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AWS Cloud9とは何?

IDE(統合開発環境)とは?
IDE(統合開発環境)は、テキストエディタ、コンパイラ、デバッガなどソフトウェア開発に欠かせないツールを1つにまとめ、1つの環境で統一的に扱えるようにした開発環境のことです。 一般にVisual Studio CodeやEclipse、Android StudioなどがIDEとして知られています。ですが、これらはいずれもソフトウェアを自分のPCにダウンロードして使用環境を構築する必要があります。AWS Cloud9で開発する8つのメリット

AWS Cloud9で開発するメリット1:ブラウザのみでコードが記述可能
AWS Cloud9はブラウザ上でコードを記述することが出来るツールです。一般的に使われているIDEは、ローカル環境にソフトウェアをインストールしつつ自分でプログラミングのための環境を構築するという手間がかかります。 それに比べ、Cloud9はブラウザがあればすぐに使い始めることが出来ます。煩わしい環境構築は必要ありません。AWS Cloud9で開発するメリット2:開発する場所・時間を選ばない

AWS Cloud9で開発するメリット3:操作する端末の環境に依存しない
一般のIDEでは端末のOSが対応していなかったり、スペックが低いと動作が重くなったりと、操作する端末の環境によって使い勝手が変わってくるという問題があります。その点、Cloud9はブラウザを経由してAmazon側が用意したLinuxサーバ上で動作します。そのため、こちらが使っている端末の環境には一切依存しません。 例えばAndroidタブレットやiPadにキーボードを接続した状態でも、PCを使うときと変わらないフィーリングで作業をすることが出来るのです。AWS Cloud9で開発するメリット4:リアルタイムで共同作業ができる

AWS Cloud9で開発するメリット5:カスタマイズが可能
Cloud9ではキーバインディング(キーボードのショートカット)を変更することが出来ます。 基本的にDefaultのキーバインディングやVim、Emacs、Sublineなど他のテキストエディタのキーバインディングが選択可能で、オリジナルのバインディングを設定することも可能です。更に、テーマを変更してUIを自分のお好みにカスタマイズできる機能も搭載されています。AWS Cloud9で開発するメリット6:スペックが変更可能
Cloud9はEC2(Amazon Elastic Compute Cloud)のインスタンス(EC2における仮想サーバの単位)で動作します。 EC2のインスタンスはスペックを適宜変更することが可能で、Cloud9でもユーザーの操作によってCPUやメモリ、ストレージ容量などのスペックを必要に応じて変更することが出来ます。AWS Cloud9で開発するメリット7:構成単位で環境の切り替えができる
開発の目的に合わせて環境(environment)を変えて構築し、それぞれのenvironmentを使い分けることも出来ます。 Pythonを使った開発とJavaを使った開発でenvironmentを変える、1つ1つのプロジェクトに異なるenvironmentを構築するなど、いろいろな方法がありますが、目的に応じて使い分けることで便利な環境を作ることが出来ます。AWS Cloud9で開発するメリット8:AWSのサービスに直接アクセス可能
Cloud9にはIDEの機能としてターミナルが組み込まれています。このターミナルにはAmazon EC2 インスタンスに対するsudoコマンド(Unix系OSにおいて、ユーザーが別のユーザーの権限レベルでプログラムを実行するためのコマンド)を使える権限が付属しています。 ユーザーはこのターミナルを通じて、AWSのサービスに直接アクセスすることが可能です。AWS Cloud9で開発する際の2つのデメリット
非常に便利で多機能なIDEであるAWS Cloud9ですが、使用する上で2つほど避けられないデメリットがあります。 基本的にIDEを利用する上で大きく支障をきたすような内容ではありません。ですが、Cloud9を使い始めてから困らないように、このようなデメリットがあるということも事前に把握しておきましょう。AWS Cloud9で開発する際のデメリット1:インターネットに接続していないと使用できない
ブラウザを経由して開発する都合上、インターネット環境がない場所でCloud9を利用することは出来ません。 会社や自宅から利用する分には問題ない方がほとんどでしょうが、外出先のWi-Fiスポットがない場所にいて突然プロジェクトを修正する必要が出たりした時には困ることもあるかもしれません。AWS Cloud9で開発する際のデメリット2:インスタンスの費用がかかる
AWS Cloud9の利用自体には料金はかかりません。ですが、AWS Cloud9開発環境にAmazon EC2 インスタンスを使用する場合は、別途料金が発生します。 AWS公式サイトの料金計算によると、1ヶ月に20日間、1日4時間IDEの合計90時間IDEを実行すると、2.05USD(¥110/USDのレートで¥225.5)が必要となります。AWS Cloud9の利用にはAWSアカウントが必要
AWS Cloud9を利用するためには、先にAWS(Amazon Web Service)のアカウントを取得する必要があります。AWSはAmazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスの総称で、Cloud9以外にも様々な開発向けサービスが提供されています。 ここでは、AWSアカウントを取得する手順を紹介していきます。AWSアカウントの作り方
①AWS アカウント作成ページにアクセスし、Eメールアドレス、ログインに使用するパスワード、AWSのアカウント名を入力し、「続行」ボタンを押します。 ②自分の連絡先情報を入力します。「アカウントの種類」には、法人利用であれば「プロフェッショナル」、個人利用であれば「パーソナル」を入力します。英数字の入力は半角文字を入力しなければならないので注意しましょう。完了したら「アカウントを作成して続行」を押してください。 ③お支払い情報を入力します。お支払い方法としてVisa、MasterCard、American Express、Discover、JCB、China Union Payのクレジットカードまたはデビットカードが使用可能です。 ④最後に本人認証をします。認証方法は電話(自動音声)またはテキストメッセージ(SMS)を選ぶことが出来ます。国コードには日本または会社所在の国を選択し、電話番号はハイフン・記号無しで入力してください。 検証コードが届いたら、入力欄に検証コードを入力し、「コードの検証」ボタンをクリックします。 ⑤画面が自動的に切り替わったら本人確認は終了です。次に出る「サポートプランの選択」画面で必要なプランを選びましょう。特に有償のサポートが必要ない場合はベーシックプランを選択してください。 ⑥これにてAWSアカウントの作成完了です。AWS Cloud9は非常に便利なIDE
