ネットワーク管理者に役立つ資格8選!資格は取得すべきかについても紹介

 
  

この記事の目次

ネットワーク管理者とは

ネットワーク管理者とは、ネットワークに関連する機器やアプリケーションの運用や保守などを行う仕事です。運用や保守を担当することが多いものの、設計の段階から携わるネットワーク管理者もいます。

ネットワークの設計から運用・保守まで全体的に関わる場合は、エンジニアとしての知識や技術が求められるので、ネットワークエンジニアとしての資格があるとネットワーク管理者を担当しやすくなります。

ネットワークの構築・保守・管理などを行う技術者

ネットワークの設計・構築から保守・運用・管理までを担当できる技術者は、ネットワークエンジニアと呼ばれます。ネットワークの設計では、ネットワークのインフラを設計するので、ネットワーク機器やネットワークに関連するアプリケーションの知識が必要です。

設計・構築では、ネットワーク機器の設定を行うので、ネットワークの知識だけでなく、ネットワーク機器の製品知識も必要になります。

ネットワーク管理者の4つの仕事内容

ここでは、ネットワーク管理者が担当することになる仕事を工程ごとに紹介します。

ネットワークに関する仕事には、「設計」「構築」「運用」「保守」「監視」という工程があり、すべてを同じネットワーク管理者が担当することもありますが、多くの場合は、設計・構築工程と運用・保守・監視工程では異なる技術者が担当します。

ネットワーク管理者の仕事内容1:設計

ネットワークの設計では、現行ネットワークを調査したうえで、利用者の要望を満たせるネットワークシステムを検討します。現行ネットワークの調査では、クライアントや利用者のヒアリングも行ったうえで現状を把握します。

クライアント要求を満たすためのネットワークインフラを設計するためには、新規ネットワークで使うネットワーク機器の検討も必要なので、最新機器の情報を把握することが大切です。

ネットワーク管理者の仕事内容2:構築

構築は設計に基づいて行われるので、ネットワーク機器を扱えれば構築を担当できます。構築の終盤では設計通りに構築が完了しているか、クライアントの要求を満たしているかのテストが必要になります。

ネットワーク構築の完了時には、ネットワーク障害を想定したテストや切替テストなども行われます。構築に関するテスト仕様は設計時に用意されますが、構築担当者はテスト仕様通りにネットワークを扱える技術が必要になります。

ネットワーク管理者の仕事内容3:運用

構築が完了すると、ネットワークシステムはクライアントに引き渡され、運用の工程に入ります。運用工程には、保守や監視も含まれます。電源のオンオフや利用者の登録なども運用作業となります。

運用工程になると、利用者からの質問やクレームなどにネットワーク管理者が応えることになります。単純な質問については答えを返せますが、システムの見直しが必要な質問やクレームに関しては、保守作業として対応することになります。

ネットワーク管理者の仕事内容4:保守・監視

保守作業は、ネットワークシステムを運用し続けるために必要になる作業で、ファームウェアのアップデートやセキュリティパッチ適用などを行います。

利用者から運用トラブルの報告があったり、システムの構成に検討漏れがあったりした場合、保守作業としてシステムの設計見直しや修正を行うこともあります。

監視も運用の一環として行われ、ネットワークのセキュリティ状況や性能状況などを監視し、トラブル発生前に解消に努めます。

ネットワーク管理者に役立つ資格8選

ネットワーク管理者という仕事を担当する場合、必ずしも特定の資格が条件となっているわけではありません。

しかしながら、「管理者」という名前がついているように、ネットワークの総合的な知識や技術が求められる仕事であり、資格保有は技術や知識を保持している証明になります。

ここでは、ネットワーク管理者を目指す人にとって有利になる資格を8つ紹介します。興味がある資格に挑戦してみましょう。

ネットワーク管理者に役立つ資格1:ネットワークスペシャリスト試験

国家資格であるネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークエンジニアとしての知識や技術を問われる試験です。

情報処理技術者試験のなかでもスキルレベル4という最高難度の資格であり、合格するのは容易ではありません。そのため、合格すれば企業での評価や転職に、非常に有利な資格でもあります。

既にネットワークエンジニアとして実務経験を積んでいる人も、スキルアップとして取得することをおすすめします。

ネットワーク管理者に役立つ資格2:シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク機器メーカーのシスコが認定する資格試験です。資格には、エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、スペシャリストの5段階があります。

ネットワーク管理者としては、アソシエイト資格であるCCNAを取得していれば、シスコ製品のネットワーク基礎知識を網羅していると認識してもらえます。受験の前提条件が撤廃されたので、アソシエイトを直接受験できます。

ネットワーク管理者に役立つ資格3:基本情報技術者試験

基本情報技術者試験はIPAが主催する国家試験で、IT関連の業務に就くのなら、取得しておきたい資格です。

多くのIT技術者が保有している資格なので、ネットワーク管理者を志望するにあたって特別有利になる資格ではありませんが、保有が必須条件となることもあるので、保有すべき資格といえます。

基本情報技術者の資格を保有していれば、IT技術者としての基本知識を有していることの証明になります。

ネットワーク管理者に役立つ資格4:情報セキュリティ初級認定試験

情報セキュリティ初級認定試験は、全日本情報学習振興協会が主催する民間資格で、事務・管理の人を対象としています。

ネットワーク管理者は、情報セキュリティについての知識が求められるので、情報セキュリティ初級は情報セキュリティに関する基礎知識保有の証明として使えます。

情報セキュリティ初級認定試験では、情報セキュリティ対策や情報が晒されている脅威とその対策などの基本知識を、ハード・ソフト両面から問われます。

ネットワーク管理者に役立つ資格5:情報セキュリティ管理士認定試験

情報セキュリティ管理士認定試験は、全日本情報学習振興協会が主催する民間資格で、プロフェッショナル資格といった位置づけです。

情報セキュリティ管理士認定試験では、ネットワーク技術者だけでなく、あらゆる職種の人が情報セキュリティを意識し、脅威に備えられることを目的としています。

情報セキュリティ管理士認定試験では、情報セキュリティに関する知識、脅威と対策のほか、コンピュータの一般知識についても問われます。

ネットワーク管理者に役立つ資格6:LPIC

LPICはLinux技術者認定試験のことです。LPICの日本向け資格である「LinuC(リナック)」という資格もあり、すでに認定者数が3万人を超えています。LinuCは、LPI-Japanが開発・主催しているLinux技術者認定試験で、LPICはLPIの日本支部が主催しています。

LPICやLinuCを保有していれば、ネットワーク管理者として技術の幅が広がります。

ネットワーク管理者に役立つ資格7:CompTIA

CompTIA Network+は、ネットワーク技術を必要とする職種で求められるスキルを認定する資格です。ネットワーク管理者にとって知識や技術保有の証明になります。Linuxを扱うネットワーク管理者はCompTIA Linux+を取得してみてもよいでしょう。

CompTIA Network+では、ネットワークの構成や運用に関するスキルと、セキュリティに関するスキル、仮想化などが網羅されています。

ネットワーク管理者に役立つ資格8:ドットコムマスター

ドットコムマスター(.com Master )は、NTTコミュニケーションズが主催する民間資格です。ICT(情報通信技術)を安心・安全に使えるという初級レベルの「 ベーシック(Basic)」と中級・上級レベルの「アドバンス(Advance)」があります。

総合的なICTスキルの証明になる資格なので、ネットワーク管理者を目指す方の技術証明としても有効な資格です。

ネットワーク管理者の資格は取得すべき?

ネットワーク管理者になるために必須の資格はありませんが、ネットワーク管理者にはネットワークを中心に総合的なIT知識が必要になります。

ネットワーク管理者を目指す上では、ネットワーク系や総合的なIT系の知識を証明するために、それぞれの資格を保有していると有利になることもあります。

ここでは、ネットワーク管理者になるために資格取得が有効となる理由について紹介します。

未経験者の場合はスキルの証明にもなる

資格が取得できているということは、その資格に関する知識やスキルが一定基準を満たしている証明になります。

特に、ネットワーク管理者としての経験や関連業務での経験がないという人が、初めてネットワーク管理者という仕事に就く場合は、業務レベルに達したスキルを持っていることの証明として有効です。

業務経験者の場合は、資格を保有していなくても「実務経験あり」という実績が、ある程度のスキル証明になります。

経験者はスキルアップやキャリアアップにも繋がる

実務経験者にとっては、実務経験がスキル証明になりますが、資格を保有していれば、認定基準に達しているという明確な証明になります。

実務経験があっても、実務で触れない部分の知識やスキルが抜けていることもあります。ネットワーク管理者に求められる資格試験の勉強をすれば、総合的な学習ができます。

現在の業務とは別のネットワーク管理者に就任したり、上流の業務を担当したりするためのスキルアップにも役立ちます。

ネットワーク管理者になるための3つのポイント

ネットワーク管理者を目指すのなら、ネットワーク管理者として求められる知識やスキルを身につけておく必要があります。特にどのようなポイントを押さえて知識習得やスキルアップに努めればよいのでしょう。

ここでは、ネットワーク管理者になるために心がけておきたいポイントを3つ紹介します。ネットワーク管理者を目指している方は、3つのポイントの中で自分ができそうなところから着手してみましょう。

ネットワーク管理者になるためのポイント1:ネットワークの知識や技術を習得する

ネットワーク管理者は、ネットワークの知識が必須です。ネットワークと一言でいっても、必要とされる知識はハードウェア、ソフトウェア、通信と広範囲に及びます。また、ネットワークの知識を学ぶためには、コンピュータの基礎知識も必要です。

大学や専門学校などで通信工学や情報工学などを学んでいるとネットワークエンジニアとして働きやすくなります。希望する職種に応じて研修をしてくれる会社もあります。

ネットワーク管理者になるためのポイント2:ネットワーク関連の資格を取得する

ネットワーク管理者へのキャリアパスとして、ネットワークエンジニアの実務経験を積み上げることが必要です。ネットワークエンジニアとして活躍するためには、ネットワークエンジニアに必要とされる資格を取得しておくことが近道になります。

IPA主催の国家資格を取得したり、ネットワーク機器メーカーやソフトメーカーの認定資格を取得したりして、自分のスキルを証明できるようにしておきましょう。

ネットワーク管理者になるためのポイント3:転職サイトやエージェントを利用する

ネットワーク管理者になりたいのなら、転職サイトやエージェントを利用して、ネットワーク管理者の求人を確認してみましょう。

ネットワーク管理者としてどのようなスキル保有者が求められているのか、どのような資格を持っていると有利かもわかるので、転職サイトやエージェントを利用してから、取得を目指す資格を絞ってもよいでしょう。

未経験で資格がなくても、就職後の研修で育ててくれる企業がみつかる可能性もあります。

ネットワーク管理者に役立つ資格を取得して自身のスキルを証明しよう

ネットワークエンジニアになるためには必ずしも資格が必要ではありませんが、資格を取得することで自分の知識や技術をアピールするだけでなく、スキルアップに繋がることとなります。

今回ご紹介した資格は、全て年齢制限はありません。どれも決して容易に取得できるものではありませんが、取得すれば転職や企業の評価に役立つことでしょう。自分がネットワークエンジニアに向いていると思った人、ネットワークエンジニアという職種に興味がある人は、ぜひ知識を身に付け資格取得に挑戦してみて下さい。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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