2021/03/31

AWSのネットワーク構築におけるサービスの選び方3つ!構築方法を解説

 
  

この記事の目次

クラウドサービスにおけるネットワークの主な役割2つ

クラウドサービスを理解するためにはネットワークへの理解が必要不可欠と言えます。 AWSをはじめとしたクラウドサービスはネットワーク上で利用することになるため、ネットワークの構築が必須となります。 それでは、クラウドサービスを利用する上でネットワークにはどのような役割があるのでしょうか。ここではクラウドサービスにおけるネットワークの主な役割2つをご紹介します。

ローカル環境で利用可能にする

ネットワークを構築することで、ローカル環境でのクラウドサービスの利用が可能になります。 クラウドサービスにおけるネットワークの役割の1つは、自社などのローカル環境でクラウドサービスを利用できるようにすることです。 前述のとおり、クラウドサービスはネットワーク経由で提供されることが前提となっているため、ローカル環境で利用する場合でもネットワーク環境が必要となります。

サービスを外部に公開できるようにする

ネットワークを構築することで、クラウドサービスで構築したサービスを外部に公開できるようになります。 インターネットに接続していることで、開発したサービスを公開できるようになります。ネットワークにはさまざまな構築方法があり、自社のサーバーとAWSなどのクラウドサービスを接続することでスムーズな開発作業を実現し、外部へリリースすることも可能になります。

AWSのネットワーク構築におけるサービスの選び方3つ

AWSのネットワーク構築に関するサービスを選ぶ場合は3つのポイントを押さえましょう。 AWSを利用する場合、AWSのネットワーク関連のサービスを利用することになります。しかしその種類は1つではないため、どれを選べばいいのかわからないという場合も多いでしょう。 ここではAWSのネットワーク構築におけるサービスの選び方3つをご紹介しますので、どのようなポイントで選べばよいのか参考にしてみてください。

ネットワーク構築におけるサービスの選び方1:用途に合っているか確認する

AWSのネットワーク構築に関するサービスを選ぶ場合は、用途に合っているかどうかを確認しましょう。 AWSのネットワークサービスの中には、用途に合わせて管理部署を細かく分割したり、セキュリティや通信速度、コストなどを調整できるものがあります。 そのため、構築したいシステムやサービスなどに合わせてマッチするネットワーク関連のサービスを選び、ネットワークを構築することが大切です。

ネットワーク構築におけるサービスの選び方2:利用ボリュームを把握する

AWSのネットワーク構築に関するサービスを選ぶ場合は、利用ボリュームを把握しておくと良いでしょう。 AWSのネットワークサービスは利用できる範囲もさまざまで、普通の広範囲なネットワークの構築ができるものもあれば、閉域網サービスを利用したセキュアな通信を実現するものもあります。 そのため、どの程度の範囲で利用するのかや、利用料などのボリュームを把握したうえで適切なサービスを選択しましょう。

ネットワーク構築におけるサービスの選び方3:サービスの特性を理解する

AWSのネットワーク構築に関するサービスを選ぶ場合は、それぞれのネットワーク関連サービスの特徴を把握しましょう。 前述のとおり、同じネットワーク関連サービスであってもその特徴はさまざまです。そのため、どのようなネットワークを構築したいのかだけでなく、AWSのサービスごとの特性を理解した上で、構築したいネットワークが実現できるサービスを選ぶ必要があります。

おすすめのAWSのネットワーク構築サービス3選

おすすめのAWSのネットワーク構築サービスをご紹介します。 ここまでネットワーク関連のAWSのサービスの選び方をご紹介しましたが、実際にAWSではどのようなネットワーク関連のサービスが提供されているのでしょうか。 ここではおすすめのAWSのネットワーク構築サービス3選をご紹介しますので、それぞれどのような特徴があるのか参考にしてみてください。

ネットワーク構築サービス1:Amazon Route 53

Amazon Route 53はURLに独自DNS名を割り当てて管理するサービスです。 ドメインのDNSレコードの管理や新規ドメインの管理を行うクラウドのDNSサービスで、他のAWSサービスと併用しやすい設計になっており、「EC2」などとドメイン名をマッピングできます。

ネットワーク構築サービス2:AWS Direct Connect

AWS Direct ConnectはオンプレミスからAWSへ接続する専用ネットワーク接続サービスです。 ユーザーの拠点やデータセンターからインターネットを介さずにAWSへ直接接続できる専用回線です。公衆回線であるインターネットを使用しないため、通信が安定しており、高いセキュリティを保つことができます。

ネットワーク構築サービス3:Amazon VPC

Amazon VPCはネットワーク上に仮想の専用スペースを作成するサービスです。 ユーザーが定義した仮想ネットワークで「RDS」や「EC2」などのAWSリソースを起動できるもので、VPCの中にサービスを入れてインターネットに公開したり、自社サーバーと接続したりすることができます。

【3サービス別】AWSネットワーク構築方法3つ

ここまでAWSのネットワーク関連のサービスをご紹介しました。では、どのようにして構築すればよいのでしょうか。 ここからは、サービス別のAWSネットワーク構築方法3つをご紹介します。それぞれの接続可能なネットワークと構築手順も併せて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

AWSネットワーク構築方法1:Amazon Route 53の場合

Amazon Route 53は高い可用性と信頼性を持つネットワークサービスです。 Amazon Route 53は高い可用性を持っており、仮に接続が途切れた場合でもすぐにルーティングできます。また、他のAWSサービスと併用しやすいことから、Amazon Route 53を使ったネットワーク構築を実施するケースも多いでしょう。

接続可能なネットワーク

Amazon Route 53ではパブリックDNSレコードの管理ができます。 Amazon Route 53ではドメインに対応するIPアドレスを作成、管理をすることが可能です。そのため、基本的にインターネット上のパブリックDNSを管理するものとなっています。

構築手順

Amazon Route 53を構築する場合、まずはドメイン名を登録しましょう。 「○○.com」などドメイン名を登録し、Amazon S3バケットを作成してWebサイトをホストするように設定しましょう。 さらにWebサイトのサンプルを作成して、S3バケットにファイルを保存します。最後にWebサイトにトラフィックをルーティングするように設定しましょう。

AWSネットワーク構築方法2:AWS Direct Connectの場合

AWS Direct Connectは社内環境とAWSに接続できるサービスです。 AWS Direct ConnectはオンプレミスとAWSクラウドのプライベートな接続を可能にするもので、前述のAmazon VPNよりもコストは高いですが、高いセキュリティと通信の安定性を実現します。

接続可能なネットワーク

AWS Direct Connectは社内データセンターと接続可能です。 前述のとおり、AWS Direct Connectはオンプレミス環境とAmazpn VPNを接続するためのサービスとなっています。そのため、社内のオンプレミス環境とAmazpn VPNとの接続が可能です。

構築手順

AWS Direct Connectを構築する場合、3種類の接続方法があります。 AWS Direct Connectロケーションによる直接接続や、自身のプレミスから接続する方法、もしくはAWS Direct Connectパートナー経由での接続方法があります。 直接接続や自身のプレミスからの接続の場合、ロケーションや接続数、ポートサイズを決定し、接続リクエストを作成して、仮想インターフェースを作成します。

AWSネットワーク構築方法3:Amazon VPCの場合

Amazon VPCは設計の自由度が高いネットワークサービスです。 独立したIPアドレスを持つことができるため、インターネットとは独立したネットワークを構築でき、さらに範囲も自由に設定できます。 また、ネットワークゲートウェイを構築することでさまざまな外部ネットワークとの通信ができるようになります。

接続可能なネットワーク

Amazon VPCはオンプレミスサーバーなどに接続できます。 Amazon VPCは社内データセンター、公衆回線のインターネット、同じリージョン内の他のAmazon VPCとの接続が可能です。 社内のデータセンターと接続することで、仮想VPN通信を使用して自社サーバーをクラウドで利用することも可能です。

構築手順

Amazon VPCを構築する場合、まずはAmazon VPCで自動割り当てのDNSを設定しましょう。 自動割り当てのDNSを設定するか、Amazon Route 53で独自DNSを設定しましょう。次にAmazon VPC内部にIPサブネットを作成し、IPアドレスレンジの切り出しやサブネット分割などを実施します。 さらに接続先に応じてコンポーネントを設定し、インスタンスを設置してDNS名を設定しましょう。

AWSのネットワークについて学べるAWSサービス

AWSのネットワークについて学べるサービスもAWSから提供されています。 AWSではじめてネットワークの構築を行う場合、わからないことばかりなのは当然でしょう。そのため、AWSではAWSを使ってネットワークの構築方法について学べるサービスもリリースされています。 ここではAWSのネットワークについて学べるAWSサービスをご紹介します。

AWS Hands on for Beginners

AWS Hands on for Beginnersとは初心者向けにAWSが学べる動画や資料です。 はじめてAWSのサービスを使用する人が使い方を学ぶために、操作手順の解説動画を見ながら自分自身でAWSの利用を進められるようになっているハンズオンです。 AWS Hands on for Beginnersにはさまざまなテーマが用意されているため、アカウントの作成方法からネットワーク構築まで学べます。

AWSのネットワーク構築で覚えるべき用語4つ

AWSのネットワーク構築で登場する用語についてご紹介します。 AWSでは独自の専門用語なども多く登場するため、AWSを学ぶ場合はネットワーク構築に限らず用語についても押さえておく必要があります。 ここでは最後にAWSのネットワーク構築で覚えるべき用語を4つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ネットワーク構築で覚えるべき用語1:アベイラビリティゾーン

アベイラビリティゾーン(AZ)とは世界中に配置されているAWSのリージョンのにあるデータセンターのことです。 リージョンとは「領域」を意味する言葉で、リージョン内にある複数のアベイラビリティゾーンが実際のサービスの提供を行っています。 アベイラビリティゾーンは物理的にもネットワーク的にも独立しています。また、サーバー構築時には、異なるアベイラビリティゾーンに設置すれば冗長構成にすることができます。

ネットワーク構築で覚えるべき用語2:ルートテーブル

ルートテーブルとはVPCネットワーク内でトラフィックの経路を判断するために利用されるものです。 ルートテーブルはサブネットにあるインスタンスなどの通信先のルールを定めたもので、サブネットには1つのルートテーブルが関連付けられている必要があります。ルートテーブルによって、それぞれどこへ通信できるのかわかるようになります。

ネットワーク構築で覚えるべき用語3:セキュリティグループ

セキュリティグループとはAWSが提供するファイアウォール機能のことです。 セキュリティグループはプロトコルやポート範囲、送信元や送信先IPアドレスによるパケットフィルターが可能なファイアウォール機能です。 インスタンス単位に適用することができ、許可したい通信のルールを作成することで、許可された通信のみを通すようにできるようにするものです。

ネットワーク構築で覚えるべき用語4:サブネット

サブネットとはVPCによって作られている小規模なネットワーク群です。 VPC内に複数のサブネットを設置することで、役割の違うネットワークを構築することができます。サブネットはVPCの上限を超えない限り、いくつでも作成することが可能です。 また、サブネットは前述のアベイラビリティゾーンを指定する必要があります。

AWSのネットワーク構築方法を学ぼう

クラウドサービスであるAWSを利用する場合、ネットワークの構築が必要不可欠です。 ぜひこの記事でご紹介したAWSのネットワーク構築におけるサービスの選び方やおすすめのAWSのネットワーク構築サービス、ネットワーク構築で覚えるべき用語などを参考に、AWSサービスを利用したネットワークを構築してみてはいかがでしょうか。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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