この記事の目次
サーバーサイドエンジニアの需要2つ
サーバーサイドエンジニアとは、サーバー側で動作するプログラミング開発やデータ処理を行ったりなどするエンジニアのことです。
IT業界では慢性的なエンジニア不足が続いていることから、サーバーサイドエンジニアの需要も高いです。
また、サーバーサイドエンジニアの需要を高めている要素は他にもいくつかあります。
システム自体は劣化することなく長期運用されるものが多い
サーバーサイドエンジニアの仕事はサーバー側のプログラミング開発やデータ処理などであり、サーバーの環境構築や保守が主な業務となります。
メンテナンスは必要になりますが、そのシステム自体は劣化することがなく、基本的に長期運用されていくことが多いです。
その長期運用のためにもサーバーサイドエンジニアが必要になります。
既存システムのメンテナンスや改修作業は残っていく
サーバーのシステム自体は劣化するようなものではありません。
しかし、そのシステムを長期運用していくためには、新しいソフトを導入したり、ソフトのバージョンアップをしたり、そのソフトに対応できる環境を整えたりなどのメンテナンスを行う必要があります。
また、既存システムをより快適に使えるようにするための改修作業を行っていく必要もあるでしょう。
企業によってサーバーサイドエンジニアの仕事範囲は異なりますが、これらのメンテナンスや改修作業もサーバーサイドエンジニアの仕事となります。
サーバーサイドエンジニアとフロントエンドエンジニアとの違い
フロントエンドエンジニアの主な仕事はHTMLやCSS、JavaScriptの設計や実装をしたり、CMSの構築やカスタマイズなどです。
これらはユーザーが端末を操作することで必要な情報をサーバーにリクエストしたりなどするために必要となります。
そのため、サーバーサイドエンジニアはサーバー側の仕事を担当することに対して、フロントエンドエンジニアはユーザーが使う端末側の仕事を担当するという違いがあります。
そもそもなれるの?未経験が知るべきサーバーサイドエンジニアの業務内容
未経験者にはサーバーエンジニアの仕事がいまいちわからないかもしれません。
そこでまずはサーバーエンジニアの業務内容を説明し、未経験者が入れるのはどの部分かを考えていきます。
構築業務
新しい環境を作る業務です。
「最新機器を導入すればよいのでは?」と単純に考える人もいるかもしれませんが、コストやメンテナンスの問題があるので、利用するソフトやサービス規模に見合ったサーバーのスペックや、必要なネットワークの通信速度などの構成を、サーバーエンジニアが設計する必要があります。
負荷の分散を考慮したりバックアップサーバーを設計するなど、サーバーエンジニアがするべきことは多岐にわたります。
保守運用業務
既に構築された環境を維持し、適切に動くように調整する仕事です。
システムのダウンを防ぎ、万が一ダウンしたときでも一刻も早く復旧できるように適切な処置を行います。
また、不正アクセスがないか監視し、セキュリティ対策を行うのも業務の一環です。
さらに、メモリやハードディスクに不具合が起きたり、サーバー等のスペックが不足したときは、部品の交換や追加を行わなければなりません。
チーム内でのコミュニケーション
サーバーサイドエンジニアの仕事はクライアントやチームメンバー、他の関連企業のエンジニアなど、多くの人と連携を取って仕事を進めていくことになります。
また、サーバーサイドエンジニアの仕事は高度で専門的な知識やスキルを必要とする複雑なものでもあります。
そのため、正しく情報のやりとりをしたり、適切な情報確認を行ったりなど、仕事をトラブルなくスムーズに進めていくためのコミュニケーションを取ることもサーバーサイドエンジニアの重要な仕事です。
未経験からサーバーサイドエンジニアを目指す方法
IT業界は慢性的なエンジニア不足となっていることから、人材育成を前提として未経験からの採用を行う企業も増えてきています。
ただし、何の知識も持たずにサーバーサイドエンジニアになることはできないので、未経験であれば、まずは未経験からサーバーサイドエンジニアを目指す方法を事前に把握しておく必要があります。
求人の探し方4つ
サーバーサイドエンジニアを目指すのであれば、その求人を見つけなければいけません。
サーバーサイドエンジニアの求人の探し方にはいくつか方法があるので、自分に適した求人の探し方ができるようにそれらの方法を把握しておきましょう。
1:未経験者は「保守運用業務」から始めよう
ゼロから環境を作る構築業務よりも、既にある環境を維持する保守運用業務の方が未経験者にはおすすめです。
保守運用のスタッフとして業界に入り、仕事をしながらスキルアップしていくのが良いでしょう。
2:20代はポートフォリオで実力を示す
未経験からの採用があるとしても、サーバーサイドエンジニアのスキルや知識などを全く持っていないという場合には採用されることが難しいです。
そのため、プログラミング言語やフレームワークなどについて、知識やスキルをつけて、その成果物をポートフォリオとして企業に見てもらえるようにしておきましょう。
ポートフォリオで実力を示すことができます。
また、他のエンジニアの経験がある場合も、過去の成果物や作業実績などを資料としてまとめておきましょう。
3:30代は派遣からスタートする
人材育成することを前提にして、未経験者をサーバーサイドエンジニアに採用する企業もあります。
しかし、30代になってくると、人材育成が前提ということもあり、未経験者では少し採用が厳しい状況となる場合がありますが、派遣やSESなどであれば少し可能性が高まるでしょう。
また、派遣やSESでサーバーサイドエンジニアとしての実績を積むことができれば、その後の選択肢を広げることもできます。
4:40代はフロントエンジニアにするべき
未経験者は育成を前提とされるので、40代になるとさらに条件が厳しくなります。
そのため、40代の未経験者がサーバーサイドエンジニアになるハードルは高いです。
しかし、フロントエンドエンジニアであれば求められる知識やスキルの違いから、サーバーサイドエンジニアを目指すよりも転職に成功する確率は上がります。
もし、サーバーサイドエンジニアのハードルが高いと感じた場合は、フロントエンドエンジニアを目指すことに目標を切り替えることも選択肢の1つです。
具体的な勉強方法5つ
未経験者でもサーバーサイドエンジニアとして採用する企業はありますが、サーバーサイドエンジニアに必要な知識やスキルなどを全く持っていないという状態では採用されることはありません。
そのため、もしサーバーサイドエンジニアに関する知識やスキルがない場合には、事前に勉強して、その基礎能力は身につけておく必要があります。
また、その勉強方法にもいくつか種類があるので、自分に適した勉強方法を見つけるようにしましょう。
1:学ぶべき言語は?
サーバーサイドエンジニアを目指すのであれば、まず開発言語について学ぶ必要があります。
しかし、言語にはいろいろな種類があるので、どの言語を学ぶのかを最初に決めなければいけません。
サーバーサイドエンジニアを目指すのであれば、PHPかRubyのどちらかを習得することがおすすめです。
また、言語を学びながら、その言語のフレームワークも合わせて習得するようにしましょう。
2:独学かスクールか
サーバーサイドエンジニアの知識やスキルは独学で身につけることもできます。
しかし、その内容は専門的なものとなるので、習得には時間がかかってしまいます。
人によっては途中で挫折してしまうこともあるでしょう。
これらのことを防ぐには、スクールに通うという方法もあります。
スクールに通うことで、スムーズな学習をすることが可能です。
ただし、独学は時間がかかりますが費用はかからなかったり、スクールはスムーズな学習ができますが費用や時間の拘束があったりなど、それぞれにメリットとデメリットがあります。
そのため、それらを判断材料にして独学かスクールか、自分に適した方を判断して選択しなければなりません。
3:資格の取得とあわせて勉強する
未経験者がサーバーサイドエンジニアとしての採用を目指す場合、必要な知識やスキルを身につけ、ポートフォリオでその実力を示す必要がありますが、資格を取得しておくことも実力を示すことに繋がります。
そのため、勉強してサーバーサイドエンジニアに必要な知識やスキルを身につけながら、資格取得を目指しても良いでしょう。
サーバーサイドエンジニアになるために必須となる資格はありませんが、取得しておくと良い資格には、PHP技術者認定試験やJava SE 8認定資格、Ruby技術者認定試験などがあります。
国家資格もあるので勉強内容に合わせて取得する資格を選びましょう。
4:HTTP通信の基本を理解する
ポートフォリオでは、自分がどのようなことができるのか、どれくらいの知識やスキルを身につけているのかを示すことが重要です。
そのため、サーバーサイドエンジニアの基礎知識として重要であるHTTP通信の基本が理解できていることはポートフォリオで伝えることが望ましいでしょう。
そのポートフォリオを作成するためにも、HTTP通信の基本を勉強によって理解しておく必要があります。
5:基礎を理解できたらアプリを制作!
未経験からサーバーサイドエンジニアを目指すのであれば、ポートフォリオを作成して自分の実力を示す必要があります。
ポートフォリオを作成するためにも、勉強してサーバーサイドエンジニアに必要な知識やスキルを身につけて、成果物を用意することが必要です。
成果物は主に自分で開発したオリジナルアプリとなります。
サーバーサイドエンジニアになるためにも、自分の実力を示すことができる良いアプリを制作しましょう。
サーバーサイドエンジニアが持つべき資格とは
サーバーエンジニアになるために特別な資格は要りませんが、スキルを証明するために持つべき資格はあります。
サーバー関連資格
CCNP(Cisco Certified Network Professional)という資格は、システム構築や管理に関する高い技術力を証明するものとして知られており、3年以上の実務経験者におすすめです。
中規模ネットワークに関するスキルを証明できるCCNA(Cisco Certified Network Associate)という下位資格もあります。
OS関連資格
サーバーエンジニアにはOSへの知識が求められます。
OSの資格は以下の2つがおすすめです。
LPIC(Linux技術者認定資格)
MCP(マイクロソフト認定資格プログラム)
LPICは3段階、MCPは4段階に分かれています。実務未経験者は最も下位の資格から挑戦してみましょう。
エンジニアとしてのスキルを証明したいのであれば、LPICなら「LPIC-2」、MCPなら「MCSE」か「MCSD」の取得を目指してください。
未経験からでもサーバーサイドエンジニアを目指してみよう
未経験者が業界に入る場合、保守運用スタッフから始めるのがおすすめです。
そこから資格を取るなどしてスキルアップし、将来は自分の理想とするエンジニアになれるようキャリアを積み重ねてみましょう。