知っているようで意外と職種が多く、複雑なIT業界。ここではまずSIerの業務について紹介した後、Web業界との違いについて紹介していきます。
SIerのことを知りたい人や、Web業界からSIer業界に転職したい人におすすめの内容です。
この記事の目次
SIerの仕事内容
SIerとは「システムインテグレーター」を表す言葉です。「エスアイアー」と呼ばれています。
企業の要望に沿って、システム構築から導入までをするのがSIer企業の役割です。
仕事内容は工程別に8つに分類することができます。
分析
システム化するべき業務内容を分析します。分析を怠ると、本来は必要とされていないシステムを開発してしまうなど、開発ミスが発生するおそれがあります。
コンサルティング
クライアントに業務改善のコンサルティングを行います。
システム設計
SIerのメイン業務の1つです。導入すべきシステムを設計します。
プログラム開発
設計したシステムが動くようにプログラム開発をします。下請けに発注することも多いです。
ハードウェアの用意
必要なハードウェアを選択し、入手して設置します。
ソフトウェアなどの用意
必要なOS、データベースソフトウェア、ミドルウェアなどを選択して調達します。
導入サポート
クライアントがシステムを使えるようにマニュアルを作り、操作のサポートなどを行います。
アフターサポート
納品後の保守管理やトラブル対応をします。
SIerとWeb業界の違い
SIerの仕事を理解したところで、ここからはWeb業界との違いを解説していきます。
各業界の仕組み
まず、開発方針に違いがあります。SIer業界はウォーターフォール開発が一般的ですが、Web業界はアジャイル開発が主流です。
仕様についての考え方も異なり、SIerは確定した仕様の変更は原則できませんが、Web業界は柔軟に受け入れます。
そもそもSIerは計画した要件をすべて満たすように開発しますが、Web業界では仕様の変化を想定して仕事を進めます。
スケジュール管理もSIerは厳格ですが、Webはやや柔軟です。
メリットやデメリット
SIer業界はWeb業界より年収が高めの傾向があるとされています。
ただしSIer業界はサポートの関係で最新技術を導入しづらく、不満を持つエンジニアもいるかも知れません。
一方、Web業界は最新技術を導入しやすいので、新しい技術を取り入れていきたい人には向いているかもしれません。
Web業界はSIer業界に比べて収入が低いことが多いようですが、成果主義を導入する会社が多いため、成果を上げれば給与も増える可能性があるようです。
転職の可能性
以上のように両業界には異なる部分も存在しますが、相互に転職することが不可能というわけではありません。
異なる文化や開発環境に最初は戸惑うかもしれませんが、30歳を超えていても業務に対応できたという声もあります。
SIerからWebへ、またはその逆への転職は十分に可能だと考えてください。
SIer業界とWeb業界は全く違うが転職も可能
システムの構築から導入までのプロセスを一手に引き受けるのがSIerの仕事です。
Web業界とは文化が異なる部分もありますが、転職は不可能ではないので興味のある人はチャレンジすることをおすすめします。
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この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞