一線級のネットワークエンジニアを目指す人が取るべき5つの国家資格と詳細

 
  

ネットワークエンジニアに資格は必要?


ネットワークエンジニアには、資格は必要でしょうか。
結論から言えば、必ずしも必須ではありませんが、資格取得によるメリットは大きいです。
もちろん、ネットワークエンジニアの第一線で活躍している方々の中には資格を取得せず、実績のみで勝負している方もいます。

ネットワークエンジニアとして国家資格を取得するメリット2つ


しかし、資格取得をすることによるメリットは大きく2つあり、今からネットワークエンジニアを目指す方は資格取得する方が良いでしょう。

スキルアップが望める

資格取得を目指して勉強する中で、体系的に学習をする機会が得られますので、スキルアップが望めます。

転職や社内での高評価につながる

ネットワークエンジニアに求められるのは、実務におけるスキルです。
しかし、その有無は、実績や資格などからしか判断することができません。
資格は、たとえ実績がなくとも、スキルの客観的な証明になります。
そのため、資格があると、転職時や、社内での評価時に高い評価を得やすく、希望の会社への合格、高年収などに繋がってくるのです。

一線級のネットワークエンジニアを目指す人が取るべき5つの国家資格と詳細


では、一線級のネットワークエンジニアを目指す人が取るべき国家資格には、どのような資格があるのでしょうか。
ここでは、一線級のネットワークエンジニアを目指す人が取るべき5つの国家資格と詳細について紹介させていただきます。

1:基本情報技術者試験についての詳細

基本情報技術者試験は、ネットワークエンジニアへの入門的な立ち位置の試験です。
IPAが認定している国家試験となっており、IT人材全般に必要とされる基礎的な知識を問います。
ネットワークエンジニアだけでなく、ITエンジニアを目指している方であればまず取得しておきたい資格だと言えるでしょう。
難易度も高くないため、最初に取得を目指したい資格です。

出典:基本情報技術者試験│IPA
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html

難易度はスキルレベル2である

基本情報技術者試験の難易度は、ITスキル標準のスキルレベル2に相当します。
レベル2は、プロフェッショナルになるための基本的知識や技能を有し、要求された作業を指導者の監督のもと担当できる程度のレベルとなります。
ITスキル標準でのレベルはキャリアパスを明確にするためレベル1~7の7段階が設けられており、その中でもレベル2の基本情報技術者試験は比較的易しいレベルの試験だと言えるでしょう。

出題範囲は多岐にわたる

試験のレベル的には易しいですが、出題範囲はコンピュータ科学基礎、コンピュータシステム、システムの開発と運用、ネットワーク技術、データベース技術、セキュリティと標準化、情報化と経営まで、非常に幅広い内容となっています。

2:応用情報技術者試験についての詳細

応用情報技術者試験は、高度IT人材としての応用的な知識やスキルを認定する国家資格です。
基本情報技術者試験のワンランク上のスキルレベル3の資格となるため、基本情報技術者試験の次に目指したい資格だと言えるでしょう。
スキルレベル3は、レベル2と違って要求された作業を独力で遂行するレベルです。
また、プロフェッショナルとなるための応用的知識や技術を有し、スキル開発でもスキルの研鑚を継続します。

出典:応用情報技術者試験│IPA
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

システム設計や構築の応用力を問う問題が多い

応用情報技術者試験で出題される問題自体は、基本情報技術者試験と同様に幅広い範囲について問われます。
しかし応用情報技術者試験の方が、システム設計や構築に関するより深い知識と応用力を問われる問題が多くなります。

午後問題は多肢選択式ではなく記述式の問題が出題される

応用情報技術者試験からは難易度が一気に跳ね上がります。
合格率は基本情報技術者試験と大差ありませんが、応用情報技術者試験の午後問題は出題される11問の中から5問解答する記述式となっています。
基本情報技術者試験のように選択問題だけではなく、記述式問題が大幅に増えることが大きな関門となっているようです。

3:ネットワークスペシャリスト試験についての詳細

ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークエンジニアの国家資格です。
IPAが実施している情報処理技術者試験の中でももっとも難易度の高いスキルレベル4となっており、難関資格ではありますが、その分得られる評価も高いと言えます。
スキルレベル4は、プロフェッショナルとして後進育成にも貢献し、ハイレベルのプレーヤーとして認められるレベルとなります。

出典:ネットワークスペシャリスト試験│IPA
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/nw.html

難易度が最も高い資格

ネットワークスペシャリスト試験はスキルレベル4となるため、情報処理技術者試験の中でも特に高難易度な高度情報処理技術者試験に含まれます。
ネットワークスペシャリスト試験の合格率は10%台ですが、受験者の多くがすでに応用情報技術者試験などを取得しているレベルとなるため、難易度はその分高いです。
また、情報処理技術者試験では最高がスキルレベル4となっており、それ以上のレベルは試験では測れないとされています。

論述形式の出題があるのも特徴

ネットワークスペシャリスト試験は午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱの4回に分けて試験が行われますが、午後の試験はどちらも記述式となっています。
記述式の試験では10ページ以上という非常に長い長文読解問題に対して論述式で解答することになるため、制限時間内に文章を読み、内容を理解して素早く記述するスキルが必要となります。

4:情報処理安全確保支援士試験についての詳細

情報処理安全確保支援士試験は、ネットワークスペシャリスト試験と同様、ネットワークエンジニアの高難易度の国家資格です。
取得することでサイバーセキュリティ対策のスペシャリストであることを証明できます。
廃止された情報セキュリティスペシャリスト試験の後継資格となっており、他の資格と違って年に2回受験できるので、大きな取得のチャンスでしょう。

出典:情報処理安全確保支援士試験│IPA
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sc.html

高度情報処理技術者試験には含まれない

情報処理安全確保支援士試験はここまでご紹介したIPAが実施している情報処理技術者試験制度とは独立していることから、高度情報処理技術者試験には含まれません。
前述のとおり、前身の情報セキュリティスペシャリスト試験を情報処理技術者試験制度から独立させる形で新設された登録制度を持つ国家資格となっています。
情報処理安全確保支援士試験に合格し、登録手続きを行うことで「情報処理安全確保支援士」の資格保持者となれます。

難易度はスキルレベル4である

高度情報処理技術者試験には含まれませんが、前身の情報セキュリティスペシャリスト試験と同程度の難易度で、スキルレベル4相当の難関資格となっています。
そのため、ネットワークスペシャリスト試験と同様に非常に高いレベルを要求され、実務経験者でも合格するのは難しい試験だと言えます。

5:電気通信主任技術者試験についての詳細

電気通信主任技術者試験は電気通信ネットワークの工事や維持、運用を行う監督責任者になるための試験です。
電気通信国家試験の最高峰の資格とされており、ネットワークエンジニアとしてのキャリアアップにも役立つ資格です。

出典:電気通信主任技術者│一般財団法人日本データ通信協会
参照:https://www.shiken.dekyo.or.jp/chief/index.html

電気通信主任技術者とは?

電気通信主任技術者は電気通信ネットワークの工事、維持、運用の監督責任者です。
資格者証はネットワークを構成する設備ごとに「伝送交換主任技術者資格者証」と「線路主任技術者資格者証」に分けられており、伝送交換はデータ通信が中心となっているため、ネットワークエンジニアにもおすすめの資格だと言えます。

線路設備に関する問題が出題される

「線路主任技術者資格者証」の場合は電気通信事業で使用する線路設備の概要や設備管理、セキュリティ管理などの問題が出題されます。
そのため、線路主任技術者試験を受験する場合は線路設備についても学んでおく必要があります。

ネットワークエンジニアにおすすめの民間資格6選


ここまで国家資格についてご紹介してきましたが、民間資格の中にもネットワークエンジニアにおすすめのさまざまな資格があります。
ここではネットワークエンジニアにおすすめの民間資格6選をご紹介します。

1:LinuC

LinuCは日本独自のLinux技術者認定資格です。
LinuCのレベルは3段階に分類されており、レベル1はLinuxサーバーの構築と運用に関する基本的な技術、レベル2はシステム設計などアーキテクチャに基づいた導入や管理技術、レベル3は各分野の最高レベルの知識や技術を保有していることの証明になります。
ネットワークエンジニアであればレベル2の取得を目指すのがおすすめです。

2:LPIC

LPICはLPIが認定しているLinux技術者認定資格です。
LinuCと試験内容や3段階のレベル分けなど内容はほぼ同じですが、LPICは中立的な立場で運営されている国際標準の認定資格となっています。
LPICもネットワークエンジニアの実務に活かせるレベル2の取得をめざすと良いでしょう。

3:シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク機器大手のシスコシステムズ製品に関する知識を認定する試験です。
レベルはエントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクトの5段階となっており、その中でもアソシエイトのCCNAやプロフェッショナルのCCNPを受験するエンジニアが多いです。
ネットワークエンジニアとして取得を目指すなら、まずはアソシエイトを取得しましょう。

4:CompTIA認定資格

CompTIA Cloud認定試験はITネットワークに従事するエンジニアに必要な知識やスキルを認定する国際的な認定資格です。
企業においてクラウドを導入する際に必要となるテクノロジーの組み込みや管理、運用スキルを図る資格となっているため、ネットワークエンジニアにおすすめの資格だと言えます。

5:Juniper Networks認定資格

Juniper Networks認定資格はJuniper Network技術の能力を認定する資格です。
Juniperの製品にはネットワークOS「JUNOS」が使用されており、効率的なオペレーションによってネットワークエンジニアの業務を効率化します。
Juniper Networks認定資格を取得することで、Juniper Networkのプラットフォーム設定やネットワーク技術、トラブル対応のスキルを持っていることを証明できるでしょう。

6:Oracle認定資格

Oralce認定資格は日本Oralce社が認定しているベンダー資格です。
Oralce製品ごとにDatabaseやJava、Cloud Infrastructureなど個別の認定資格が設けられているため、Databaseなどの業務に関連した資格取得を目指しましょう。

スペシャリストのネットワークエンジニアを目指すなら、国家資格の取得がおすすめ!


本記事では、スペシャリストのネットワークエンジニアにおすすめの国家資格を5つに絞ってご紹介しました。
どれも取っておけばメリットが大きい資格ばかりですので、この機会にぜひ資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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