Salesforceとは?
Salesforceは、米セールスフォース・ドットコム社が提供するクラウド型の統合CRM(Customer Relationship Management)プラットフォームです。
顧客(潜在的な顧客を含む)と良好な関係を構築し維持するためのクラウド型アプリケーション群で実現しています。
CRM業界をリードするSalesforce
Salesforceは、米ガートナー社や米Datanyze社の発表で、CRM業界のリーダーの1社と位置づけられており、世界で圧倒的なシェア率となっており、日本でも実質1位であることが発表されています。
圧倒的なシェア率
2019年に米ガートナー社が発表した、2018年のCRMプラットフォームのシェア率では、Salesforceが19.5%と圧倒的シェアを誇り、2位以下の企業を大きく引き離しています。
また日本においても、2020年8月現在、米Datanyze社の発表によると32.45%で第2位を維持しています。第1位がFacebook Shareで、いわゆる純粋なCRMプラットフォームではないことを考え合わせると実質Salesforceが第1位であると言ってもよいでしょう。
出典:PCR検査拠点「保健所」が1カ月デジタル化できた理由…背後にセールスフォースの姿|BUSINESS INSIDER JAPAN
参照:https://www.businessinsider.jp/post-211781
長年にわたるリーダーの位置を確保
米ガートナー社の発表では、2020年度、複数の部門のマジック・クアドラントにおいてSalesforceはリーダーの1社と位置づけられています。
特にSFA(Sales Force Automation、営業支援システム)では14年連続、CEC(Customer Engagement Center、CRM顧客エンゲージメント・センター)では12年連続でリーダーと評価されています。これは、長年にわたって安定した信頼できるCRMプラットフォームを提供している証といえるでしょう。
出典:セールスフォース・ドットコム ガートナーによるCRM顧客エンゲージメント・センター、 フィールドサービス管理、営業支援システムの各部門のマジック・クアドラントでリーダーの1社と評価|Sallesforce公式サイト
参照:https://www.salesforce.com/jp/company/news-press/press-releases/2020/08/200807/
コロナ禍で今注目されているCRM
CRMは、顧客に関する情報をすべて記録し、同僚や上司が自由に閲覧できるようにするため、情報交換や連携をスムーズに行います。
新型コロナの感染拡大で在宅勤務が促進され、今までのような訪問営業・対面営業が非対面営業に変わりつつあります。
普段、上司や同僚と密接に連携している営業職が効率のよい非対面営業をするためには、頻繁な情報交換ができる強力なITツールが必要となります。また、売り上げが立った後もサポートとの連携が非常に大事になります。
このため、CRMが今大変注目されているのです。
CRM市場は年平均5.8%の安定成長
CRM市場は、2019年〜2023年までの5年間で年平均5.8%成長と予測されており、2023年には国内CRMの市場規模が2,079億8,000万円に達すると予測されています。
CRM市場は、元々多くの需要が見込まれ成長すると考えられてきました。昨年からのコロナ禍でさらに需要が高まっていることがよく分かります。
出典:【2020最新版】CRMのシェア・市場規模は?人気製品も紹介!|ITトレンド
参照:https://it-trend.jp/crm/article/share
Salesforceの技術者求人が継続的に発生する見込み
現在すでに、国内の多くの大手企業や銀行、政府系団体などがSalesforceを導入しています。今後も続々とSalesforceを導入していくことが予想されます。
Salesforceは機能が大変多く複雑であることで有名です。そのため、しっかりと技術を身に付けた技術者が今後も継続的に求められることが予想されます。
このため、この機会にSalesforceの技術を身につけておくことは、よりよい条件での転職を成功させる鍵となるでしょう。
Salesforceの代表的な機能
Salesforceの代表的な機能として、4つのツール群と、それらを支える開発環境2つがあります。
4つのツール群は、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud、Commerce Cloudで、開発環境2つは、HerokuとSalesforce Platformです。詳しい説明は下記の表に記載しています。
また、パートナー企業や開発者によるSalesforce用ツールのマーケットプレイスAppExchangeも用意されています。
Sales Cloud |
Salesforceの代名詞ともいえる営業支援ツールです。顧客管理、商談管理、見込み客(リード)管理、売上予測、レポート、ダッシュボードなどの機能があり、新規顧客にアプローチし見込み客を育て、商談の受注を早められます。 |
Service Cloud |
アフターセールスのカスタマーサービスを一元化するツールです。ケース管理、ナレッジベースを始めとした機能があり、サービス担当者がどこにいても顧客情報をすべて把握しながら電話、チャット、メッセージなどの方法で的確なサービスを提供できます。 |
Marketing Cloud |
AIを駆使して顧客を多面的に理解し、ベストなタイミングで適切なアプローチができるようにするデジタルマーケティングツールです。 |
Commerce Cloud |
ショッピングとマーケティング、営業、サービスを連動させることで顧客に優れたオンラインショッピング体験を提供し、オンラインビジネスを拡大させるツールです。 |
Heroku |
Salesforceと連動するWEBアプリを主に開発するための環境です。 |
Salesforce Platform |
Salesforceで動作するアプリを開発する環境です。 |
充実したオンライン・トレーニングやセミナー
Salesforceには、ガイド付き対話形式で学べる大変充実したオンライン・トレーニングサイトがあります。
ここでは既に用意された学習カリキュラムに沿って学んだり、自分に必要なものだけを選んで学習したりすることもできます。実践的な演習もライブのオンデマンド動画で受けられます。
またSalesforce認定講師によるバーチャル・コースや自分の目指すキャリアパスにあわせたスキルアップ・プログラムを受けることもできるので、いつでも今より更に上のキャリアを目指せます。
相談エリアや資格制度も
Salesforceでは、カスタマーサクセスという社員とユーザ同志のコミュニティがあり、質問すると既に使いこなしているエキスパートユーザや社員からアドバイスを得られます。
Salesforceは年3回ほどバージョンアップを繰り返すため、最新の機能をすべて把握するのは難しいですが、カスタマーサクセスは資料や動画、イベントなどで常に最新の情報を提供しています。
資格認定制度もあり、オンライン・トレーニングやセミナーで自分の目指すキャリアに合わせた資格を取得することも可能です。
Salesforceの技術者は2タイプ
Salesforceの技術者は、開発を伴わないシステム管理者とアプリケーション開発する開発者の2タイプがいます。システム管理者は、Salesforceの標準機能のみを使ってカスタマイズする職種です。
しかし標準機能でも自動化できる「フロー」「プロセスビルダー」「ワークフロールール」が存在するので、プログラムを書かなくても、フローチャートのようなもので指示していくだけで、数々の自動化プロセスを完成できます。
一方、開発者は、Salesforce独自の言語であるApex、Visualforce、またはJavaScript言語を使ってプログラムを開発する職種となります。今まで培った技術を駆使してSalesforceのための開発ができます。
カスタマイズ初心者でも他のシステム開発経験者でもオススメ
技術者として2つの職種があるため、Salesforceの標準機能だけをオンライントレーニングで学習したカスタマイズ初心者でも、システム管理者になれます。また、JavaScriptを使った開発も可能なため、他のシステム開発経験者でも十分に経験を活かせます。
圧倒的なシェアでこれからのCRMプラットフォームを牽引していく力のあるSaleforceの技術者となれば、この先の転職が圧倒的に有利になることでしょう。
世界的に通用する資格制度も充実していますので、一度資格を取得した後は世界中どこでも仕事ができます。是非この機会に勉強を始めて、将来性のあるSalesforceの技術者として活躍してみませんか。]]>
この記事の監修者・著者
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株式会社オープンアップITエンジニア
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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞