2021/05/31

AWSが扱う10種類のデータベースについて解説!

 
  

AWSが提供するデータベースサービスの種類は?

Amazon Web Services(AWS)では、リレーショナルデータベース、NoSQLデータベース、時系列データベース、台帳データベースと4種類のカテゴリのデータベースを、10種類のデータベースサービスで提供しています。 次にAWSで提供するデータベースサービスをまとめましたので、ご参考にしてください。

  • Amazon RDS
  • Amazon Aurora
  • Amazon Redshift
  • Amazon DynamoDB
  • Amazon ElastiCache
  • Amazon DocumentDB(MongoDB 互換)
  • Amazon Keyspaces(Apache Cassandra 向け)
  • Amazon Neptune
  • Amazon Timestream
  • Amazon QLDB

AWSが提供するデータベースサービスの特徴

AWSはこのように様々なカテゴリのデータベースを、多様なデータベースサービスで提供することで、ユーザーの多種多様なニーズに応えています。以下よりデータベースのタイプ毎に、AWSが提供するデータベースサービスの特徴を簡単に紹介します。

リレーショナルデータベースとは?

リレーショナルデータベース(RDBMS)とは、事前に定義された、データ項目の集合体で関連があるデータを表形式で扱うデータベースです。RDBMSの特徴としては、処理速度が遅くなる一方、データの一貫性に優れ、関連性の複雑なデータを扱える点が挙げられます。

Amazon RDS

Amazon Relational Database Service(Amazon RDS)は、6つのデータベースエンジンから選べる管理が簡単なリレーショナルデータベースサービスです。オンラインストアやネットバンクなどのデータの一貫性が重要視されるシステムで幅広く利用されています。

  • Amazon Aurora
  • PostgreSQL
  • MySQL
  • MariaDB
  • Oracle Database
  • Microsoft SQL Server

Amazon Aurora

Amazon AuroraはAmazon RDSで選択できるデータベースエンジンの1つで、AWSがクラウド向けに開発したRDBMSのサービスです。Amazon Auroraでは商用データベースと同等のパフォーマンスやセキュリティ、可用性を実現しています。

Amazon Redshift

Amazon Redshiftは高速なクラウド向けデータウェアハウスサービスです。Amazon Redshiftではペタバイト規模の蓄積されたデータの中から、各項目にある関連性を高速で分析できます。そのため、製薬会社や飲食サービスなど幅広い業界でデータ分析に利用されています。

NoSQLデータベースとは?

NoSQLデータベースは、RDBMSが解決できない問題を解決するために開発されたデータベースの総称です。NoSQLデータベースの特徴としてデータの一貫性と引き換えに、パフォーマンスが高速で拡張性の高いことが挙げられます。 NoSQLデータベースのタイプは4種類あり、それぞれ別のデータの構造を持ち、利用用途も異なります。

タイプ概要
キーバリューストアキーとバリュー(値)のデータを管理するデータストア。処理速度が高速。
ドキュメント型データベース不定形なデータを管理するデータベース。複雑なデータモデリングが可能。
グラフ指向データベースデータ同士の関連性をグラフ化するデータベース。ナレッジグラフや不正検知が得意。
カラム型データベースカラム単位でデータを効率的に扱えるデータベース。ログなどの大量データの分析が得意。

Amazon ElastiCache

Amazon ElastiCacheは、キーバリューストアと互換性があるインメモリデータストアサービスです。キーバリューストアの互換性はRedis、またはMemcachedから選択できます。また、データベースの管理タスクはAWSが行うため、ユーザーは行う必要がありません。 Amazon ElastiCacheの主な利用用途はRDBMSなどのインメモリキャッシュや、ゲームなどのセッションストアです。

Amazon DynamoDB

Amazon DynamoDBは、AWSがフルマネージドするキーバリューストアとドキュメント型データベースに対応したデータベースサービスです。システムの規模にかかわらず、自動的にスケールアップ・スケールダウンを調整し、高速で一貫したパフォーマンスを提供しています。 Amazon DynamoDBは、リアルタイム入札やゲーム、在庫追跡など、様々な所で利用されています。

Amazon DocumentDB(MongoDB 互換)

Amazon DocumentDB(MongoDB 互換)は、MongoDBと互換性がある高速なドキュメント型データベースサービスです。AWS側でスケーリングやバックアップの管理タスクを行うため、ユーザーがデータベースの管理タスクを気にする必要はありません。 Amazon DocumentDBの主な利用用途はショッピングサイトなどのカタログ管理や、ユーザーのプロファイル管理などがあります。

Amazon Keyspaces(Apache Cassandra 向け)

Amazon Keyspaces(Apache Cassandra 向け)は、Apache Cassandraと互換性のあるマネージドデータベースサービスです。サーバーレスでAWS側のサーバの管理を行うため、ユーザーはサーバの管理を行う必要はありません。 また、Amazon Keyspacesはシステムの規模にかかわらず、安定的に1桁ミリ秒の応答時間を提供できるよう、AWSがサーバの利用状況に応じて自動でスケーリングします。産業用機器のメンテナンス、ルートの最適化などで利用されることを想定しています。

Amazon Neptune

Amazon Neptuneは、クラウド向けの高速なグラフ指向データベースサービスです。GremlinとSPARQL向けのオープングラフAPIをサポートしています。また、ナレッジグラフやデータの不正検出などで利用されることを想定しています。

時系列データベースとは?

特定の時間毎に取得したデータを時系列データと呼び、時系列データベースはこの時系列データの保存・分析に特化したデータベースです。 時系列データは様々なデバイスやシーンから蓄積されます。そのため、時系列データベースは、IoTアプリケーションの記録や金融取引の記録など、様々な時間毎のデータを分析する際に利用されます。

Amazon Timestream

Amazon Timestreamは、高速な時系列データベースサービスです。サーバーレスなので、サーバの管理が必要なく、サーバの容量はAWSが自動的に容量をスケールし、調整します。 IoTアプリケーションや機器のモニタリング、Webシステムのトラフィックの分析などで利用されています。

台帳データベースとは?

台帳データベースは、中央集中型の台帳機能に特化したデータベースです。データの変更を履歴で管理し、履歴を変更・削除できないよう制御されています。また、データが意図しない内容に変更されていないか、チェックする機能が提供されています。

Amazon QLDB

Amazon Quantum Ledger Database(QLDB)は、AWSがフルマネージドする台帳データベースサービスです。また、Amazon QLDBではAWSが提供するSQL互換クエリ言語が利用できるため、SQLの演算子でデータの検索、管理、更新が簡単に行えます。 Amazon QLDBの主な利用用途は銀行取引の履歴追跡、サプライチェーンでの商品の追跡などがあります。

まとめ

 今回はAWSが提供するデータベースサービスの特徴を紹介しました。AWSでは10種類のデータベースサービスを提供し、各サービスにはそれぞれ特徴があります。各データベースサービスの特徴を理解した上で、利用用途にあったデータベースサービスを利用しましょう。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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