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ベンチャー企業でのエンジニア職の仕事内容や特徴について
ベンチャー企業でのエンジニア職は、大手企業と比較すると、仕事へのやりがいを感じられる点や、実力主義であるため年収アップの機会が多い点、自由度が高いといった特徴があります。
一方で、経営基盤の不安定な企業が多いことが、ベンチャー企業の弱点と言えるでしょう。
ここでは、大手企業と異なるベンチャー企業は、どのような仕事内容と特徴を持っているのかを紹介していきます。
受け持つ仕事の幅が広く即戦力が期待される
ベンチャー企業の特徴は、規模が小さく少人数で仕事をやりくりすることです。そのため、1人の請け負う業務が多く、幅広いスキルを持つ人材が求められます。
たとえば、大企業では2〜3人で行う業務を、ベンチャー企業では1人で担当することも珍しくありません。また、社員の人数が少ないため、仕事を教える時間の余裕がないことも、即戦力の人材が求められる理由の1つです。
スピード感を持って開発を進める
ベンチャー企業の強みは、開発のスピードが早いことです。たとえば、大手企業では、開発を進める過程で責任者や各部署に承認をもらう必要があります。承認後でなければ開発の実行に移れないため、時間のロスが出てしまいます。
ベンチャー企業では、社員の数が少ないことで、大企業に比べプロセスが簡略化されているため、時間のロスが少なくなり、開発のスピードが早くなります。
また、資金面が十分ではない企業では、開発の遅れが会社の存続にかかわるため、必然的に開発のスピードが早くなるでしょう。
未経験でもベンチャー企業のエンジニア職に転職できるのか?
エンジニア職は、未経験であっても、専門知識を身に付けていれば転職が可能です。エンジニアが不足している現状から、未経験であっても採用する企業もあります。
しかしながら、多くのベンチャー企業は実務経験者を求めているため、未経験者がエンジニアに転職するのは簡単なことではないでしょう。実務未経験でエンジニアへの転職を考えているならば、専門知識に精通することが近道です。
ベンチャー企業のエンジニア職へ転職するメリット5つ
大手企業と比較すると、ベンチャー企業には安定性がありませんが、得られるメリットが5つあります。ベンチャー企業で働く場合には、様々なスキルが求められるため、やりがいを感じることができるでしょう。
また、企業の成長スピードが早いため、その中で働くことで自分の成長スピードを早めることができます。ベンチャー企業のエンジニアには、幅広いスキルを求められるため、個人のスキルが磨かれることも期待できるでしょう。
1:昇進できる機会が多い
ベンチャー企業は、大手企業と比較すると昇進・昇給するチャンスが多いです。常に事業を拡大させていくベンチャー企業は、事業拡大に伴い新しいポストが生み出されていきます。
企業の成長スピードが早いため、実力によっては、大手企業では考えられないほどの早さで重要なポストに抜擢されることもあるでしょう。
大きな組織では、実力があっても「30代以上でなければ昇進できない」など、暗黙のルールが存在するところも少なくありません。実力次第で昇進したいという方には、ベンチャー企業がおすすめです。
2:働きやすい環境である
ベンチャー企業の魅力は、私服勤務やフレックスタイムを導入するなどした働きやすい環境です。働きやすい環境を提供することで、社員の満足度を上げ、ベンチャー企業のデメリットである安定性のなさや知名度の低さを補っています。
また、ベンチャー企業は、独自の福利厚生を提供する企業が多いのも特徴です。
3:意思決定のスピードが早い
ベンチャー企業の強みは、意思決定の早さです。上層部や社長との距離感が近いため、共有認識や相互理解がスムーズになります。そのため、意思決定が早いです。また意思決定が早いことで、必然的に開発のスピードも早まります。
一方、大手企業は意思決定のスピードが遅い傾向にあります。小規模なベンチャー企業が大手企業と対等に戦える理由は、意思決定のスピードの違いです。
4:実力や実績による収入アップがしやすい
ベンチャー企業で重視していることは、能力と経験です。年功序列ではなく、実力主義を採用している企業が多いです。
事業を拡大し続けるベンチャー企業では、実力があり結果を残せる人が重宝されます。給与額がその人への評価となるため、実力や経験が反映されやすいです。ベンチャー企業に転職すると、実力次第では収入が大幅にアップするでしょう。
5:新しい技術に挑戦しやすい
過去の経験や実績を尊重する大手企業は、前例のないことに積極的に挑戦しない傾向があります。しかし、会社の歴史が短く過去の前例や経験が少ないベンチャー企業は、積極的に新しい技術を採用します。
新しい技術に携わることは、エンジニアにとって、やりがいを感じながらスキルを磨ける良い機会になるでしょう。
ベンチャー企業のエンジニア職へ転職するデメリット4つ
ベンチャー企業への転職は、リスクを伴います。そのため、ベンチャー企業への転職を考えている方は、事前にデメリットを把握しておくことが大切です。デメリットを理解しておくと、転職に失敗するリスクを減らすことができます。
ここからは、ベンチャー企業のエンジニア職へ転職するデメリットを4つ紹介していきます。デメリットに目を向けて、自分がベンチャー企業に向いているのかを見極めると良いでしょう。
1:仕事量が多さにギャップが生じる
ベンチャー企業では、少ない人数で仕事を回していることが多いため、専門外の業務も請け負わなければなりません。
幅広い業務に対応することは、スキルを身に付ける良い機会とも考えられますが、慣れない業務に苦痛を感じて想像していた仕事とのギャップに苦しむ方もいるため注意が必要です。
また、社員の人数が少ないことで個人の業務の責任が大きくなることに、ストレスを感じることもあるでしょう。
2:人材の質にバラつきがある
知名度の低さや安定性に欠けるベンチャー企業は、大手企業と比べると人材が集まりにくい傾向です。さらに、小規模なベンチャー企業では、資金の問題上、社員の教育や研修が十分でないこともあります。
大手企業が持っている長年積み重ねてきたノウハウも、新しいベンチャー企業には存在しません。そのため、社員の質に違いが生じ、業務に支障が出る場合や意思疎通をうまくとれないことがあります。
3:創業初期は人事評価が曖昧
ベンチャー企業の創業初期には、ノウハウや前例がないため、評価基準が曖昧になってしまう企業もあります。明瞭な評価基準がないベンチャー企業に転職すると、評価に不信感を抱いて仕事へのモチベーションが下がる恐れもあります。
創業初期の企業には、会社の成長を実感できる面白さがありますが、こういったリスクがあることも頭に入れておきましょう。
4:経営基盤が弱い
ベンチャー企業のデメリットには、長期に渡り存続できる企業が少ないことがあげられます。大手企業であれば、一時的な経営不振に陥った場合にも、資金調達が可能だったり、十分な資金を蓄えてあるため乗り切ることができます。
しかし、会社の資金が少ないベンチャー企業は、一時的な経営不振を乗り越える力がないため、倒産する可能性も考えられます。経営基盤が不安定なことが、転職する際の不安材料となるでしょう。
ベンチャー企業への転職を成功させるには?
ここからは、ベンチャー企業への転職を成功させるために、押さえておくべきポイントを解説します。
現在、ベンチャー企業の生存率は厳しい傾向です。10年以上に渡り存続している企業は少ないと言われています。そのため、転職する際は会社の将来性を見極めることが大切です。
1:キャリアプランを明確にする
将来の目標を明確にすることは、転職を成功させる上で大切なポイントです。目標を明確にすると、自分に向いている企業やどのような企業に転職するべきかを具体的にすることができます。また、自分に足りていないスキルや、自分の得意なスキルを再確認することもできるでしょう。
たとえば、即戦力として活躍したいのであれば、自分の得意なスキルを活かせる企業に転職することが大切です。自分のスキルを伸ばしたい人は、少人数で様々な業務を経験できる企業を選ぶといいでしょう。
2:様々な困難に耐えられる柔軟性を持つ
1人が請け負う仕事が多いベンチャー企業では、様々な業務に対して柔軟に対応することができなければ務まりません。そのため、不得意な分野の仕事をこなしていくスキルも求められます。
ベンチャー企業では、様々な業務を経験していく中で対応力がつき、スキルが上がります。自分のできる仕事の領域を広げて、様々な問題に対処できる柔軟性を養いましょう。
3:年功序列の考えをなくす
実力主義のベンチャー企業では、年齢や経験に関係なく、良いものが評価されます。また、結果を出すことが、評価の重要なポイントです。年功序列制ではないベンチャー企業で活躍するためには、実績を積み上げることが大切になります。
ベンチャー企業へ転職した際には、年功序列の考えをなくして仕事に取り組むようにすると、昇進や昇給の機会が増えるでしょう。
4:働いている状況をイメージする
転職の際には、「この企業で働き続けられるのか」を見極めることが重要です。「転職したけど会社が合わずにまた転職する」といったケースも少なくありません。
転職する時には、転職先の情報をできるかぎり収集して、自分が働いた時のイメージを膨らませてみましょう。働いている状況を具体的にイメージしてみることで、転職先のメリットやデメリットを掴むことができます。
ベンチャー企業のエンジニア職への転職を検討しよう
ベンチャー企業への転職には、「仕事へのやりがいを感じられる」や「収入がアップしやすい」などといった多くのメリットがあります。しかし、大手企業に比べて、経営面などに不安定な側面があるのも事実です。
しかし、不安定である一方、企業が大きく成長する可能性もあります。ベンチャー企業には、企業と共に自分も成長できるチャンスがあります。
仕事にやりがいを感じたい人や自分の実力を試したい人は、勇気を持ってベンチャー企業に転職してみると良いでしょう。