2020/12/11

AWSのBackupを知ろう!そもそもクラウドコンピューティングサービスとは?

 
  

AWS Backupを知ろう!~概要・料金・初期設定まで~

当記事では、通販でお馴染みのAmazon社が提供するクラウドコンピューティングサービス、Amazon Web Services (以下AWS)のBackup機能を解説していきます。 初心者の方にもわかりやすいように、概要→料金→初期設定の流れまで解説いたしますので参考になさってください。

AWS Backupの解説に当たって

今回解説するAWS Backupに触れるに当たって、最低限AWSそして、クラウドコンピューティングについての理解が不可欠です。そこで、軽く前提知識に触れておきますので、不要な方は次章へお進みください。

そもそもクラウドコンピューティングサービスとは

イメージとしては物流で言う『倉庫の貸し出し』に当たります。例えば1台のノートパソコンやスマートフォンには、保存できる情報の量に限りがあります。皆さんもスマートフォンの容量が足りないという通知を受けて写真を消す、などの経験があると思います。 この問題を解決するのがクラウドコンピューティングで、インターネット上に巨大な倉庫を作りあらゆる情報をそこに保存するという物です。 これにより情報を1か所に保存し、インターネットに接続さえできれば、どんな場所からでも、あらゆる電子機器で、その情報にアクセスできるようになります。 つまり、クラウドコンピューティングサービスとは、このコンピュータの『倉庫』とそれに付随する機能を貸し出してくれるサービスの総称です。

AWSの概要

AWSはクラウドコンピューティングを扱うサービスとして、高いシェア率を誇ります。そのサービスは幅広く、単純なデータの保存からその膨大なサーバと処理速度の貸し出しまで様々です。 例えば、プログラミングからビジネスの分析、機械学習などを全てクラウド上、つまり、自身のコンピュータに負荷をかけることなく行えるのです。 また、サービス利用者同士のコミュニティも存在しており、過去の技術のシェアなども盛んに行われています。セキュリティも軍や銀行での使用に耐えうるほどに強力で、それぞれの技術革新も高速です。また、14年の運用を経て信頼性も確かなものです。

AWSのBackupとは?

AWS Backupとは、ユーザーがAWS内で受けているサービスのデータを一括で保存、管理、復元、送信ができるサービスの事です。 AWS Backupと銘打たれているわけですから当然といえば当然ですが、コンピュータはデータがワンクリックですべて消えてしまうものです。 ゆえにコピーを取って保存するバックアップ機能という物は重要となります。そんなAWS Backupの特徴を3つご紹介します。特にコスト面はそれぞれ詳しく解説します。

バックアップの一元化

まず、1つ目のポイントとして挙げられるのは、『一括で保存』の部分です。AWSを利用していると様々な機能を利用して、そのデータをそれぞれに保存するわけですが、AWS Backupはそれらをコピーし1か所に保存してくれます。 つまり、使用中のAWSのどのサービスのデータにトラブルが起きたとしても、AWS Backupにアクセスさえしてしまえば、そこに必ず無事なデータがあるという心強いシステムになっています。 さらに、世界中のAWSユーザーにAWS Backupを介してデータを送信する機能もあり、保存のみならず送信の面でも一元化されています。

AWSサービス内のバックアップということは?

もうひとつ、勘違いしてはいけないのが、『AWS内でのサービスのデータが対象』の部分です。AWS系列以外の電子データは対象外なのかと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。 というのも、様々な機能があるせいで忘れられがちではありますが、AWSはもともとクラウドサービス、つまり、大量のデータの『倉庫』としての機能が本業です。 当然、AWSのサービスのうちにはオンプレミス(ユーザーが所持しているサーバ内)のデータをアップロードする機能を備えたストレージも多々あります。 そのため、極端に例えると、ユーザーの所持しているすべての電子データをAWS Backupという1つのクラウドサービスで管理することも可能だということです。

AWSのBackupにかかるコスト

さてそれでは、この便利なサービスを利用するためにいくらぐらいのコストがかかるのでしょうか。AWS Backupはいわゆるサブスクリプション形態のサービスと違い、月々の最低料金や初期費用といったものは存在しません。 要素としてあるのは各月にどれだけAWS Backupを利用したか、のみとなっています。公共の電気料金や光熱費をイメージしていただくと良いでしょう。計算方法も2パターンとシンプルです。以下に、2つを詳しく解説します。

ストレージ料金設定

まずは、バックアップストレージの利用料金です。基本的には、1つの式でその月の利用額を求められます。 利用データ量(GB) × 利用時間(h) ÷ 1か月の総時間(h) × 各ストレージの利用料金 つまり、各ストレージにおいて、その月1時間に平均何ギガバイト使用したかに応じて金額が変わるということです。仮に1か月の間に特定のストレージを300ギガバイトを3日間、500ギガバイトを10日間利用したとすると、 (300 × 3 × 24 + 500 × 10 × 24) ÷ (30 × 24) × 利用料で197 × 利用料となるわけです。 ここで気になるのが各ストレージの利用料金ですが、これには地域差があります。ここでは東京サーバ、つまり日本でのAWS Backupの利用を前提としますが、大半のストレージが0.05米ドル/GB ~ 0.1米ドル/GBの中に納まっています。 仮に平均を取って0.075米ドル/GBを利用料金だとすると、上の条件での料金は月額14.7ドル、1ドル100円換算で1470円となります。

復元・データ送信に対する料金

こちらに関しては、ほとんどのデータ復元と、同地域(リージョン)内でのデータ送信は無料と非常に良心的です。それでもいくつかの復旧と別地域にデータ送信する場合は料金が発生します。こちらはもっとシンプルで、以下の式で求められます。 復元したデータ量(GB) × 各利用料 各利用料については公式サイトに記載があるので参考にしてください。
各料金はこちらから

初期設定の方法

この章では、簡単な初期設定の手順をご紹介します。 ①お手持ちのアカウントからAWS Backupの利用を開始します。 ②バックアッププランを作成する画面が出てきますので、お好きなようにカスタマイズなさってください。バックアッププランは複数作ることが可能で、バックアップを取りたいものに対応したプランを作ることも可能です。 プラン作りで特に重要なのは大きく3つで、バックアップの頻度とウォームサーバからコールドサーバにいつ切り替えるのか、そしていつまで残しておくのか、です。 テンプレートもいくつかありますので、とりあえずテンプレート設定にしてしまうのも一つの方法です。さらには他者とバックアッププランを共有することも可能ですので、参考にするのもよいでしょう。 ③次に、どのデータ(リソース)のバックアップをどのプランで作るのかを設定します。基本的には、各リソースに割り当てられたタグかリソースIDを使って直接割り当てられます。この設定が終わると、後はプランに従って自動的にバックアップが開始されます。 ④③までの設定を一度してしまえば、必要に応じてバックアップの内容の確認、プランやリソースの変更、復元や送信を自由に行えます。

AWSのBackupのメリットとまとめ

今回は、AWS Bakckupの解説でした。AWS Backupのメリットとしては、何よりそのシンプルさと小回りの良さでしょう。 AWSのすべてのデータのバックアップを一手に引き受けてくれる上に、料金設定もシンプルです。初期設定もプランを作ってそのプランでどのデータを管理するかを設定してしまえばあとは完全に自動でこなしてくれます。 アカウントを作って様子を見るだけでは一切料金発生がないことも魅力でしょう。AWSを利用されている方、またクラウド上でのデータ管理を始めたい方は、是非一度お試しください。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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