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Salesforce ApexのTrigger.newとは

Salesforce Apexにおけるトリガとは

Salesforce Apexトリガの種類
Salesforce Apexトリガには、beforeトリガとafterトリガの2種類があります。Trigger.newは、どのトリガにおいても使用できます。 beforeトリガ レコードがデータベースに保存される前に、レコードの値を更新もしくは検証できます。 afterトリガ 他のレコードの変更に影響を及ぼす場合に使用します。afterトリガの対象となるレコードは参照のみです。 例) ・レコードのIDやLastModifiedDate項目などのシステムが設定した項目値へのアクセス ・監査テーブルへのログイン、キューを使用した非同期イベントの実行Salesforce Apexトリガのランタイムエラー
Salesforce Apexトリガを使用して以下の操作を実行すると、直接操作、間接操作のいずれの場合も、ランタイムエラーが発生します。 ・beforeトリガでのレコード更新もしくは削除 ・afterトリガでのレコード削除Salesforce ApexにおけるTrigger.newの機能と留意点

Trigger.newの機能
Trigger.newは、登録、更新、削除を実行した後のバージョンのsObjectレコードのリストを返します。 Trigger.newで取得したsObjectリストを使用できるのは、 insertトリガ、updateトリガ、undeleteトリガです。また、beforeトリガでのみレコードを変更できます。 Trigger.newの反復処理を行うことで、個々のsObjectを取得できます。Trigger.newを使用する際の留意点
Salesforce Apexで、Trigger.newを使用する際の留意点を説明します。 Trigger.newは、Apex DML操作では使用できません。Trigger.oldも同様です。その他にTrigger.newを使用する際は、以下の点について注意しなければなりません。 ・Trigger.newを使用してオブジェクトの項目値を変更できるのは、beforeトリガのみです。 ・afterトリガで実行する際、例外的に保存されないケースがあります。 ・Trigger.newの削除はできません。Trigger.newを使用した項目の変更
Trigger.newを使用した項目は、トリガイベントによって変更できない場合があります。 before insertトリガ、before updateトリガでは変更できますが、after insertトリガ、after undeleteトリガでは変更できず、Trigger.newを保存しているため、ランタイムエラーが発生します。また、Trigger.newは、before deleteトリガ、after deleteトリガでは使用できません。Salesforce ApexのTrigger.newの使い方

使用例① Trigger.newにより、SalesforceのsObjectを取得する
Trigger.newを使用して、sObjectリストを取得するシンプルなトリガです。for ループを使用して反復処理でき、SOQLクエリのIN句を用いて、バインド変数としても使用できます。 変数の例として、Sample、Sample a、A、B、SampleIdを使用しています。Trigger.new のサンプルコード
以下がTrigger.new のサンプルコードです。Trigger simpleTrigger on Sample (after insert) {
for (Sample a : Trigger.new) {
// Iterate over each sObject
}
// This single query finds every contact that is associated with any of the
// triggering accounts. Note that although Trigger.new is a collection of
// records, when used as a bind variable in a SOQL query, Apex automatically
// transforms the list of records into a list of corresponding Ids.
Contact[] cons = [SELECT A FROM B
WHERE SampleId IN :Trigger.new];
}
使用例② Trigger.newとTrigger.oldで更新前後の値を比較する
Trigger.newとTrigger.oldを組み合わせた使用例を紹介します。項目の自動更新を行うワークフローを作成し、その結果をデバッグログとして表示します。 ここでは 、[説明] 項目などの更新を実行するオブジェクト作成のワークフローを例にします。trigger.oldにより、変更された項目を取得することを前提としています。 トリガは、ワークフローが更新されると起動し、反復処理により変更された [説明] 項目を取得します。このトリガで取得する項目を、別の方法で取得するには、ワークフローが実行された後でデータベースをクエリしなければなりません。 <処理の流れ> ①ワークフローの更新により項目値が変更されます。 ② trigger.oldとtrigger.newを使用して、レコードの該当する項目の新旧バージョン(更新前、更新後)の値を比較します。 ③それに応じて必要なビジネスロジックを実行します。Trigger.newとTrigger.old のサンプルコード
以下がTrigger.newとTrigger.old のサンプルコードです。{
if (Trigger.isBefore) {
System.debug('********Trigger values***********');
System.debug('***SFDC: Trigger.old is: ' + Trigger.old);
System.debug('***SFDC: Trigger.new is: ' + Trigger.new);
}
if (Trigger.isAfter) {
System.debug('********Trigger values***********');
System.debug('***SFDC: Trigger.old is: ' + Trigger.old);
System.debug('***SFDC: Trigger.new is: ' + Trigger.new);
}
}