2023/05/15

未経験からエンジニアになるには?就職に有利な資格を紹介

 
  

エンジニアとは、工学系の専門的な技術職を指す言葉で、自動車エンジニアや航空エンジニアなど、さまざまな職種があります。

しかし最近では、エンジニアというとITエンジニアを指すことも増えてきました。ITエンジニアは将来性のある職種ですが、人材が不足していることもあり、未経験であっても目指しやすい職種のひとつです。

今回は、ITエンジニアを中心に、未経験からエンジニアになるにはどうすれば良いかを、その方法や取得すると就職に有利な資格などをご紹介します。この記事を参考に、ぜひチャレンジしてみてください。

未経験からエンジニアになるリスク

未経験からエンジニアを目指そうと考えた時に、「前職より環境が悪くならないか?」など、心配になる方もいるでしょう。ですが、これはどのような種類のエンジニアを目指にしろ、別の職種を目指すにしろ、少なからずリスクはあるものです。

特にエンジニアは専門職ですから、一般的な企業の業務形態や勤務条件とは異なる部分もあります。例えば、トラブルが発生すれば残業や休日出勤が必要になりますし、給与面が同じとも限りません。

そのため、ITエンジニアに転職しようと考える方には、前職にはなかったリスクを背負う部分もあります。ここでは、未経験からITエンジニアになるリスクをご紹介しましょう。

知識や技術をいつでも学ぶ必要がある

ITエンジニアとしての能力を支える基盤としては、知識や技術があります。ですが、これらは一度学べば完了ではなく、日々進歩するIT技術に対し、絶え間なくアップデートしていかなければなりません。

このような新しい知識や技術を学ぶのが好きという方であれば問題ありませんが、日進月歩の世界で自分を磨き続けることが苦手な方にはリスクといえます。

残業や休日出勤が多くなるケースも

ITエンジニアに限らず会社勤めをしていれば、残業や休日出勤が発生するケースはあります。

ですがITエンジニアの場合、「納期」に間に合わせるために、一般企業以上に残業や休日出勤が多くなる傾向です。

さらに、トラブル対応の場合は、突然の休日出勤が発生するリスクもあります。

給与面が前職よりも安く感じるケースもある

ITエンジニアの給与は、一般職に比べて高い傾向にあるといえます。ですが、残業や休日出勤が多いだけでなく、勤務時間外でも新技術の取得に時間も必要です。

そうなると、前職よりも業務に関わる時間が多くなるわけですから、相対的に給与が安く感じるケースもあります。

クライアント先に常駐するケースもある

ITエンジニアはクライアントワークも多い職種ですから、取引先の企業に出向し長期間常駐するケースもあります。

働きやすい職場かどうかや仕事の大変さは常駐するクライアント先によって変わるので、出向などがない企業から転職する際には、不安が残るかもしれません。

未経験でもITエンジニアを目指すべき理由

ご紹介したようにITエンジニアという職種には、一般職にはないリスクがあります。

ですが、ITエンジニアには将来性ややりがいがあり、ITの専門知識はゼロに等しい状態であっても、エンジニアを目指す価値はあるでしょう。

ITエンジニアの需要と将来性

現代は、個人で使うアプリやクラウドサービス、企業活動に欠かせない各種のシステムなど、あらゆるところでITが活用されています。人がいて活動するところのほぼすべてにITが使われており、この状況はしばらく続くと考えるのが妥当です。

つまり、現代社会はITに支えられているわけですから、その基盤を作るITエンジニアの需要は、拡大することはあっても縮小することはないといえるでしょう。

ITエンジニアという仕事のやりがい

ITエンジニアは腕で勝負する実力の世界ですから、未経験で業界に入っても知識と技術の習得に努めれば、より高度な仕事を任されるようになります。将来的には転職してステップアップをしたり、フリーランスとして独立したりすることも可能です。

ITエンジニアの種類と業務内容

エンジニアと名前が付く職業は多数ありますが、ここではITエンジニアと呼ばれる職種について、業務内容などを簡単にご紹介していきます。

どのような職種があるのかだけでなく、自分が未経験から目指せると感じるかどうかも、確認してください。

システムエンジニア

クライアントから依頼されたシステムを設計し開発するのが、システムエンジニアです。頭文字をとって「SE(エスイー)」と呼ばれることもあります。要件定義などの上流工程から、運用・保守管理までを行います。なお、SI(システム インテグレーション)業界やWeb業界で業務範囲が異なるので注意してください。

プログラマー

システムエンジニアが設計したシステムを、仕様書どおりにプログラミングするのがプログラマーです。プログラム上の問題を発見するデバッグはもちろんですが、仕様書に不備がある場合はシステムエンジニアに修正を指示することもあります。

セールスエンジニア

セールスエンジニアという名前でわかるように、エンジニアとしてのスキルを併せ持つ営業よりの職種です。例えば、クライアントから仕事を得るためには、専門知識があればより深いアプローチができます。また、機材トラブルなどでは、対応を求められるケースもあります。

インフラエンジニア

サーバーやストレージ、ネットワーク機器といったハードウェアに加え、OSやアプリケーションなどのソフトウェアなど、IT関連のインフラを専門的に扱い、設計・構築・保守を行うのがインフラエンジニアです。インフラエンジニアには、以下のような区分けがあります。

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアとは、主にサーバーの設計やセットアップ、保守管理を手掛ける職種です。サーバーを動かすOSについての知識に加えて、大切なデータを守るためのセキュリティスキルも必要になります。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、システム上の各機器をつなぎ、データの送受信を行うネットワークの設計と構築、運用を手掛ける職種です。セキュリティの知識はもちろん、接続する各機器に関する技術的な知識も必要になります。

クラウドエンジニア

近年では、Amazonが提供するAWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスを使って、仮想環境上でサーバーを構築する企業が増えてきました。こうしたケースで活躍するのが、クラウドエンジニアという職種です。クラウド環境上でのサーバー設計や構築、保守運用を行います。

Webエンジニア

システム全体ではなく、Webサイトなどインターネット上で提供しているサービスの設計・開発からプログラミング、運用・保守までを行うのがWebエンジニアです。Webエンジニアには多数の種類があり、主に以下のような区分けがあります。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドと呼ばれる、Webサイトのデザイン面や操作性などを担当するのが、フロントエンドエンジニアです。HTMLやCSS、JavaScriptなどの知識が必要になります。なお、HTMLだけを扱うマークアップエンジニアという職種もあります。

データベースエンジニア

OracleやSQLといった言語を使ってコーディングを行い、データベースの構築から運用・保守まで行うのがデータベースエンジニアです。フロントエンドエンジニアに対して、バックエンドエンジニアに区分けされることもあります。

未経験者が知りたいエンジニアの適性とは?

エンジニアを目指すにしても、「自分に適正がなかったらどうしよう」と心配する未経験者も多いかもしれません。確かにエンジニアには、知識と技術だけでなくエンジニア向きの適性もある程度は必要です。ですが、こうした適性は、実務を通じて育まれていきます。
「自分には適性がないかも?」などと考え込まず、まずチャレンジしてみることが大切です。エンジニアの種類にもよりますが、一般的な適正は、下記のとおりです。適正がない場合の対処方法も併せてご紹介します。

コミュニケーション能力が高い

エンジニアはチームでの共同作業が多く、協力しながらゴールを目指すことになります。ですから、チームメイトとのコミュニケーションは欠かせません。

また、上流工程を担当するようになると、クライアントとの打ち合わせが多くなります。その際、クライアントが何をしたいのか、どのような課題を解決したいのかを正確にくみ取るには、高いコミュニケーション能力が必要になります。

このスキルは訓練次第で身につきますので、人と話すときには、常に「相手が理解しやすいように話す」ことを心掛けてください。

論理的な思考ができる

感覚やイメージではなく、論理的な思考ができる人はエンジニアに向いています。クライアントの要望を実現するために、どのようなシステムが必要なのか、エラーやトラブルを排除するにはどんな設計が良いのかなどを考えるには、論理的思考が不可欠だからです。

また、トラブル発生時の対処は、原因を探り、確実かつ迅速に復旧することも求められます。もし、論理的な思考ができないと感じているのであれば、直感や思いつきで行動するのではなく、まず論理的に考えて、行動する癖をつけていきましょう。

未経験者がエンジニアになる3つの方法

どの分野のプロフェッショナルも、最初は未経験者です。何の知識や技術もない状態からスタートし、高度なスキルと経験を身につけていきます。

ITエンジニアも同じで、例え未経験者であっても経験を積んでスキルを高めていけば、前述した各種ITエンジニアのいずれにもなれる可能性はゼロではありません。

ですが、難易度はそれぞれ異なりますので、未経験から目指しやすい職種と目指しにくい職種もあるでしょう。

未経験から目指しやすいITエンジニアとして特におすすめなのは「インフラエンジニア」です。

また、インフラエンジニアになるには主に下記3つの方法があります。

  • 未経験OKの企業に入社してエンジニアの研修を受ける
  • スクールに通って勉強する
  • 独学で勉強する

順に詳しく説明していきます。

未経験OKの企業に入社してエンジニアの研修を受ける

インフラエンジニアを募集しているIT企業には「未経験OK」や「研修あり」などの求人も多くあります。こうした企業を狙って応募すれば、未経験からでもエンジニアになることができます。

未経験OK・研修ありの企業に入社することのメリットとしては、

  • 給料をもらいながら研修を受けることができる
  • 研修や派遣先企業で実践的にスキルを磨くことができる

という点です。

前者については社員として入社するわけですので、研修を

スクールに通って勉強する

インフラエンジニアに必要な知識は広範囲に及ぶため、体系的に学ぶならスクールで学ぶのが一番確実な方法です。専門性の高い知識はもちろん、実際の機器類を使って学習できるので、高い学習効果が期待できます。

特に、実際にエンジニアとしての経験を持つ講師がいるスクールなら、実践的なノウハウを習得することができますので、現場に出たときに大いに役立つでしょう。また、疑問があれば、その場で質問して解決できるのも魅力です。
しかし、学費がかかってしまうことや、スクールに通っているとフルタイムの仕事ができないというデメリットがあります。

独学で勉強する

スクールに通う時間や学費がなくても、参考書や資料を買い揃え、自分一人でインフラエンジニアになるための技術や知識を学習することができます。

必要な情報は書籍やネット上に公開されていますし、現役のエンジニアによる動画なども豊富にありますので、教材に不自由することはありません。

また、自分の都合の良い時間に勉強できますから、仕事との両立がしやすいのもメリットです。各種機器の操作についても、自分で実機を購入することができます。

しかし、独学は孤独な作業ですのでモチベーションを保つことが難しく、挫折しやすいもの。これには、質問や相談ができる相手がいないため、行き詰まることが多いことも影響しています。

未経験でも採用されやすい資格

エンジニアを採用する側からすれば「この人はどれほどの技術と知識を持っているか」が重要です。ですが、未経験者の場合、これまでの実績を見せることはできません。そこで効果的なのが、各種資格を取ることです。

ITエンジニア関連の資格はいくつもありますが、内容や難度が違います。資格があれば、どの分野でどの程度のスキルがあるかがわかりますので、採用の目安になるでしょう。

さらに、資格を取得していることで、「各種のエンジニアという仕事に対して、熱意を持っている」というアピールもできるのです。

ここでは、エンジニア未経験者におすすめする資格をご紹介します。

基本情報技術者試験/応用情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門ともいえる資格試験です。エンジニアとしての基礎的な知識と技術、実践的な活用能力を試されます。午前と午後に分けて試験が行われ、幅広い範囲から出題されるため、試験結果から自分の得意・不得意を知ることもできます。

応用情報技術者試験は、より専門的で高度な内容が出題されます。エンジニアとしての知識と技術だけでなく、管理や経営などのマネジメント能力も試されます。

CCNA/CCNP

CCNAは、コンピューターネットワーク機器メーカー、シスコシステムズが主催する認定資格です。ネットワークに関する基礎知識から無線接続、セキュリティなど、ネットワークを中心とした幅広い知識が試されます。特にインフラエンジニアにとってネットワークは必要不可欠ですから、ネットワークエンジニアを目指す人ならぜひ取っておきたい資格です。

また、CCNAの上位資格としてCCNPがありますが、こちらは「3年から5年のエンタープライズネットワーキングソリューションの実装経験を持つことを推奨」としているので、エンジニア未経験の方には適しません。内容もCCNAより高度で、難度も高く設定されています。

Linux技術者認定試験(LPIC/LinuC)

Linux技術者認定試験には、世界共通で行われる国際基準の資格である「LPIC」と、日本基準の資格である「LinuC」があります。どちらも、Linuxを扱うエンジニアとしてのスキルを示す認定試験ですが、LPICは世界共通である反面、日本市場で求められる技術に細かく対応できていないことから、LinuCが誕生しました。

この2つの資格はベースが同じであるだけに、出題範囲や試験の方法がよく似ています。

AWS 認定ソリューションアーキテクト

AWS 認定ソリューションアーキテクトは、AWSに関する知識を認定する資格です。AWSで提供されているさまざまなサービスに関して出題されます。

試験のレベルは、実務的な内容を試される「アソシエイト」、さらにその上位版である「プロフェッショナル」の2つです。プロフェッショナルは「AWSでのクラウドアーキテクチャの設計とデプロイにおいて2年以上の実践的な経験を持つ個人を対象」としているので、エンジニア未経験の方には受験資格がありません。

AWS 認定ソリューションアーキテクトの資格を取得できれば、クラウドサービスの専門家としてアピールできます。近年では多くの企業がAWSを利用していますので就職にも有利です。また、AWS 認定ソリューションアーキテクトの資格に対して資格手当を支給する企業もあります。

オラクルマスター(ORACLE MASTER)

オラクルマスターは、日本オラクルが主催する認定試験で、同社のサーバーに関する知識が試される試験です。難度の低いほうから、入門資格であるブロンズ、実践的な試験内容になるシルバー、さらに高度な知識が求められるゴールド、最高難度のプラチナと、4つのレベルが用意されています。

オラクルのデータベースは、世界でもトップクラスのシェアを持つデータベースですので、データベースエンジニアとしてのスキルをアピールできます。

未経験からエンジニアにチャレンジしよう!

ご紹介したように、ITエンジニアには様々な種類がありますので、どのITエンジニアを目指すのかはご自身の興味などで選択するといいでしょう。

なお、「未経験からインフラエンジニアになりたい」という方はぜひ当社・株式会社オープンアップITエンジニアの正社員型派遣をご検討ください。

最大3か月の研修期間の中で、CCNAなどの資格取得を前提とした充実したカリキュラムを用意しており、実務経験を持つエンジニア講師から、実践的なスキルを学ぶことが可能です。また、研修中も給与が支給されますので、勉強と収入を両立できます。

研修終了後は紹介予定派遣として企業に出向し、実務の中でエンジニアとしての腕を磨くことが可能です。

また、派遣期間終了後に派遣先に採用されるかどうかについては、ご自身の採択も含めて3つの条件があります。合わないと思えば辞退することもできますので、ご安心ください。

興味がある方は、まずは無料相談をご予約いただき、不明な点やお悩みなど何でもお気軽にご相談ください。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】