2021/05/24

Salesforceにおけるアウトバウンドメッセージの機能概要と送信の設定方法について

 
  

Salesforceにおけるアウトバウンドメッセージとは

Salesforceにおけるアウトバウンドメッセージはワークフロールール機能の一部で、Salesforceの項目が変更された際に自動的にアクションを起動します。 変更された項目に関する、以下のようなメッセージを送信します。受信したエンドポイントは、アウトバウンドメッセージに記載されたアクションを実行します。 ・メールアラートの送信 ・ToDo レコードの作成 ・アウトバウンドメッセージの送信 など

Salesforce アウトバウンドメッセージの機能概要

SalesForceのアウトバウンドメッセージの機能は、以下の流れで実行されます。 この手順を次のトリガにつなげる形で、循環型の変更を作成できます。 ①ワークフロールールでトリガイベントが発生する。 ②指定されたエンドポイント URL に、指定された項目を含むSOAP メッセージを送信する。 ③エンドポイント URL が受信したメッセージから情報を取得して処理

Salesforceでアウトバウンドメッセージ送信の設定

ここでは、Salesforceでアウトバウンドメッセージを送信するための設定について説明します。 アウトバウンドメッセージを使用するには、事前に設定が必要です。この設定を済ませた後、アウトバウンドメッセージにワークフロールールを関連づけ、WSDLを作成するという流れになります。 Salesforceのアウトバウンドメッセージは、notifications() コールを使用して送信されます。アウトバウンドメッセージに必要なメタデータ含むWDSLによって定義します。 アウトバウンドメッセージに関連づけたWSDLに、エンドポイントサービスへの到達方法の情報と、エンドポイントサービスに送信するデータを記載します。

1、ユーザプロファイルを設定する

ユーザプロファイルの設定により、アウトバウンドメッセージを送信先となるユーザを指定します。 指定されたワークフローのアクションにより、指定されたユーザへのセッションID を含むアウトバウンドメッセージがトリガされます。 このアウトバウンドメッセージを受信したエンドポイントが、Lightning プラットフォーム API を呼び出し、同じ操作を実行します。この更新により、さらに新たなワークフロー、アクション、アウトバウンドメッセージがトリガされ、変更が循環していきます。 ①アウトバウンドメッセージを設定して、セッションID を指定します。 ②[送信ユーザ] 項目で、ユーザを指定します。 ※ユーザ側ではアウトバウンドメッセージを無効化しないことが前提です。

循環型の変更を回避したい場合

アウトバウンドメッセージに応答する1人のユーザを指定し、このユーザのアウトバウンドメッセージを無効化することで、循環型の変更を回避できます。 アウトバウンドメッセージの無効化: ユーザのProfileから、[アウトバウンドメッセージの送信] を解除します。

2、アウトバウンドメッセージを定義する

Salesforce ユーザインターフェースから、次の手順を実行してアウトバウンドメッセージを定義します。アウトバウンドメッセージの新規作成から、送信先、アウトバウンドメッセージに記載する内容などを設定します。

①アウトバウンドメッセージを作成・編集する

アウトバウンドメッセージの新規作成と既存のアウトバウンドメッセージの編集を説明します。既存のアウトバウンドメッセージでは、ワークフロールールと承認プロセスが表示されます。 新規作成する場合: [設定] > [クイック検索] ボックスに「アウトバウンドメッセージ」と入力> [アウトバウンドメッセージ] > [新規アウトバウンドメッセージ] 既存のアウトバウンドメッセージを編集、削除する場合: [設定] > [クイック検索] ボックスに「アウトバウンドメッセージ」と入力> [アウトバウンドメッセージ] > [アウトバウンドメッセージ]

②アウトバウンドメッセージを設定する

アウトバウンドメッセージに含める情報を持つオブジェクトを選択し、以下の項目を入力します。セキュリティのため、送信ポートは制限されます。 ・アウトバウンドメッセージの名前と説明 ・メッセージを受信するエンドポイント URL (SOAP メッセージの送信先) ・送信ポートの設定 ポート80:HTTP 接続のみ、ポート443:HTTPS接続のみ、ポート1024から66535:HTTP 接続または HTTPS 接続

③送信ユーザを指定する

アウトバウンドメッセージを送信するSalesforce ユーザを指定します。ここで指定したユーザにより、アウトバウンドメッセージのデータのアクセス権が制御されます。 [送信ユーザ] 項目 > ユーザを選択

④送信するセッション IDを指定する

アウトバウンドメッセージに含む、[送信セッション ID] を選択します。 リスナーから Salesforce への API コールバックを作成する際にセッション IDが必要です。セッション IDは、ワークフローをトリガしたユーザではなく、送信ユーザとして定義されたユーザを示します。

⑤アウトバウンドメッセージに含める項目を選択する

ここで作成・編集している、アウトバウンドメッセージに含める項目を選択し、[追加]をクリックします。 その後、[保存]をクリックすると、ここまでの入力内容が一旦保存されます。

⑥アウトバウンドメッセージの詳細ページを確認する

アウトバウンドメッセージの詳細ページから、API バージョンとWSDLを確認します。 組織でアウトバウンドメッセージを有効にしていない場合は、これらのオプションが表示されません。その場合は、Salesforce に連絡して対応してもらいます。 ・[API バージョン] 項目 アウトバウンドメッセージが作成された際、自動的に現在の API バージョンに設定されます。変更する場合はメタデータ API を使用します。API バージョンは、Enterprise または Partner WSDL を使用した Salesforce への API コールバックで使用されます。 ・WSDL [WSDL はこちら] から、アウトバウンドメッセージに関連づけられている WSDL を参照できます。エンドポイントサービスへの到達方法、エンドポイントサービスに送信するデータを確認します。

3、Salesforce クライアント証明書でSalesforce ID を検証する

Salesforce クライアント証明書を使用して、Salesforce の ID を検証することができます。Salesforce アプリケーションのユーザインターフェースから、アウトバウンドメッセージと一緒に送信するクライアント証明書をダウンロードします。

①Salesforce クライアント証明書のダウンロードの手順

①[API クライアント証明書を管理] を開きます。 [設定] > [クイック検索] ボックスに「API」と入力> [API] > API WSDL ページ> [API クライアント証明書を管理] ②[API クライアント証明書]を開きます。 [証明書と鍵の管理] ページ>  [API クライアント証明書] > [API クライアント証明書] ③ [証明書のダウンロード]をクリックして、ダウンロード場所を指定します。指定の場所にクライアント証明書(.crt ファイル)が保存されます。 [証明書] ページ> [証明書のダウンロード]

②アプリケーション(エンドポイント)への設定

アプリケーション(エンドポイント)サーバが、クライアント証明書(双方向 SSL/TLS)を要求するよう設定し、ダウンロードした証明書との一致によりSalesforce の ID を検証します。サーバへのクライアントのロールを取得するタイミングで実行されます。 ①アプリケーションサーバに、ダウンロードした証明書をインポートします。 ②アプリケーションサーバが、クライアント証明書を要求するよう設定します。 ③SSL/TLS ハンドシェイクで使用する証明書との一致により、検証します。

Salesforceのアウトバウンドメッセージの配信状況を追跡する

Saelesforoceでは、アウトバウンドメッセージの配信状況を追跡できます。 アウトバウンドメッセージ送信の試行回数、アウトバウンドメッセージをトリガしたアクションなどを参照できます。その他に、アウバウンドメッセージの送信試行のスケジュール変更、キューから完全に削除する操作を行えます。 [設定] > [クイック検索] ボックスに「アウトバウンドメッセージ」と入力> [アウトバウンドメッセージ] > [メッセージ送信状況の参照]

Salesforceにおけるアウトバウンドメッセージの設定を理解する

Salesforceのアウトバウンドメッセージの機能概要と設定について説明しました。 アウトバウンドメッセージにより、Salesforceの項目の変更など、ワークフローのアクションをトリガに、関連づけた項目やレコードの変更を循環させることができます。 アウトバウンドメッセージの活用に先立ち、アウトバウンドメッセージの送信に必要な設定について理解しましょう。]]>

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】