2022/04/28

AWS Ground Stationとは?利点や活用事例を紹介!

 
  

AWSとは

AWSというのは、Amazonから提供されている100種類以上のクラウドコンピューティングサービスのことを指します。正式名称を、Amazon Web Servicesといいます。 クラウドコンピューティングというのは、インターネットを通じて、ストレージ・サーバー・データベース・ソフトウェアなどのコンピューターを使ったサービスを使うことです。 クラウドコンピューティングならば、1台のパソコンとインターネット環境があれば、サーバーやストレージ、データベースを必要なだけ使用出来ます。

AWS Ground Stationとは

AWS Ground Stationとは、AWSの提供するサービスの一つで、2018年の11月にラスベガスで発表されました。 このサービスを使用することで、衛星通信の制御、衛星データの処理およびダウンリンク、衛星運営のスケーリングを迅速に行うことが出来ます。 地上ステーションインフラストラクチャーを独自で構築する必要が無く、衛星を用いたデータ送受信を容易にかつ気軽に行うことの出来るサービスとなっています。

AWS Ground Stationの活用事例

AWS Ground Stationは、世界的な衛星ネットワークの軸を形成しているサービスで、実に多くのユースケースで利用されています。ここから、AWS Ground Stationの主な活用事例について説明していきます。

災害発生時

AWS Ground Stationは、地震などの自然災害が生じた際に活用されます。 衛星から地上に向けて発信された映像の分析をすることで、生存者を割り出したり、構造映像を査定したり、救助隊にストリーミングする事が出来ます。また、このデータを適用することで、安全な避難場所や避難経路を割り出す事が可能です。

正確な天気予報

AWS Ground Stationは、天気予報のために活用されます。 AWSクラウドを利用することによって、世界中から発信されたデータの分析をし、天気パターンを正確に予測する事が可能です。 この機能によって、飛行機や船舶などを使う際、天気の荒れ模様に対しての認識を高められるため、危機的状況を回避するのに役立ちます。

AWS Ground Stationの利点

まずAWS Ground Stationは、AWSインフラストラクチャリージョンの世界的なネットワークへと接近しているので、地上局の世界的ネットワークを提供してくれます。 そしてAWS Ground Stationを使うことで、独自の地上局を購入、構築、リース、スケーリング、そして管理する必要が無くなるのも利点の一つです。 この他にも、AWS Ground Stationを使用する利点は沢山ありますので一つずつ紹介していきます。

セキュリティ

AWSを使用する上で、セキュリティは優先するべき事項の一つです。 AWSのユーザーは、セキュリティに重きを置いたチームの要件を果たすように構築された、ネットワークアーキテクチャと施設を利用する事が出来ます。 AWS Ground Stationは、優れた物理セキュリティとデータセキュリティをユーザーに提供します。

従量制料金

AWS Ground Stationの料金システムは光熱費と同じく、使用した分だけ支払う従量制料金となっています。 よって、実際に使用したアンテナ時間の料金のみを支払うという形となります。隠れ費用や長期計画はありませんのでご安心下さい。 AWS Ground Stationネットワークの世界中のアンテナを全て単一価格で使用することが出来ます。

高速なダウンロード

AWS Ground Stationそれぞれにアンテナを複数使用すると、AWSリージョンに衛星のデータを直接発進して、高速で処理することが可能となります。 AWS Ground Stationのスケジューリングをするソフトウェアは、アンテナの競合やスケジューリングの遅延無しで、必要な時にデータの取得が出来ます。

即時データ処理

AWS Ground Stationは、衛星アンテナをAWSインフラストラクチャリージョンへと至近距離で提供します。これによって、データの処理および保存にかかる待機時間の短縮に繋がり、低いコストでAWSサービスへとアクセスすることが出来るのです。 データ処理が即時に出来るので、天気予報や災害情報などに使われるデータの処理や分析に役立ちます。

スケジューリング

AWS Ground Stationは、APIとAWSマネジメントコンソールを使用することによって、衛星と通信するスケジュールを簡単にすることが出来ます。 なお、コンタクト開始の15分前までなら、予約した連絡先のキャンセルまたは再スケジュールすることが可能です。

AWS Ground Stationの利用申請

AWS Ground Stationは多くの魅力に溢れたサービスであることが分かりました。それでは、どのようにしたら実際に利用が出来るようになるのか説明していきます。 AWS Ground Stationの利用申請をするには、まずAWSのコンソールへとログインをします。そしてコンソール画面からAWS Ground Stationを選びます。 次に基地局の選択をします。利用者情報の入力をしたら、利用リクエストの送信をして、利用リクエストが受理されると、利用案内がAWSから届きます。 以上がAWS Ground Stationの利用申請する手順となります。

AWS Ground Stationの料金

AWS Ground Stationの料金システムは、基地局を利用した時間の分だけ料金を支払う事で、衛星との通信をする事が出来る従量制料金です。アクセスを1分するごとに課金されます。 AWS Ground Stationのアンテナは現在、米国西部(オレゴン)、米国東部(オハイオ)、欧州(ストックホルム)、中東(バーレーン)、欧州(アイルランド)、アジアパシフィック(シドニー)にあり、それぞれのリージョンで利用する事が出来ます。 なお、AWS Ground Stationの利用料金は、それぞれの通信が終了した後でユーザーに請求されます。月ごとのAWS請求額に、月ごとの予約済みコミットメント、そしてその月に使われたオンデマンドの分数を加えた額が表示されます。

キャンセル料

通信のスケジューリングをした後にキャンセルをする場合、条件によってキャンセル料の有無などが異なります。 分刻みの予約をしたユーザーは、コンタクトの開始時刻24時間前までなら無料もしくは違約金無しでキャンセルすることが可能です。 分刻みの予約をしたユーザーがコンタクトの開始時刻24時間以内にキャンセルする場合は、キャンセル料が生じます。 オンデマンドのユーザーは、コンタクト開始時刻の15分前までに、コンタクトする料金と同額のキャンセル料を支払うことで、キャンセルすることが可能です。

AWS Ground StationがAmazonから提供される意味

AWS Ground Stationは、Amazonのクラウド上で提供されるサービスという点に重要な意味があります。AWS Ground Stationによって受信したデータは、インターネットを経由して必然的にAmazonのクラウド上へと蓄積されます。 それにより、AWS Ground Stationが受信したデータを、他のAWSサービスと連携することが可能となります。 要するに、データの処理や解析もクラウド上でされる事が多くなります。ということから、ユーザーが衛星の打ち上げをする頻度が高くなればなるほど、AWS Ground Station利用料はもちろん、Amazonのクラウドサービスの利用料も高くなるといえるでしょう。

AWS Ground Stationを活用しよう!

この記事では、AWS Ground Stationについて説明してきました。 AWS Ground Stationを利用する事によって、組織にとってコストの高かった地上局の構築費用を抑える事が可能となり、新しく宇宙開発への挑戦をする事が出来るようになりました。 現時点ではまだ基地局に限りがありますが、今後の展開に期待の持てるサービスとなっています。 是非ともこの記事を通じて、AWS Ground Stationに興味を持って下さい。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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