2020/12/17

セキュリティ関連資格はどれを選べばいい?資格の種類と目的別に必要な資格を紹介

 
  

この記事の目次

セキュリティ関連資格はどれを取ればいい?


セキュリティエンジニアとして働いている人や、セキュリティエンジニアになりたいと考えている人の中にはセキュリティ関連資格の取得を考えている人もいるでしょう。セキュリティ関連資格にはさまざまな種類があり、「どれを取得したらいいのかわからない」「℃の資格がどれくらいのレベルなのか」などの疑問を抱えている人も多いです。今回はセキュリティ関連資格について紹介していきます。

セキュリティ関連資格の種類

セキュリティ関連資格を取得する前にはまず、どのような種類の資格があるかを理解する必要があります。セキュリティ関連資格には、『国家資格』と『公的資格』それから『民間資格(ベンダー資格)』の3種類があります。国家資格は、国が認定する資格です。民間資格は企業などが製造する製品の知識や、技術が一定水準以上であることを示すもので、国際的に通用するものも多くあります。公的資格はこの2つの間に位置する資格です。

おすすめのセキュリティ関連資格14個


ここからは、おすすめのセキュリティ関連資格を紹介していきます。セキュリティ関連資格は大きく分けて国家資格、公的資格、民間資格の3種類がありますが、それぞれにさまざまな資格が存在しています。

それぞれの資格の特徴や難易度を理解して、どの資格を自分が取ることができるか、どの資格が必要なのかを考えてから取得する資格を選ぶようにしましょう。また受験する際には、申込受付日や受験料にも注意しましょう。

おすすめの資格1:SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定

『SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定』は、一般社団法人セキュリティ対策推進協議会(SPREAD)が実施しているセキュリティ関連公的資格です。この資格を取得することで『SPREAD情報セキュリティサポーター』として、初心者が疑問に感じたり何か困ったりしたときに、セキュリティに配慮しながらインターネットを使うためのアドバイスをすることができます。オンラインでいつでも受験することができます。

おすすめの資格2:SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定

『SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定』も、一般社団法人セキュリティ対策推進協議会が実施しているセキュリティ関連公的資格です。この資格を取得することによって、SPREADに個人会員として入会する資格を得ることができます。また、資格を取得することによって、身近にあるITのさまざまな問題を解決し、インターネットなどを安心して利用できる環境を構築するサポーターになることが可能です。

おすすめの資格3:CompTIA Security+

『CompTIA Security+』は、国内だけでなく国際的に通用することができるセキュリティ関連資格です。国際的な資格というと難易度が高いのではと心配される方が多いですが、この資格は、エントリーレベルのセキュリティスキルおよび知識を判断する資格ですので、それほど難易度は高くありません。最低2年間のネットワーク管理の業務経験等、いくつか条件の条件を満たせば誰でも受験できます。

おすすめの資格4:ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)

『ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)』は2001年に作られた、ハッカーや不正アクセスから情報通信ネットワークを守るための専門知識を持つ技術者を育成し、配置することを目的にした資格試験です。3日間の講習を受け、認定試験に合格すると資格を取得することができるのですが、残念ながら2021年3月末で廃止されることが決まっており、新規で資格を取得することはできなくなっています。

おすすめの資格5:情報セキュリティマネジメント試験

『情報セキュリティマネジメント試験』は、独立行政法人情報処理推進機構が主催する2016年からはじまった国家資格です。IT知識とともに、セキュリティに関する知識や、技術と人の意識改革を推進するために必要なスキルを認定することができる試験です。セキュリティ関連資格としては比較的難易度が低く、セキュリティエンジニアがまず取得しておきたい資格のひとつです。

おすすめの資格6:情報処理安全確保支援士試験

『情報処理安全確保支援士試験』も、独立行政法人情報処理推進機構が主催する2017年からはじまった国家資格試験です。情報セキュリティマネジメント試験よりもはるかに難易度が高く、サイバーセキュリティに関する専門的な知識や技能を有していることを証明するだけでなく、それらを用いて指導や助言を行うことができることを証明できます。セキュリティエンジニアとして高いスキルを持っていることを示すことができます。

おすすめの資格7:(ISC)2資格

『(ISC)2』資格は、(ISC)2 という団体が主催するCISSPやSSCP、CCSP、CSSLPなどの種類があるセキュリティ関連資格です。セキュリティのプロとして世界に通用することができることを証明できる資格で、問題が日本語と英語両方で記載されているので英語を学びながら受験することができます。まだまだ日本では認知度が低めで、資格を取得できればキャリアアップを見込めます。

おすすめの資格8:シスコ技術者認定

『シスコ技術者認定』は、ネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズが認定する、ネットワーク業界では大変有名な民間資格です。資格を保有していることで同社製品の知識や技術力の証明だけでなく、基礎的なネットワーク技術を証明することもできます。シスコ技術者認定の中にはいくつか種類があり、セキュリティ分野の試験としてはCCNA SecurityやCCIE Securityなどがあります。

おすすめの資格9:公認情報セキュリティマネージャー(CISM)

情報システムコントロール協会が主催している『公認情報セキュリティマネージャー(CISM)』は、2003年度に開始された情報セキュリティに関する国際的な資格です。セキュリティエンジニアに向けられた資格試験ではなく、マネジメントレベルの情報セキュリティ資格で、資格認定の前提として情報セキュリティマネジメントとしての経験も必要になります。マネジメント、設計、監督を行う人が取っておきたい資格です。

おすすめの資格10:個人情報保護士認定試験

『個人情報保護士認定試験』は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が主催している個人情報保護に関する資格です。この試験は、個人情報保護法が全面施行された2005年に開始されました。個人情報を有効に活用し管理し運用していくための知識や技術だけでなく、個人情報保護法への理解をはかることができる資格試験です。企業内で個人情報を取り扱う機会があるなら取っておくと良い資格です。

おすすめの資格11:情報セキュリティ初級認定試験

『情報セキュリティ初級認定試験』は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が主催する一般従業員や、ユーザーレベルで修得しておくべき情報セキュリティの基本的な知識を有していることを認定するための試験です。昨今、ネットワーク技術者だけでなくすべての従業員が情報漏洩などをしないために、セキュリティに関する知識を持っていた方が良いと言われています。個人としても、情報保護に関する知識を高めることができます。

おすすめの資格12:情報セキュリティ管理士認定試験

『情報セキュリティ管理士認定試験』は情報セキュリティ初級認定試験と同様、一般財団法人全日本情報学習振興協会が主催する情報セキュリティに関する資格試験です。企業では情報リスクをどう管理していくか、どのような対策を講じるかが問題となっており、情報セキュリティ管理の総合的な知識をはかることができます。初級はユーザーレベル向けとなっていますが、こちらは管理職やリーダーとなる人たちに受験してほしい資格試験です。

おすすめの資格13:情報セキュリティ監査人認定講習会

『情報セキュリティ監査人認定講習会』は、情報セキュリティ管理士認定試験、または名称変更前に行われていた、情報セキュリティ検定試験1級の合格者を対象に行われているものです。講習を受けることで監査をどのような方法で実施するのか、内部監査の重要性などを理解することができます。これまで監査を行ったことがない企業や、これから監査を始めようとしている企業の人たちに受講してほしい講習会です。

おすすめの資格14:認定ホワイトハッカー(CEH)

EC-Councilの提供するセキュリティエンジニア向けの『認定ホワイトハッカー(CEH)』は、世界的に有名で難易度が高い資格のひとつです。最新のセキュリティ脅威、高度な攻撃手法と、最新のハッキングの技術、ツールや手口などを理解していることを証明することができる資格です。2年以上情報セキュリティに携わっている、もしくは認定のホワイトハッカー養成講座を受講することで、受験資格を得られます。

セキュリティ関連資格を取得するメリット4つ


セキュリティエンジニアになるためには、必ずしも資格が必要であるというわけではありません。資格を取得することは簡単なことではなく、難易度が高い資格であればあるほど取得するために多くの努力や時間を必要とします。しかし、資格を取得しておくことで得られるメリットはたくさんあります。ここからは、セキュリティ関連資格を取得することで得られるメリットを4つ紹介していきます。

メリット1:セキュリティエンジニアの転職に有利

資格を取得することで得られる一番のメリットは、セキュリティエンジニアの転職に有利になるということです。セキュリティエンジニアになるために資格はいりませんが、資格を取得していることでスキルをアピールするための材料にすることができます。難易度の高い資格を取得することで、今よりも給料や待遇の良い職場へ転職することも可能です。

メリット2:現在の職場における評価が上がる

セキュリティ関連資格を取得することで、現在の職場における評価が上がるというメリットもあります。資格を取得することでスキルが上がり、職場内で上位職へとキャリアアップしていくことができます。また企業により違いがありますが、決められた資格を取得していることで手当を貰うことができ給料アップにつながります。資格を取得するためのサポートを行う企業もありますので、有利になる制度がないか調べてみると良いでしょう。

メリット3:職場でのセキュリティに対する意識が付く

職場でのセキュリティに対する意識が付くというメリットもあります。セキュリティエンジニアとして働く人は日ごろからセキュリティに対する意識が高いですが、それ以外の部門で働く人たちはセキュリティ意識が希薄である場合があります。管理職などが意識的にセキュリティ関連資格を取得することで、そのほかの社員にもセキュリティに関する情報が伝わり、意識を改革することができるようになります。

メリット4:独立後も有利に働く

セキュリティエンジニアとしての働き方はさまざまです。企業に属して正社員や派遣社員として働くだけでなく、独立してフリーランスとして働くことができます。独立して仕事を獲得するためには高いスキルが必要で、資格を取得しておくことでスキルを証明することができます。セキュリティ関連資格を取得しておくことで独立後も有利に働くというメリットもあります。

キャリアアップのために必要なセキュリティ関連の資格


ここまでさまざまなセキュリティ関連の資格についてご紹介してきましたが、将来IT人材としてキャリアアップしていくためには、どのようなセキュリティ関連の資格を取得するのが良いのでしょうか。ここでは、これから勉強する方向けの資格、マネジメント向けの資格、技術職向けのセキュリティ関連の資格についてそれぞれご紹介します。自分のキャリアアップの方向性を踏まえて検討してみてください。

これから勉強する方

これからセキュリティについて勉強を始める方は、まずはやさしいセキュリティ関連の資格取得を目指しながら勉強を行うのが良いでしょう。たとえば、この記事でも紹介している『(ISC)2資格』の『CSSLP』は、(ISC)2資格の中でももっともやさしいレベルの資格となっているため、初心者にもおすすめです。また、『SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定』も、比較的やさしい試験となっています。

マネジメント向けの資格

マネジメント向けのセキュリティ関連の資格としては、『情報セキュリティマネジメント試験』がおすすめです。国家資格ですが、他の資格に比べて比較的取得難易度が低めであることから、はじめてマネジメント向けの情報セキュリティ資格取得を目指す方に向いています。他には、『公認情報システム監査人』は海外でも通用するマネジメント向けのセキュリティ資格なので、将来世界で活躍したい人にもおすすめです。

技術職向けの資格

技術者向けのセキュリティ関連の資格としては、『シスコ技術者認定』がおすすめです。レベルも4つにわかれているため、自分に適したレベルの試験から受験することができます。セキュリティ関連ならアソシエイトレベルのCCNA Security、エキスパートレベルのCCIE Securityの取得を目指すと良いでしょう。他には、『ネットワーク情報セキュリティマネージャー』などが技術者向け試験として挙げられます。

セキュリティの意識を高めるために資格を取ろう


ここまで、セキュリティに関連する資格について見てきました。セキュリティ関連資格にはさまざまな種類があり、資格を取得することで得られるメリットがあることもわかりました。セキュリティエンジニアとして働く人だけでなく、それ以外の人もセキュリティへの意識を高めるためには資格を取ることを考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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