2022/05/20

AWS CLIとは?Windows向けのCLIアプリの基本とメリットについて解説

 
  

AWS CLIとは何か

AWSを使い始めると、Webブラウザのコンソールを使う操作が多いことに気が付くでしょう。このようなグラフィカルなインターフェースは、初めて操作する際は便利ですが、同じ操作を何度もしていると、面倒だと感じるようになります。 そのような場合、AWS CLIがおすすめでしょう。CLIは、コマンドラインインターフェースの略で、特にLinuxでは、ターミナルソフトを介してよく使われる方法です。 AWSでは、Windows向けのCLIアプリを用意しています。しかし、CLIに慣れていない方もいるでしょう。まずは、AWS CLIの基本とメリットについて解説します。

AWS CLIの基本

AWS CLIは、コマンドラインからAWSの各種サービスを管理するためのツールです。通常、AWSの管理は、Webブラウザの管理画面で設定しますが、それを専用コマンドと引数で指定し実行します。 Linuxでは、多くの管理コマンドをターミナルソフトを介し、人がキーボードから入力して実行しています。これが、コマンドラインインターフェースです。そして、Windowsでも、コマンドプロンプトを使うことで、コマンドラインインターフェースが利用できます。 AWS CLIは、LinuxやmacOS、WindowsなどのOS毎に用意されたコマンドをインストールし、ターミナル、または、コマンドプロンプトから実行するツールです。

CLIのデメリットとメリット

CLIは、キーボードからコマンドと引数を打ち込んで使用します。そのため、コマンドや引数を知らないと操作ができません。初めて使う機能や滅多に使わない機能は、Webブラウザに使える機能やその説明が表示される管理画面の方が便利です。 しかし、CLIは、いつも行っている同じ操作を、短時間で操作できる点がメリットです。さらに、CLIで実行する命令をスクリプトに登録しておくことで、処理を自動化したり、複数の対象に同じ操作ができたりするといったメリットがあります。 もちろん、AWS CLIでも、よく使う機能をスクリプト化することで、操作の簡略化が可能です。

WindowsならBATファイルで実行

Windowsのメリットは、グラフィカルな環境で全ての操作が可能な点です。そのため、Windowsを使い慣れた方にとって、コマンドラインインターフェースは難しいと思われる方も多いでしょう。 今回紹介するAWS CLIのようなコマンドプロンプトから使うコマンドは、BATファイルに記述しておくことで、エクスプローラーからダブルクリックによる実行も可能です。 なお、BATファイルは、メモ帳のようなテキストエディタで簡単に作れます。よく使う操作のBATファイルを幾つも用意しておけば、AWS管理の簡略化が可能です。

Windows向けAWS CLIの設定手順と使い方

AWS CLIは、Linux、macOS、Windowsなど、OS毎にコマンドが用意されています。Windowsから利用する場合は、専用のコマンドをインストールしなければなりません。 次から、AWS CLI for Windowsのインストール手順と、コマンドの使い方を解説します。

AWS CLIをダウンロードする

AWS CLIには、バージョン1とバージョン2があります。最新版は、バージョン2なので、特に指定が無い場合はバージョン2を使用してください。 また、AWS CLIとして、Docker用、Linux用、macOS用、Windows用の4つが用意されており、Windowsで使用する場合は、Windows用をダウンロードしてインストールします。 なお、Windows用のインストールファイルは、MSI形式で提供されます。このファイルは、ダウンロードしたらそのまま実行することでインストールが可能です。 Windows用インストールファイルは、以下の通りです。 AWSCLIV2.msi

インストール実行

先ほど説明したダウンロード済のインストールファイルを実行すると、セットアップウィザードのウィンドウが開きます。 途中、ライセンスへの同意を求められたりしますが、基本的に「Nextボタン」を押していけば、インストールが完了します。

AWS CLIの動作確認

Windowsの場合、AWS CLIをインストールしたとしても、アイコンが追加される訳ではありません。先ほど説明したように、AWS CLIは、コマンドプロンプトから実行します。インストールが完了すると、コマンドプロンプトから実行できるようになります。 なお、コマンドプロンプトは、画面左下の窓のマークをクリックするか、Windowsキーを押すことでスタートメニューが表示されるので、そのメニューの「Windowsシステムツール」から実行します。また、画面左下の「ここに入力して検索」に、「cmd」と入力しても実行できます。 AWS CLIの動作確認は、まず「aws」と打ち込んで、リターンキーを押します。awsコマンドの使い方を紹介する簡単なメッセージが表示されます。また、「–version」オプションを指定し「aws –version」を実行すると、どのバージョンがインストールされたかチェックできます。 実行例は以下の通りです。 C:> aws –version aws-cli/2.0.47 Python/3.7.4 Windows/10 botocore/2.0.0

AWS CLIの環境設定

WebブラウザでAWSの管理コンソールを利用する場合、アカウントによる認証が必要です。同じように、AWS CLIでAWSを操作するために、環境設定の認証に必要な情報を設定します。 OSの環境変数に設定するsetxコマンド、または、「aws configure」コマンドで設定します。どちらの方法でも、次の3つは必要です。 AWS Access Key ID AWS Secret Access Key Default region このうち、AWS Access Key IDとAWS Secret Access Keyは、Webブラウザでコンソールにログイン後、アカウントのプルダウンメニューにある「マイセキュリティ資格情報」から作成できます。 もし、まだ作成していない場合は、AWS CLIを利用する前に作成し、Windowsへの環境設定を済ませてください。

AWS CLIでバッチファイルを作る

AWS CLIを使うメリットの1つが、決まった処理をバッチファイルに用意しておき、簡単に利用できる点です。 作り方は簡単で、awsコマンドとオプションを使い、実際に動作するようにテキストエディタに書いたら、それを拡張子に「.bat」または「.cmd」を付けて保存するだけです。これで、Windowsのエクスプローラーでそのファイルを表示すれば、ダブルクリックするだけで実行できます。 なお、この方法で実行すると、コマンドプロンプトが表示され、すぐに消えてしまうので、実行結果をファイルに出力するようにしてください。

WindowsでもAWS CLIを活用しよう

普段からLinuxやmacOSを利用されている方は、ターミナルから利用するAWS CLIは、違和感なく使えるかもしれません。しかし、AWS CLIは、Windowsからでも使えます。 さらに、インストールや設定も、それほど難しくありません。あとは、よく使うAWSの設定などのコマンドを調べて、バッチファイルにしておけば、簡単に再利用も可能です。 WebブラウザによるAWSコンソールは便利ですが、同じ作業を繰り返す際には向いていません。ぜひ、WindowsでもAWS CLIを活用して、簡単にAWSを操作できる環境を用意しておきましょう。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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