2021/05/12

独立系SIerが人気な理由5つ|転職先の選び方についても解説!

 
  

独立系SIerとは?


独立系SIerとは特定の親会社を持たない独立資本のSIerのことです。ユーザー系SIerやメーカー系SIerのように企業の情報システム部門が独立するのではなく、最初からSIerとして企業したものを言います。

独立系SIerは、親会社の影響を受けずに独自で経営を行うことができます。ただしユーザー系やメーカー系のように親会社に関連した仕事が安定的にあるというわけではなく、企業規模が比較的中小規模であるケースが多いです。

独立系SIerの仕事内容

独立系SIerの仕事は、顧客の課題解決のためのITシステムの開発や導入を行うことです。そのため、独立系SIerのSEはクライアントからのヒアリングや要件定義・設計や開発・保守運用などが主な仕事内容となります。

メーカー系やユーザー系SIerと仕事内容に大きな違いはありませんが、他のSIerと違い、親会社による制約を受けずに独自の判断でシステムの導入を進めることができるという点が異なります。

ユーザー系SIerとの違い

ユーザー系SIerは、独立系SIerと違い、商社や金融・製造などの大手一般企業の情報システム部門が独立することでSIerになった企業です。そのため、ユーザー系SIerでは、基本的に親会社やグループ会社のシステム開発や保守などを行います。

また、ユーザー系SIerは親会社の業界に特化していることから、親会社の業種によってシステム開発にも専門的な知識が必要です。

メーカー系SIerとの違い

メーカー系SIerは、独立系SIerと違い、パソコンなどのハードウェアメーカーの情報システムに関する部門が独立してSIerになった企業です。そのため、メーカー系SIerでは、親会社が製造しているハードウェアとセットのITソリューションを提供しているケースが多いです。

また、メーカー系SIerでは、ハードウェアとソフトウェアの両方の面から柔軟なITシステムの提案ができるため、顧客のニーズに対してのトータルで対応することができます。

独立系SIerが人気な理由5つ


ここまでご紹介したように、SIerには、独立系以外にメーカー系やユーザー系などの種類があります。その中で、独立系SIerはエンジニアの転職先として人気があると言われています。

ここからは、独立系SIerが人気な理由5つについて紹介していきます。

1:システム開発が主な業務である

ユーザー系SIerの場合、基本的に親会社の案件を受注して設計を行うと、その後のシステム開発業務は協力会社に発注することになるケースが多いです。しかし、独立系SIerは、システム開発をメイン業務としているため、普段の業務としてプログラミングを行うことができます。

そのため、エンジニアとして手を動かして仕事をしたいという方や、プログラミングのスキルアップをしたいという方には大きなメリットがあるでしょう。

2:成果主義なのでキャリアアップが見込める

ユーザー系SIerやメーカー系SIerの中には、年功序列制度が残っているケースも少なくないため、仕事ができなくても長く勤務している人の方が仕事ができる人よりも給料が高いというケースが多いです。

しかし、成果主義な独立系SIerなら、スキルが高い人ほどキャリアアップが見込めます。スキルを磨くことで昇進できるため、仕事に対するモチベーションを高く保てるでしょう。

3:親会社がないので自由度が高い

メーカー系やユーザー系SIerは、親会社の意向に従う必要があるため、開発規定が厳密に決まっているケースが多いです。しかし、独立系SIerには親会社が存在しないため、経営や開発などが自由に行えます。

また、独立系SIerは、クライアントに合わせて柔軟な対応ができるため、ユーザー系のように親会社やグループ会社に限られることなく、さまざまな案件に携わることができます。

4:開発に関わるスキルアップがしやすい

前述のとおり独立系SIerではシステム開発に直接携わることができるため、開発に関連したスキルアップがしやすいです。

ユーザー系の場合は要件定義や設計にしか携われないケースが多いですが、独立系SIerなら、要件定義から設計、開発・テスト・導入・保守運用までに携わることが可能です。

独立系SIerは、システム開発に関する一連のスキルを身につけることができるため、自分自身の市場価値を高めやすいでしょう。

5:幅広い業界に携わる事が可能である

独立系SIerの場合は、親会社からの制約がないため、さまざまな業界の案件に携わることができます。独立系SIerは業界によって開発するシステムが異なるため、幅広い業界に特化したシステム開発ができます。

そのため、独立系SIerで経験を積むと、さまざまな業界に対して最適なソリューションを提案できるようになるでしょう。

独立系SIerの6つの注意点


ここまでご紹介したとおり、独立系SIerには多くのメリットがあるため、SIerの中での人気が高いです。しかし、独立系SIerならではの注意点が存在するため、転職を検討する場合には事前に把握しておくことが重要です。ここからは、独立系SIerの6つの注意点をご紹介します。

1:案件が途切れるリスクがある

独立系SIerは、ユーザー系やメーカー系SIerと異なり親会社がいないため、案件が途切れる可能性があります。そのため、起業して間もない独立系SIerの場合には、案件が継続的に受注できずに経営破綻してしまうというリスクがあります。

また、経営破綻とまではいかなくとも、企業として存続するために人件費などを削るケースも少なくありません。

2:人の入れ替わりが多い

独立系SIerは、仕事の忙しさや帰属意識の低さなどさまざまな原因により、人の入れ替わりが激しい傾向があります。そのため、離職率がユーザー系やメーカー系SIerなどよりも高いでしょう。

しかし、独立系SIerでスキルアップをし、別の企業でキャリアアップしていきたいという人の場合はそれがメリットになるケースもあります。

3:高い営業力が必須である

独立系SIerは、親会社からの案件を継続的に受注できるユーザー系やメーカー系とは異なり、継続して案件を受注するための高い営業力が求められます。

また、独立系は大手のSIerの下請けとなるケースもあるため、一から案件獲得を行っても思ったように利益が得られないケースもあります。

4:納期・予算面で融通がきかない

独立系SIerは、クライアントが自社の関係会社ではないため、納期や予算面ではシビアです。納期に予算も融通がきかないため、スケジュールが厳しくなるケースも多いでしょう。

独立系SIerの仕事は、お互いの信頼関係で成り立っていることから、納期を必ず厳守する必要もあります。そのため、納期前は忙しくなることが多いでしょう。

5:残業が多くなる

独立系SIerは元請けの大手SIerの下請けとして仕事を受注するケースが多いため、納期前は非常に忙しいです。納期が厳しい場合でもユーザー系SIerのように融通してもらうことはできないため、決められたスケジュール内で成果を出す必要があります。

そのため、スケジュールによってはどうしても残業時間が多くなる傾向があるでしょう。

6:客先常駐が多い

ユーザー系SIerの場合は、クライアントが親会社やグループ会社となるため、自社で作業を行えるケースが多いです。しかし、独立系SIerは客先常駐で仕事を行うケースが多いため、自社で作業が行えるケースはほとんどありません。

そのため、落ち着いた環境で働くことができず、ストレスを感じるという人もいるでしょう。

独立系SIerの転職先の選び方


独立系SIerへの転職を検討する場合は、さまざまな種類がある独立系SIerの中でも、優良企業を選ぶようにしましょう。それでは、どのようなポイントを見れば良い独立系SIerを選ぶことができるのでしょうか。

ここからは、最後に独立系SIerの転職先の選び方について紹介していきます。

1:社員の年齢層を確認する

独立系SIerは、多くの経験やスキルを持つ社員を集める傾向があることから、社員の年齢層が高くなりがちです。そのため、社員の年齢層が低い企業を選ぶようにしましょう。

社員の年齢層が高く、年功序列に近い社風になっている企業では、若手はスキルを身につけてもすぐに転職してしまいます。さらに、年齢層が高いと新しい技術も取り入れられないため、企業としての発展も望みにくくなるでしょう。

2:経験豊富な企業を選ぶ

さまざまな業種の案件を獲得してきた経験豊富な独立系SIerを選びましょう。そういった企業には、幅広い知識やスキルを身につける意欲が高いエンジニアが多く集まっています。

実際に経験豊富な独立系SIerで働いているエンジニアたちは、幅広い業界に精通しているため、仮に特定の業界での業績が悪化したとしても、別の業界の案件を重点的に受注することでカバーすることができます。

3:強みがある企業を選ぶ

強みがある企業を選ぶときには、「特定の業種であればこの企業」と言われるような強みがある独立系SIerを選ぶようにしましょう。はっきりとした強みを持つ独立系SIerは、その分野での信頼性が高いことから、案件獲得につながりやすいです。

そのため、独立系SIerへの転職を目指す場合は、検討している企業がどの分野に強みを持っているのかもチェックしておく必要があります。

4:幅広いシステム開発をしている企業か見極める

独立系SIerは、親会社からの縛りを受けることがないためメーカー横断的にシステムを開発することができます。そのため、さまざまなパターンのシステム開発を行っている独立系SIerを選びましょう。

あらゆるパターンのシステム開発の実績を持つ独立系SIerは、自社の強みを活かして案件を獲得している優良な独立系SIerだと言えます。

5:大規模なプロジェクト経験が豊富な企業を選ぶ

大規模プロジェクトを受注した経験が豊富な独立系SIerは、営業力が非常に高い企業だと言えます。そのため、一から案件獲得を行わなければいけない独立系SIerの中でも安定的に働くことができるでしょう。

また、大規模プロジェクト経験が豊富ということは、どれだけ高い技術力を持っているという証明にもなります。

独立系SIerへの転職を目指そう!


独立系SIerは、さまざまな業界のシステム開発に携わることができます。本記事でご紹介した独立系SIerの仕事内容や人気な理由、転職先の選び方などを参考に、転職市場でも人気の高い独立系SIerへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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