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そもそもAWS Mobile Hubとは何か?
AWS Mobile Hubとは、モバイル機器向けに展開しているサービスのハブ機能の事です。
AWSサービスを初めて利用するユーザーでも手軽にモバイルアプリケーションのバックエンド機能(サーバー側の処理)をデプロイする事や設定などが可能です。
また、AWS Mobile Hubはバックグラウンド処理の細かな所を担当しているので、ユーザーは手順に沿って操作を行うだけでデプロイ出来ます。
Mobile Hubの機能の種類
AWS Mobile Hubには、8つの機能があります。
プッシュ通知、アプリケーションコンテンツ配信、クラウドロジック、ユーザーサインイン、アプリケーションテスト、NOSQLデータベース、アプリケーション分析、ユーザーデータストレージ、これら8つのインターフェース(装置とユーザーの境界線)機能を担っています。
各サービスの機能や役割について解説していきます。
プッシュ通知
プッシュ通知は、ご存じの方も多いかもしれませんが、モバイルの画面上に通知が表示される事です。
AWSプッシュ通知はAndroid、IOS、PCなどにAWSに関する通知を配信する事が出来ます。
大量のリクエストを配信する事が可能なので、実行速度も速くAWSアプリを運用するにあたって便利なサービスになっています。
アプリケーションコンテンツ配信
データ、動画、アプリケーション、APIなどデベロッパーにとって利用しやすい環境で、低いレイテンシーで転送出来る事により視聴者に安全に配信する高速コンテンツサービスになっています。
また、暗号化やフィールドレベル、HTTPサポートなど最先端のセキュリティー機能も提供しているので、安全に利用が出来ます。
最先端のセキュリティーにシームレスに統合しているので、DDOS攻撃やあらゆるタイプの攻撃からアプリケーション層を保護します。
クラウドロジック
クラウドロジックを利用してモバイルアプリから呼び出しAWS Lambda関数を使用しバックエンドサービスを構築する事が出来ます。
クラウドロジックを使用してクラウドコードを実行し、アプリケーションのビジネスロジック処理やモバイルアプリでコードを共有する事も出来ます。
クラウドロジック機能は、AWS Lambda関数で動いているので、フレームワーク管理、バックエンドインフラストラクチャーのスケーリングを気にせずコードを作成する事が出来ます。
作成が完了したLambda関数は、Amazon API Gatewayによりアプリケーションへ公開されるので、トラフィックモニタリング、スロットリング機能を兼ね備えた安全なエンドポイントが提供されます。
ユーザーサインイン
ユーザーサインインとは、Amazon Cognitoインターフェースを担っています。
Webアプリケーションやモバイルアプリケーションへ簡単にユーザーサインインやアクセスコントロール機能の追加が出来ます。
数100万人のユーザーのモバイル機器、SNSなどのソーシャルプロバイダーによるエンタープライズIDプロバイダーを利用してサインインのサポートをします。
また、セキュリティー面においても優秀で、何億人ものユーザーにスケールし安全なユーザーデュレクトリを作成する事が出来ます。
アプリケーションテスト
AWS Device Farmの機能を担っており、アプリケーションの問題を素早く特定する事が出来ます。
広範囲のデスクトップブラウザと実際のモバイル端末を使い、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションの品質向上の為に行うのがアプリケーションテストです。
テストインフラストラクチャー管理(下部構造)やプロビジョニング(準備など)の必要がないので、同時に複数のブラウザやデバイスでテストを実行する事で高速化も図れます。
NOSQLデータベース
NOSQLデータベースは、Amazon Dynamo D8のインターフェースを担っており、パフォーマンス向上や処理の向上を図っています。
Amazon Dynamo D8は、規模を問わず数秒台の高パフォーマンスを実現する事が出来ます。
フルマネージド型かつ複数のリージョン展開を強みとし、多様性、耐久性のあるデータベースです。セキュリティーやバックアップ、復元、インターネット規模のアプリケーション運用に耐えるインメモリキャッシング機能などを備えています。
Dynamo D8は、1日約10兆件のリクエストを処理する事が出来、毎秒2,000万件程のリクエストをサポートしています。
アプリケーション分析
Amazon Mobile Analyticsのインターフェースを担っており、収益や利用状況などを確認する事が出来ます。
現在は、Amazon Pinpointと統合しており、収益や利用状況の確認に加えターゲット層を絞ったキャンペーンを実施し、ユーザーの利用頻度を高める事も出来るようになっています。
Amazon Pinpointは、ユーザーの行動を把握して、ターゲットであるユーザーや送信するメッセージを決めて最適な時間スケジュール管理し、キャンペーン終了後の結果追跡などに役立ちます。
ユーザーデータストレージ
ユーザーサインイン同様、Amazon Cognitoのインターフェースを担っており、セキュリティー確保や認証機能を行っています。
標準ベースの認証であり、アクセスやID管理をサポートしています。
また、多要素認証や、転送・保存データの暗号化などのセキュリティー面のサポートも行っています。
AWS Mobile Hubを使う事で得られるメリット
AWS Mobile Hubには様々な機能が配下にあり、習得が難しいですが「AWS Mobile Hub」を利用する事によるメリットもあります。
AWSサービスのモバイル機能を解説・紹介していきましたが、Mobile Hubはそれぞれのモバイル機能を果たしているので、独自の機能を備えているわけではありません。しかし、それぞれのモバイルサービスの操作性、利便性を向上させてくれるインターフェース機能になっています
AWSとはどんなサービスなのかおさらい
ここまで、AWS Mobile Hubについて解説をしてきましたが、そもそものAWSのサービス概要についておさらいをしていきます。
AWS(Amazon Web Services)とは、クラウドコンピューティングの総称で、インターネットを介してストレージ、サーバーといったコンピューターを使ってサービスを利用する事です。
手元に1台インターネット環境が備わっているパソコンを持っているだけで、大容量ストレージ、サーバーが必要な時に必要な数だけ利用が出来るという事です。
今までの物理サーバーとの大きな違い
結論からいうと「コスト、管理、スペース」などの負担の軽減に繋がります。
従来までのオンプレミス型のサーバーだと、機器を設置するにあたってスペースの確保や機器購入するにあたってのコストなどがかかっていました。
機器の納期などが長期間になると、運用までに時間もかかります。
そこで、AWSのようなクラウドコンピューティングでは、機器購入、管理、スペースの確保などがインターネット上で完結します。
必要な時に必要な分だけ確保、管理などが出来るので、オンプレミス型に比べるとスピード感があり手軽に利用が出来ます。
AWS Mobile Hubを理解して賢くAWSを利用しよう!
AWS Mobile Hubとは、多様性のある便利なサービスです。
AWS Mobile Hubには、8つの異なる役割がありそれぞれ異なるインターフェース機能を担っています。
それぞれ異なるインターフェース機能を担っていて、それぞれのモバイルサービスの操作性や利便性を向上させてくれる便利なサービスになっています。
また、AWSについてのおさらいでは、オンプレミス型と比べると利便性が向上しコスト削減や管理、スペース確保の面でもインターネット上で完結するので、スピード感があり手軽に利用が出来ます。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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