2021/03/29

AWSのSaaSってどんなサービス?3つの特徴とメリット・デメリット

 
  

AWSのSaaSってなに?

AWSのSaaSにはストレージやデータベースなどさまざまな種類があります。 一般的にクラウドサービスと呼ばれるものには、「SaaS」「PaaS」「IaaS」という3つの種類があります。 その中でもSaaSは「Software as a Service」の略語で、従来であればパッケージとして販売されていたソフトウェアをクラウド上で提供する形態を指します。

PaaSとは

PaaSとは「Platform as a Service」の頭文字を取った言葉で、アプリケーションが稼動するために必要なハードウェアやOSなどのプラットフォームをクラウド上で提供する形態を指します。 SaaSがアプリケーションまでをサービス化して提供するのに対して、PaaSはミドルウェア層までを提供するサービスとなっています。 ユーザーは用意されたプラットフォーム上でアプリケーション開発を行えます。

IaaSとは

IaaSとは「Infrastructure as a Service」の頭文字を取った言葉で、システムを稼働するのに必要な仮想サーバーなどの機材やネットワークなどのインフラをクラウド上で提供する形態を指します。 PaaSがミドルウェア層まで提供するのに対して、IaaSはOSレイヤーから下までの提供を行うサービスです。 ユーザーは必要なスペックのハードウェアやOSを選定し、インターネットを介して利用します。

AWSのSaaSの3つの特徴

AWSのSaaSの特徴をご紹介します。 非常に多くの種類があるAWSのSaaSですが、AWSのSaaSの利用を検討している方の中にはどのような特徴があるのか先に知りたいという方もいるのではないでしょうか。 ここではAWSのSaaSの3つの特徴をご紹介しますので、どのような特徴があるのか参考にしてみてください。

AWSのSaaSの特徴1:複数人とデータを共有できる

AWSのSaaSは複数人とデータを共有できるという特徴があります。 SaaSはインターネット上で提供されるさまざまな機能を持ったアプリケーションとなっており、AWSのSaaSにも多くの種類があります。 たとえば、データをオンライン上で保存し、複数人でデータを共有できるストレージや、複数人で編集作業などができるIoTソリューションや業務アプリケーションなどのSaaSがあります。

AWSのSaaSの特徴2:インターネット上でデータ保存できる

AWSのSaaSはインターネット上でデータ保存できるという特徴があります。 AWSは提供しているSaaSであるストレージサービスにはさまざまな種類がありますが、どれもインターネット上でデータを保存でき、必要なときに取り出せるサービスです。 また、データの保存容量も無制限で利用できたり、高い耐久性を持つことからデータ損失がほぼゼロと言われているストレージサービスもあります。

AWSのSaaSの特徴3:端末の種類関係なくアクセスできる

AWSのSaaSは端末の種類に関係なくアクセスできる特徴があります。 SaaSはパソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなどさまざまな端末からデータにアクセスすることが可能です。 また、AWSのSaaSなら管理者側でアクセスできる端末を指定することで、アクセスコントロールを行って、セキュリティも重視しながら大切なデータを安全に運用することも可能です。

AWSのSaaSのメリット・デメリット

AWSのSaaSはインターネット環境があれば時間や場所を選ばずに利用できますが、障害が発生する可能性があります。 SaaSはオンプレミスでサービスを開発したりパッケージを購入したりしなくても、必要な分だけコストを抑えながら利用することができます。 ただし、AWSに限らずクラウドサービスであるSaaSを利用する以上、障害発生時にサービスが利用できなくなるなどのリスクを避けることはできません。

AWSの主なSaaS・PaaS7つ

AWSの主なSaaSやPaaSをご紹介します。 ここまでAWSのSaaSの特徴やメリット・デメリットなどをご紹介してきましたが、実際にAWSではどのようなSaaSを提供しているのでしょうか。 ここではAWSが提供している主なSaaS・PaaS7つをご紹介しますので、どのような種類があるのかぜひ参考にしてみてください。

AWSの主なSaaS・PaaS1:STS

STSとは一時的な認証情報を取得できるサービスです。 AWS STSは「AWS Security Token Service」の頭文字を取ったもので、ユーザーに対してAWS IDを定義せず、AWSサービスへのアクセスに使用する一時的な限定権限認証情報を提供できるものです。 AWS STSの使用パターンとしては、AWSサービスへのアクセスの提供や、所有するAWSアカウントへのアクセス権の付与などがあります。

AWSの主なSaaS・PaaS2:S3

S3とは必要な量のデータを保存したり、取得したりできるストレージサービスです。 Amazon S3はAWSが提供するストレージサービスで、高いパフォーマンスやスケーラビリティ、可用性を持っています。また、データ損失はほぼ0という高い耐久性を確保しています。 データ保存容量も無制限となっており、さらにデータはオブジェクト単位で管理されることから、データの管理が非常に簡単に行えます。

AWSの主なSaaS・PaaS3:Lambda

Lambdaとはイベント発生に応じてプログラムを実行する環境を提供するサービスです。 AWS Lambdaはサーバーレスコンピューティングを実現するためのサービスで、Lambdaを利用することにより、サーバーのプロビジョニングなしでコードを実行できます。 そのため、Lambdaがあれば従来であれば必要になっていたWebアプリケーションサーバーやWebサーバーなどの実行環境が不要になります。

AWSの主なSaaS・PaaS4:Cognito

Cognitoとはサインアップやサインインを提供するサービスです。 Webアプリケーションやモバイルアプリへの簡単でセキュアなサインアップおよびサインイン、アクセスコントロール機能を追加できるものです。 Amazon Cognitoを利用することで、一般的なIDとパスワードを使用するサインインはもちろん、FacebookやGoogleなどのサードパーティーを通じたサインインが実装できるようになります。

AWSの主なSaaS・PaaS5:CloudFront

CloudFrontとはWebコンテンツ配信ネットワークです。 データや動画、アプリケーション、APIなどの静的および動的なさまざまなコンテンツを高速かつ安全に配信できるサービスです。 Amazon CloudFrontを利用することで、エッジロケーションという世界的なネットワークを利用した低レイテンシーの高速転送によりコンテンツが配信できます。

AWSの主なSaaS・PaaS6:DynamoDB

DynamoDBとは完全マネージドなNoSQLデータベースサービスです。 シームレスなスケーラビリティを持つ、規模に関係なく信頼性の高いパフォーマンスを実現できる非リレーショナルデータベースです。 また、Amazon DynamoDBはその他のAmazonのサービスとは異なり、データ量だけでなくスループットにもとづいた料金設定となっています。

AWSの主なSaaS・PaaS7:API Gateway

API GatewayとはAPIの管理や実行を容易にするサービスです。 規模に応じて適切なAPIの作成や公開、維持、保護を実現するサービスで、リアルタイム双方向通信アプリケーションを実現する「RESTful API」や「WebSocket API」を作成することができます。 API Gatewayではトラフィック管理やアクセスコントロール、APIバージョン管理などのすべてのタスクを取り扱います。

AWSの主なSaaSのサービス4選

AWSの主なSaaSのサービスをご紹介します。 ここまでさまざまなSaaSやPaaSをご紹介してきましたが、SaaSのサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。 ここではAWSの主なSaaSのサービス4選をご紹介しますので、どのようなSaaSサービスがあるのか参考にしてみてください。

AWSの主なSaaSのサービス1:Microsoft Office 365

Microsoft Office 365とはOfficeアプリやクラウドサービス、セキュリティを一まとめにしたソリューションです。 従来のOffice 365を全て含んだサブスクリプションサービスとなっており、家庭向けから一般法人向け、大企業向け、教育機関向けなどの種類があるため、それぞれのニーズに合わせて利用することができます。

AWSの主なSaaSのサービス2:Amazon QuickSight

Amazon QuickSightとはクラウドのデータを利用した完全マネージド型のBIサービスです。 ML Insightsを採用したBIサービスで、データ分析のスキルを持った人材がいない企業でも簡単にクラウドのデータを使用した分析ができ、その結果からインサイトを得られます。 また、QuickSightのダッシュボードはあらゆるデバイスからアクセス可能です。

AWSの主なSaaSのサービス3:Amazon EventBridge

Amazon EventBridgeとはサーバーレスなアプリケーション統合サービスです。 独自のアプリケーションやSaaSアプリケーション、AWSサービスのデータを使用し、アプリケーションを簡単に接続するサーバーレスイベントバスです。EventBridgeを利用することで、イベント駆動型のアプリケーションも容易に構築できます。

AWSの主なSaaSのサービス4:Amazon AppStream 2.0

Amazon AppStream 2.0とは完全マネージド型のデスクトップストリーミングサービスです。 AppStream 2.0を利用することにより、デスクトップアプリケーションを集中管理し、任意のブラウザへ配信することができます。ユーザー数は無制限で世界中へ配信することが可能です。

SaaS・PaaSの活用例と活用方法

SaaS・PaaSの活用例と活用方法をご紹介します。 ここまでさまざまなAWSのSaaSをご紹介してきましたが、ユースケースとしてはどのようなものがあるのでしょうか。 ここでは最後にSaaS・PaaSの活用例と活用方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

サーバーを立てずにユーザー統合する方法

サーバーを立てずにユーザー統合をすることで、個別にユーザー管理を実施していたサービスの統合が可能になります。 Cognitoでユーザーの管理や認証を行い、Cognitoを利用できるようにする処理をLambdaで共通化します。さらにAPI GatewayによってRESTfulAPIとして公開することで、外部からRESTfulAPIを呼び出し、認証が可能になります。

バックエンドなしでSPAを作る方法

バックエンドなしでSPAを作ることで、ユーザー管理やアクセス管理を作成するよりも安全なSPAになります。 Route53でドメインを設定し、CloudFrontでSSL化します。また、S3で作成したSPAを配信し、Cognitoでユーザー認証を行い、STSで認可を実施します。 最後にアクセス権に従い、DynamoDBにアクセスを行います。

AWSのSaaS導入でコスト・時間の削減に繋がる

必要な機能だけを利用できるAWSのSaaSを活用してみましょう。 ぜひこの記事でご紹介したAWSのSaaSの特徴やAWSの主なSaaSやPaaS、AWSの主なSaaSのサービスなどを参考に、さまざまな機能を持つAWSのSaaSを活用してみてはいかがでしょうか。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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