2020/10/14

AWS S3とは?6つの機能とメリットや活用事例などを解説!

 
  

「AWS」とは?

「AWS」とは「アマゾン ウェブ サービス」で、クラウドプラットフォームの一種です。ネット上から利用できるさまざまなサービスを展開しており、業務に合わせてツールを選択できるのが特徴です。AWSは大手通販会社としても知られるAmazon.comにより運営されています。コンピューティング、データベース、ストレージといったITに欠かせない各種サービスを手軽に利用できるのも、AWSならではの魅力でしょう。

「AWS S3」とは?

AWSが手掛けるサービスのひとつに、「AWS S3」が存在します。AWS S3は「Amazon Simple Storage Service」の略称で、幅広い用途に利用されているオブジェクトストレージサービスです。AWS S3の特徴のひとつに、あらゆるユーザーに対応な利便性が挙げられます。Webサイトはもちろんのこと、モバイルアプリケーション、アーカイブといった多彩なデータを保存・保護できるのが魅力です。

そもそもオブジェクトストレージとは何なのか

AWS S3が展開するオブジェクトストレージサービスとは、どのようなものなのでしょうか?オブジェクトストレージサービスは、Webサイトやモバイルアプリケーションなどで利用するデータを保存するサービスの一種です。オブジェクト単位でデータを扱うため利便性が高く、使いやすいなどのメリットが存在します。使用データに合わせて容量を柔軟に変更できるのも、オブジェクトストレージサービスの特徴です。

AWS S3のもつ6つの機能

ここではAWS S3がもつ6つの機能について紹介します。AWS S3にはオブジェクトストレージサービスの基本であるストレージの他、バケットポリシーやIAMといった多彩な機能が用意されています。それぞれの機能を理解すれば、業務や学習により一層活かせるでしょう。今まで知らなかったAWS S3の機能が無いか、ぜひチェックしてみてください。

機能1:ストレージ

幅広いデータを記録するストレージはAWS S3の多彩なサービスの中でも基本となるものです。さまざまなデータをストレージに蓄積すれば、あらゆる用途に対応できます。AWS S3のストレージリソースは需要に応じてスケールアップやダウンが行えます。また、オブジェクトストレージサービスでありながら、Webサイトの作成が可能な点もAWS S3ならではの見逃せないポイントでしょう。

機能2:バケットポリシー

AWS S3の便利な機能としてバケットポリシーもチェックしておきましょう。AWS S3のストレージに保存されるオブジェクトは、バケットと呼ばれるコンテナのようなものに格納されています。バケットポリシーを使用すれば、複数アカウントへのアクセス許可や匿名ユーザーへのアクセス許可、特定IPアドレスへのアクセス制限などを実行できます。バケットポリシーの作成は「AWS Policy Generator」で行います。

機能3:IAM

IAMコンソールを利用すれば、権限を制限したIAMユーザーを作成できます。IAMユーザーはAWS S3へのアクセスや利用を許可されます。すべてのサービスの利用を許可するのではなく、一部使用に制限しておくことで、セキュリティを維持しながら複数ユーザーでの運用が可能です。IAMユーザーへの許可レベルは、IAMコンソールを使って簡単に設定できます。

機能4:アクセスコントロールリスト

通信アクセスを制御したいときには、アクセスコントロールリストを使用します。「Access Control List」を略してACLと呼ばれることもあります。AWS S3に用意されているアクセスコントロールリストでは、AWS S3へのバゲットおよびオブジェクトへのアクセスを制御します。アカウントやグループによってアクセスの種類を変更できるのも、この機能の特徴です。

機能5:バージョニング

同じバケット内でオブジェクトのバリアントを複数保持したい場合には、バージョニングが必要です。日々更新されるオブジェクトのバリアントは、バージョニングによってバージョンを管理されます。たとえば誤ってバリアントを削除してしまった際も、バージョニングでバージョンを管理していれば復元が可能です。新しく、かつ正しい情報がある場合にはバージョンの上書きを行い、最新バージョンとしてAWS S3に保存します。

機能6:オペレーション

オブジェクトに対するオペレーションが手軽にできるのも、AWS S3の便利なポイントでしょう。AWS S3ではオブジェクトの格納・取得・削除といったオペレーションが可能です。オペレーションの対象となるオブジェクトは一部または全体で、アップロードやコピーも行えます。関連するサブリソースの取得や更新もできるのが特徴です。オペレーションによりアップロード・コピーができる容量は、あらかじめ定められています。

AWS S3のメリット5つ

多彩な機能を備えたAWS S3には5つのメリットが用意されています。ここでは優れたセキュリティや料金の安さ、可用性の高さなどといったAWS S3ならではの見逃せないメリットを紹介します。オブジェクトストレージサービスはAWS S3以外にも各社が展開していますが、AWS S3にしかないメリットが存在します。自分の用途に合っているか、使いやすさや容量はどうかなど、気になるポイントをぜひチェックしてみてください。

メリット1:セキュリティが優れている

優れたセキュリティはAWS S3のメリットのひとつです。AWS S3内に保存したデータは誰でも閲覧できるわけではなく、基本的に所有者のみがアクセスできます。通信は暗号化されていますが、それでも心配な場合はIPアドレスを対象にしたアクセス制限をかけてもいいでしょう。アクセスコントロールリストやオブジェクトのバージョンを管理するバージョニング機能など、セキュリティをサポートするさまざまな機能が揃っています。

メリット2:料金が安い

AWS S3は安い料金で使用できるオブジェクトストレージサービスです。ストレージ、バケットポリシー、IAMといったさまざまな機能を備えながらも、数あるオブジェクトストレージサービスの中でも安い料金で利用できます。料金はできるだけ安くしたい、でもしっかりとした機能が欲しい、そんな人にメリットの大きなオブジェクトストレージサービスでしょう。AWS無料利用枠を利用すれば、AWS S3を無料で試せます。

メリット3:可用性が高い

可用性と堅牢性の高さもメリットです。大切なデータを保存するオブジェクトストレージサービスだからこそ、可用性と堅牢性は重要でしょう。AWS S3ではオブジェクトは複数施設の複数デバイスに保存されます。これにより万が一オブジェクトが消えたとしても、すべてのデータが喪失しないように設計されています。大事なプロジェクトで使うデータだからこそ、可用性が高いストレージに預けたい人も多いのではないでしょうか。

メリット4:大容量

いくら便利でメリットの多いオブジェクトストレージサービスでも、使用可能な容量が少なければ、すべてのオブジェクトを保存できません。大容量のストレージを探しているなら、AWS S3がぴったりです。AWS S3は容量を使った分だけ料金が上がる従量課金制で、基本的に容量無制限で利用できます。ローカルのPCなどを圧迫しているデータもストレージに蓄積できるため、膨大なオブジェクトの保存にも役立ちます。

メリット5:AWSと連携できる

AWSは他にもさまざまなサービスを展開しています。AWS S3をAWSの他サービスと上手に連携できれば、よりいっそうメリットを活かせるはずです。AWS S3以外のサービスとしては、Amazon EC2やAmazon EBSなどが用意されています。それぞれに特徴を持つサービスで、AWS S3とはまた異なる業務で活躍してくれるでしょう。これらのAWSサービスはデータのバックアップ先としても連携できます。

AWS S3の活用事例3つ

目的に合わせて幅広い使い方ができるのも、AWS S3の魅力です。ここではAWS S3を上手に使った活用事例を3つ紹介します。AWS S3は基本的にはオブジェクトやバケットを保存するオブジェクトストレージサービスですが、アイディア次第でさまざまな使い方ができることが判るでしょう。単体での利用はもちろんのこと、他のAWSサービスと組み合わせて業務やプロジェクトの効率化を目指してみてください。

活用事例1:データのバックアップ

データのバックアップはAWS S3の基本的な機能のひとつです。バージョニング機能が用意されているため、たとえば動画ファイルをバックアップして、加工前・加工後などのバージョン管理も可能です。また、プロジェクトチームなどで複数人が同じファイルに関わる際は、うっかりのミスによる消去が発生しがちです。データをバックアップしておけば、消去してしまった場合にすぐに復元できるのも便利です。

活用事例2:ビッグデータの分析

蓄積したビックデータを分析したいという人も多いのではないでしょうか。クエリサービスを利用すれば、AWS S3に保存したオブジェクトに対して分析が可能です。AWS S3は主に膨大なデータを溜め込むデータレイクとしての役割を果たします。ビックデータ処理を得意とするAmazon EMRなど、他のAWSサービスと連携することで、よりいっそう詳細なデータ分析を行えるでしょう。

活用事例3:アーカイブ

AWS S3はデータのアーカイブにも利用できます。大量のオブジェクトを長期間保存したい、必要なときにだけ取り出したいといった場合には、アーカイブが便利でしょう。アーカイブ化にはAmazon S3 Glacierなどを使用します。Amazon S3 Glacierはアーカイブにしたオブジェクトの取り出しや、オブジェクトの復元にも対応しています。AWS S3と併せて利用してみてください。

「AWS S3」を活用しよう!

各社が提供するオブジェクトストレージサービスの中でも、AWS S3は豊富な機能やメリットが光るサービスです。大手企業による安定したサービスを利用したい、セキュリティも気になるといった人も、ぜひ利用してみてください。AWSの他サービスと連携することで、より幅広い用途に対応できるのも魅力です。大容量のストレージを活かしたデータバックアップやアーカイブなど、業務に合わせて活用してみましょう。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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