2020/10/16

AzureとAWSそれぞれのメリットと違い【クラウドサービスの比較】

 
  

Azureの特徴

Azureはアプリケーションの構築、管理、デプロイを端末や場所を問わずに行うことができるクラウドサービスです。 Azureは、Office製品やSQL Serverなど同じマイクロソフト製品との親和性が非常に高いことが特長です。 管理者にとってはありがたい機能であるAzure ADも導入されていますので、ユーザーIDとアクセス管理も統合的に管理することが可能です。 クラウドサービスで肝となるのは、ネットワークです。Azureでは強大なネットワークを保有している、リージョンと呼ばれるAzureデータセンターを世界で55箇所保有しています。 マイクロソフトが持つこのバックボーンネットワークを通じてリージョン間でのネットワーク疎通が行われており、他のクラウドサービスとの大きな違いの1つです。 また、Windows Server 2008のサポートが2020年1月で終了しますが、サービス終了後もAzure上では3年間無償でセキュリティ更新プログラムのサービス提供が受けられます。その他の環境では有償扱いになりますので、これを理由にAzureに移行する企業も多いようです。

AWSの特徴

AWSはAmazonが提供しているクラウドサービスのことです。 クラウドサービス黎明期よりサービスを提供しているため実績も十分にあり、安定したサービスが提供されています。世界の名立たる企業もAWSを導入していますし、歴史が長い分、日本語のドキュメントも整備され、多くのノウハウやリソースを閲覧することが可能です。 AWSはここわずか10年で業界首位の地位を手に入れています。その要因には、サイジングからの解放や継続的な値下げなどが挙げられます。 AWSはサーバーのCPUやメモリ、ストレージのサイズを柔軟に変更することが可能で、これによって繁忙期にサーバーのITリソースを短期的に増強させることができます。 価格面ではここ10年間で70回以上も値下げを行っており、この定期的な値下げにより保守費用の値上げが実現し生産性が高く、かつ低コストで運用することが可能です。 機能の豊富さとセキュリティーの高さ、技術者コミュニティーが存在するAWSは日本国内での普及が広がっています。 AWSはIaaSから成り立っているため、下回りとなるサービスの機能や構造をあらかじめ理解している前提でPaaSを利用することが求められます。AWS環境ではインフラエンジニアが活躍しやすいといえるでしょう。

AWSとAzureの比較:運営の違い

まずは簡単に両者を比較してみますので、確認してみましょう。

Linuxへの対応

どちらも主要なLinuxディストリビューションを利用することができます。

仮想サーバー起動時間

AWS:約1分 Azure:約2分

仮想サーバー課金単位

どちらとも使用した分を支払います。 AWS:1秒単位 Azure:1分単位

国内リージョン

AWS:東京、大阪 Azure:東日本、西日本

AzureとAWSの比較:サービスの違い

ここでは、AzureとAWSの各種サービスを機械学習、DevOps、ネットワーク、データベース、仮想サーバー、ストレージの分野に分けて紹介します。

機械学習

・機械学習モデルをトレーニング、デプロイ、自動化、及び管理するクラウドサービス AWS:Amazon SageMaker Azure:Azure Machine Learning ・チャットボットの構築 AWS:Alexa Skills Kit Azure:Bot Framework ・Text-to-Speech AWS:Lex Azure:Speech Services ・画像認識 AWS:Amazon Rekognition Azure:Cognitive Services ・翻訳 AWS:Amazon Translate Azure:Translator Text ・Speech-to-Text AWS:Amazon Transcribe Azure:Speech Serviced ・仮想アシスタント AWS:Skills Kit Azure:仮想アシスタント

DevOps

・テレメトリを収集、分析、操作 AWS:CloudWatch/X-Ray Azure:監視 ・コード開発での共同作業用クラウドサービス AWS:Code Deploy/CodeCommit/CodePipeline Azure:DevOps ・フルマネージドのビルドサービス AWS:CodeBuild Azure:DevOps ・ソリューションを作成するためのサポート AWS:コマンドラインインターフェイス Azure:CLI/PowerShell ・リソース管理サポート AWS:OpsWorks Azure:Automation ・ITタスクの自動化 AWS:CloudFormation Azure:Resource Manager/VM拡張機能/Azure Automation

ネットワーク

・クラウド仮想ネットワーク AWS:Virtual Private Cloud(VPC) Azure:Virtual Network ・クロスプレミス接続 AWS:VPN Gateway Azure:VPN Gateway ・DNS管理 AWS:Route 53 Azure:DNS ・専用ネットワーク AWS:Direct Connect Azure:ExpressRoute ・負荷分散 AWS:Network Load Balancer Azure:Load Balancer

データベース

・リレーショナルデータベース AWS:RDS Azure:SQL Database/Database for MySQL/Database for PostgreSQL ・NoSQL/ドキュメント AWS:DynamoDB/SimpleDB/Amazon DocumentDB Azure:Cosmos DB ・キャッシュ AWS:ElastiCache Azure:Cache for Redis ・データベース移行 AWS:Database Migration Service Azure:Database Migration Service

仮想サーバー

・OSやサーバーソフトウェアをデプロイ AWS:Elastic Compute Cloud(EC2)インスタンス Azure:Virtual Machines ・大規模なコンピューターやアプリを実行 AWS:Batch Azure:Batch ・VMインスタンスの数を自動で変更 AWS:Auto Scaling Azure:Virtual Machine Scale Sets ・VMwareベースのエンタープライズワークロード拡張 AWS:VMware Cloud on AWS Azure:Vmware by CloudSimple ・HPCクラスター、ビッグコンピューティングクラスターの作成、管理・最適化 AWS:Parallel Cluster Azure:CycleCloud

ストレージ

・オブジェクトストレージ AWS:Simple Storage Services(S3) Azure:Blob Storage [add_dialog_balloon ‘SE’ ‘left’ ‘AzureのWindows Server 2008サポート終了後の3年間パッチ無償提供はかなり魅力的ですよね!’] [add_dialog_balloon ‘PM’ ‘right’ ‘OSに強いマイクロソフトだからできるサービスですよね。AWSによるクラウドサービス一強の時代もありましたが、今やそのシェアではAzureは同等にまで成長しました。両サービスともこれからますます進化するでしょうから、エンジニアの方々は、知識のアップデートが日々必要ですね。’]

クラウドサービスは現場のニーズに応じて選択すべき

クラウドサービスは、ここで紹介した2社のサービス以外にも、Google社やIBM社のサービスなど他にもたくさん存在しています。現場のニーズ、未来への展望などに見合ったクラウドサービスを導入していきましょう。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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