AWSとは？Amazon Route53にドメイン移管する方法を紹介

AWSとは？

AWSとは、Amazon Web Serviceの略で、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスのことです。クラウドコンピューティングサービスとは、サーバーや、データベースなどのITインフラをインターネット経由で提供するサービスです。 最近では、ITインフラ全てを自社運用するオンプレミス型から、他社がインフラを管理するクラウドサービスへの移行が進んでいます。 オンプレミス型とは、インフラ設計や構築、運用にセキュリティー対策などを自社でする形態です。AWSは、初期費用不要で、すぐ利用できるメリットがあります。 AWSは、世界各地のデータセンターから200種類以上もの機能を提供し、汎用性が高いサービスです。 2021年3月には、日本で2番目、アジア太平洋では9番目となる大阪リージョンが開設されました。日本の企業もAWSを増々導入しやすくなっていくでしょう。 出典：AWS によるクラウドコンピューティング｜Amazon 参照：https://aws.amazon.com/jp/what-is-aws/

そもそも、ドメインとは？

ドメインとは、インターネット上の住所のことで、ウェブサイトへアクセスするための名前です。 例として、現在はamazon.co.jpやgoogle.comといった企業のドメインがありますが、唯一無二で新しくドメインを取得する場合は、amazon.comなど、既存ドメインを使うことはできません。 ドメインは、IPアドレスと関連付ける必要があります。IPアドレスとは、機械が認識しやすいインターネット上の住所番号のことで、ドメインは人間が認識しやすいものです。 このドメインとIPアドレスを結びつける設定をすることで、ドメインをURLへ入力しても、IPアドレスへ変換し、ウェブサイトへアクセスできるようになります。 ドメインの種類には、他のドメイン管理者から借りることができるものと、自分で決める独自ドメインがありますが、AWSには、既存ドメイン、独自ドメインのどちらも登録できるサービスがあります。

Amazon Route53とは？

Amazon Route53とは、AWS上で、DNS管理やドメインの登録、移管するためのサービスです。DNSとは、Domain Name Systemの略で、人間が読み取れる「amazon.com」などのドメイン名を、コンピュータが読み取れるIPアドレスに変換するシステムのことです。 インターネット経由でウェブサービスにアクセスするためにはインターネット上での住所が必要になります。そのインターネット上の住所は、先に説明した通り、IPアドレスとドメインです。 DNSは、電話帳のようなもので、ウェブサイトの住所としてドメイン（名前）とIPアドレス（番地）の組み合わせを関連付けて管理されています。 Amazon Route53は、その電話帳の登録や管理、ヘルスチェックができるサービスで、既存ドメインをAWSへ移管するためにも必要なAWSのサービスです。

Amazon Route53にドメイン移管する方法は？

別のレジストラからAmazon Route53へ、または、AWS アカウント間、さらには、Amazon Route53から別のレジストラにドメイン移管することもできます。レジストラとは、ドメイン登録業者のことを指します。 今回は、ドメインをAmazon Route53に移管する方法を紹介します。

ステップ①トップレベルドメインの移管要件を確認する

ほとんどのドメインは、別のレジストラに移管する際の要件があります。この主な目的は、ドメインを不正なドメインの所有者が別のレジストラに何度も転送することを防ぐためです。 既にドメインを現在のレジストラに登録しているか、少なくとも60日前に現在のドメインレジストラに移管している必要があります。 また、有効期限を過ぎていて、復元する必要がある場合は、少なくとも60日前に復元されていることも条件となります。 さらに、一部のトップレベルドメインは、ドメイン所有者の変更や、その変更が完了するまで移管ができません。

ステップ②Amazon Route53がトップレベルドメインをサポートしているか確認する

事前に、Amazon Route53に登録できるドメインなのか確認しておく必要があります。移管するドメインのトップレベルドメインが、Amazon Route53に登録できるドメインリストにある場合のみ移管が可能です。 もし、登録できるリストにない場合は、ドメインをAmazon Route53に移管できません。 しかし、登録できるリストにサポートを追加できる場合もあるため、確認しておくと良いでしょう。Amazon Route53へドメイン登録でTLDのサポートリクエストを送信することもできます。

ステップ③現在のレジストラで設定を変更する

一部のレジストラは、無料でDNSサービスを提供しているため、Amazon Route53へドメイン移管するリクエストを受信すると、すぐに無効になる可能性があります。 現在のレジストラから転送するドメインごとにやるべきことがあります。 それは、登録者のメールアドレスを最新にし、転送のロックを解除して転送できるようにすること、また、移管が許可されていることを確認しドメインのDNSSECを無効にすること、認証コードを取得し、ドメイン登録を更新しておくことです。

ステップ④ネームサーバーの名前を取得する

Amazon Route53をDNSサービスとして使用している場合や、既存のDNSサービスを引き続き使用する場合は、ネームサーバーの名前を自動的に取得します。 ドメインをAmazn Route53に移管すると同時に、DNSサービスをRoute53以外のプロバイダーに変更する場合には、DNSサービスプロバイダーの指示手順で、各ドメインのネームサーバーを取得しましょう。 ドメインのレジストラがDNSサービスプロバイダーでもある場合は、ドメイン登録を移管する前に、DNSサービスをAmazon Route53か、別のDNSサービスプロバイダーに移管する必要があります。

ステップ⑤転送をリクエストする

現在のレジストラからAmazon Route53にドメイン移管するためには、Route53コンソールを使用して移管をリクエストしましょう。Amazon Route53は、現在のドメインレジストラとの通信を処理してくれます。 ドメイン移管の手順は、5つ以内のドメイン移管か、5つを超えたドメイン移管かによって異なりますので、今回は5つ以内のドメイン移管を紹介します。 まず、Amazon Route53コンソールを開き、「登録済みドメイン」を選択しましょう。続いて、「ドメインの移管」を選択し、Amazon Route53に転送するドメインの名前を入力し、「Check」を選択します。ドメイン登録を移管できる場合は、「カートに追加」を選択します。 他にもドメイン移管する場合は、上記のカートへ追加までを繰り返しましょう。全てのドメイン移管を追加したら、「続行」を選択します。 移管するドメイン名ごとに、該当する値、連絡先情報を入力します。最後に入力を確認した上で「購入」を選択すると転送リクエストが完了です。

ステップ⑥確認メールと承認メールのリンクをクリックします

ドメインの転送をリクエストすると、ドメイン登録者の連絡先にメールが送信される場合があります。 Route53にドメイン登録したことがない場合、または、Route53にドメイン移管したことがない場合では、メールアドレスが有効であることの確認メールが送信されます。 ドメイン登録者の連絡先に届いたメールの指示に従って承認してください。登録者の連絡先は自分以外であれば、その連絡先の人にメールの指示に従って承認するように依頼する必要があります。

AWSのAmazn Route53でドメイン移管しよう！

AWSのAmazn Route53でドメイン移管すれば、AWSの各サービスと連携して、より効率的にAWSサービスを利用できます。 ただ、ドメイン移管する場合に、気を付けるべきことや設定するべきことが多数あるため、この記事を参考にしながら、ぜひ試してみてください。AWSへのドメイン移管方法を知ることでAWSインフラエンジニアとしても成長できるでしょう。]]>