これまでIT業界ではソフトウェア開発とインフラの管理をサイロ化して別々に行うのが主流でした。しかし、最近ではこれまでの開発手法とは異なるDevOpsモデルを取り入れる企業が増えています。AWSエンジニアのなかにも、DevOpsエンジニアとしての転職を目指す人がいます。ここではDevOpsについて説明していきます。
注目の開発手法「DevOps」とは?
DevOpsは開発を担当するエンジニアと、運用を担当するエンジニアを分離させないで仕事をする手法です。開発を意味する「Development」と運用を意味する「Operations」を組み合わせて名付けられました。DevOpsエンジニアは、開発と運用の両方を担当します。自分が開発に携わったシステムの運用に携わることもあるでしょう。
もちろん開発のみ担当するエンジニアや、運用のみ担当するエンジニアもいます。しかし、これまでと違ってサイロ化されておらず、開発と運用の垣根が低いことが特徴です。
開発を担当するエンジニアと運用を担当するエンジニアが相互に強調し合います。
DevOpsのメリットは、これまでと比べて顧客の要望に迅速に対応できる点です。開発と運用がサイロ化していないため、顧客側の要望を反映させるのに時間がかかりません。バグの修正や新機能のリリースなどを行う頻度もこれまでより高くなるでしょう。
また、開発チームと運用チームが共同で作業をすることで、業務効率化にもつながります。これまで開発チームは、運用チームへの引き渡し後のことをあまり考慮しなかったため、時間をロスしていたことが多々ありました。共同作業をすることで、時間のロスも減るでしょう。
DevOpsに使えるAWSツール
AWSでは、マクロサービスとしてAWS Lambdaというツールを提供しています。これは、サーバで使用するバックエンドサービスやアプリケーションを実行するためのツールです。通常はプロビジョニングを行ったうえで実行しますが、AWS Lambdaであればプロビジョニングなしで済みます。作業間も短縮できるでしょう。
モニタリングと記録で使用するツールとしては、AWS X-Rayが便利です。サービスの実行状況やパフォーマンスなどを把握できるので、問題が発生したときの原因特定に役立てることができます。
PaaS(Platform as a Service)としては、AWS Elastic Beanstalkを提供しています。これはWebアプリケーションやサービスなどをデプロイするためのツールです。時間がかかる作業を必要とせず、コードをアップロードするだけでデプロイすることができます。他に、アプリケーションの状態をモニタリングすることも可能です。
DevOpsのエンジニア求人は今後も増える
IT分野では技術の進歩がめざましく、エンジニアの仕事内容も技術の進歩に合わせて変わっていきます。例えば、以前までは手作業でインフラの運用作業を行っていました。しかし最近では、クラウド化やインフラの仮想化などにより自動化が進んでいます。
そのような状況のもとで、生まれた考え方がDevOpsです。
開発と運用を明確に分けるのではなく、協調できる体制を整えようという動きが広まっています。開発と運用の両方の仕事ができるDevOpsエンジニアを採用しようとする企業は多いでしょう。
これまで運用を担当していたエンジニアが、設計や開発などにも携わることで、視野が大きく広がります。運用担当のエンジニアが広い視野を持って仕事をすることで、システム全体の改善なども進んでいくでしょう。そしてより良いサービスの提供につながります。
こうした見通しから今後もDevOpsエンジニア求人は増える可能性が高いと考えられます。
今後はDevOpsの開発手法が主流になる可能性大
DevOpsは開発と運用の垣根を低くし、それぞれを担当するエンジニアがお互いに協調し合う手法です。今後はそのような手法が主流になっていく可能性が高いといえます。その中で開発と運用の両方をこなすDevOpsエンジニアは求人が増加傾向にあります。IT業界で転職を検討するなら、ぜひ、DevOpsエンジニアを目指してみましょう。
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この記事の監修者・著者
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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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