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C#エンジニアとしての将来性
C#はマイクロソフト社が開発したプログラミング言語で、C++やJavaと同様にプロジェクト指向であることが特徴です。
Windows向けのアプリケーションの開発を行えるのはもちろんのこと、Mac、iOSアプリ、Androidアプリ、Webアプリケーションなどの開発も可能です。
幅広いプラットフォームでアプリケーションを開発できることは、C#の大きな魅力だといえるでしょう。
そして、C#はマイクロソフトが提供するサービスにおいてしばしば使用されています。
さらに代表的なゲームエンジンであるUnityで使用することができるプログラミング言語のうちの1つであるため、ゲーム業界においても必須のプログラミング言語だといえます。
爆発的に需要が伸びているとは言い難いものの需要そのものは安定しており、C#エンジニアとしての将来性は心配ないといえるでしょう。
C#エンジニアの転職状況
Javaなどのプログラミング言語に比べるとC#はマイナーなイメージがありますが、実際にはC#を採用している企業は多くあります。
C#エンジニアとしての実務経験があれば、転職のチャンスは十分にあるといえるでしょう。
またC#エンジニアとしての経験がなくても、関連分野での経験があれば企業の目に留まるかもしれません。
特にC#と文法が似ているC++やJavaを扱った経験は、C#エンジニアとして就職する際には大いに役に立つはずです。
そして、たとえ未経験の場合でもC#エンジニアとして転職することは不可能ではありません。
最初からコーディングをできることは少ないものの、更新や保守などの業務に携われる可能性は十分にあります。
しっかりと知識やスキルを身に付けたうえで、C#エンジニアとしての転職活動に臨んでください。
C#が主に使われる分野5つ
将来C#エンジニアになりたいと考えている方の中には、C#がどのような分野で使用されているのか気になるという方もいるでしょう。また、使用されている分野を知ることで、どのような求人があるか、C#エンジニアに必要とされるスキルなども把握しやすくなります。
ここではC#が主に使われる分野5つをご紹介しますので、どのような分野で使用されているのかぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
1:業務システム開発
C#は業務システム開発に用いられることが多いことから、業務システム開発案件でC#エンジニアの求人も多く出ています。C#は大手企業の業務システムにも採用されています。
C#はマイクロソフトが開発したプログラミング言語ということもあり、Visual Studioと組み合わせて使用することができます。そのため生産性が他の言語よりも高く、大手の業務システムも構築しやすいと言えるでしょう。
2:Webサービス開発
C#ではWebサービスの開発も可能です。C#には「ASP.NET Web Form」や「ASP.NET MVC」という2種類のフレームワークがあり、「ASP.NET Web Form」はドラッグ&ドロップだけで画面の作成ができ、「ASP.NET MVC」ならより細かい制御ができるため、モダンなデザインのWebサービスが作れます。
これらを使用することで、Webサービスを効率よく開発することができます。
3:スマホアプリ開発
C#はAndroidアプリやiOSアプリなどのスマホアプリの開発も可能です。「Visual Studio 2015」からスマホアプリ開発フレームワークが使用できるようになっているため、活用することで効率の良いスマホアプリ開発が実現できます。
また、OSの異なるスマホでもコードを共有することができ、OSごとの固有機能を使用することもできることから、C#エンジニアにはスマホアプリ開発の求人も多いです。
4:ゲーム開発
C#では「Unity」という有名な無料で利用できるゲーム開発エンジンを使用することで、WindowsやMac、Android、iOSなどのさまざまなプラットフォームで稼働するゲーム開発も実現できます。
また、「Visual Studio」と連携すれば「Visual Studio」上でもソースコードの編集ができるようになるため、よりゲーム開発の生産性を向上できます。
5:AIやロボット先端技術
C#はもともとAI開発には適していない言語でしたが、マイクロソフトから「ML.NET」など機械学習に適したライブラリがリリースされたことによって、AIなどの最先端技術の開発にも利用できるようになりました。
そのため、今後はC#エンジニアの中にもAI開発のスキルを求められるようになったり、AI開発やロボット先端技術の開発を目的したC#エンジニアの求人も増えていくでしょう。
求人を探す上でC#エンジニアに必要なスキル6つ
C#エンジニアとして働くためには、まずはC#に精通していることが必須条件だといえます。
学習サイトや書籍、スクールなどを利用して学習し、自信を持ってC#を扱えるようにしましょう。
C++やJavaを使った経験があれば、C#のスキルを習得するのはそれほど難しくないはずです。
また、C#がよく使用されているのがゲーム分野です。
ゲームエンジンについての知識・スキルがあると、C#エンジニアとして対応できる仕事の幅が広がるといえるでしょう。
業務システムに関する知識も求められることが多く、CRM(顧客関係管理システム)、SFA(営業支援システム)、SCM(サプライチェーン管理)、ERP(統合基幹業務システム)などについて学んでおくと転職活動で役に立ちます。
併せて小売業や製造業、金融業などについての業務知識も学んでおくといいかもしれません。
もちろん、C#エンジニアにはコミュニケーション能力も必要とされます。
高いコミュニケーション能力があれば、将来的にはマネジメントポジションへの道も開けてくるのではないでしょうか。
1:業務システムに関する知識
C#は業務システムの開発の求人も多いことから、C#エンジニアとして業務システムに関する知識やスキルを持っていると即戦力になりやすいです。たとえば、CRMやSFA、SCM、ERPなどの業務システムについての知識やスキルが求められるでしょう。
また、業務システムの開発にはその業界に関する知識が必要となることから、製造業や小売業などの知識を持っているとより評価されやすいです。
Visual Studio
C#を使用した業務システムの開発ではC#と相性の良いVisual Studioも使用するケースが多いことから、C#エンジニアにはVisual Studioの使用経験があるとより評価に繋がりやすいです。
一般的に企業で使用されているのは「Visual Studio Enterprise」となっているため、Enterpriseの使用スキルがあれば高い評価につながるでしょう。
2:コミュニケーション能力
C#エンジニアに限った話ではありませんが、エンジニアにはコミュニケーションスキルも必要とされます。仮にC#エンジニアとして企業に採用されたあとは、開発チームに所属して他の複数のエンジニアと協力しながら開発作業を進めることになります。
作業も分担し、進捗状況なども確認しながら仕事をする必要があるため、円滑に業務を進めるためにはコミュニケーションスキルが必須となります。
3:マイクロソフト開発環境での開発経験
マイクロソフト社が開発したC#は、これまでWindowsアプリケーションの開発に主に用いられてきました。そのため、マイクロソフトの開発環境を使用した実務経験があるC#エンジニアは、さまざまな求人で即戦力として採用してもらいやすいでしょう。
マイクロソフトの開発環境には、代表的なものにはWindows OSに搭載されている、「.NET Framework」などがあります。
4:Unityの知識
C#エンジニアとしてゲーム開発の求人を探しているなら、Unityの知識やスキルは必須です。ゲーム開発においてゲーム開発エンジンのUnityの需要は非常に高く、最近ではARやVRゲームの開発にも採用されています。
また、近年はそういったARゲームやVRゲームの需要も高まってきていることから、Unityを使った開発経験があるC#エンジニアにも高い需要があると言えます。
5:Windowsアプリの開発経験
先述のように、C#はこれまでWindowsアプリケーションの開発に多く採用されてきました。また、現在でもC#を使用したWindowsアプリケーション開発の求人は出ています。
そのため、Windowsアプリケーションの開発経験があるC#エンジニアは評価に繋がりやすいと言えます。さらにWindowsアプリケーションの開発ではVBが使用されるケースが多いため、合わせてVBのスキルも持っていると良いでしょう。
6:モバイルアプリの開発経験
C#エンジニアはAndroidやiOSなどのモバイルアプリ開発の求人も多く出ているため、そういった求人に応募したいならモバイルアプリの開発経験やスキルは重要です。
モバイル端末はGPS機能などのパソコンにない固有機能を有していることから、モバイル開発の求人ではモバイルアプリ開発の実務経験がより重視される傾向があります。そのため、モバイルアプリの開発経験があればそういった求人で有利になりやすいでしょう。
C#エンジニアの求人の探し方3つ
ここまで求人を探す上で必要になるC#エンジニアのスキルをご紹介してきましたが、C#は非常に幅広い分野の開発に採用されていることから、同じC#でも業務内容には大きな差があります。
それでは、実際にC#エンジニアの求人を探す場合にはどのような方法で探せばよいのでしょうか。ここではC#エンジニアの求人の探し方3つをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:想定年収を考える
C#エンジニアの求人における業務内容は、モバイルアプリ開発やゲームプランニング、会計システムの開発など非常に多岐にわたります。また、業務内容や企業の規模によって年収も異なってきます。
そのため、C#エンジニアの求人を探す場合には、希望の年収を考えておきましょう。年収の基準を作っておくことにより、多くの種類があるC#エンジニアの求人の中から年収相場が合う求人を見つけやすくなります。
2:業務内容を確認する
前述のとおり、C#エンジニアの求人の業務はさまざまな内容があります。C#エンジニアを目指す方の中には、特にVRなどのゲームアプリ開発をしたいという方や、業務システム開発をしたい方など、特定の業務を目的としている方いるのではないでしょうか。
また、特定の業務に適したスキルを持っているという方もいるでしょう。そのため、その求人がどのような業務内容になっているかも必ず確認するようにしましょう。
3:その企業が必要としているスキルや経験を確認する
エンジニアの求人を見てみると、具体的な業務内容の他に、その企業が必要としているスキルや経験などが記載されています。たとえば採用しているプログラミング言語は同じC#で業務内容も同じゲーム開発になっていても、必要とするスキルや経験が全く異なっているケースも多いです。
そのため、その企業がどのようなスキルや経験を必要としているのか、求人を見る際には必ずチェックするようにしましょう。
C#エンジニアに未経験で転職する方法3つ
C#エンジニアの求人は近年増加傾向にあり、エンジニア全体が人材不足の状態であることから、未経験可となっている求人も多いです。しかし未経験可の求人でも、ある程度のスキルは求められます。
それでは、未経験から転職するにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは最後にC#エンジニアに未経験で転職する方法3つをご紹介しますので、未経験からの転職を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
1:プライベートでアプリを開発する
実務は未経験でも、プライベートでアプリ開発をすることはできます。探してみるとC#のみでアプリ開発ができるツールなどもあるため、C#だけで一度アプリ開発に挑戦してみると良いでしょう。
自分でアプリ開発をしてみることで実践的なスキルが身につき、転職活動の際にもアピールポイントの1つになります。さらに優れたアプリが開発できた場合、アプリストアから配信すれば収入源になる可能性もあります。
2:IT系の資格を取得する
IT系の資格を取得しておくことにより、未経験でも一定のスキルや知識を持っていることを客観的に証明することができます。そのため、資格を持っていない未経験者よりも有利になりやすいでしょう。
IT系の資格にはさまざまな種類がありますが、基本情報技術者試験はどのジャンルのエンジニアにも有効でです。また、マイクロソフト認定資格はC#を扱うエンジニアにはメリットになりやすいでしょう。
3:独学でC#を学んでみる
エンジニアにはプログラミングスキルが必須となるため、未経験からC#エンジニアを目指すのであればC#のスキルを身につけしょう。C#は書籍やWebサイトも多いため、独学でも十分学べる環境が揃っています。
しかし独学の場合はモチベーションを維持しづらく、一度つまずくとそのまま挫折してしまうケースも多いです。そのため、人によってはプログラミングスクールなどに通って学ぶのも良いでしょう。
必要なスキルを身に付けてC#エンジニアの求人を探そう
C#エンジニアは用途が広く、需要の高いプログラミング言語だといえます。
経験者はもちろんのこと、未経験者でも転職することは可能だといえるでしょう。
C#や関連分野に関するスキルを身に付けて、C#エンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。