‘SE’ ‘left’ ‘テストエンジニアはとてもきつい仕事だという印象があるのですが、どうなのでしょうか。’]
‘PM’ ‘right’ ‘確かに単純なテスト作業の繰り返しで他工程に関われることの少ないので、きつい仕事と言われます。それでは、業務改善案とテストエンジニアが持っておくべき資格を紹介しましょう。’]
この記事の目次
テストエンジニアとは?
日常生活の中で使うゲームや家電等、製品のシステムに不具合がないか発売前にチェックする技術者を、テストエンジニアと呼びます。
企業としては、製品を販売するにあたり不具合やバグはあってはならないものです。販売後に発見されリコールにでもなれば、莫大な費用が掛かるだけでなく、企業の信用も落ちかねません。
そのリスクを回避するために、開発された製品をテストし、品質を保つ専門職であるテストエンジニアは必要不可欠な職種です。
テストエンジニアの平均年収は?
製品システムの開発で必要性の高いテストエンジニアですが、仕事内容は単純作業で長時間労働になりやすく何かときつい仕事です。未経験者や若い人でも就業可能な場合がある職種なので、本職ではなく副業にする人もいます。
テストエンジニアの収入的は、雇用状態や経験、スキルによって変動がありますが、正社員の年収は300~500万円といった相場で、平均よりやや低いといわれています。
テストエンジニアがきついと言われる6つの理由
製品作成にテストエンジニアは必要ですが、その業務は簡単といわれています。キャリアを考える上で有利とは言い難く、給料も低めで業務内容はきつくやめたいと考える人も多いようです。
未経験でも採用されることもあり、求人件数も多い人気の職業のように感じますが、まずはその業務の何がきついのか、6つの理由について書いていきます。
きつい理由1:タスク変動が多い
テストエンジニアの仕事は、システムエンジニアの開発スケジュールの都合により納期が短期になる等、タスクの変動が多い仕事といわれています。
急なテスト内容の変更やテスト項目が増えるといった変更を余儀なくされ、きついスケジュールで作業にあたることがよくあります。
単純な作業であるがゆえに会社での立ち場も弱いことが多く、発言しにくい・急な変更を断りにくいという点もあるようです。
きつい理由2:単純作業である
テストエンジニアの作業自体は同じ作業を繰り返し行い、結果を収集する単純作業で、単調であるがゆえに楽しいと感じる人は少ないようです。
向いてる人はいいのですが、向いてない人はきつい上に、作業に飽きる・専門性が低く将来に不安を感じるといった人も多いようです。
専門知識がなくてもできる作業のわりに大変で、きついことも多いです。未経験者が担当することもある仕事ですから、何かを自分で作り上げたいと思う人には不向きかもしれません。
きつい理由3:自由度が低い
販売前の製品テストがテストエンジニアの仕事であり、その内容は決まった作業の繰り返しで言われたことのみしかできず、自分の自由にできる部分はまずないでしょう。
その上、開発エンジニアや上司からの急な変更には対応しなければならず、そのための急な残業や休日出勤等が発生しやすいきつい仕事といわれています。
そういった点でも、テストエンジニアは自由が少ない仕事といえるでしょう。
きつい理由4:長時間労働
製品テストは、開発側やプロジェクトの都合などで納期が非常に短くなることもあり、納期に間に合わせるためにも必然的にきつい長時間労働になりやすいと言えます。
スケジュールの遅延を避けるために、深夜までテストをし続けなければなりません。会社の中には残業ありきのきつい納期を組むこともあり、業務の長時間労働は避けられない状態にあるのが現実です。
きつい理由5:トラブルの多さ
テストエンジニアは、バグ等を見つけられなかった場合はもちろん、他工程の問題を発見しても、発言力が弱くあまり重要視してもらえない事からトラブルに繋がる事も多いきつい仕事といわれています。
開発に関わった製品のトラブルというのは、たとえ自分の担当部署でなくてもきついものです。たとえ自分に責任のない事でも、やはり気分はよくないでしょう。
きつい理由6:年収が低い
テストエンジニアは、未経験者や20代の若い年齢層、資格のない人でも募集されていることがあるため、他のエンジニアに比べ年収は低めといえます。
確認のプロともいえるテストエンジニアですが、基本的には動作の確認だけを行うので、スキルアップやキャリアアップはあまり見込めないでしょう。
きつい割には単純作業の繰り返しで終わるので、年収アップもなかなか思うようにいかないのが現実です。
きついテストエンジニアの業務改善案4つ
単純なテスト作業の繰り返しで他工程に関われることの少ないといわれるテストエンジニアです。単純作業の繰り返しというのはきついもので、その割に待遇はお世辞にも良いとは言えず、不満を持っている人も多いようです。
待遇や働く環境に満足できず辛いのなら、これから先長く会社に勤めるために業務改善が必要でしょう。
テストエンジニアの業務改善案1:他部署への異動を希望する
システムを開発している会社であれば、プログラムの修正等、ステップアップしていける可能性もあるでしょう。まずは会社に相談する事が大切です。
入社した時はテストエンジニアだったとしても、プログラマーやセキュリティといった他部署への移動を希望している事を会社へ伝えましょう。
必要なスキルがあれば所得する等、努力もアピールしつつ会社に相談すれば、異動できる可能性が0ではなくなるでしょう。
テストエンジニアの業務改善案2:正確な勤務時間を自己管理する
テストエンジニアの勤務時間は、雇用形態・会社の風土等にもより様々です。一般的な会社員でしたら、おそらく9:00~18:00の間の8時間勤務が一般的かと思われます。
ですが、会社によっては休日出勤・残業ありきの会社もあるようです。
労働時間が適正に評価されていない場合は、正確な勤務時間の記録をする等、きつい仕事を言われるまま働くのではなく自己管理する必要があります。
テストエンジニアの業務改善案3:具体的な業務の改善案を提出する
会社での待遇や環境に不満があるなら、改善案を会社に提出する方法もあるでしょう。会社での立場が弱いとはいえ、労働条件や環境は守られるべきであり、仕事を長く続けていくためにも働きやすい環境づくりは大切です。
同僚がいるのなら意見をまとめ、会社の上層部・相談窓口に労働条件の改善を求めるのもよいでしょう。
内容としては、業務時間のひっ迫やいきなりの項目の増加等、何がきついのか具体的に伝えるようにしましょう。
テストエンジニアの業務改善案4:在職中に転職活動を開始する
転職を視野に入れるなら、在職中には転職活動を始めて会社との交渉の余地を残しておいたり、資格を取得したりするのも有効でしょう。
テストエンジニアの求人数は多く、業種も様々です。きつい仕事に我慢するばかりでなく、自分にあう求人を見つけるため採用情報には目を光らせましょう。転職活動するなら、早い段階からがいいでしょう。
テストエンジニアが持っておくと役立つ資格3選
エンジニアは、実績があれば資格がなくても評価されます。ですが、テストエンジニアはきつい割にクリエイティブなスキルが身に付きにくく、評価されにくい職種と言われています。
部署移動や転職を考えるなら、取得が難しい国家資格を取得してスキルをアピールすれば信用も上がり、今後のキャリアアップにつながります。
ここからは中途採用等で役立つ資格について書いていきます。資格取得を検討するのであれば、キャリアプランを立て、計画的に進めていきましょう。
テストエンジニアが持っておくと役立つ資格1:基本情報処理技術者試験
基本情報処理技術者試験とは、年間10万人以上が受験する人気の試験で、経済産業大臣が行う国家資格です。
この試験はIPAが主催する情報処理技術者試験の中でレベル2に設定、エンジニア初心者向けの試験内容で受験料は7500円※2021年10月1日より5700円から7500円へ改正、選択方式で100点中60点取れば合格です。
試験は午前・午後と別れ、午前中の問題で60点取れなければ午後の試験は採点されないので気を付けてください。
テストエンジニアが持っておくと役立つ資格2:JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格は、日本のソフトウェアテスト技術者資格認定の運営組織で行われる国際資格です。持っていると海外でもその技術を証明できるので、ぜひ取得しましょう。
難易度は3段階あり、初心者向けの「Foundation Level」は受験料21600円、出題数40問で、はっきりした合格ラインの明記はありませんが、受験者の55%が合格しているところを見ると、そんなに取得しにくいものではないようです。
テストエンジニアが持っておくと役立つ資格3:IT検証技術者認定試験
IT検証技術者認定試験は、一般財団法人のIT検証産業協会が行っている試験で、ソフトウェア検証の技術を客観的に証明することを目的としたテストエンジニアのための資格です。
レベルは5段階で、レベル1~3は易しく、レベル4~5は普通レベルと言われています。レベル1.2に関しては受験資格に制限がなく、合格者率も高めですので、初心者でも受験しやすいのではないでしょうか。受験料はレベル1で19800円・レベル2は22000円です。
‘SE’ ‘left’ ‘テストエンジニアって、やはり難易度の高い仕事なのですね。’]
‘PM’ ‘right’ ‘確かにそうですが、システムを扱うIT業界においては、テストエンジニアは欠かせない職種です。テストエンジニアの仕事のきつさ、待遇、業務内容、将来性や自分に合っているかなどよく理解して転職活動をする事をお勧めします。’]
テストエンジニアのきつさを理解して転職活動をしよう
テストエンジニアと一言でいっても雇用形態や業務には幅があります。システムを扱うIT業界において、テストエンジニアは欠かせない職種です。
製品発売前の最後の砦であり、だからこそきつい仕事ですが、その割には評価が低いと言わざるを得ません。
テストエンジニアを検討されている方は、テストエンジニアの仕事のきつさ・待遇・業務内容、将来性や自分に合っているか等もよく理解して転職活動をする事をお勧めします。