2021/03/31

AWSクラウドへ移行するメリット5つ!移行後のポイントもあわせて解説

 
  

この記事の目次

そもそもAWSとは?


AWSとはAmazonが提供している従量課金制のクラウドコンピューティングサービスです。

全世界のクラウド市場でのシェア30%以上という高い実績を持つクラウドプラットフォームです。現在では175以上という膨大な数のクラウドサービスを提供しており、世界中にデータセンターを持っています。

また、日本でも多くのユーザーがAWSを利用しており、さまざまなビジネスに活用されています。

オンプレミス環境からクラウドへ移行する必要性


近年ではAWSを利用してオンプレミス環境からクラウドへ移行するケースが増えてきています。

これまで企業でITシステムを利用する場合、自社にサーバーやデータベースを持ち、オンプレミスで稼働するのが一般的でした。しかしAWSのようなクラウドコンピューティングサービスが台頭したことにより、状況は変わってきています。

ここではオンプレミス環境からクラウドへ移行する必要性についてご紹介していきます。

IT競争力の増加

オンプレミス環境からクラウドへ移行することにより、一層のIT競争力の増加が狙えます。

AWSが提供するクラウド環境に移行することで、オンプレミスでシステム運用をするよりもコストを大幅に削減することができ、さらにパフォーマンスを向上させることができます。

また、ハイレベルのセキュリティやDR対策などさまざまなメリットがあることから、AWSへ移行することでIT競争力を強化することができます。

ビジネス環境の変化

従来よりもビジネス環境の変化に対応できるクラウドが求められるようになりました。

ビジネス環境はここ数年で大きく変化しており、従来のオンプレミス環境では対応しきれない事例も多くなってきました。

そのため、オンプレミスからAWSへ移行することでクラウド環境の冗長性を確保しながら、さまざまなビジネスの変化に合わせて変更が可能な柔軟性の高い環境を実現する必要が生まれました。

AWSクラウドへ移行するメリット5つ


AWSクラウドへ移行することにはさまざまなメリットがあります。

オンプレミスからクラウドへ移行するには時間的なコストもかかりますが、それでもAWSクラウドへ移行するメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

ここではAWSクラウドへ移行するメリット5つをご紹介しますので、AWSクラウドへの移行を検討する参考にしてみてください。

移行するメリット1:ダウンタイム時間の短縮

AWSクラウドへ移行することでダウンタイム時間を短縮することができます。

ダウンタイムとはシステムやネットワークなどが稼働を停止する時間のことで、企業に金銭や信頼の損失、機会損失などさまざまなダメージを与えるものです。

しかしAWSは他のクラウドサービスと比較しても1年間でのダウンタイムがほとんどなく、さらにロードバランサーを利用することで障害発生時の被害拡大を防ぐことができます。

移行するメリット2:インフラ環境のコスト削減

AWSクラウドへ移行することでインフラストラクチャのコストを削減することができます。

インフラ環境のコスト削減を理由に、ハードウェアの保守が切れるタイミングに合わせてオンプレミスからクラウドへ移行する企業は多いです。

実際にオンプレミスからAWSへ移行することで、インフラストラクチャの平均コストを31%削減することができるとされています。

移行するメリット3:多数のリージョンとAZが存在する

AWSクラウドには世界中に多数のリージョンがあり、その中にAZが存在しています。

AWSでは世界中にリージョンという物理ロケーションがあり、リージョンの範囲ごとにサービスを提供しています。そのため、高い障害耐性を実現しています。

また、AZは1つのリージョン内で切り離されたデータセンターのことで、リージョンに複数のAZが存在することにより、高い可用性や耐障害性、拡張性を実現しています。

移行するメリット4:豊富なサービスを展開している

AWSクラウドに移行することで、豊富なサービスを利用することができます。

AWSでは常にユーザーの声を反映した新しいサービスの開発やリリースを行っており、現在175以上という膨大な種類のクラウドコンピューティングサービスを提供しています。

サービスが豊富に利用できるAWSを利用することで、ユーザーはさまざまなコンポーネントをAWSのみで構築できるようになり、ビジネスを加速することができます。

移行するメリット5:迅速な機能改善

AWSクラウドではユーザーの声を反映した迅速な機能改善を実施しています。

AWSは2018年には1,957回のバージョンアップを行っており、積極的な機能改善が行われています。また、前述のとおり、AWSが提供している機能の多くはユーザーのリクエストをもとに実装されています。

そのため、AWSを利用することで常に最新のテクノロジーを利用できます。

AWSクラウドへ移行するポイント6つ


AWSクラウドへの移行を成功させる6つのポイントがあります。

AWSクラウドへの移行には多くのメリットがあることをご紹介しましたが、ただ移行するだけではAWSの豊富なサービスをうまく活用できなかったり、結果として失敗してしまう可能性もあります。

ここではAWSクラウドへ移行するポイント6つをご紹介しますので、ポイントを押さえて移行を成功させましょう。

移行するポイント1:目的を明確にしておくこと

AWSクラウドへ移行する場合、まずは移行目的を明確化するようにしましょう。

AWSへ移行する企業が多いことから何となく移行を行うのではなく、どのような目的でクラウドへ移行するのかという明確なポリシーを決めましょう。

AWSクラウドへ移行することで改善したい現在の課題やゴール、KPIなどを纏めることで、クラウド移行によって目指す目的地ができます。

移行するポイント2:事前調査を行う

AWSクラウドへ移行する場合、事前調査によって現状のシステム構成などの洗い出しを行いましょう。

普段システムを利用していても、全ての機能や構成などを理解しているというケースは少ないです。そのため、現行のシステム構成や搭載されている機能などを洗い出し、仕様を整理しましょう。

システムを理解していないまま移行を進めた場合、移行段階や移行後にトラブルになるケースもあるため、事前調査は非常に重要な作業です。

移行するポイント3:移行方法の方針・計画を決める

AWSクラウドへ移行する場合、移行方法や計画を決定しましょう。

事前調査が終わったら、それぞれのシステムでどのように移行を行うのかといった方針や移行計画を決めていきましょう。

AWSクラウドへの移行では、多くの場合はVPCのネットワーク構成を決定したり、ミドルウェアやアプリ・データ層での移行対象のシステムやデータの配置などを決めることになります。

移行するポイント4:システムの本格的な切り替えを行う

AWSクラウドへのシステムの本格的な切り替えを行う場合、各担当者との連絡手段やフローを決めておきましょう。

システム切り換えではトラブルが発生するケースも多いため、担当者にすぐに連絡ができるように連絡体制を決めておきます。また、作業ステップも纏めておき、連絡を取るタイミングなども決めておきましょう。

さらに移行作業は夜間などに実施することも多いため、バックアップも踏まえて要因計画を立てましょう。

移行するポイント5:オンプレミスとの違いを意識しよう

AWSクラウドへ移行する場合、オンプレミスとクラウドの違いを意識しましょう。

当たり前のことではありますが、オンプレミスで運用していたシステム全てがクラウドで実現できるわけではありません。

また、クラウドへ移行することで一時的に負荷などが増える可能性もあるため、オンプレミスとクラウドの違いを理解したうえで移行計画の検討を行うことが大切です。

移行するポイント6:入念なコスト管理を行うこと

AWSクラウドへ移行した後も継続的なコスト管理を行いましょう。

クラウドへ移行すればそれで終わりではなく、実際に稼働し始めてからも入念にコストを管理し、最適なコストパフォーマンスを実現できるようにする必要があります。

また、コスト管理を効果的に行えるようなサービスもAWSから提供されているため、活用すると良いでしょう。

AWSへの移行で活用できるおすすめのサービス4選


AWSへ移行する際に活用できるおすすめのサービスがあります。

オンプレミス環境からAWSクラウドへの移行を行う際に、移行作業を効率化できるような便利なサービスもAWSから提供されています。

ここではAWSへの移行で活用できるおすすめのサービス4選をご紹介しますので、どのようなサービスがあるのかぜひ参考にしてみてください。

移行で活用できるサービス1:AWS Server Migration Service

AWS Server Migration Serviceは仮想マシンを既存環境への影響を最小限でAWSへ移行できるサービスです。

VMware、Hyper-V、Azure上の仮想マシンをAmazonマシンイメージとしてAWSへ移行するエージェントレスサービスです。AWS Server Migration Serviceは増分レプリケーションを自動化できるため、ダウンタイムを最小限に抑えられます。

移行で活用できるサービス2:VM Import・Export

VM Import・Exportは既存の仮想マシンの設定を維持したまま環境を移行できるサービスです。

既に稼働しているオンプレミス環境の仮想マシンを、そのままAmazon EC2インスタンスに移行することができます。VM Import・Exportなら設定済みのセキュリティ設定などを含めた管理設定を保ったまま、仮想マシンイメージをオンプレミスとクラウドで出し入れ可能です。

移行で活用できるサービス3:AWS Database Migration Service

AWS Database Migration Serviceはデータベースを安全かつ短時間でAWSへ移行できるサービスです。

ソースデータストアからターゲットデータストアへのデータ移行を行うサービスです。AWS Database Migration Serviceなら移行作業中でもデータベースは利用できる状態に保たれているため、ダウンタイムを最小限に抑えながらデータベースの移行を行うことができます。

移行で活用できるサービス4:AWS Snowball

AWS Snowballは大量のデータをオンプレミスからAmazon S3へ転送できるサービスです。

ペタバイト規模のデータ転送が可能なデータ転送サービスとなっており、テラバイト規模のデータを1週間程度で移行可能です。

また、データ転送できるものはデータベースやバックアップ、アーカイブ、メディアコンテンツなどさまざまです。

AWSクラウドへの移行後のポイント4つ


AWSクラウドへの移行後のポイントをご紹介します。

オンプレミスからクラウドへの移行作業では、移行完了後にもいくつか実施しなければいけないタスクが存在します。そのため、無事に移行が完了したことでタスクを忘れてしまわないように事前に押さえておきましょう。

ここでは最後に、AWSクラウドへの移行後のポイント4つをご紹介していきます。

移行後のポイント1:以前に使用していた環境の解除や廃棄

AWSクラウドへ移行した後は、以前の環境の解除や廃棄を行いましょう。

クラウドへ無事に移行が完了しても、移行前の環境がそのまま稼働していると余計なコストが発生してしまいます。

ただし、一度環境を解除または廃棄してしまうと元の状態に戻すことはできません。そのため、ある程度並行稼働する期間を設けるのがおすすめです。

移行後のポイント2:構成を適正化する

AWSクラウドへ移行した後は、構成の適性化を行いましょう。

移行が無事に済んだなら、次はよりAWSクラウドを活用できるように構成を改善していきましょう。たとえばシングル構成になっている箇所を排除したり、インスタンスタイプを変更してインスタンスサイズを適正化したりすると良いでしょう。

移行後のポイント3:運用性の改善を模索する

AWSクラウドへ移行した後は、運用性を改善しましょう。

AWSクラウドでのシステム運用を始めても、継続的に運用は改善していく必要があります。たとえばCLIやAPIをより活用してみたり、デプロイの見直しを行ってみたり、ログの集約管理などを実施すると良いでしょう。

移行後のポイント4:管理の負荷軽減を行う

AWSクラウドへ移行した後は、管理負荷を軽減しましょう。

AWSで安定したシステム運用を続けていくには、できるだけ管理負荷を軽減することも重要です。そのため、サーバレスアーキテクチャの採用を検討したり、オペレーションを自動化したり、Amazon EC2の利用をできるだけ減らすといった対応を実施すると良いでしょう。

AWSクラウドへの移行で効率化を目指そう


オンプレミスからAWSクラウドへの移行には入念な準備を行うことが重要です。

ぜひこの記事でご紹介したAWSクラウドへ移行するメリットや移行するポイント、AWSへの移行で活用できるおすすめのサービスなどを参考に、AWSクラウドへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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