2021/04/27

Salesforceのカスタム設定についての概要等をご紹介します。

 
  

Salesforceのカスタム設定について

本記事では、Salesforceのカスタム設定でどういうことが出来るのかお伝えしていきます。さらに、カスタム設定の種類や使用例はもちろんのこと、利用する際の注意点もお伝えしていきます。 Salesforceのエンジニアはもちろんのこと、Salesforceの導入支援コンサルタントにもお読みいただけるので、ぜひ参考にしてみてください。

カスタム設定の概要と種類と使用例

カスタム設定の概要

カスタム設定はSalesforceのカスタムオブジェクトに似た機能を持ちます。 Salesforceエンジニアは、組織やプロファイル、カスタムデータセットを設定したり特定のユーザのカスタムデータとリレーションも出来ます。カスタム設定したすべての情報はアプリケーションキャッシュで公開されます。 これによりデータベースへクエリを繰り返して行う工数をかけずに、効率的なアクセスが実現出来ます。このアクセスの実現により入力規則や数式項目のフロー、Apex、API でこの情報を利用することが出来ます。

カスタム設定の種類

カスタム設定には、リストカスタム設定と階層カスタム設定の2種類があります。リストカスタム設定と階層カスタム設定それぞれの特徴とどういう状況で使用するかを説明します。

リストカスタム設定

組織全体の情報からアクセスができる再利用可能な静的なデータセットを提供する機能を持ち合わせた設定になります。特定のデータセットを頻繁に使用する場合、その情報をリストカスタム設定に含めることによってアクセスが簡素化されます。 この際にリスト設定に含まれるデータは、プロファイルやユーザごとに異なることはなく、組織全体で利用可能です。データはキャッシュされるのでアクセスのコストはとても低く、効率的です。ガバナ制限の対象となるSOQLクエリを必要としないことも特徴の1つです。

階層カスタム設定

階層カスタム設定は、特定のプロファイルやユーザの設定をカスタマイズできる組み込み式の階層ロジックを用いた設定になります。階層ロジックは、プロファイルやユーザの組織、そしてユーザ設定を確認し、一番限定的な値が返されます。 階層ロジックでは、プロファイル設定によって組織の設定が上書きされ、プロファイル設定はユーザ設定によって上書きされるのが特徴の1つです。

カスタム設定の使用例

次に具体的なカスタム設定の使用例をあげていきます。 例えば物品や金品を納めるアプリケーションには、ユーザが海外の国コードを入力する場合があります。この時すべての国コードのリスト設定を構築すると、ユーザはデータベースに照会せずともこのデータにすばやくアクセスすることが出来るのです。 その他にもアプリケーションごとに、取引先の場所や交通状況、そして最適な経路が表示されます。 この情報は営業スタッフにとって必要な情報になるので経路の項目と交通の項目に関してのカスタムチェックボックス項目を用いた階層設定を構築すると、営業スタッフのプロファイルのみに適用することが可能になります。

Apexでのカスタム設定レコードの取得について

次にApexでのカスタム設定レコードの取得についてです。ここではApexでのカスタム設定の方法について初めての方でも分かりやすいように説明していきます。また、項目とオブジェクトに関しての追加にも触れていきます。

カスタム設定の方法①

①[設定]から、[クイック検索]ボックスを選択し、そこに「カスタム設定」と入力して、[カスタム設定]を選択します。 ②[新規]をクリックし、新しいカスタム項目を設定していきます。カスタム設定の名前の横にある [編集]をクリック、もしくはカスタム設定の詳細を表示して[編集]をクリックします。 ③表示ラベルでは、アプリケーションに表示されるラベルを入力します。 ④オブジェクト名では、入力規則、数式項目、Apexまたは APIのカスタム設定で参照する時に使用される名前を入力します。 ⑤設定種別では、[階層]もしくは[リスト]を選択します。[階層]は下位のレベルで上書き可能な初期値の項目などのカスタマイズ設定を定義します。リストでは州の省略名や国コードなど、アプリケーションレベルの情報を定義します。

カスタム設定の方法②

⑥表示では、[公開]または[保護]を選択します。 ※保護について、管理パッケージに含まれるカスタム設定の場合、組織側はカスタム設定を参照できません。カスタム設定についても、パッケージリストとしては表示されません。 そして登録側組織がAPIやApexどちらを使用してもカスタム設定は利用できません。未管理のパッケージに含まれているカスタム設定の場合、カスタムオブジェクトと同じくEnterpriseWSDLを通して利用することが可能です。 ※公開に関して、EnterpriseWSDLを通してカスタム設定を利用できます。カスタム設定を公開として定義しパッケージできます。登録側組織はパッケージの種類に関係なく値を編集し、APIやApexを使用することが可能です。

カスタム設定の方法③

⑦カスタム設定の説明を入力します。カスタム設定をリストで表示する際にカスタム設定の違いを把握しやすくするために、わかりやすい説明を入力しておくと便利です。 ⑧[保存]をクリックします。

カスタム設定の項目の追加方法について

①[設定]から、[クイック検索]ボックスを選択し、そこに「カスタム設定」と入力して、[カスタム設定]を選択します。 ②項目を追加するカスタム設定をクリックします。 ③[新規]をクリックします。 ④項目のデータ型を選択し、[次へ]をクリックします。 ⑤項目の詳細を入力します。 ⑥情報を確認して、[保存 & 新規]もしくは[保存]をクリックします。 ⑦項目を追加した後、データを追加し、アクセスレベルを指定します。

カスタム設定でのオブジェクトの追加方法

①[設定]をクリックし[クイック検索]で「カスタム設定」と入力します。そして[カスタム設定]を選択してから、カスタム設定の隣にある[管理]をクリックします。もしくはカスタム設定の詳細ページで、[管理]をクリックします。 ②既存のデータセットの横にある[編集]か[新規]をクリックします。 ③データを追加または変更します。 ※次の設定でリストのカスタム設定を行います。 ④データセットの名前を変更もしくは指定します。 ⑤この名前は、数式項目、Apexなどで使用されます。 ⑥すべての項目のデータを変更または入力します。 ⑦[保存]をクリックします。

階層のカスタム設定のオブジェクトの追加方法

①初期値の組織レベルには、項目のデータを変更または入力します。初期の組織の場所が自動的に取り込まれます。 ②ユーザレベルやプロファイルの値は、[場所]選択リストから[プロファイル]もしくは[ユーザ]のどちらかを選択します。ルックアップダイアログ検索もしくはプロファイルやユーザの名前を入力して使用します。そして、項目のデータを変更または入力します。 ③[保存] をクリックします。

カスタム設定へのアクセスについて

・数式項目は階層カスタム設定でのみ機能するため、リストカスタム設定では使用できません。 ・Apexは階層カスタム設定とリストカスタム設定のどちらでも設定ができます。リストカスタム設定に関して、各データセットに名前を付けることでカスタム設定のデータを追加することができます。このデータセット名によって、データセットを区別することができます。

Salesforceのカスタム設定を活用しよう!

この記事では、Salesforceのカスタム設定の種類や設定方法について解説していきました。 カスタム設定はとても便利な機能になりますので、Salesforceのエンジニアはもちろんのこと、Salesforceの導入支援を行うコンサルタントにとっても抑えておきたい機能になります。 是非カスタム設定の実装を習得して日頃の業務にお役立て下さい。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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