2021/03/12

Androidアプリの開発とは?必要な3つの準備と開発のステップなどを解説

 
  

Androidアプリとは


Androidアプリとは、Android端末で動かすことのできるアプリケーション全般のことを指します。

AndroidOSに対応している端末であれば、デジタルカメラやプロジェクタースクリーン等でも利用できます。また、アプリケーションは予め端末にインストールされているもの以外は、Google playより検索、インストールが可能です。

AndroidとiOSの違い


アプリ開発におけるAndroidとiOSの違いは、大きく分けて4つあります。

1つ目はOSが異なるため、開発環境も開発言語も全く違うものを使用することです。2つ目は、アプリ申請時に申請・審査の仕方が異なることです。

3つ目は、販売されるストアが違います。iOSアプリはApp Storeで、AndroidアプリはGoogle Playで販売されています。4つ目は、公開時のアカウント及びかかる費用が異なることです。

AndroidとiOSのシェアはどれくらい?

2020年3月時点での日本におけるOSシェア率は、Androidが62.7%、iOSが36.9%と、Androidが上回っています。

2017年以前ではiOSが上回っていましたが、2018年以降わずか1年足らずで一気にAndroidがシェアを拡大して、ついに逆転しました。

Androidアプリ開発のために必要な3つの準備


それでは実際にAndroidアプリ開発を始めるにあたり、どのような準備が必要となってくるのでしょうか。

ここではAndroidアプリ開発を行う前に必要となる、3つの準備について説明していきます。

1:パソコンを準備する

Androidアプリ開発では、Android Studioという統合開発環境を使用します。Android StudioではPCに求められるOSやスペックが決まっているため、必要条件を満たす必要があります。

OSに求められる条件は下記になります。Windowsの場合、WindowsOS7/8/10の32bitまたは64bitとなります。Macの場合、macOSX10.10(Yosemite)からmacOS10.12(Sierra)までとなります。

Linuxの場合、GNOMEまたはKDEデスクトップ、32bit版アプリを実行できる64bit版、GNUCLibrary2.19以降となります。

スペックに求められる条件は下記になります。RAMは3GB以上、推奨は8GB以上、エミュレータを使う場合は+1GBとなります。ディスクの空き容量は2GB以上、推奨は4GB以上となります。画面解像度は1280×800以上となります。

2:プログラミング言語を習得する

続いて、習得が必要なプログラミング言語についてです。

Androidアプリは、JavaあるいはKotlinという開発言語を使用して制作されます。どちらの言語もAndroidアプリ開発を行う上で習得しておいて損はない言語となってきますので、JavaとKotlinの特徴について説明していきます。

Java

Javaは長く使用されているプログラミング言語で、安定的に需要のある主流な言語です。

難易度は比較的高いですが、システム開発、Web開発、アプリケーション開発と守備範囲は広く、特に大企業での大規模システム開発やAndroidアプリの開発を得意としています。

Kotlin

Kotlinは2011年に発表された公式言語で、Googleが2017年にAndroidアプリの開発言語に選定しました。KotlinはJavaよりもコードが短く簡潔で書きやすく、Javaのコードを呼び出すこともできます。

Androidアプリ開発以外にもWebアプリケーションの開発や、サーバーサイドの開発として使用されることもあります。Javaが持つ汎用性には届きませんが、将来性の高いプログラミング言語となります。

3:開発環境を整える

最後に開発環境についてです。開発環境を整えることとは、Androidのアプリ開発環境となるAndroid StudioあるいはEclipseをインストールすることです。

Android StudioはAndroid搭載端末用アプリを構築するための公式統合開発環境アプリであり、Androidアプリ開発に特化しています。また、Windows、macOS、Linuxでも開発が可能です。

EclipseはAndroidアプリ以外の開発にも使用され、オープンソースで提供されています。

Androidアプリ開発の5ステップ


それではAndroidアプリ開発を始めるにあたり、どのようなステップで行えばいいのでしょうか。

開発に必要となる5つのステップを、以下でご紹介します。

1:開発環境構築

まず、Android studioを使用した開発環境構築について説明します。順番に必要なものをインストールしていくことで、開発環境を構築することができます。

具体的な手順は、JDKをインストールする、 Android Studioをインストールする、足りないSDKを追加でインストールする、エミュレータを設定する、の4つとなります。

2:企画

開発環境構築ができたら、次は企画のフェーズに移行します。

企画とは、「アプリをどのようなものにするか」決めることです。アイデアが既に出ているのであれば、さらにそのアイデアをブラッシュアップしていきます。既存のアプリで類似しているものがないか、あれば差別化し中身を具体化していきましょう。

3:設計

企画にてある程度形が出来上がったら、設計のフェーズへ移行します。

アプリ開発における設計とは、アプリが開発されるまでの具体的な道筋、つまり制作過程が記載されたものとなります。

設計の工程を踏むことで、アプリの機能や仕様の把握が簡単になり、アプリビジネスを成功させやすくなります。また、ベータ版作成時に貴重な資料となるため、欠かせないフェーズとなります。

4:開発

設計が完了したら、いよいよ開発です。

開発とは、JavaあるいはKotlinどちらかの開発言語を使用し、プログラミングを行っていくことです。この工程にて、プログラミング以外にも画像、アプリのアイコン、レイアウトの作成を行ったり、文字の大きさやフォント設定を行います。

5:テスト

開発が完了したら、リリース前に必ずテストを行います。テストとは、アプリが正常に動作するか確認する作業のことです。

開発環境構築にて設定したエミュレータを使用し、アプリの動作確認もできるので、Android端末がない場合でもテストを行うことができます。Android端末を持っている場合は、アプリをインストールできます。

Androidアプリをリリースするには?


Androidアプリの開発、テストが完了したら、最終段階のリリース作業へ入ります。

リリースとは、AndroidアプリをGoogle Playで公開し、一般ユーザーがインストールできるようにすることです。一般的に、Googleのデベロッパーコンソールに登録し、Google Playにアプリを登録・公開する流れとなります。

Googleのデベロッパーコンソールに登録

Google PlayにてAndroidアプリを公開するには、まずGoogle Playデベロッパーアカウントの作成を行い、デベロッパー販売・配布契約に同意します。続いて1回限りの登録料を支払い、アカウントの詳細を入力します。

上記4つの手順により、Googleのデベロッパーコンソールへの登録が完了します。

Google Playにアプリを登録・公開

続いて、Google Playにアプリを登録・公開していきます。

先程の工程で登録完了したデベロッパーコンソールに入り、アプリの登録、言語設定、コンテンツのレーシング、価格と販売、配布地域の設定やアルファ版の公開、アルファ版テストの設定等を行い、アプリをリリースします。

上記設定を行うことで、アプリの登録・公開が完了します。

Androidアプリ開発のための勉強法


Androidアプリ開発に欠かせないプログラミング言語について、どのようなツールを用いて勉強すべきか、そのツールを使用する時期と合わせて説明します。

Java言語は直感的に理解しやすい言語ではあるので、まずはAndroidアプリを作成することをゴールとし、プログラミング言語を習得していきましょう。

1:書籍で学習する

書籍で勉強する上でのメリットは、書籍を片手にプログラミングできることです。

しかし、プログラミングを始めたばかりの段階においては、書籍で勉強するよりソースコードを自分の手で書く事に注力すべきであり、また書籍を購入してしまうとそれだけで満足してしまう可能性があります。

そのため書籍を購入するタイミングとしては、アプリの開発環境を問題なく整えられるようになった時がおすすめです。具体的にはプログラミングを始めて1か月以上経過した頃で、作って覚えるタイプのサンプルが10個以上載っている本を購入しましょう。

2:Webサイトを活用する

Webサイトを活用するメリットは、多くのソースコードを自分の手で書くことができる点です。

タイミングとしては、プログラミングを始めたばかりの時、1ヶ月から2ヶ月のタイミングで、できるだけ多くのソースコードに触れましょう。アプリ開発に心から興味が持てるようになることが、この段階でのゴールです。

3:プログラミングスクールを活用する

プログラミングスクールを活用することのメリットは、プログラミングを始めるにあたり、どのタイミングでも利用できることです。

また、プログラミング言語もJavaと一緒にKotlinを学ぶか選択できるので、転職の幅を広げるためにもぜひチャレンジしてみてください。

Androidアプリ開発のキャリアとは?


Androidアプリのシェア率は今後も増加傾向にあり、需要も増えていくと想定されます。

Androidアプリ開発のプログラム言語であるJavaは、幅広いサービスやプロダクトの開発に対応できます。そのため、Java資格を持っていれば、開発経験がなくとも基本を理解している人材として、IT企業への就職、転職に有利になることが多くあります。

特にJava資格のなかでも権威性の高い「Oracle認定Javaプログラマ」のシルバーとゴールドは、世界でも通用する資格となっているため、評価されやすい傾向にあります。

そのため、実務経験を積むだけでなく、プログラミング言語の資格を取得することで、今後のキャリアアップに繋がっていくといえます。

アプリ開発の将来性

総務省の令和2年版の調査では、国内のスマートフォンアプリ市場規模は2019年時点で157.1億ドル(約1兆6,344億円)です。

また、アプリの調査会社として広く利用されているApp Annieの予測では、世界全体のスマートフォンアプリの市場規模は、2022年に2017年の約2倍近くになるとしています。

今後もAndroidアプリの需要はさらに拡大すると予測されるので、OSがバージョンアップされていく中で変化に沿ったスキルを持つエンジニアが求められるでしょう。

出典:総務省ホームページ
参照:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd114110.html

Androidアプリ開発に必要な知識を深めよう!


Androidアプリ開発に必要な知識を深める一番の近道は、実際にアプリケーションを制作することです。

教材にアレンジを加えたものを作るだけでも、実体験として理解できるようになりますし、たとえサンプルであっても完成すれば勉強を続ける上での大きなモチベーションに繋がります。

あなたのアイデアが、Androidアプリを飛躍的に発展させる可能性もあるでしょう。この機会にぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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