DTPデザイナーとは?DTPデザイナーの仕事内容とおすすめの資格5つ

 
  

DTPデザイナーとはどんな仕事?


DTPデザイナーとはパソコンで専用のソフトを使い印刷物のデザインや印刷用の入稿データの作成、印刷物の編集をするのが仕事です。

DTPデザイナーのDTPとはDesk Top Publishingを省略した言葉で、1990年代前半頃から普及し始めました。そして現在では商業出版物に関する編集作業の多くはDTPで行われています。

DTPデザイナーの需要と業界の現状

DTPデザイナーの需要は減少傾向にあります。なぜならメディアが紙媒体からWeb媒体に移行していっているからです。しかし全く需要がないというわけではなく専属のDTPデザイナーの募集をしている企業もあります。

また定年までDTPデザイナーとして活躍することも難しいと言えます。企業に勤めている人が40代や50代になってもDTPデザイナーとして活躍したい場合は、アートディレクターやプロデューサーへキャリアアップする必要があります。

現場でDTPデザインに携わっていたい場合は、独立してフリーランスになるケースもあります。

Webデザイナーとの違い

DTPデザイナーとWebデザイナーの大きな違いはデザインを手掛けるメディアの違いになります。DTPデザイナーは印刷物のデザインを仕事としていますが、WebデザイナーはWebサイトのデザインが仕事です。

WebデザイナーもDTPデザイナーもIllustratorやPhotoshopといったデザインに必要なソフトを扱いますが、Webデザイナーはコーディングという作業を行うことがあるためプログラミング言語のスキルも必要となります。

DTPデザイナーの主な仕事内容4つ


DTPデザイナーの主な仕事はラフデザイン提案などの打ち合わせ、デザインの制作、デザインの試し刷り、デザインの印刷依頼になります。

こうした工程を経て美しくて見やすい雑誌や広告をDTPデザイナーは作りだしているのです。それぞれの工程でどのような仕事が行われているのか詳しくご紹介します。

1:ラフデザイン提案などの打ち合わせ

まずはどのようなデザインにするのか打ち合わせを行います。打ち合わせではクライアントから要望やビジョンを聞き出し、どのような方向性のデザインにするのかを決めデザイン案を出します。

打ち合わせ内容を元にクライアントへプレゼンテーションするのです。またこのときデザインのすり合わせをするのに必要があればラフ案を提出することがあります。

2:デザインの制作

打ち合わせをしてデザインのすり合わせができたら企画書を元にデザイン制作します。企画書とクライアントから提供された情報を元に、文字や写真をレイアウトしてデザインしていきます。

このとき文章でわかりづらい情報については図やグラフとして表現するなど、見る人が視覚的に見やすく分かりやすい表現となるようなデザインの制作が必要です。

3:デザインの試し刷り

デザインが完成したら試し刷りをします。試し刷りは校正と呼ばれており、印刷会社にデータを入稿して行います。試し刷りの段階で色味やデザイン、版ズレや文字間違いなど入念にチェックします。その結果、修正や補正が必要な場合には修正箇所を伝えて再度試し刷りを行います。

4:デザインの印刷

試し刷りを何度か行って、修正の必要がなくなれば印刷所に印刷を依頼します。印刷された印刷物は裁断や加工といった工程を経て納品されます。

印刷の方法は版出しをする方法と版が要らないパソコンから印刷する方法がありますが、DTPデザイナーの仕事は印刷物のデザインまでが仕事です。

DTPデザイナーが活躍できる就職先


DTPデザイナーが活躍できる就職先は主に印刷物を扱う企業となります。例えば出版社、広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザインプロダクションなどです。

また企業に勤める以外にフリーランスとして働くことも可能です。DTPデザイナーを経験した後、アートディレクターやWebデザイナーへ転職する人もいます。

DTPデザイナーにおすすめの5つの資格


DTPデザイナーになるのに必要な資格というのはありません。しかしDTPデザイナーへ転職を考えたとき持っていた方がよい資格というのがあります。

中にはエンプロイアビリティ強化につながる資格もあるため、これから紹介する資格を習得しておけば転職活動において有利となるでしょう。

1:Photoshop®クリエイター能力認定試験

Photoshop®クリエイター能力認定試験とはグラフィックツールであるPhotoshopの活用能力の測定と評価をする資格検定試験です。試験には「スタンダード」と「エキスパート」の2級種があります。この試験で認定されればエンプロイアビリティの証明ともなり転職に活かせます。

2:Illustrator®クリエイター能力認定試験

Illustrator®クリエイター能力認定試験とはグラフィックツールであるIllustratorの活用能力の測定と評価をする資格検定試験です。試験には「スタンダード」と「エキスパート」の2級種があります。

この試験で認定されれば実践的なスキルであることが証明され、エンプロイアビリティの証明ともなり仕事や転職に活かすことが可能です。

3:色彩検定

色彩検定とは色についての幅広い知識や技能についての検定試験のことです。色についての検定ですがデザイン業界だけでなく、ファッション業界で働く人やプレゼンの資料として色彩を利用したい営業職の人などさまざまな人が試験を受けます。

試験は3級~1級、UC級がありそれぞれ試験の内容が違います。また3級から順番に受験せずともいきなり1級を受験することも可能です。

4:DTPエキスパート

DTPエキスパートとはDTPに関するデザインや編集、加工などの知識やスキルについての認定試験になります。

試験は「DTP エキスパート」と「DTPエキスパート・マイスター」の2段階制です。学科試験のみ合格の人は「DTP エキスパート」に、実技試験も合格した人は「DTPエキスパート・マイスター」に認定されます。最初から学科試験のみを受験することも可能です。

DTPエキスパートは1度合格すれば認定継続され続けるというわけではなく、2年ごとに有料の資格継続試験を受けて資格の更新が必要となります。

5:DTP検定

DTP検定とはDTPの客観的な評価基準のための認定試験です。DTP検定は編集者や広告宣伝担当者向けの「DTP検定ディレクション」とビジネス文書作成のレイアウトについての「DTP検定ビジネス」の2つに分かれています。

DTPデザイナーへ転職する意味でDTP検定を受けるのなら「DTP検定ディレクション」の方の受験をおすすめします。

DTPデザイナーに向いている人の特徴4つ


DTPデザイナーに向いている人の特徴です。DTPデザイナーに必要なものはデザインのスキルだけではありません。印刷に関する知識も必要ですし、多くの人と関わるためコミュニケーション能力が必要となります。

こうした能力を持っていること以外にも、細かいところにまで目が届くという人もDTPデザイナーに向いている人といえます。

1:集中力・忍耐力

DTPデザイナーの仕事は地道です。そのためコツコツと作業をすすめていける集中力と忍耐力のある人が、DTPデザイナーに向いている人といえます。

印刷物の修正は1㎜単位となります。クライアントからはそうした修正依頼が何度もあるためです。また目標とノルマを毎日こなしていけるだけの根気強さも必要であり、根気強い人も向いている仕事となります。

2:色彩の知識

DTPデザイナーには印刷物の色彩知識が必要となります。パソコンのモニターはRGBという3色で色が表現されていますが、印刷物はCMYKという4色のインクを掛け合わせて色を出しています。

そのためパソコンの画面で見ている黒と印刷されて出てきた黒の色味が変わります。こうした印刷物の色彩の知識を知っていることもDTPデザイナーになるには重要なこととなります。

3:コミュニケーション能力

DTPデザイナーはコミュニケーション能力が必要な仕事です。クライアントからの希望に対してうなずくだけでなく、自分の意見を言えることも必要となるからです。またクライアントによってはどのような希望があるのかこちらから聞き出さなければなりません。

そして1つのデザインを完成させるにはクライアントだけでなく職場のスタッフや印刷会社の人など多くの人間が関わってきます。コミュニケーション能力だけでなく多くの人と関わるため協調性や社交性も合わせて必要となります。

4:出版物に興味を持てる人

DTPデザイナーになるなら出版物に興味を持つことも必要です。なぜなら出版物や印刷関連について幅広い知識が必要となるからです。

またデザインについて新しいアイデアを日ごろから吸収するよう努めることも大切なことになります。例えば街中へ出れば広告デザインに目がいき、見たことがないデザインを目撃するとついチェックしてしまうような人が向いています。

DTPデザイナーの将来性は?


DTPデザイナーがDTPデザインのスキルのみで活躍していくのは、今後さらにWeb媒体のメディアが増えていくため、難しいといえます。

DTPデザイナーもWebデザインのスキルを習得しておくなど、DTPデザインだけでなく他にも活躍できるような場所を考えなければならないといえます。

今後もDTPデザイナーして活躍していくつもりなら他と差別化を図れるだけの高い能力を持つことや、DTPデザインだけでなくそれに関わる営業のような業務もこなせるようにするなど、オールマイティな能力を身に付けた人だけがDTPデザイナーとして生き残れるでしょう。

DTPデザイナーへの転職を検討しよう


DTPデザイナーは印刷物のデザインや編集などが仕事です。最近では紙媒体のデザインの仕事が減っています。

そのためDTPデザイナーの需要は減少傾向にありますが、全く需要がない仕事というわけではありません。企業によっては専属のDTPデザイナーを雇用している場所もあります。

DTPデザイナーにはデザインのスキルだけでなくコミュニケーション能力や印刷物の色彩知識など、デザインとは関係していないスキルも必要となります。

DTPデザイナーになるのに特別な資格は必要ないので、必要なスキルと知識を身につけDTPデザイナーへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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