼ばれます。IT業界とはすなわち、コンピューターやネットワークなどの情報通信技術を使ってビジネスする業界のことを指すのです。

IT・ソフトウェア・情報処理の仕組み


IT業界とは情報通信技術を利用してビジネスする業界ですが、具体的にはどのような業界が含まれているでしょう。

IT業界とはハードウェア系・ソフトウェア系・情報処理系の業務を担う企業を含む業界のことを指します。各業界の特徴について紹介します。

1:ハードウェア系

IT業界とはハードウェア系を含みますが、まずはハードウェアが何を指す用語なのかについて確認しましょう。ハードウェアとは、コンピューターシステムを構成する物理的な機器類を指す用語です。

具体例としては、パソコン・キーボード・ディスプレイ・メモリなどがハードウェアに含まれます。ハードウェア系とはすなわち、これら機器の製造に関わる業界のことなのです。

2:ソフトウェア系

ハードウェアに対する言葉として、ソフトウェアという用語があります。IT業界とはソフトウェア系を含みますが、ソフトウェアとはプログラムやデータなど、ハードウェア上で何らかの処理をするために必要なもののことです。

ソフトウェアにはWindowsなどのOS(Operating System)や、さまざまなアプリケーションが含まれます。ソフトウェア系とは、ハードウェア上で動作するソフトウェアの開発に携わる業界のことです。

3:情報処理系

情報処理系とは、さまざまな企業のニーズに応じたシステムの開発・運用に携わる業界のことです。ニーズに合ったシステムを構築することで、その企業が円滑に業務を遂行することを助けますが、IT業界とはこの情報処理系を含みます。

システム開発には一連の工程があります。顧客のニーズを聞き取る要件定義を最初に実施し、その要件定義をもとに設計して、プログラミング・テストを経てシステムとしてリリースするのです。

IT業界の主な職種とは?


IT業界とは、ハードウェア系・ソフトウェア系・情報処理系を含む業界です。IT業界で活躍する職種には、いくつかの種類があります。

IT業界の代表的な職種は、SE・プログラマー・ITコンサルタント・営業がありますが、それぞれどのような業務を担っているのでしょうか。以下でその内容について、詳しく紹介します。

1:SE

SEとはSystem Engineerの略です。SEの業務は顧客のニーズに沿ったシステムを構築することで、プロジェクトチームのマネジメントやプログラミングが業務に含まれることもあります。

SEの働き方は大きく分けて2つあり、それぞれ社内SEと客先常駐SEです。社内SEは自社でプロジェクト開発するための要員で、客先常駐SEは契約にもとづき、派遣や請負といった形態でプロジェクト期間中顧客のもとで働きます。

2:プログラマー

IT業界とは、多くのプログラマーが活躍している業界です。プログラマーとSEは混同されがちですが、プログラマーは仕様書にもとづきプログラミングするのが主な業務となります。

プログラマーは、働く業界によってさまざまな種類があります。Webプログラマー、アプリケーションプログラマー、ゲームプログラマーなどが例として挙げられるでしょう。プログラミング言語も多数ありますが、業界によってトレンドが異なるので注意が必要です。

3:ITコンサルタント

IT業界とは、エンジニアだけ活躍している業界という訳ではありません。ITコンサルタントもIT業界を支える職種の1つです。

ITコンサルタントは、顧客のビジネスにおける目標達成や課題解決といったことに重点を置き、顧客のニーズに合ったシステムや技術を提案するのが仕事になります。

ITコンサルタントとして働くためには、ITに関する高度な知識に加え、論理的思考能力、問題解決能力、顧客への提案力が求められるでしょう。

4:営業

営業とは、自社の商品を顧客に売り込むプロフェッショナルです。さまざまな業界で営業職は活躍していますが、IT業界にも欠かせない職種と言えるでしょう。

IT業界とは専門性の高い領域で、難しい用語や最新テクノロジーなど、分野外の人にとってはわかりにくい内容が多いものです。IT業界の営業職には商品のアピール力に加え、顧客にわかりやすく説明できるスキルが求められるでしょう。

IT業界が2つ抱える課題


現代社会において、ITはあらゆる所で活用されています。冷蔵庫や炊飯器といった家電、信号機や鉄道・航空などのシステム、各企業における社内システムなど、いろいろな現場でITは利用されていると言えるでしょう。

IT業界とは急速に発展・普及していると言える半面、急成長に伴う課題も存在しています。以下でIT業界が抱える課題について見ていきましょう。

1:IT人材の不足

IT業界とは急速に発展し、今後も成長が見込まれる分野です。しかし日本は少子高齢化が進んでおり、将来的に生産年齢人口の減少が予測されています。

経済産業省によると、2030年時点でのIT人材の需給ギャップは、16.4万人から78.7万人と試算されています。IT業界の需要と供給のバランスが需要の方に傾いていることで、今後もIT人材の不足が進んでいくことが課題と言えるでしょう。

出典:IT人材需給に関する調査|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf

2:エンジニアの長時間労働

業種や勤務先にも依りますが、一般にIT業界とは長時間労働のイメージを持たれやすいと言えるでしょう。長時間労働になってしまうのは、ITエンジニアに対する需要の伸びに対して、人材が不足していることが原因の1つと考えられます。

人材不足のほか、個々のエンジニアのスキル熟練度の違いが生産性に影響し、結果としてチーム全体の労働時間が長くなることも原因となるでしょう。顧客や元請け企業からの要求で、非現実的な納期が設定されることも、長時間労働を引き起こすと考えられます。

IT業界の今後


IT業界とは、常に新しいテクノロジーを取り入れつつ日々成長・発展してきており、現在そういった技術を活用した産業は多方面に広がりを見せています。

ビッグデータやクラウドサービスの活用、AI技術やIoT技術の発展など、IT業界の今後の展望について紹介していきます。

1:ビックデータの活用

ビッグデータはよく聞く言葉ですが、簡単に言うと「これまでのデータベース管理ソフトなどでは処理しきれないほどの膨大で多様なデータ」のことです。

大量かつ複雑なビッグデータを統合・分析することで、医療・教育・農業などさまざまなエリアで活用することが可能となります。

IT業界とはビッグデータを活用することによって、これまでにない新たなビジネスチャンスを作り出せる業界と言えるでしょう。

2:クラウドサービスの活用

ITを社内システムやビジネスで利用するには、最初にハードウェアを含む機器の導入やデータベースの構築などが必要で、その後のメンテナンスも欠かせません。これらを提供しているのが「クラウドサービス」です。

クラウドサービスはパソコンとインターネットがあれば利用可能で、初期にコストをかけずに整備されたリソースの利用が可能となります。

IT業界とはITの専門家が集う業界なので、ITを専門としない人やコストを抑えてITを利用したい人向けに、クラウドのようなサービスを提供することもできます。

3:AI技術の登場

AIとはArtificial Intelligence の略で、人間の知的活動の一部をコンピューター上で人工的に再現したもののことを指します。

入力されたデータからプログラムが自己学習したり、人が手を加えていないデータからでもコンピューターが特徴・パターンを見つけ出せるようになることで、AIは自動運転技術・医療・マーケットなどの分野で活躍できるでしょう。

IT業界とはAIのような新たな技術を導入することで、今後ますます発展していくことが期待できる分野です。

4:IoT技術の発展

IoTとはInternet of Thingsの略で、モノをインターネットにつなげることで相互に情報のやり取りをするシステムです。

外出先からエアコンを稼働して室温を調節したり、バスに搭載された発信機がバス停にデータを発信することで、バスの運行情報の把握がリアルタイムでできることなどが、IoTの活用事例として挙げられます。

IoTは今後活用の場がさらに広がることが予想されますが、IT業界とはまさにその発展を担う業界と言えるでしょう。

5:ドローンの発展

ドローンは現在さまざまな分野で活用されており、世界的に市場を伸ばしてきています。ドローンを使用することで、人が直接行くには困難な場所のデータ収集が可能です。アメリカでは、山火事などの災害のモニタリングにもドローンが活用されています。

一見IT業界とは関連性がなさそうなドローンですが、その飛行にはGPSやコンピューターによる制御が利用されており、今後もITエンジニアの貢献が期待されるでしょう。

6:VRやARの登場

VRはVirtual Realityの略で「仮想現実」と訳されています。一方、ARはAugmented Realityの略で「拡張現実」の意味です。

VRはリアリティの高い仮想世界を視覚映像として投影するものですが、ARは作り出した視覚映像を現実世界に重ねて投影するという点で、両者は異なります。

VR・ARとIT業界とは密接な関係があり、仮想世界を作り出すためにはコンピューターによる制御が必要ですし、GPSや電子コンパスといった技術も不可欠です。

7:CtoCビジネスの発展

CtoCとはConsumer to Consumerの略で、一般消費者の間でなされる取引のことを指す用語です。インターネット上でのオークションや、フリーマーケットがCtoCの良い例でしょう。

CtoCビジネスの発展とIT業界とは深い関りがあり、ネットワークの整備やフリーマーケット用アプリケーション開発などで、ITはCtoCの発展に貢献しています。

IT業界とはどんなことをしているのか理解しよう


IT業界とは急速に発展を続けている分野で、活躍できる領域は日々拡大を続けています。一方で人材の確保が十分なされているとはいえず、特にスキルのあるエンジニアのニーズは高いことが期待されます。

IT業界とはどんなことをしているのかを把握して、エンジニアとしてのキャリアプランを考える際に役立てていきましょう。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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