2021/04/26

AWS(Amazon Web Services)を利用したシステム構成例7選

 
  

AWS(Amazon Web Services)とは?

AWS(Amazon Web Services)とは、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスの総称です。AWSは200を超えるサービスを提供しています。 複数のサービスを組み合わせて使うことで、AWSのみでシステム開発が可能となり構築スピードを加速できます。

最小構成から負荷分散、可用性を高めたWebサーバーの構成例

AWSではWebサーバーを1台の仮想サーバーで構成する最小構成や、負荷分散、高可用性を実現する構成など、様々な活用法があります。 ここからはそれぞれの構成について解説していきます。

1台の仮想サーバーで構成する

最小構成は1台の仮想サーバーだけで構成するパターンです。 仮想サーバーを作成するにはAmazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)でインスタンスを作成します。作成場所は以下のように指定します。 まずリージョンを選択します。リージョンとは世界各地域にあるデーターセンターで日本にも東京リージョンがあります。 次にAZ(アベイラビリティーゾーン)を選択します。AZとはリージョン内にあるそれぞれ物理的に分けられた場所のことです。東京リージョンにも複数のAZがあります。 次にAmazon VPC(Amazon Virtual Private Cloud)を構築します。VPCとは論理的に分離された仮想ネットワークのことです。 AZ(仮にAZ-aとします)のVPC内にEC2のインスタンスを作成します。この仮想サーバー上にWebサーバーを構築します。これが最小構成のWebサーバーです。

DBサーバーを追加する

AZ-aにDBサーバーを構築するにはAmazon RDS(Amazon Relational Database Service)を使います。 Amazon RDSは各種リレーショナルデーターベースをサポートしています。RDSを用いてデーターベースインスタンスを作成します。 これでAZ-aのVPC内にEC2とRDSを配置したWebサーバーの構成となります。

Webサーバーを負荷分散する

Webサーバーを負荷分散するため、仮想サーバーを増やします。 別のAZ(仮にAZ-bとします)にAZ-aと同じVPC内にEC2で仮想サーバーを構築します。 また、AZ-aとAZ-bのWebサーバーを負荷分散するため、ELB(Elastic Load Balancing)を導入します。ELBとはロードバランサーです。 以上がWebサーバーを負荷分散した場合の構成例となります。

DBサーバーの可用性を高める

DBサーバーの可用性を高めるため、AZ-bにRDSでデーターベースサーバーを配置します。 通常はAZ-aのRDSがPrimary、AZ-bのRDSがStandbyとなっており、AZ-aのRDSに異常があるとAZ-bのRDSに切り替わります。これにより一方のデーターベースサーバーに異常があっても運用を継続することができます。 以上がAZ-aとAZ-bにEC2、RDSをそれぞれ配置した負荷分散、可用性を高めたWebサーバーの構成例となります。 使用したサービス Amazon VPC Amazon EC2 Amazon RDS ELB

オンデマンド動画配信の構成例

オンデマンド動画配信の構成例です。 変換前動画と変換した配信用動画をAmazon S3(Amazon Simple Storage Service)に格納します。変換前動画はAWS Elemental MediaConvertにより配信用動画に変換されます。 変換前動画の入力をトリガーにAWS Lambdaが変換処理をAWS Elemental MediaConvertに要求します。AWS Lambdaとはデータやリクエスト処理を自動実行するサービスです。 配信はAmazon CloudFrontを使用して行います。Amazon CloudFrontとは高速なコンテンツ配信ネットワークサービスです。世界各地にキャッシュサーバーがありキャッシュされたコンテンツは高速に配信されます。 使用したサービス Amazon S3 AWS Elemental MediaConvert AWS Lambda Amazon CloudFront

Windowsファイルサーバーの構成例

AWSでWindowsファイルサーバーを構築する構成例です。 AWSでWindowsファイルサーバーを構築するには、Amazon FSx for Windows File Serverを使用します。ユーザー認証のためにActive Directoryを必要としますので、AWS Directory Service for Microsoft Active Directoryを使用します。 また、バックアップのためAmazon S3(Amazon Simple Storage Service)を使用します。 使用したサービス Amazon FSx for Windows File Server AWS Directory Service for Microsoft Active Directory Amazon S3

AWS Lambdaを用いたサーバーレス運用の構成例

AWS Lambdaを用いたサーバーレス運用の構成例です。 AWS Lambdaを使用すればサーバー管理なしにコードを実行できるのでサーバーレス運用が可能となります。Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)バケットのデータの変更をトリガーにコードを実行できます。 例えば、外部からのAmazon S3へのデータ入力をトリガーにAWS Lambdaのプログラムが実行されデータを処理したのち処理後のデータをAmazon S3に格納するといった一連の処理をサーバーレスで構成することができます。 使用したサービス AWS Lambda Amazon S3

Windowsベースのシステムの構成例

Amazon EC2 Windows ServerとAmazon RDS for SQL Serverを使用した構成例です。 負荷分散と可用性を高めるためマルチAZ構成をとりELB(Elastic Load Balancing)を 導入しロードバランスを図ります。 各AZにAmazon EC2 Windows ServerとAmazon RDS for SQL Serverをそれぞれ配置します。これによりどちらかのサーバーに異常があっても運用を続けられ可用性を高めます。 使用したサービス Amazon EC2 Windows Server Amazon RDS for SQL Server ELB

オンライン会議・チャットなどのコミュニケーションツールの構成例

Amazon Chimeを使ったコミュニケーションツールの構成例です。 Amazon Chimeとはオンライン会議、チャット、業務上の電話を構築する通信サービスです。Amazon Chimeを導入すれば、オンライン会議やチャットなどが利用できるようになります。 ユーザー認証には、AWS Directory Service for Microsoft Active Directoryを使います。 他のリージョンから使用するには、リージョン間をInter-Region VPC peeringで接続したのち、追加したリージョンにAD connector(Active Directory connector)を導入します。これによりAWS Managed Microsoft ADのドメインにProxyされ連携が可能となります。 使用したサービス Amazon Chime AWS Directory Service for Microsoft Active Directory AD Connector Inter-Region VPC peering

オンプレミス環境からAWS上の仮想デスクトップを使う構成例

オンプレミス環境からAWS上の仮想デスクトップを使う構成例です。 仮想デスクトップの認証をオンプレミスのActive Directoryで行うためAD Connector(Active Directory Connector)を導入します。 AD ConnectorがオンプレミスのActive DirectoryドメインへProxyしオンプレミスのActive Directoryと連携します。 仮想デスクトップの構築にはAmazon WorkSpacesを使います。Amazon WorkSpacesとはWindowsまたはLinuxのデスクトップを作成するものです。 使用したサービス AD Connector Amazon WorkSpaces

数多くの用途で活用されるAWS(Amazon Web Services)

AWSを使用してWebサーバー、動画配信サービス、ファイルサーバーなどの構成例を紹介しました。 AWSは様々な用途で利用できることがご理解いただけましたでしょうか。ぜひこの記事を参考に、AWSを活用していってください。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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