ITコンサルタントとは?必要なスキルと仕事のやりがいを紹介!

 
  

ITコンサルタントとは


ITコンサルタントとは、ITを活用して企業が抱える問題・課題を解決に導く専門家です。クライアントの現状を分析し、システム開発の提案やシステムの最適化、プロジェクトの進捗管理や運用テストなど、顧客のニーズに合わせてさまざまな業務をこなす必要があります。

ITコンサルタントは未経験でも目指せる?

ITコンサルタントは、ITの高い専門知識やスキルが求められる職業です。未経験で目指せないというわけではありませんが、ITエンジニアとしての経験があった方が望ましいでしょう。プログラマーやシステム開発、プロジェクトリーダー・マネージャーといった経験も役立ちます。IT関連の知識に加えて、対人折衝能力が必要になりますので、どちらも持ち合わせた人なら未経験でもITコンサルタントを目指せるでしょう。

ITコンサルタントとシステムエンジニアの違い


ITコンサルタントとシステムエンジニアは、どちらも情報システムの開発に携わる職業ですが、その役割や業務内容は異なります。まず、ITコンサルタントは、クライアントから経営課題をヒアリングし、どんなシステムを導入すれば課題が解決できるかを提案するのが主な仕事です。一方、システムエンジニアは、クライアントが求めるシステムの開発や構築をするのが主な仕事になります。

必要なスキルの違い

ITコンサルタントには、ビジネススキルや分析力などが必要ですが、システムエンジニアには、システムの設計スキルや実装スキルなどが必要とされます。つまり、ITコンサルタントの方がより幅広いスキルや経験が求められると言えるでしょう。

プロジェクトに関わる立場の違い

システム開発プロジェクトでは、ITコンサルタントはクライアントからヒアリングを行ったうえで要求分析や企画の立案などを行う立場です。一方、システムエンジニアはその企画を具体化するという立場になります。

ITコンサルタントの仕事内容6つ


業務内容が多岐にわたるITコンサルタントですが、メインとなる仕事内容は企業の「問題解決」です。ただ、一言で問題解決といわれても、実際にどんな仕事をしているのかわからない方も多いのではないでしょうか?そこで、実際にITコンサルタントがどんな仕事をしているのか、具体的な内容を6つ紹介します。

1:クライアントからヒアリングする

ITコンサルタントの仕事は、企業の問題や課題を解決に導くことが目的です。まずは、クライアントが抱える問題や課題を、経営者や統括責任者からヒアリングする必要があります。また、単にクライアントの課題を聞くだけではなく、その奥に隠れている根本的な問題を導き出す必要があります。そのため、ITコンサルタントには高いヒアリング力が求められます。

2:問題を分析する

クライアントからヒアリングした内容を元に、問題や課題を分析します。現状の課題を把握したうえで、どの部分を改善すると問題が解決できるのか、どのようなシステムを導入すれば良いのかといった内容を細かく分析します。その後、分析した内容をグラフや図を使用した資料にまとめますので、資料作成の技術も必要でしょう。

3:システムを設計する

クライアントの問題を解決できたら、具体的にどのようなシステムを開発するのか検討するのもITコンサルタントの仕事です。システムを構築するのは、基本的にシステムエンジニアの仕事になりますが、全体の構想が決まらなければ作業ができません。そのため、エンジニアの仕事が円滑に進められるようにするのも、重要な業務の一部であるといえるでしょう。

4:問題解決のための提案をする

企業の問題や課題の分析が終わったら、次にクライアントへ提案をします。ヒアリングや分析で集めた情報を元に、どのようなシステムを導入すれば問題が解決できるか、どのくらいの期間や費用がかかるかなどをプレゼンします。いかに相手に分かりやすく提案できるかが、ITコンサルタントの重要なスキルとなります。

5:プロジェクトを統括する

提案した内容が実際に採用されると、いよいよプロジェクトがスタートします。ITコンサルタントには、プロジェクトを統括する役割もあります。開発するシステムに応じて、エンジニアやプログラマーといった人材を集めてチームを作ります。また、スケジュールや進捗を管理して、期限内にプロジェクトが遂行できるように全体をマネジメントします。

6:さらなる分析や提案

システムの開発が終わったら、最終的にクライアントの求める成果を生み出せているのか、課題解決に結びついているかを改めて分析します。中長期的に測定し、成果が得られているかの分析、また状況に応じてさらなる問題点の改善を提案していく必要があるのです。

ITコンサルタントの仕事のやりがい5つ


仕事をするにあたり、やりがいを感じなければモチベーションが上がらず、長く続けていくことはできないでしょう。その点、ITコンサルタントは幅広い業務に携わるため、非常にやりがいを感じる仕事のひとつでしょう。ITコンサルタントとして働く人には、どのようなやりがいがあるか、代表的なものを5つ紹介します。

1:満足感・達成感がある

ITコンサルタントは、企業の経営課題のヒアリングや提案をします。クライアントと力を合わせて、企業の経営課題を解決できるというのがやりがいのひとつです。実際にヒアリングするのは、企業の役員や経営者などが多く、求められる課題には難しいものもあります。しかし、ハードな仕事であるからこそ、課題を解決したときの達成感は計り知れないものとなるでしょう。

2:さまざまな業界と関わる機会がある

ITコンサルタントは、ITを利用して企業の経営課題を解決するという仕事です。そのため、さまざまな企業や個人事業主がクライアントになりますので、多くの業界に関わることになるでしょう。また、プロジェクトチームは、自社メンバーだけではなく各分野のスペシャリストと一緒に遂行していくことがあります。そういったメンバーと意見を交換したり、考えを共有したりすることで、刺激を得られるでしょう。

3:業績に貢献する

ITコンサルタントは、企業の経営を担う仕事でもあります。極端にいえば、自身の提案で企業の業績を左右させてしまうこともあり、責任やプレッシャーも大きくなります。その一方、提案したプロジェクトで企業の業績が上がれば、自身の評価にも繋がる仕事です。こういった達成感にやりがいを感じているITコンサルタントも多いでしょう。

4:高収入が得られる

「求人ボックス」によると、ITコンサルタントの平均年収は約635万円で、他の業種と比較しても高い傾向にあるといわれています。大きな責任やハードな仕事内容の多い職業ですが、大手企業だと年収1,000万円以上の求人もあり、高収入が狙えるという点もやりがいのひとつです。

5:ITに関する豊富な知識が得られる

ITコンサルタントは、ITを利用して経営課題を解決するプロフェッショナルです。そのため、進行中のプロジェクトで必要な知識に加え、ITに関する新しい知識を学ぶ必要があります。常に勉強が必要で、時には寝る間も惜しんで働かなければならないこともありますが、身に付けた知識で経営課題を解決できたときの達成感は大きいでしょう。

 ITコンサルタントに求められるスキル5つ


ITコンサルタントを目指している方の中には、どのようなスキルを身につければよいのか知りたいという方も多いでしょう。ここでは、ITコンサルタントに求められるスキル5つをご紹介します。

1:プロジェクトマネジメント力

ITコンサルタントは、プロジェクトチームの編成やプロジェクト自体の進捗管理も行う立場にあります。また、自分の仕事をしながら関係者の業務進捗も把握するためには、高いプロジェクトマネジメント力が必要になります。

2:論理的思考力

論理的思考力とは、物事を順序立てて考えていく能力のことです。論理的思考力は、ITコンサルタントがクライアントの抱えている課題を把握し、的確な解決策を検討するために必須のスキルとなります。

3:コミュニケーション力

ITコンサルタントは、さまざまな人と関わりを持つ職種となっているため、業務を円滑に進めるためにはコミュニケーション力が欠かせません。関係者と良好な関係を築くためにも、コミュニケーション力を高めましょう。

4:ITの幅広い知識

クライアントの抱える課題をITによって解決へ導くITコンサルタントは、ITに関する幅広い知識が必須です。ネットワークやサーバー、国内外のベンダーが提供しているITソリューションなど、幅広いIT知識を蓄えておきましょう。

5:プレゼンテーションスキル

ITコンサルタントは、クライアントに解決策の提案を行いますが、その際に具体的なイメージをしてもらうためにはプレゼンテーションスキルが重要となります。時には、相手を説得する必要もあるため、プレゼンテーションスキルを身につけておくようにしましょう。

ITコンサルタントのキャリアパス


ITコンサルタントになるためのキャリアパスには、複数の道があります。システムエンジニアから目指すのであれば、上流工程の経験を積んでプロジェクトマネージャーなどになり、その後ITコンサルタントに転職するキャリアパスがあるでしょう。

ITコンサルタントにおすすめの資格4つ


仕事内容ややりがいが分かったところで、これから目指す人はどんな知識や資格を身につけておくべきでしょうか。ITコンサルタントは、特に資格がなくても就ける職業です。しかし、持っていると有利になる資格がいくつかあります。

ここからは、最後に、ITコンサルタントを目指す人におすすめの資格を4つ紹介していきます。

1:ITストラテジスト

情報処理技術者試験と呼ばれる資格で、ITを利用した事業革新や業務改革、製品やサービス創出の企画などを経営戦略に基づいて提案するスキルが身に付きます。試験は多肢選択式、記述式、論述式といった出題形式で構成されており、基礎知識から企業に対する提案力まで求められます。毎年秋に実施され、合格率が15%ほどと非常に難しい試験です。

2:プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャー試験は、システム開発プロジェクトの全体を管理し、予算やスケジュール、品質の全てに責任を持ち、プロジェクトを成功に導く力が要求されます。毎年春に実施され、合格率が14%ほどで難易度の高い試験です。

3:中小企業診断士

中小企業診断士とは、経営課題に対する診断や的確なアドバイスをするのに必要とされる資格です。国家試験のひとつで、こちらも非常に難易度が高い資格になっています。一次試験に合格後、二次試験合格と実習補習をするか診断実務に従事する、または登録養成機関が実施する養成課程を修了することで、中小企業診断士として登録されます。

4:ITコーディネータ

ITコーディネータとは、IT経営を実現するために経営者の立場でのITを利活用したアドバイスや支援を行う専門家の資格です。通商産業省の国家プロジェクトの1つとして設けられた資格で、経済産業省の推進資格とされています。

ITコンサルタントを目指そう!


ITコンサルタントを目指すときには、豊富な知識と高いITスキルが要求されます。システムエンジニアやプログラマーといった業種からITコンサルタントに転向することが一般的なので、将来的にITコンサルタントを目指したいという方は、これらの業界で経験を積んで目指すことをおすすめします。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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