この記事の目次
ITエンジニアの転職に役立つポートフォリオとは?
まずは、ポートフォリオの概要と必要性についてご紹介します。
ポートフォリオとは?
ポートフォリオという言葉には様々な意味がありますが、ここでは「エンジニアの能力やレベルがわかるように成果物や作品をまとめたもの」だと考えてください。
職務経歴書は文章で自分の実績を一覧化するものですが、ポートフォリオはもっと具体的かつ自由な形で自分の実績をアピールすることを目的としています。
デザイナーで言えば、自分がデザインしたものを載せたサイトがポートフォリオにあたります。
エンジニアの場合、自分が過去に作ったアプリやサービス、プログラムなどを紹介した作品集というイメージでポートフォリオを作成すると良いでしょう。
ポートフォリオの必要性とは?
ITエンジニアとして転職を考えた場合、ポートフォリオを作成することは非常に重要なポイントになります。
それでは、ポートフォリオを作ることにはどのような目的や意味があるのでしょうか。
ここでは、ポートフォリオの必要性についてご紹介していきます。
自分のスキルを伝えるため
ポートフォリオは転職希望の企業に対して、自分のスキルを伝えるために必要です。
たとえば転職活動の際に面接で「自分はこんなことができます」「こういったスキルがあります」と口頭でアピールしても、相手にはそれが本当なのかどうかわかりません。
しかし、ポートフォリオがあれば、相手に具体的な能力を証明しながらアピールできます。
前向きな姿勢のアピール
ポートフォリオを作っておくことで、たとえ実務未経験であっても前向きな姿勢をアピールすることができます。
また、口下手な人でもポートフォリオがあれば自分の力を相手に伝えることができ、ポートフォリオを見せることでやる気をアピールすることも可能です。
エンジニアがポートフォリオを作っておかないと困る理由5つ
エンジニアとして転職を検討する場合、ポートフォリオを事前に用意しておけなければ困るようなケースも考えられます。
ここでは、エンジニアがポートフォリオを作っておかなければ困る理由5つをご紹介しますので、参考にしてみてください。
1:企業によっては提出が必要な場合がある
転職の際にポートフォリオが必須となるケースはまだ少ないですが、応募先の企業によってはポートフォリオの提出が求められるケースもあります。
そのため、転職を検討しているのであれば、本格的な転職活動を始める前に作り始めておくのがおすすめです。
2:正しい評価を得られるようにするため
企業は応募者のエンジニアとしての実力を測るための判断材料を求めています。
これまでの経歴などは職務経歴書を見ればわかりますが、そこで具体的に何をしていたのかまでは把握できません。
その点、ポートフォリオであればエンジニアとしての実力を示すことができるため、正しい評価によって判断してもらえるでしょう。
3:ポートフォリオの作成には時間がかかるため
ポートフォリオは自分でオリジナルのアプリなどを作成し、わかりやすく纏める必要があるため、作成に時間がかかります。
そのため、いざ転職活動をはじめてからポートフォリオが必要になっても、時間が足りずに提出に間に合わなかったといったことも十分考えられます。
4:未経験の場合は転職の際に面接ができなくなることもある
エンジニアとして実務未経験の場合、書類選考すら通過できないというケースもあります。
しかし、ポートフォリオを用意しておけば、実務経験はなくてもエンジニアとしての一定のスキルがあることを証明できるため、面接を行う価値のある人材だと認めてもらいやすくなるでしょう。
5:職歴しかアピールできなくなる
ポートフォリオが無ければ、基本的にこれまでの職歴のみがアピールポイントになってしまいます。
そのため、よほど華々しい経歴の持ち主でなければ採用担当者に目を止めてもらうことが難しくなります。
さらに、エンジニア未経験の場合、何もアピールできるポイントが無くなってしまうということも考えられます。
ITエンジニアのポートフォリオの作り方4つ
ここではWebサイトでポートフォリオを作る際の注意点を紹介していきます。
Webサイトならば他人に見せるときにURLを渡すだけなので便利です。
ポートフォリオを作ることができるサービスは各自で検索するなどして探してください。
1:「シンプルで見やすく」を最優先
ポートフォリオに余計な情報は必要ありません。
基本情報として「氏名」「年齢」「経験」「スキル」が記載されていれば十分です。
面接時の話題にするために趣味程度は簡単に記載してもいいかもしれません。
ポートフォリオの本体である「実績一覧」についても見やすくします。
成果物の画像を貼って、制作時期や制作期間、担当した部分や使用した技術を記せば転職時にアピールできます。
ソースコードも整える
アプリデザインなど見た目も大事ですが、企業でエンジニアとして働く場合は複数のエンジニア同士で作業を分担して開発を行うことになるため、ポートフォリオはソースコードも重要です。読みやすいようにソースコードは体裁を整えておくようにしましょう。
見た目が良くてもソースコードが読みにくいと、あまり良くない印象を与えてしまいます。
資料としてURLを添付する
ソースコードをGitHubなどに挙げておくことで、採用担当者もコードを確認できるようになります。
そのため、エンジニアの中にはGitHubをポートフォリオの代わりにする人もいますが、ポートフォリオはポートフォリオとしてきちんと作成するようにしましょう。
その上で、参考資料としてポートフォリオにGitHubのURLを添付するのがおすすめです。
2:見せたいものを上部に配置する
最もアピールしたいものを最初に載せるようにしましょう。
ポートフォリオを見る人は上から順番に見ていくため、下の方に書いてあるものはやや流して見てしまうかもしれません。
自信作を最初に載せることで、最も見てほしいものをしっかりと見てもらえる可能性が高まります。
3:ユーザーのことを意識した作品を作る
ポートフォリオとしてまとめる作品は、ユーザーニーズも意識したものを選びましょう。
どのような用途で利用するのか、ユーザーが使うときのイメージまでしっかりと意識して作品を作りましょう。
ユーザーのことまで意識してポートフォリオを作ることで、面接の際にどういった意図で作成したのかを質問されても、開発背景まで伝わるように答えられるでしょう。
4:世の中の需要を見極めたコンテンツを考える
ポートフォリオ自体のクオリティは高くても、需要がないコンテンツでは高い評価を得ることは難しいです。
また、あまりにも癖が強い作品を作っても、採用担当者の共感を得ることは難しいでしょう。
そのため、実際の世間でのニーズを把握し、幅広い層に需要が高いコンテンツをポートフォリオとして作成するようにしましょう。
エンジニアの転職に向けてポートフォリオを作るときの注意点3つ
ここまでエンジニアの転職でのポートフォリオの重要性についてご紹介してきましたが、ポートフォリオはどのようなものでも問題ないというわけではありません。
中には気を付けなければいけないポイントもあります。
ここでは、エンジニアの転職に向けてポートフォリオを作るときの注意点3つをご紹介しますので、参考にしてみてください。
1:公序良俗に反するものは作らない
ポートフォリオとして提出する以上、公序良俗については意識することが重要です。
たとえば、過去に受注して作成した部外秘のアプリケーションをポートフォリオとして持ち出したり、他の人が作ったソースコードを自分のポートフォリオにする行為は採用後のトラブルにつながる可能性もあるため、絶対に行わないようにしましょう。
2:誰でも作ることができるものは避ける
ポートフォリオは自分のエンジニアとしての実力を証明するものなので、誰でも作れるようなものを出しても意味がありません。
また、インターネット上で紹介されているポートフォリオのサンプルコードは、採用担当者であれば把握している可能性も高いです。
そのため、基本的に人の真似はせず、できるだけ自分のオリジナリティや技術力を発揮できるような作品を作るようにしましょう。
3:ありきたりな構成になっていないか気を付ける
インターネット上にあるポートフォリオのサンプルを見本に作成すると、ありきたりな構成になってしまいがちです。
また、ありきたりな構成のポートフォリオは、さまざまなエンジニアのポートフォリオを見る採用担当者から見れば、手抜きと判断されてしまいかねません。
そのため、構成についてはよく考え、ありきたりに思えたら見直すようにしましょう。
エンジニアの転職者が参考にすべきポートフォリオ事例2選
ここまでご紹介してきたとおり、エンジニアが転職時に使用するポートフォリオは自分自身の実力や個性をアピールするために非常に重要なものです。
しかし、これまでポートフォリオを作ったことがない場合、どのようなものを作ればいいのかイメージができないという方も多いでしょう。
ここでは最後に、エンジニアの転職者が参考にすべきポートフォリオ事例2選をご紹介します。
Vegeres
「Vegeres」はベジタリアンやビーガン向けのレストラン検索サイトです。
もちろんベジタリアンではない人も含めて、ベジタリアン、ビーガンの人とも楽しく食事ができるレストランを探すことができます。
開発者の自分の悩みだけでなく、世間のニーズまで考慮して開発したWebサイトとなっています。
こそだてひろば
「こそだてひろば」は育児に関する情報をまとめたWebサイトです。
メニューも可愛らしいくまのイラストになっており、わかりやすいため目的の情報にも辿りつきやすいです。
また、他のユーザーとの交流もでき、利用していて楽しいサイトになっています。
転職したいエンジニアの方はまずポートフォリオを作成しよう!
ポートフォリオは自分をアピールする上で大切な資料です。
シンプルにわかりやすく、自分の能力をすぐに知ってもらえるような見やすいものを作成し、有利に転職を進めましょう。