エンジニア転職を成功させる志望動機の基礎知識13選|例文も紹介

 
  

エンジニア転職の志望動機が大切な理由


IT業界も人手不足と言われる業界で、転職する人にとっては売り手市場と言われています。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響でエンジニアの求人数は減少傾向にあります。

しかし、コロナの影響で飲食やホテル、アパレルなど異業種からの転職者が増えており、エンジニアへの転職を希望する人は増加傾向にあります。

そこで、大勢の応募者の中から抜きんでるためには、まず履歴書に記入する志望動機が重要となるでしょう。採用担当者の目にとまり、次のステップである面接に進めるような転職志望動機を書くことが大切です。

エンジニアの転職事情

エンジニアの転職は、求人サイトから自ら応募したり、転職エージェントに登録してスカウトをうけたり、派遣から正社員になったり、知人からの紹介などたくさんのルートがあります。

エンジニアの転職では、営業や事務の転職とは違い、資格よりも実務経験やスキルが重要視される傾向があります。

転職といっても、職種が同じエンジニアへ転職する場合、職種が違うエンジニアへ転職する場合、未経験からの転職とパターンが違えば、志望動機の内容も違ってきます。

また、年代別にみてもそれぞれの難易度があります。20代は実務経験が浅い場合、学習意欲や新しいことへの吸収力があり、将来の伸びしろに期待して採用ということもあります。

しかし、30代40代と年齢が上がるにつれ、携わってきたプロジェクトや開発で成果された物を具体的に示し、開発経験やスキルが十分備わっていることをアピールする必要があります。それに若手育成のため、マネジメントスキルを求められることもあります。

エンジニアの求人数は、コロナの影響で減少していますが、応募者は増加しており、ますます競争が激化しているのです。

採用担当者が志望動機を見るポイント

応募者が増えると、企業の採用担当者は、よりシビアに実務経験やスキルを見ることになります。採用担当者は大勢の応募書類のどんなところを見て、決めていくのでしょうか。

採用担当者が見るのは、自社が求めている人材といかにマッチしているか、仕事への熱意や意欲があるかということです。

応募書類には履歴書、職務経歴書がありますが、志望動機は履歴書に記入します。その志望動機には、自分がいかに求人情報上の人物像と一致しており、そこで働きたいと思っているかを書きましょう。

採用担当者は応募者に対し、会社が望む人材なのか、本人の希望とマッチしているのか、一般論ではなく、その人が本当にどう思っているのかを知りたいのです。

エンジニア志望動機を書く準備5つ


志望動機を書こうとしても、どう書いていいのかわからない、何も思いつかないという方もいるでしょう。

この記事では、エンジニアの転職で、志望動機を書く準備として5つのポイントを紹介します。

実務経験があるなし、未経験者なのか、同じ職種への転職なのか、違う職種への転職なのか、状況によって志望動機の内容は変わります。

しかし基本的な志望動機の組み立て方は同じなため、順番に5つのポイントを説明していきます。

1:自分の希望を明確にする

志望動機を考えるには、まず自分が何を希望して転職するのかを明確にする必要があります。

退職理由は人それぞれですが、人間関係の悪さやサービス残業が多いなど、理由がネガティブなものだった場合はポジティブなものに変換して考えましょう。

自分が何を希望して転職しようとしているのかを考えます。給与を上げたい、休みが取りやすいなど待遇や福利厚生に関すること、残業を少なくしたいなど労働条件に関すること、新しいことにチャレンジしたい、クライアントと深く関わって一連の業務に取り組みたいなどなど、さまざまな希望があるでしょう。

自分がやりたいことは何か、お金が欲しいのか、ワークライフバランスを整えたいのか、安定性を求めるのか、自分が何を大事だと考えているのかを明確にすることが大切なのです。

2:エンジニアとしてのスキル・キャリアを明確にする

エンジニアの転職は、実務経験やスキルが重要視されます。

これまでにどのような仕事に関わってきたのか、設計・構築・運用・保守で、どの業務範囲なのか、ネットワーク・サーバー・データベースなど、どの領域なのか、マネジメント経験があるのか、具体的に書き出して整理してみましょう。

実務経験が少ない場合は、アルバイト経験や学校で学んだことを書き出してみましょう。

思い込みを取り払い、客観的に把握して、強みや得意なことだけでなく失敗したこと、苦手なことも見つけ出し、これまでのスキルやキャリアを整理して、キャリアの棚卸しをしてみましょう。

3:キャリアプランを明確にする

ITの世界では新しい技術が日々登場し、変化の激しい業界といえます。自分が今後、エンジニアとしてどうなりたいのかを考えましょう。

webディレクターを目指したいのか、クリエイティブな業務に挑戦したいのか、マネージャーとして活躍したいのか、これから取りたい資格は何かなど、エンジニアとしてどういう方向に進み、何を目指したいのかを明確にしましょう。

一般論ではなく、自分がなりたいプランをできるだけ具体的にしておきましょう。

4:転職先に求める条件に優先順位をつける

転職先を探そうとしたとき、自分の希望がすべて叶う転職先は、まず存在しないという心構えでいましょう。ゆえに自分が転職先に求めることの優先順位を決めておく必要があります。

給与の最低金額、勤務地の範囲、通勤時間、休日休暇、転勤がない、設計・構築・運用・保守などの業務範囲、ネットワーク・システム・サーバーなどの職種、いろいろある希望を思いつくままに列挙してみましょう。

これだけは外せないと思うことに順位をつけ、自分の中で整理しておくことが大事です。

5:応募する企業の情報

志望動機を伝えるとき、自分の希望と応募する企業の求人内容とマッチしていることを伝えると、うまくアピールできます。

そのために応募する企業の情報を収集し、企業研究をしましょう。業務内容でその企業ならではの特徴をとらえ、経営理念でビジョンや社風を知ることも大事です。

自分が希望していることが応募する企業にあるのか、将来性があり、やりたいことが実現できる会社なのか、長く働きたいと思える会社なのかを見極めるために、応募先の企業の情報は大切です。

エンジニア志望動機に盛り込むこと4つ


企業の採用担当者は、大勢の中から自社の求めている人材と最もマッチした人を採用したいと考えています。

採用担当者に対して、企業が求めている人材といかに自分がマッチしているかを志望動機に盛り込んでアピールすることが大切です。

志望動機に盛り込むのは、なぜその企業なのか、入社後に貢献できること、これまでの経験の具体的なエピソード、入社後の熱意と意欲の4つです。

1:なぜその企業なのか

採用担当者は、たくさんある企業の中から、なぜその企業を選んだのか、ただ知りたいわけではありません。

採用担当者は、会社が求める人物像と応募者の希望がマッチしているかを見ています。

自分の希望していること、自分の強みや得意なことなどが、その企業だからこそ実現できるのだということを、なぜこの会社を選んだのかと結びつけて伝えましょう。

なぜその会社を選んだのかは、なんとなく選んだのではなく、自分の希望やキャリアといかにマッチしているかをアピールすることが大切なのです。

2:入社後に貢献できること

採用担当者は、会社が求める人物像と応募者の希望がマッチしているかを見ているのと同時に、採用した後どんな活躍をしてもらえるのかを見極めようとしています。

経験者は実務経験やスキルの中で、強みや得意分野などをからめて、入社後どんなことに貢献できるのかをアピールしましょう。

未経験者は、新しいことを学んでいく意欲や熱意をアピールするとよいでしょう。また採用担当者が、採用した後どんな活躍をしてもらえるのかをイメージしやすいよう、入社後はこんなことに貢献できると伝えることが大切なのです。

3:具体的なエピソード

採用担当者に、入社後どんな貢献ができるかを伝えるとしましたが、これまでやってきた具体的な仕事のエピソードと応募先企業で実現できることを絡めて伝えると、よりイメージしてもらいやすくなります。

過去のプロジェクトで、どういうシステムなのかという概要だけでなく、そのシステムでどう改善されたのかという実績や成果を具体的なエピソードと一緒に、応募先企業でできることと絡めて伝えましょう。

また、マネジメント経験がなくても、プロジェクト全体の予算や規模まで把握して業務に臨んでいたと伝えることができれば、広い視野で能動的な姿勢で取り組んでいたという評価につながることもあります。

具体的なエピソードを交えて、採用担当者に自分がいかに活躍できるか、希望を実現できるんだということをイメージしてもらえるように伝えることが大切なのです。

4:入社への熱意・意欲

応募先の企業に対して、大勢いる応募者の中で、誰よりも応募先企業への熱意と、仕事への意欲があるかということを伝えることは重要です。

採用担当者から見て、会社の求める人物像と一致していたとしても、会社や仕事への熱意や意欲が感じられない人は選ばれることが難しくなります。

仕事というのは、良い面だけでなく悪い面もあります。辛いとき、苦しいときでも、この仕事をやり抜くんだという意欲を伝えましょう。

またエンジニアは、日々更新される新しい技術や情報に対応できることも重要なことです。そのため、未経験者でなくても日々成長することが求められます。常に新しい技術や情報にアップデートしていく意欲と熱意があるということを伝えましょう。

転職するエンジニアに求められるスキル4つ


エンジニアというとパソコンに向かって黙々と作業しているイメージがありますが、それだけでは良いシステムを作ったり、プロジェクトを円滑に進めることはできません。

クライアントやプロジェクトのメンバーとコミュニケーションを取り、相手の要望や状況を正確に把握し、何を重要視しているのか、困っていることはないかなど真意や意図がくみ取れることが大切です。

転職するエンジニアに求められるスキルとは、コミュニケーション力、ロジカルシンキング、忍耐力、向上心の4つです。

1:コミュニケーション力

エンジニアは、パソコンに向かって黙々と作業するというイメージを持たれがちです。確かに長時間パソコンに向かって作業することが多いのですが、それだけではありません。

クライアントの要望を正確に把握するには、要望や要求を引き出すコミュニケーション力が必要となります。クライアントの信頼を得て、本音を話してもらえる関係を築けることが重要です。

また、チームで作業を分担している場合は、バラバラで進めていてはまったく違うものが出来上がってしまいます。お互いの仕事を確認し合い、共有していくチームワークが大切になります。

エンジニアは、技術や知識があるだけではなく、コミュニケーション力も重要なスキルのひとつといえるでしょう。

2:ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとは、論理的思考と言われますが、順序立てて考えて、ひとつひとつを解決に導き出す方法のことです。

エンジニアは、クライアントの要望を正確に把握することが大事で、システムやプログラムは順序立てて考える必要があります。

ロジカルシンキングが身についていると物事を順序立てて考えることができます。エンジニアとって、ロジカルな考え方は必要なスキルのひとつですが、今身についていなくても、トレーニングして誰でも身につけることができます。

3:忍耐力

エンジニアの仕事は、すんなり成功するというものではなく、試行錯誤の連続のようなものです。その中で最適なものを見つけるために、トライアンドエラーを繰り返し、粘り強く作業できる忍耐力が必要となります。

クライアントの要望が何度も変更したり、問題が繰り返し発生したりしても、根気よく作業していかなければなりません。

目標とする結果にたどり着くために、いくつものパターンの中から最適なものを見つけ出す作業を、粘り強く繰り返すことのできる忍耐力が、エンジニアに必要なスキルのとつといえます。

4:向上心

エンジニア業界では、日々情報が更新されていきます。AIニーズが高まるなど技術の進化のスピードが早く、常に新しい情報をキャッチして自身の知識やスキルを磨き続けていく必要があります。

今の知識や技術が、今後も使われていくかどうかはわかりません。エンジニアは、日々更新される技術や新しい情報についていけるように、常に自分の知識や技術、スキルを磨き続けようという向上心を持っていることが必要といえます。

エンジニア転職の志望動機例3つ


志望動機を書こうとした時、何から書き始めていいのかわからない、何も思い浮かばない、うまく書けないという悩みを持っている人は多いでしょう。

希望する職種や、経験者か未経験者かなど、条件によって志望動機の内容は変わりますが、志望動機の組立て方や構成は共通しています。

では実際に3つのパターンでのエンジニアの志望動機の例文を紹介します。

1:新しい技術のもとで仕事がしたい

現在、自社サービスの開発に従事していますが、最新の技術を取り入れる機会が少なく、技術者としてステップアップしたい為、転職を決意しました。

貴社は、積極的に新しい技術を取り入れて新しいサービスの開発を行っており、エンジニアとしてスキルアップができると思い志望しています。

また、研修制度が充実しているので、不足している技術や知識を補える環境が整っているところが魅力です。

貴社では、これまでの開発経験で得た知識と技術を活かし、新しいサービスの開発や既存のサービスの改修などに貢献していきたいと考えています。

2:開発に専念できる環境下で仕事がしたい

前職では複合機のseとして、顧客先のリモート対応や訪問修理の業務を中心に仕事をしていました。顧客からヒアリングをして、新製品の開発や売上につながったときは達成感があり、自信を持って働いていました。

しかしもっとエンジニアとしてキャリアアップし、特に開発に専念して働きたいと考えております。

貴社は、人の命と健康を守る医療機器を扱っており、その開発に関わることで社会への貢献を強く感じられると思います。

複合機の仕事で得た知識や技術、接客での交渉力などを活かし、システムエンジニアとしてより高い技術と知識を身につけ、即戦力として貴社の事業に貢献したいと思います。

3:自社サービスをもつ職場で仕事がしたい

貴社を志望した理由は、介護業界においてITシステムの活用を積極的に行っている点に魅力を感じ応募しました。

現職では、保険会社の社内SEとして、インフラの運用保守と古いシステムのメンテナンスや改修に従事しております。

今後エンジニアとしてステップアップしたいと考えており、顧客の反応を見ながらサービスの開発や運営を行いたいと考えております。

貴社の医療と介護のスムーズな連携の実現を目指すシステム開発で、これまでの知識やスキルを活かし、足りない部分は自己研鑽に励み、貴社の事業に貢献していきたいと思います。

エンジニア転職における志望動機の書き方をマスターしよう


エンジニアへの転職を希望する人は異業界からの転職希望者も多く、増加傾向にあります。大勢の応募者の中から、いかに採用担当者の目にとまるかは、どんな志望動機を書くかによります。

自分の希望やキャリアプラン、将来どんなエンジニアになりたいのかということが、企業が求めている人物像といかにマッチしているのかを伝えましょう。そしてその会社にどんな貢献ができるのかを盛り込むことが大切です。

経験や希望する職種により内容は変わりますが、基本的な考え方やフォーマットは同じです。志望動機の書き方をマスターし、自分自身を上手にアピールして、採用担当者の気持ちを動かす志望動機を書いてみましょう。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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