Salesforceのパスとは?
Salesforceにおけるパスとは、営業担当の生産性を高め、より精度の高いデータを収集できるようにする機能のことです。
Salesforceの画面上にビジネスプロセスのステップを表示し、営業担当を誘導していくようにパスを作成していきます。
パスが設定できるSalesforceオブジェクトは下記の通りです。
・取引先(法人取引先および個人取引先)
・キャンペーン
・ケース
・取引先責任者
・契約
・履行注文
・リード
・商談
・注文
・見積
・サービス予定
・作業指示
・作業指示品目
・カスタムオブジェクト
またパスの各ステップ内で、重要な項目の強調表示や成功へのガイダンスのカスタマイズなどが可能です。
これらパスにより、新人や中途社員でも定型化された営業活動が可能になります。
パスの設計
パスを作成する前に「フェーズ」「重要な項目」「成功へのガイダンス」の設計が必要です。それぞれの設計にあたりポイントを以下に記載します。
■フェーズ
パスを設定するSalesforceオブジェクトに対して、ビジネスプロセスのステップを決定します。
例えば・・
リード:潜在顧客→見込顧客→ホットリード→商談
商談:顧客とのコンタクト→ニーズの把握→提案資料の作成→提案→価格交渉→受注
■重要な項目
決定したそれぞれのフェーズで、特に重要な項目を5つまで選択できます。
選択した項目は、レコード詳細ページの上部にピックアップして表示されます。
■成功へのガイダンス
現フェーズで実施すべきこと、または次フェーズに進むためのポイントを記載します。
成功へのガイダンスには、最大1,000文字まで入力可能です。
パスの有効化
パスを設定する際には、初回のみ「有効化」が必要です。
1.[設定] 画面を起動します。
2.[クイック検索] ボックスを使用して [パス設定] を検索します。
3.[有効化] をクリックします。
※パスに以前の状態を記憶させるかどうかをユーザが決定できるようにするには、[ユーザのパス設定を記憶する] を選択します。このオプションを選択しない場合は、パスを表示するページが読み込まれた際に、パスの詳細は常に非表示になります。
パスの作成方法
パスを作成する手順は下記の通りです。
1.[設定] 画面を起動します。
2.[クイック検索] ボックスを使用して [パス設定] を検索します。
3.[新しいパス] をクリックします。
4.【ステップ 1: パスに名前を付けて、オブジェクトを選択】画面が表示されます。
この画面で下記を設定します。
・[パス名] ・・一意となるパス名を入力します。
・[API参照名] ・・パス名を入力すると自動で入力されます。
・[オブジェクト] ・・パスを設定するオブジェクトを選択します。
・[レコードタイプ] ・・パスを設定するレコードタイプを選択します。
・[選択リスト] ・・パスを設定する選択リストを選択します。
5.[次へ] をクリックします。
6.【ステップ 2: 項目を選択してパスの各ステップのガイダンスを入力】画面が表示されます。
この画面で、ステップ毎に以下を設定します。
・[重要な項目] ・・重要な項目を選択します。(最大5個)
・[成功へのガイダンス] ・・成功へのガイダンスを入力します。(最大1,000文字)
7.[次へ] をクリックします。
8.【ステップ 3: パスとお祝いを有効化】画面が表示されます。
・[あなたのパスを有効化] ・・有効にしてください。 ※1
・[お祝いを有効化] ・・任意で有効にしてください。 ※2 ※3
9.[完了] をクリックします。
※1.有効にすると、同じオブジェクト、レコードタイプおよび選択リストの重要な項目とガイダンスがKanbanに表示されます。
※2.有効にすると、ユーザが特定のステップに到達した時に、画面に紙吹雪を表示して成功をお祝いします。またこの紙吹雪はパスとKanbanビューに表示されます。
※3.有効にする場合は、お祝いのトリガに使用する選択リスト値の選択と、紙吹雪が舞う頻度の設定が選択できます。
考慮事項
パスを作成する上で、さまざまなオブジェクトや機能と組み合わせた考慮事項があります。
■編集と検証
・[重要な項目] パネルでは、レコードタイプと所有者項目を編集できません。
・削除するレコードタイプにパスが存在する場合、そのパスも削除されます。
・ページレイアウトを使用して異なるステップで、異なる項目を要求することはできません。
■多数のオブジェクト、レコードタイプ、選択リストがある組織での設定
組織に、オブジェクト、レコードタイプおよび選択リストの大きな組み合わせがある場合、パスの作成には数分かかる場合があります。
■リードのパス
リードのパスを作成する場合は、[未評価] を最初のステップにすることを推奨します。
■パスとレポートの商談フェーズ期間
商談フェーズ期間の表示方法は、パスとレポートでは異なります。
・パスの場合、期間は最も近い日に切り上げられます。(例)1分の期間でも1日と表示されます。
・レポートの場合、期間は切り上げられません。(例)24時間未満の期間は0日と表示されます。
■法人取引先と個人取引先
個人取引先が有効になっている場合は、選択した取引先レコードタイプによって、パスが法人取引先と個人取引先のどちらであるかが決定されます。
Salesforceのパスを活用しよう!
今回は、Salesforceのパスについて紹介しました。
Salesforceのパスを有効に活用することで、すべてのユーザが共通のビジネスプロセスに沿って営業活動ができ、営業効率を向上させることが可能になります。是非活用できるようにしておきましょう。]]>