SEの種類は?
SEには一般的なシステムエンジニアの他に、社内SEや客先常駐SEなどの種類があります。SEの仕事はシステム開発プロジェクトにおける上流工程である、クライアントからのヒアリングや要件定義、基本設計、詳細設計、テストなどです。
また、社内SEはIT系企業以外の企業の情報システム部門などに所属し、社内システムの管理運営やコンピュータ関係のトラブル対応を行います。客先常駐SEの場合はクライアントの会社へ派遣され、システム開発に携わります。
SEの年収についての詳細7つ
現在転職を検討している方の中には、SEへの転職を視野に入れているという方もいるでしょう。また、そういった方の中には、SEがどのくらいの年収を得られるのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。
ここではSEの年収についての詳細7つをご紹介しますので、年齢や業種などの違いによってどのくらいの年収を得られる職種なのか理解を深めてみてはいかがでしょうか。
1:SEの全体的な平均年収
SE全体の平均年収としては、平成29年度の賃金構造基本統計調査では550.8万円となっていました。全体での平均年収は454.5万円となっているため、SEの全体的な平均年収は高い水準にあると言えるでしょう。
また、過去5年での推移を見ても、SEの平均年収は550万円前後となっています。
出典:賃金構造基本統計調査|e-Stat
参照:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
2:年齢別から見る年収
年齢別のSEの平均年収としては、20~24歳で339.7万円、25~29歳で441.1万円、30~34歳で519.1万円、35~39歳で539.7万円、40~44歳で576.9万円、45~49歳で605.5万円、50~54歳で622.4万円、55~59歳で632.3万円となっていました。
年齢が若いうちはまだ平均年収も少ないですが、30代から年収500万円台に乗り、50代後半で年収がピークになります。
出典:賃金構造基本統計調査|e-Stat
参照:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
3:業種別から見る年収
業種別でのSEの平均年収としては、ソフト系では金融・保険系が約750万円、外資系SIerやコンサルティングファームが約690万円、総合電機メーが約660万円、ハード系では金融・保険系が約790万円、専門コンサル系が約700万円、医薬品・化粧品メーカーが約620万円と言われています。
そのため、ソフト、ハードとも金融・保険系のSEは年収が高い傾向にあると言えるでしょう。
4:企業規模別から見る年収
企業規模別でのSEの平均年収としては、社員数100人未満の場合は484.8万円、社員数100人~1,000人未満では528.4万円、社員数1,000人以上では607.6万円となっていました。そのため、企業規模によっては同じSEでも年収に100万円もの差が出ます。
出典:賃金構造基本統計調査|e-Stat
参照:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
5:役職者別から見る年収
役職者別でのSEの平均年収としては、主任で472万円、係長で587万円、課長で776万円、部長で858万円となっていました。役職付きになることで、年収も大きく上がることがわかります。
出典:賃金構造基本統計調査|e-Stat
参照:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
6:地域別から見る年収
地域別でのSEの平均年収としては、関東で約470万円、関西で約450万円、北海道・東北で約430万円、四国で約410万円、東海で約410万円、九州・沖縄で約400万円、甲信越・北陸で約390万円、中国で約390万円と言われています。
そのため、地域によっても年収に差が出ていることがわかります。
7:条件別から見る年収
条件別でのSEの平均年収としては、BIシステムで約600万円、研究で約540万円、モバイルサイトで約490万円、FA機器で約480万円と言われています。そのため、条件によっても年収には違いがあることがわかります。
SEの年収をアップする方法8つ
ここまでご紹介したとおり、年齢や条件などによって同じSEでも年収には大きな差があります。それではSEの年収をアップするにはどのような方法があるのでしょうか。
ここではSEの年収をアップする方法8つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:年収が高い企業へ転職する
より年収水準が高い企業へ転職することで、年収アップにつなげることができます。IT業界は慢性的な人手不足の状態なので、どのような企業でも高いスキルを持っている人材を必要としています。
そのため、スキル次第では大幅な年収アップも期待できるでしょう。
2:プログラミングができるSEを目指す
SEにはプログラミングのスキルは必須ではありませんが、プログラミングを習得することで技術的な話もできるようになるため、プログラマーから信頼されるSEになれます。また、自分の市場価値を上げることもできるため、プログラミング言語を習得するのもおすすめです。
3:ビジネスの壁を越えたコミュニケーションを構築する
円滑な業務を遂行するためのビジネス上のコミュニケーション能力は当然必要になりますが、ビジネスの壁を超えて誰とでも親しくなれるようなコミュニケーション能力があれば、よりクライアントから信頼されるSEになれます。また、職場の人間関係も良くなるでしょう。
4:経営者の視点を持つ
SEとしてのスキルを身につけるだけでなく、経営者視点で物事を見て考えられるようになりましょう。経営者視点での仕事ができる人材は非常に貴重なため、上層部からも信頼されるようになります。また、フリーランスとして独立する場合も経営の知識は役に立つでしょう。
5:ニーズを把握し新たな市場を開拓する
SEにはクライアントが本当に求めていることを正確に把握し、クライアントのためになるシステムを開発するスキルが必要です。そのため、現在のニーズを把握し、新しい市場を開拓していけるような人材であれば、将来的に高い年収を得られるようになるでしょう。
6:上流工程から下流工程まで経験する
システム開発における上流工程から下流工程まですべての実務経験を持つSEは希少です。
一通りの業務を経験することにより、SEの業務に限らずネットワークやサーバー、データベース、プログラングなど幅広いスキルを身につけることができるため、転職市場でも価値の高い人材になれるでしょう。
7:仲介業者を通さず直接仕事を請け負う
仲介業者を通さずに仕事を請け負った方が単価は安くなるため、幅広い人脈とのコネを作るようにしましょう。コネを作っておけば、直接仕事を受注しやすくなります。
また、フリーランスとして独立することを視野に入れている場合、コネを作っておくことで仕事をとりやすくなります。
8:難易度の高い資格を取得する
SEに資格は必須ではありませんが、企業が指定している難易度が高い資格を取得することで資格手当などが貰えることもあります。また、資格勉強をすることで業務では身につかないような専門知識を身につけることができるため、年収アップにも役立つでしょう。
SEの将来性
現在SEを目指している方の中には、SEの将来性について気になっている方も多いでしょう。しかしどのような業務に関わるSEになるのかによって将来性も変わってきます。
ここでは最後にSEの将来性について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ネットワークストレージ関連の需要は尽きない
今後も大規模データベースなどのネットワークストレージ関連は高い需要が続くと言えるでしょう。そのため、ネットワークストレージに関する知識やスキルを身につけておくことで、ネットワークストレージ管理の案件を取り扱うことができる需要の高いSEになれます。
ソフトウェア開発関連は単価が減る可能性がある
スマートフォンアプリ開発を代表としたソフトウェア開発に関連した案件は、今後はだんだんと淘汰されていき、それに従って単価も目減りしていく可能性があります。そのため、ソフトウェア関連以外の仕事も取り扱う企業へ転職することも視野に入れると良いでしょう。
SEの年収を把握しておこう
SEは業種や企業規模、地域の違いなどによって年収水準も大きく変わります。ぜひ本記事でご紹介したSEの年収についての詳細やSEの年収をアップする方法、SEの将来性などを参考に、役立つさまざまなスキルを身につけて年収が高いSEを目指してみてはいかがでしょうか。