ゲームエンジニアの仕事内容とは?必要な15の知識・スキルについて解説!

 
  

そもそもゲームエンジニアとは?


ゲームエンジニアとは、家庭用ゲーム機やオンラインゲーム、スマートフォンのゲームなどを開発するエンジニアです。

ゲームエンジニアは、開発するゲームや担当する分野によって仕事内容が異なり、それぞれに専門的なスキル・知識が求められます。

ゲームニーズが高まっている現代では、ゲームエンジニアは今後も需要のある仕事といえるでしょう。

ゲームエンジニアの仕事内容


ゲームを開発するゲームエンジニアの仕事は、ゲームクリエイターとの「打ち合わせ」からはじまり、「ゲームの制作」、「完成したゲームのテスト」を行う、といった内容です。

具体的に説明すると、ゲームクリエイターが企画したゲームをクリエイターとエンジニアが打ち合わせをして、ゲームの方向性や内容を決めます。

次の段階では、打ち合わせですり合わせた仕様書をもとに、それぞれの専門分野に分かれたエンジニアが、ゲームを制作します。

最終段階では、完成したゲームに不具合がないか何度もテストを繰り返し、問題がなければゲームをリリースするといった流れです。

ゲームエンジニアの3つの種類


近年では、ゲーム需要が高まり、多くの企業で大規模なゲーム開発プロジェクトが行われるようになりました。それに伴いゲームエンジニアの仕事は、さまざまな業務に専門化されるようになったのです。

この項目では、主なゲームエンジニアの種類であるグラフィックシステム、ゲームプログラマー、R&Dについて解説していきます。

1:グラフィックシステム

ゲームグラフィックシステムエンジニアとは、ゲームグラフィックエンジンの開発、研究を行うグラフィックプログラミングの専門職です。

主な仕事内容は、グラフィックの新しい技術を開発・導入します。また、グラフィック分野におけるミドルウェアを管理することや、最新グラフィックをカスタマイズするなどの仕事もします。

2:ゲームプログラマー

ゲームプログラマーは、ゲーム制作のプログラミングをする専門職です。一般的には、ゲームエンジニアとは、ゲームプログラマーのことを意味します。

クリエイターが企画したゲームを形にするゲームプログラマーは、ゲーム開発の中心的役割であるため、クリエイターやディレクターなどの、さまざまな人と関わる仕事です。

そのため、コミュニケーション能力の高さを求められる仕事といえます。

3:R&D

R&D(Research and Development)は、企業が関わっている業務の研究・開発を主な仕事としています。

R&Dの具体的な仕事は、ゲーム開発に使うツールやミドルウェア、ライブラリーを通して、技術力を向上させることが目的です。また、新しいゲームの研究や調査を行い、企業全体の技術力・開発力をアップさせる役割も担っています。

R&Dは、ゲーム開発に直接かかわる仕事ではなく、企業全体の技術力や問題点を解決する仕事です。

ゲームエンジニアに必要な15の知識・スキル


ゲームエンジニアは、プログラミング言語や、物理、数学の知識、英語力などの技術的なスキル・知識のほかに、人間的な資質や適性が求められる仕事といえます。

スキル・知識を持ち合わせている人材であっても、エンジニアとしての人間的な適性がなければ、長く続けることが難しい仕事です。

この項目は、ゲームエンジニアに求められる知識やスキル、適性について解説していきます。

1:C言語の知識・スキル

C言語はゲームエンジニアに必須のスキルです。ゲームエンジニアたけでなく、プログラミングの仕事をする全ての人に必要な言語といえます。

C言語は、多くのアプリケーションの開発に使われているため、ほかの言語を覚える際にもベースとなる言語です。ゲーム開発においては、コンシュマーゲームやスマートフォン向けのゲーム、オンラインゲームのプログラミングに使用します。

2:C++の知識・スキル

C++言語は、コンシュマーゲームの開発で必要になります。C言語を複雑にしたC++言語は、C言語より高度な動きができることが特徴です。

そのため、C++言語は、さまざまなオンラインゲームや、スマートフォン向けゲームに利用されています。C++言語を習得しているゲームエンジニアは、開発できるゲームの幅が広がるためスキルアップを目指すエンジニアには必須な言語です。

3:Swiftの知識・スキル

apple製品のアプリを開発するために使われる言語が、Swiftです。最近開発された言語であるSwiftですが、ミスが起きにくい設計であったり、プログラマーが書きやすい構造であったりと、プログラマーが使いやすいように開発されています。

また、バージョンアップのスピードが早く、従来のバージョンと大胆に変更するのが、Swiftの特徴です。

appleユーザーが多い近年では、Swiftの言語はゲームエンジニアに必要なスキルといえます。

4:Javaの知識・スキル

一般的には、スマホアプリのゲームは、Javaを使って開発します。スマートフォン向けのゲームの需要が高い近年では、Javaはゲームエンジニアにとって重要なスキルといえるでしょう。

Java言語は、AndoroidやWindowsにも使えるため、Webのアプリケーションを作成する際にも使用されています。このように多くのOSに対応できるのが、Javaのメリットです。

5:TCP/IPの知識・スキル

TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)は、パソコンやスマートフォン、家庭用ゲーム機などの通信するための基盤になる技術です。

ほとんどのスマートフォン向けゲームやオンラインゲームでは、ネットワーク接続を使用します。そのため現代のゲームエンジニアには、TCP/IP関連の知識・スキルが必要です。

アプリケーションの変化と共にTCP/IPは進化していくため、エンジニアは常に新しいTCP/IPの知識が必要になります。

6:グラフィックスの知識・スキル

ゲームエンジニアの中で、ゲームグラフィックエンジニアは、グラフィックの専門的なスキル・知識を必要とする仕事です。ゲームユーザーがもっとも目にする部分であるグラフィックは、常に最新技術が開発される進化の早い分野になります。

そのため、グラフィックエンジニアは常に最新の技術を開発・研究する必要があります。また、そのような最新技術をデザイナーが使いやすいようにする業務も、グラフィックエンジニアの大切な仕事です。

7:セキュリティ関連のスキル・知識

ゲームエンジニアは、セキュリティに関するスキル・知識も必要になります。もし膨大な数のゲームユーザーがいるアプリで、セキュリティに問題が発生したら、会社の信用を失くしてしまいます。

そのため、ゲームをリリースする前には、セキュリティの厳重なチェックが必要です。このような仕事は、セキュリティエンジニアといった専門の職種になります。

8:データベース・ハードウェアの知識

ゲームエンジニアは、データベース・ハードウェアのスペックや使いやすさを考慮して、ゲーム開発する必要があります。ユーザー目線でゲームを開発しなければ、どんなに内容が魅力的な製品であっても、ユーザーの満足度は低いからです。

ゲーム開発する際には、実際にユーザーが使用しているハードウェアでテストしながらプログラミングします。

9:物理(加速度・力学など)の知識

人の動きや物体の動きを再現するゲームの開発では、物理学の領域である加速度・力学などの知識も必要になります。

たとえば、リアルな動きを求められるアニメーションなどでは、物理の知識である力学の計算を使います。また、3Dを作成する際には、本物に近づけるために奥行きやコントラストなどの緻密な表現が必要です。

10:数学(ベクトル・行列)の知識

前述した物理の知識と同じように、数学の知識もゲームエンジニアには求められます。特に3Dを作成する場合は、物理の知識のほかに数学のベクトル・行列の知識が必要です。

どのようなゲームであっても、プログラミングは座標計算や物理演算などの数学の計算をもとに作成されています。

11:英語力

ゲームエンジニアに英語が必要な理由の一つに、プログラミングの言語は英語で説明されていることが多いためです。また、最新のゲームエンジンなどの技術も英語で説明されることが多く、英語力があるとエンジニアとして有利といえます。

グローバル化が進んでいるゲーム業界では、海外展開する企業も増えています。そのような企業で働くエンジニアは、英語力があると重宝されるでしょう。

12:ロジカルシンキング

プログラミングする際に重要なスキルは、順序よく物事を組み立てられる能力です。いわゆる「ロジカルシンキング」といわれる論理的に物事を考えられる能力が、ゲームエンジニアには必要になります。

このような能力は、ネットなどで知識を理解したからといって、すぐに身に付くスキルではありません。普段の生活から「ロジカルシンキング」で物事を考えることで、徐々に身に付く能力です。

13:コミュニケーション能力

チームで作業するゲーム開発は、さまざまな人達とコミュニケーションをとります。そのため、ゲームエンジニアには技術的なスキルのほかに、コミュニケーション能力が必要です。

ゲーム開発では、一人ひとりの仕事が分担されているため、チームみんなが同じ情報を共有しなければ開発が円滑に進みません。情報をチーム全員が共有するためには、エンジニアのコミュニケーション能力が重要になるのです。

14:モチベーションの維持

ゲーム開発では、開発期間が短いケースが多く、過酷な仕事であるといわれています。たとえば、期日が迫った開発では、泊まり込で仕事する場合や、毎日遅くまで残業することがめずらしくありません。

そのため、ゲームエンジニアには、仕事に対する情熱がなければ続けるのが難しい職種です。仕事に対するモチベーションをいかに維持できるかが、ゲームエンジニアを続けられるポイントでしょう。

15:好奇心

ゲームユーザーが満足する作品を作り出すためには、ユーザーが求めているもの作り出さなければなりません。そのためには、ゲーム業界のさまざま情報や、違う業界の情報にもアンテナを広げることが大切です。さまざまな情報にアンテナを張っているエンジニアは、ユーザーのニーズを敏感に察知できます。

ユーザーを驚かせる作品を生み出すことができるゲームエンジニアは、好奇心が人一倍強いといった特徴があります。

ゲームエンジニアの仕事に活かせる資格


ゲームエンジニアになるために必要な資格はありません。しかし、ゲームエンジニアとして転職やスキルアップをめざすのであれば、IT系のスキルやマネージメントスキルの資格があると有利です。

企業によっては、英語の資格であるTOEICなども転職の際に役立つでしょう。また、近年のゲーム産業ではCGの技術を必要とする仕事が多いため、CGエンジニア検定などの資格もスキルアップや転職に活かせます。

ゲームエンジニアの平均年収はどのくらい?


ゲームエンジニアの平均年収は、約500万円前後といわれています。しかし、個人差が大きいゲームエンジニアの年収は、約年収150万円から1000万円以上までと幅が広い傾向です。

また、開発したゲームの売上によってボーナスが出る企業もあることから、実際の年収は平均年収より高いといわれています。

ゲームエンジニアのキャリアパスとは


ゲームエンジニアが目指す代表的なキャリアパスは、「ゲームプランナー」「リリースマネージャー」「テクニカルサポート」「ゲームディレクター」です。

「ゲームプランナー」とは、ゲームを企画することが主な仕事で、ユーザーの求めるニーズを読む能力などが必要な仕事です。

「リリースマネージャー」とは、ゲームプランナーが企画したゲームを実際に発売するまでの流れを作る職種になります。ゲーム開発を円滑にすすめるための管理能力が必要です。

「テクニカルサポート」は、ゲーム開発するエンジニアのサポート役を担うため、幅広い知識とスキルが求められる職種になります。

「ゲームディレクター」は、クリエイターやエンジニアなどを管理する仕事で、プロジェクト全体のまとめ役であり、技術的なスキルや人間的資質など総合的な能力を必要とする仕事です。

ゲームエンジニアの将来性は?


近年では、スマホやITの普及によりゲーム業界は、右肩上がりで成長しています。また3DやVRなどの技術革新によって、ゲームユーザーはさらに増えているのが現状です。

そのため、ゲーム系エンジニアの需要はますます高まり、ゲームエンジニアの地位が向上すると予測されています。

今後ゲームエンジニアに求められるスキルとは

需要が高まることが予想されるゲームエンジニアが今後求められることは、さまざまなプログラミング言語を使える能力です。

ゲーム開発は、デバイスによってプログラミング言語が違います。そのため、複数のデバイスで業務できるエンジニアが、これからのゲーム業界では求められるでしょう。

さまざまなプログラミング言語を使えるプログラマーは、重宝される存在になります。

ゲームエンジニアの仕事内容を理解して転職を目指そう


今後も成長していく可能性が高いゲーム業界は、将来性のある業種です。

ゲームエンジニアに求められるスキルは、専門的なことが多く人間的な適性も必要です。また、業務が多忙である企業も多く、仕事にやりがいはありますが、大変な業務であることも忘れてはいけません。

そのような業界への転職を成功させるには、ゲームエンジニアの仕事が好きであることが重要な要素といえるでしょう。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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