テクニカルサポートのやりがいとは?求められるスキルと資格を紹介

 
  

テクニカルサポートとは


世の中のコンピュータやハード、ソフトウェアなど、進化が進んで便利になりました。しかし、便利になる一方で、その機能は複雑化して扱い方も難しくなってきています。そのため、ユーザー側がその機能をうまく扱えないということもあります。そのような場合に、メーカーなどに問い合わせをする人がいます。その操作方法や技術的な問い合わせに対応するのがテクニカルサポートです。

ヘルプデスクとの違い

テクニカルサポートの場合、製品やサービスへの問い合わせに対して、技術的な視点から顧客のサポートを行います。また、企業の情報システム部が顧客になるケースもあるでしょう。一方、ヘルプデスクの場合、製品やサービスに関する操作方法なども含めて、テクニカルサポートよりも幅広い内容の問い合わせに対応します。さらに、ヘルプデスクで解決できない場合は、テクニカルサポートへエスカレーションすることもあります。

テクニカルサポートの仕事内容とは


テクニカルサポートは製品の操作方法や技術的な問い合わせに対応することが仕事です。問い合わせの方法は電話やメール、FAXなどいろいろあります。テクニカルサポートはその問い合わせに対応して、ユーザーの抱える問題を解決します。

未経験者もできる?

テクニカルサポートの仕事は知識があればできることも多いです。そのため、研修制度が整っております。知識があまり広く必要としない場合には、求人なので未経験者歓迎となっていることもあります。ただし、取り扱う商品によっては高度な専門知識が必要となります。海外からの問い合わせに対応する場合などには、経験を必要とされる場合もあります。

仕事へのやりがい

テクニカルサポートに問い合わせをしてくるユーザーは、何らかの問題を抱えていて、困ってテクニカルサポートに問い合わせをしてきています。テクニカルサポートではそのユーザーが抱える問題点を解決することが仕事です。つまり、困っている人を助けることが仕事となります。そのため、うまく問題を解決して、ユーザーからもらう感謝の声にやりがいを持って、テクニカルサポートの仕事をしている人もいます。

テクニカルサポートをするうえで求められること11選とは


テクニカルサポートは困った人を助けることができ、やりがいのある仕事です。しかし、多くの場合は初めて接するユーザーに対して、顔が見えない状態で、言葉や文字によって問題点を把握しながら解決をしなければなりません。また、ユーザーの方に製品に関する専門的な知識を持っていないことも多いです。そのため、テクニカルサポートではいくつかの能力が求められます。ここでは、テクニカルサポートをするうえで求められることをご紹介します。

求められること1:対応力

テクニカルサポートには若い人から年配の方、男性、女性など、いろいろなユーザーからの問い合わせがあります。また、人によって性格もそれぞれ異なります。そのため、問い合わせを受けて瞬時に相手のことを判断して、相手に合わせた失礼のない対応の仕方をしなければいけません。もし、知識の乏しい人に専門的な言葉を使ったり、年配の方に言葉使いを間違ったりなどしてしまうと、クレームが発生してしまう恐れもあります。

求められること2:クレーム対応

テクニカルサポートでは対応の仕方を間違ってしまうと、クレームが発生してしまう危険性があります。また、製品でわからないことや、壊れているなどの理由で、テクニカルサポートに問い合わせをする時点で感情的になってしまっている人もいます。相手が感情的になっている場合でも、テクニカルサポートは相手の感情を落ち着かせて問題点を把握し、解決する必要があるので、高いクレーム対応力も必要となります。

求められること3:状況を正確に把握すること

遠隔操作でパソコン画面の共有や、テレビ電話などでユーザーの顔や手元操作を確認しながら問い合わせに対応しなければなりません。しかし、多くの場合は電話やメールなどで相手の顔や問題点のある部分を見ることができません。また、問い合わせする側が必ずしも物事を伝えることが上手とも限りません。そのため、言葉や文字だけで必要な情報を聞き出し、正確に状況が把握できる能力も重要となります。

求められること4:常に新しい知識を身につけること

テクニカルサポートにはいろいろな人が問い合わせをしてきます。そのため、最新の製品や、その製品に関するジャンルの知識に長けている人が問い合わせをしてくることもあります。テクニカルサポートで仕事をする人が、問い合わせをしたユーザーよりも知識量が少ないと、問題点が把握できなかったり、解決したりはできません。これらに対応するためにも、常に新しい知識を身につけていかなくてはなりません。

求められること5:コミュニケーション能力

問い合わせをしてきたユーザーが必ずしも説明上手とは限りません。また、電話やメールでの対応では相手の顔や問題点を目で確認することもできません。そのため、テクニカルサポートで仕事をする人は、ユーザーの言葉からうまく問題点を把握し、必要な情報を聞き出したりなどするコミュニケーション能力が必要となります。

求められること6:古い知識も身につける

いろいろな問い合わせに対応するためにも、次々と最新の知識は身につけていく必要があります。しかし、問い合わせの中には最新の知識を必要とするものとは逆に、古い知識を必要とする場合もあります。ユーザーの中には10年前の製品を使い続けてくれているという人もいて、そのような場合にも対処できるように、過去に関する知識も身につけていく必要があります。

求められること7:忍耐力

問い合わせをする時点ですでに感情的になってしまっているユーザーもいます。その場合、本来はテクニカルサポートで対応した人自体に非があるわけではありません。しかし、テクニカルサポートとして対応した人にユーザーから怒りの感情を向けられて、理不尽に怒鳴られてしまったりすることもあります。そのような場合でも、冷静に対応する必要があるので、テクニカルサポートの仕事では意外と忍耐力が必要となります。

求められること8:処理能力

テクニカルサポートでは問い合わせをしてきたユーザーと会話をしながら、顧客情報や製品情報、過去のケースなどを調べたりすることもあります。そのため、同時に多くのことを処理する能力が必要となります。もし、調べものに時間がかかってしまい、その間は無言になってしまうと、ユーザーが不安を感じてしまうこともあります。

求められること9:高度な知識

テクニカルサポートの仕事は製品に関する問い合わせに対して、抱える問題点を解決することです。そのため、ヘルプデスクの仕事とイメージが似ています。しかし、テクニカルサポートではヘルプデスクでは対応できない高い技術や知識を必要とする問題に対応することや、一般消費者以外にも企業のシステム部やシステムエンジニアを相手にすることもあります。そのため、職場によっては高度な知識が求められることもあります。

求められること10:OSやアプリケーションに関する知識

テクニカルサポートはさまざまなITソリューションに関する問い合わせに対して、技術的な観点からアドバイスなどを行い、問題を解決することが仕事です。また、そういったITソリューションは、WindowsやLinuxなどのOSや、OSの上で稼働しているアプリケーションに深く関係しています。そのため、テクニカルサポートにはOSやアプリケーションに関する専門的な知識が求められます。

求められること11:製品やサービスに対しての基礎知識

テクニカルサポートの仕事は、自社で扱っている製品や自社が提供しているサービス、さらにサポート対象となる製品やサービスなどの問い合わせを受けて、顧客が抱えている問題などを解決していくことです。そのため、自社製品やサービスに関する基礎知識を持っておく必要があります。また、ヘルプデスクよりも詳細な仕様についても把握しておかなければ、顧客の抱えている問題を解決することは難しいでしょう。

テクニカルサポートに活かせる資格


テクニカルサポートの仕事をするためには、必須となる資格はありません。しかし、高い専門知識があるほど有利となります。そのため、もし未経験からテクニカルサポートへの転職を検討しているような場合は、業務に関連する資格を取得しておくことで、企業に対してアピールをすることができます。

ITパスポート

ITパスポートは情報処理技術者試験の1つで国家資格でもあります。しかし、その内容はあまり難しいものではなく、エンジニアであれば知っていて当然というレベルです。そのため、あまり役に立たない資格と思われてしまうことがあります。ですが、エンジニアではなくテクニカルサポートを目指すのであれば、情報処理の基礎は十分に把握できているというアピールになります。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験も情報処理技術者試験の1つで国家試験です。しかし、ITパスポートと異なり、基本情報技術者試験は名前に「基本」と付いていますが、その内容は高度なIT技術者になれるだけの知識や技術を身につけた人が受ける試験で、難易度は易しいものではありません。その分、IT技術者としての知識や技術などがあることを照明してくれるため、テクニカルサポートの仕事でも活かすことができます。

ITIL ®ファンデーション試験

ITIL® ファンデーション試験とは、ITサービスマネジメントに関する知識を認定する資格です。ITIL® ファンデーション試験の資格を取得することで、ITサービスの運用や管理において、ベストプラクティスに関する知識を持っていることを証明することができます。また、試験合格を目指す上でITILについて学ぶことによって、テクニカルサポートに必要な知識やスキルを身につけることができます。

LinuC

LinuCとはLinux技術者としてのスキルを認定する認定資格です。NPO法人であるLPI-Japanが運営している日本向けの試験となっており、レベルはレベル1、レベル2、レベル3の3種類があります。Linuxを使用している企業であればLinuxに関する幅広い知識や技術力が求められるため、テクニカルサポートとして取得しておきたい資格の1つであると言えるでしょう。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは、マイクロソフト社が認定しているMicrosoft Officeに関する知識やスキルを認定する国際資格です。また、この資格にはさまざまなバリエーションやレベルが用意されています。資格を取得することで、WordやExcelといったOffice製品に関する知識や一定以上の利用スキルを持っていることを証明できるでしょう。

シスコ技術者認定(CCNA、CCNP)

シスコ技術者認定とは、ネットワーク機器大手のシスコシステムズが認定している技術者認定で、シスコシステムズ製品に関する知識やスキルが問われます。試験には、エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクトという5つのレベルがあり、CCNAはアソシエイトレベル、CCNPはプロフェッショナルレベルです。これらの資格を取得することで、ネットワーク技術を取得することができます。

コンタクトセンター検定試験

コンタクトセンター検定試験とは、コンタクトセンター業界でのサービスマネジメントに関わる人材育成を目的とした試験です。国内では初となるコールセンター資格認定制度であり、コールセンターのオペレーターをはじめ、企業で電話応対を行う担当者にとって必要なスキルを身につけることができる試験となっています。そのため、テクニカルサポートにとっても役立つ資格だと言えるでしょう。

テクニカルサポートはやりがいのある仕事


職場によってはテクニカルサポートの仕事は専門知識を求められることがあります。他にも、コミュニケーション能力や、対応力なども求められます。また、ユーザーからの理不尽に感情をぶつけられてしまうということがあったりもします。このような求められる能力が多くて忍耐力を必要とするテクニカルサポートの仕事ですが、困っている人を助けるというとてもやりがいのある仕事となっています。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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