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AWSとは?
AWSとは、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスの略称です。正式名称をAmazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)と言い、100以上の様々なサービスが内包されています。
クラウドコンピューティングサービスとは、サーバーやストレージ・データベース等をインターネット上で扱えるようにしたサービスのことを指します。
これによりサーバーの構築やストレージの設定等に時間をかけず、コストを抑えて運用していくことが可能になります。
以下で、AWSのメリットの中から代表的なものを説明していきます。
AWSのメリット1: 強固なセキュリティを持つ
AWSでは、最新のセキュリティが常に維持されています。サービス側が定期的にセキュリティを更新してくれるため、自分で操作しなくても最新のセキュリティを享受できます。
またその他にも、ログイン・ログアウト機能やユーザー認証機能を作るためのAWSサービスも用意されています。
したがってセキュリティ関係の構築・保守などにかかる人的コストを抑え、効率よく運用していくことが可能です。
AWSのメリット2: サーバーの拡張性が高い
AWSを用いると、サーバーやストレージのサイズを後から変更できます。
したがってユーザーの急な増加やサービスの仕様変更の際に、サーバーを構築しなおす必要がありません。いくつかの手順と数分の時間だけで、簡単にサーバーのサイズを変更できます。
これにより、例えばアクティブユーザーの多い日中はサーバーを拡張し、夜間はサーバーのサイズを縮小するといった使い方が可能です。
また常に大容量のサーバーを稼働させる必要がなくなるため、コストの削減にも繋げられます。
AWSのメリット3: デプロイが簡単
従来の開発では、デプロイは多くの時間と労力を注ぐ重要な手順の1つでした。
AWSを用いると、デプロイを非常に簡単に行うことが可能になります。
したがってその分開発に時間を注ぐことができ、また機能の改善やアップデートなどにも気軽に取り組めるようになります。
AWSのメリット4: 初期費用が無料である
AWSは、なんと初期費用ゼロで導入することが可能です。これから顧客を獲得していきたい場合などはもちろん、個人的な学習のためであっても気軽に導入できます。
また従量課金制であるため、本格的に使い始めた場合でも高額な初期費用は必要ありません。したがって実験的なサービスリリースも容易にできますし、万が一サービスを終了したい場合などにかかるコストも大きく抑えられます。
AWSのメリット5: 様々な機能を素早く実装できる
AWS内には、100種類以上のサービスが存在します。これらはほぼ全て、アプリケーションやサービスに必要な機能を実装するために用意されています。
つまりこのAWSサービス群を効率よく利用していくことで、開発自体のスピードも大きく上がります。サーバーやセキュリティ関係のサービスだけではなく、AR・VRや機械学習のためのサービスも用意されているのです。
AWS CLIとは?
ssmはAWSサービスの1つで、複数のAWSサービス間で行われるタスクを自動化するためのツールです。このサービスは、AWS CLI上で使用していきます。
まずは、AWS CLIというものについて理解していきましょう。
CLIとは、Command Line Interface(コマンド・ライン・インターフェース)の略称で、AWS上でコマンドラインを扱うことを可能にするツールです。
AWS CLIでは、AWSサービスをまとめて管理し、スクリプトで自動化することが可能です。
こちらも、以下でその特徴と使用するメリットについて解説していきます。
AWS CLIはスクリプトで全て説明できる
AWS CLIはコマンドラインなので、全てスクリプトで記述していきます。したがってGUIと比べて、PC間での細かい操作の違いなどが発生しにくく、求める機能や動作を厳密に定義することが可能になります。
これにより他人に作業の説明をするのも容易になりますし、自分の作業をマニュアル化することも簡単に実行できるようになります。
GUIではできない動作も実行可能
CLIはGUIに比べて、様々なことを実行可能です。CLIの場合、細かい部分も自分で設定してAWSサービスを動かすことができます。
さらに、CLIでしか実行できない多くの機能もリリースされています。求める機能がGUIで実行不可能だと分かってからCLIを導入するよりも、初めからCLIの利用を検討していきましょう。
IAMロールが使用できる
IAMロールとは、他のユーザーがプロダクトにアクセスする認証機能を管理するツールの一つです。ユーザーだけでなく、サービスや機能に対して権限を付与することも可能です。
このIAMロールは、AWS CLI上で管理できます。
これにより、開発に携わるエンジニアを増やしたり外部サービスや他のAWSサービスを導入する際、その管理の手間を短縮することが可能です。
エラー有無の判断も簡単
AWS CLIでは、echoコマンドを使って対話形式のような形でエラーの判断をすることも可能です。したがって、現在実装しているコードが有効かどうかを判断できます。
また、debagコマンドを用いるとエラーの詳細を確認することも可能です。作成中のコードを定期的に確認しながら、確実に機能を作成していけます。
AWS ssm概要
ここからはAWS ssmについて解説していきます。
ssmとはSystem Managerの略称で、CLI上で利用していきます。CLI上で他のAWSサービスの情報を扱い、操作するためのツールです。
つまりCLI上で行える他AWSサービスの自動化を、ssmで一元管理していくことが可能になります。
このssmについての詳細を、以下で順番に解説していきます。
AWS ssmでできること
ssmでは、EC2インスタンスの管理・AWSサービスの自動化処理・オンプレミスサーバーの管理(ハイブリッドアクティベーション)・サーバー上でのコマンド実行などが利用できます。
Windows・macOS・Linux等様々な環境をサポートしています。
AWS ssmの料金
ssmの一部の機能では、料金がかかります。しっかりと調べてから導入していくことで、思わぬ料金が発生する可能性を抑えられます。
いくつか代表的なものを解説します。
1つ目は、OpsCenterという機能です。ssmで管理しているサービスで起きた問題(OpsItem)に対して、問題の特定から解決までを一元に行えます。この問題(OpsItem)の数に応じて、従量課金制で料金が発生します。
2つ目は、オートメーションという機能です。これを使うと、ssmで管理中のAWSサービス全体に対して行う機能の一部に対して課金されます。こちらは使った分だけ課金される月額従量課金制ですが、毎月一定の無料利用枠が利用できます。
導入を検討する場合は、ぜひ調べてみましょう。
AWS ssmのポイント
ssmを利用する上で、いくつかポイントがあります。代表的なものを紹介しますので、こちらもぜひ押さえておきましょう。
1つ目は、WindowsとLinuxでのAWSには、はじめからssmがインストールされているということです。もちろんmacOSの場合でも、インストールすれば利用できます。
2つ目は、ダッシュボードについてです。複数のAWSを管理しているため、どのサービスをどう管理しているのかが理解しやすい状況であることが必須です。ssmではこれを、専用のダッシュボード上で視覚的に理解できる機能が搭載されています。
ssmを使って、様々なAWSサービスを一元管理しよう!
ssmを使うことで、様々なAWSサービスを一元管理し、デプロイ等に要する時間や手間を短縮できます。
開発のスピードはビジネスにも影響します。また運用時にもたくさんの利点があるので、AWS ssmを使うことはビジネスの高速化に繋がります。
新たなサービスを作りたいという方は、ぜひ一度、AWSの導入を検討してみましょう。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞