2020/12/17

ネットワークエンジニアの仕事内容4つ|求められる能力5つや年収など詳しく解説

 
  

ネットワークエンジニアとは?


「ネットワークエンジニア」というのは、コンピューターネットワークを構築したり、保守や管理を行ったりするエンジニアのことです。自宅で仕事をする「在宅ワーク」を取り入れる会社が増えていますが、この在宅ワークにもコンピューターネットワークが使われています。コンピューターからデータを送信したり、あるいはデータを受信したりといったシステムを構築・保守・管理しています。

ネットワークエンジニアの主な仕事内容4つ


ネットワークエンジニアの主な仕事内容は、学校や大手企業などのコンピューターネットワークの設計・構築・監視と運用、そしてネットワークの保守をすることです。ネットワークエンジニアはこれらの仕事内容を発注されてそれぞれ行う場合と、クライアントによってネットワークの設計から構築・監視運用を経て保守管理まで全てを担当することがあります。それぞれの仕事内容について、詳しく見ていきましょう。

1:ネットワークの設計

ネットワークエンジニアの「ネットワーク設計」という仕事内容は、簡単に言えばクライアントからどのようなネットワークを構築して欲しいのか聞きだし、要望にそったネットワークを設計することです。ルーターやモデムといった使用するネットワークの機器の種類の決定から、どのネットワーク回線を使用するのか、回線使用に関する費用についてもクライアントの要望通りに設計することが求められます。

2:ネットワークの構築

続いて「ネットワーク構築」での仕事内容は、上で作成したネットワークの設計図をもとにして実際に機器を設置して構築を行っていきます。ネットワーク機器の種類やケーブルの配線や回線についての知識も、あれば役立つことでしょう。実際に設計書通りに構築した後は、機器を接続してテストを行います。ここでとくにトラブルが起こらなかったら、次の仕事内容である運用に進みます。

3:ネットワークの監視と運用

「ネットワークの運用と監視」では、実際に構築されたコンピューターネットワークを運用し、問題が起こらないか監視することが仕事内容となります。すでにネットワークが構築されていますので、あとは必要に応じて機器の更新をしたり構成の変更をしたりして、スムーズにコンピューターネットワークを運用していきます。ネットワークエンジニア初心者は、まずはこの仕事内容から挑戦するとよいでしょう。

4:ネットワークの保守

ネットワークエンジニアの「ネットワーク保守」の仕事内容は、コンピューターネットワーク運用中に何かしらトラブルが起こった時やネットワーク機器の故障に対応することです。ネットワークの監視と運用については、ネットワークエンジニア初心者向きの仕事内容と紹介しました。しかしネットワークの保守に関しては幅広い知識が求められるケースが多く、初心者向きではないので注意してください。

ネットワークエンジニアのやりがいとは?


ネットワークエンジニアの仕事内容にはさまざまなやりがいがありますので、見ていきましょう。下で紹介している以外のやりがいでは、ネットワークエンジニアはインフラエンジニアであることが挙げられます。インフラとは、生活・経済活動を行う上で必要不可欠な基盤です。ネットワークエンジニアはサーバーエンジニアと並んで、必要不可欠なインフラエンジニアだと位置づけられています。

手に職をつけられる

ネットワークエンジニアは手に職をつけることができる仕事です。仕事をしていると、いつかその仕事が必要なくなる時が来るのではないかと心配する人が多いですが、ネットワークエンジニアに関しては、将来性も高いでしょう。企業による在宅ワークやオンライン授業などが進む現在、これからもネットワークエンジニアの活躍の場は多いのではないか、と予想されるからです。

チームで一つのものを作り上げられる

ネットワークエンジニアの仕事内容は案件によっては大規模なものもあるため、チームとしてシステムを作り上げるといったやりがいもあるでしょう。非常に重要だったり、大規模なシステムだったりすると、設計から運用開始まで1年以上かかるというケースもあります。1つのチームとなってプロジェクトに取り組み、みんなで1つの目標を達成することの喜びは、やりがいに繋がるでしょう。

ネットワークエンジニアに求められる能力5つ


ネットワークエンジニアの仕事内容が多岐にわたっていることもあり、ネットワークエンジニアに求められる能力は多くなります。ネットワークエンジニアはネットワーク技術者としてプログラマーの仕事だけをしていればよい、というものではありません。コミュニケーション能力や説明能力といったスキルも求められますし、コンピューター関連の知識や論理的思考力、トラブルへの対応力も求められます。

1:コミュニケーション能力

ネットワークエンジニアの仕事内容では、ネットワークを設計・構築時や、運用している時やトラブル発生時にクライアントとコミュニケーションをとる能力が求められます。もしコミュニケーション能力がなく仕事をしてしまった場合、クライアントの要望通りの設計ができず評価が下がる可能性が高いです。ネットワークエンジニアはエンジニアでありながらも、コミュニケーション能力が必須でしょう。

2:説明能力

ネットワークエンジニアとしての仕事でネットワーク管理や運用を行っている場合、トラブルが起こった際にクライアントに説明するための説明能力が求められることがあります。ネットワークの監視と運用というのは、ネットワークエンジニアの中でも未経験者が挑戦しやすい仕事内容です。しかし、ネットワーク運用中にトラブルが起こった際にはトラブルの内容や原因について説明する説明能力が必要でしょう。

3:コンピューター関連の知識

ネットワークエンジニアとはコンピューター関連の知識、ネットワーク機器の知識、仕事内容がインターネット関係の仕事であるためネット関係の知識も必要と言えます。昨今では、多くの企業がクラウド化による開発や経営への効果を期待しており、それらを成功へと導くための「クラウドエンジニアリング」に関するスキルやセキュリティの知識も求められるようになっています。クラウドエンジニアリングとは、クラウド化の実現のための包括的な支援のことです。

4:論理的思考力

クライアントの要望をどのようにネットワーク設計に取り込むかを考える、またはネットワーク運用で生じたトラブルの原因追及といった面で、ネットワークエンジニアには論理的思考力も求められます。クライアントの要望を反映するにはどう設計すればよいのか、トラブルが起こった際にどこに問題があるのか論理的に追及していくために必要な能力です。

5:トラブルへの対応力

ネットワークエンジニアの仕事内容の1つ、ネットワークの保守ではネットワーク上で生じたトラブルへの対応力が求められます。実際にトラブルに対応するための幅広いコンピューター関連、ネット関連の知識に基づき、トラブル内容をクライアントに説明します。ネットを使うとサイバー攻撃やコンピューターウイルス感染も発生する可能性があるため、これらのセキュリティ知識、対応力も必要となってくるでしょう。

ネットワークエンジニアに役立つ資格6つ


ネットワークエンジニアになるために役立つ資格6つをご紹介します。ネットワークエンジニアは未経験の求人もありますが、仕事内容が専門的なので資格を持っている方が転職には有利といえるでしょう。また、いくつか資格を持ち、知識があると就職後もスムーズに仕事をこなすことができます。

1:CCNA

「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」はシスコシステムズ社が実施しているネットワークエンジニアの技能試験であり、ネットワークエンジニアを目指す上でほぼ必須、と言われている資格です。ネットワークエンジニアの基本的な仕事内容についてほぼ網羅していると言われており、世界基準の資格となっているのが魅力です。ネットワークエンジニアの登竜門的資格です。

2:CCNP

ネットワークエンジニアの仕事内容に役立つ資格、そして転職でもなるべく取得しておきたい資格の2つ目は「CCNP」です。CCNAに合格した人が、さらに上位を目指して取得したい資格です。試験内容はルーティング・スイッチング・トラブルシュートの3つで、これらの内容は実際にネットワークエンジニアとしての仕事内容に活用できます。転職ではCCNP有資格者で募集しているケースがあるため、役立ちます。

3:ネットワークスペシャリスト試験

次の役立つ資格は「ネットワークスペシャリスト試験」です。ネットワークスペシャリスト試験とは、ネットワークに関係する固有技術の専門家としてネットワークシステムに対する要求を分析し、運用、構築するのを目指している人に最適な国家試験です。

出典:ネットワークスペシャリスト試験|情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/nw.html

4:基本情報技術者試験

「基本情報技術者試験」とは、ITエンジニアの登竜門といわれている国家試験です。高度なIT人材となるための基礎を身に着けることにより、応用力の幅が広がります。そのため、ITエンジニアとしてスタートするには、まず基本情報技術者試験を受験するといいでしょう。ITパスポート試験とは少し違い、ITパスポート試験の方が基礎的な資格になります。

出典:基本情報技術者試験|情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html

5:ITパスポート試験

「ITパスポート試験」はインターネットの幅広い知識が求められる試験であり、独立行政法人IPA(情報処理推進機構)が試験を実施している国家資格です。ITについて総合的かつ幅広い知識を必要とする試験であるため、ネットワークエンジニア対象ではありませんが、インターネットの仕事をする人や、インターネットを使う人ならとっておくと便利な資格です。こちらもまた、転職時に有利に働くでしょう。

出典:ITパスポート試験|情報処理推進機構
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html

6:LPIC

あると役立つ資格、最後は「LPIC(Linux技術者認定試験)」です。LPICという資格を取得することで、Linuxについて適切に扱える、知識があることを証明できる世界基準の資格となっています。もっとも重要なことは、Linuxを導入している日本の企業が多いということでしょう。LPICがあれば実際のネットワークエンジニアの仕事内容でも役立ち、Linuxを採用している企業への転職に有利でしょう。

ネットワークエンジニアの将来性とは?


昨今、ネットワークエンジニアが求められるスキルは多岐にわたります。ネットワークエンジニアの知識だけだと、求められている要望に応えることは難しくなっているでしょう。しかし、クラウドスキルやIoTといった新しい分野に対応できるエンジニアの需要は高まっています。IoTとは、「モノ(装置、デバイスなど)」をインターネットで遠隔操作したり、モノ同士で連携させる技術です。幅広いスキルを身に着けておけば、ネットワークエンジニアとして活躍し続けられるでしょう。

ネットワークエンジニアの年収は?


20代のネットワークエンジニアの平均年収は約376万円です。IT業界では決して高い年収ではありませんが、データベースエンジニアは同じ20代でも400万円台前半です。名前は似ていますが、ネットワークエンジニアとは仕事内容や資格も変わってきます。しかし、ネットワークエンジニアも30代になると平均年収554万円ほどになり20代に比べるとかなり昇給します。ネットワークエンジニアとは資格や実務経験によって、年収が大きく変わる仕事といえるでしょう。

ネットワークエンジニアのキャリアパス


ネットワークエンジニアのキャリアパスは「プロジェクトマネージャー」、「ネットワークスペシャリスト」、「システムアーキテクト」や「IT基盤コンサルタント」などがあります。ネットワークエンジニアの仕事内容としてプロジェクトの遂行がありますので、管理職としてプロジェクトマネージャーを目標にしたり、スペシャリストを目指したり、コミュニケーション能力が高い場合はコンサルタントというキャリアも考えてみましょう。

ネットワークエンジニアの仕事内容を理解しよう


ネットワークエンジニアの仕事内容についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。ネットークはこれからも、重要性が増していくと考えられています。ネットワークエンジニアを目指す場合は、資格をとって転職を目指してもよいですが、未経験で仕事を始めて、理解を深めた上で資格取得を目指す、という道もあります。ネットワークエンジニアとしての仕事内容を理解し、有利な資格を取得してキャリアアップを目指しましょう。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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