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30代エンジニアの転職事情とは
経験がなくてもある程度やる気や若さでポテンシャル採用してもらえる20代とは違い、30代ではより即戦力であることが重要視されてきます。
この記事では、30代エンジニアの転職に必要な行動、スキル、転職で失敗する理由についてお伝えいたします。
転職に必要なポイントを効率よくおさえて、30代エンジニア転職を成功させましょう。
30代のエンジニアの転職で求められるものとは
30代のエンジニア転職では、「即戦力性」「マネジメント経験があること」「リーダーシップがあること」などが求められます。また、上記3点が転職活動に表れている必要があります。
では、詳しく見ていきましょう。
30代エンジニアの転職に向けた手順6つ
転職をするにあたって、何から始めればいいかわからないかもしれません。30代エンジニアの転職に向けて6つの手順を意識することで、転職成功率を高めていくことが可能です。
では、6つの手順について、詳しく解説していきます。
1:転職の流れを逆算してスケジュールを立てる
転職は全体像を意識して、流れを逆算することでスケジュールを立てていきます。全体像を意識することで転職活動が長引くことを防ぎ、先を見据えた行動をとることができます。
具体的には退職時期を定めて、退職準備(退職から内定)、次に選考期間(選考から応募)、そして準備期間(情報収集から自己分析)と逆算して考えていきます。
例えば退職が3ヶ月後であれば
・退職準備(退職⇨内定) 1ヶ月
・選考期間(選考⇨応募) 1ヶ月
・準備期間(情報収集⇨自己分析) 1ヶ月
退職が6ヶ月後なら
・退職準備(退職⇨内定) 2ヶ月
・選考期間(選考⇨応募) 2ヶ月
・準備期間(情報収集⇨自己分析) 2ヶ月
といった形でスケジューリングしていきます。
2:転職の目的を明確にする
転職の目的を明確にすることは転職活動の軸を定める上で重要です。
「人気企業だから」「平均年収が高いから」と選ぶのではなく、年収、スキルアップ、社内環境、企業ブランドなどミスマッチを防ぐ為に、最高でも2つ転職の目的を設定します。
転職を検討している企業候補に対して、転職の目的と合致しているかを5段階評価で比較してみることをオススメします。どの要素が必要でどの要素が妥協できるか、しっかりと考えることで転職後に後悔してしまう事態を防ぎましょう。
3:将来に向けたキャリアプランを整理する
転職活動の軸を定める上でもう一つ重要なのが、将来に向けたキャリアプランを整理することです。転職に成功した1年後、3年後、5年後、10年後に自分がどうなっていたいかをイメージするだけでなく、実際に紙に書き出してみましょう。
将来に向けたキャリアプランと、前述の転職の目的が一貫しているか、矛盾していないかを確認します。
一貫した転職活動の軸を定めておくことで、転職という重要な意思決定に対して、より合理的で筋の通った活動ができるでしょう。
4:キャリアの棚卸・自己分析を行う
キャリアの棚卸・自己分析を行う事で、数多くいる転職者とは違う独自の個性を表現する事ができるでしょう。
また、適職診断を受けると目指す職種を定めることができるでしょう。自己分析は志望動機を作る際にも大切です。
更に、今の自分は何を持っていて、過去にどのような経験をしたか企業にアピールする事で、企業側もマッチしたポジションや仕事があるかを判断することができるでしょう。
例えば自分の短所であれば、どうカバーしているか把握しておく事も、企業にとってはあなた自身がどういう人か、転職した後にすぐ辞めてしまわないかなどを判断するきっかけにもなります。
自分をよく見せたい気持ちもあると思いますが、虚勢は張らず、悪い部分はいい部分の裏返しと捉えて言い回しを考えてみましょう。そうすることで現場とのミスマッチをより少なくすることに繋がるでしょう。
5:転職先に関する情報収集を行う
転職先に関する情報収集を行う4つの方法を紹介します。
1.転職エージェントを利用する
2.転職サイトを活用する
3.転職フェアに参加する
4.ビジネス特化型SNSを利用する
時間に制約がある社会人にとって、より効率的に企業を探すなら転職エージェントの利用をおすすめします。
能動的に企業を探したい、様々な情報を比較検討したい場合は、転職サイト、転職フェア、ビジネス特化型SNSなどの利用で、多角的に情報を比較することが可能です。
6:選考対策を行う
選考対策には書類と面接の2つがあります。
一般的に50社申し込んだ場合、何社通過するかに関して、書類は13社〜15社、面接は4社〜6社くらいの通過率になっています。書類に関しては履歴書や職務経歴書などを添削してもらった上で、しっかり整えて臨む事が大事です。
また、面接に関しては新型コロナウイルスの影響を受けて、リモートで面接をする企業が多くなっているようです。
神奈川や東京、大阪や愛知県に拠点が固まりやすいIT企業の性質上、地方から東京に移動しなければならないUターンの人は1日に数社回ることが難しい点もリモートにすることで融通がきくようになりました。
その代わりリモート面接時は黒スーツを着込む、背景を気にするなど新たな懸念点が出てきているようです。
30代エンジニアに求められるスキル6つ
30代エンジニアに求められるスキルは6つあり、どれも「即戦力性」「マネジメント経験があること」「リーダーシップがあること」と共通する部分があります。
詳しく見ていきましょう。
1:実績を数字で表すスキル
「即戦力性」が求められる30代は、実績を数字で表すスキルがより重要となってきます。
エンジニアとして正社員で働いていると見落としがちですが、営業実績などなるべく数字に表す必要が出てきます。
2:チームをまとめるリーダーシップ
リーダーシップを長所とする時は、リーダーシップを発揮した経験談をメインで伝えるようにしましょう。加えてリーダーシップを転職先でどう活かせるか話せるといいでしょう。
3:豊かな人間性
新しい環境であれば、年下の先輩がいることもあるでしょう。30代の経験があるからといっておごることなく、年上・年下に関わらず、幅広く人間関係を構築でき、相手をリスペクトできる豊かな人間性が必要となります。
4:専門的なスキル
30代という年齢相応の専門的なスキルが必要となります。
プラスアルファで汎用的なスキルを身につけるという意味では、TOEICで英語を勉強するなど
しておくと転職に有利に働くことができるでしょう。
フリーターやニートなど今まで肉体労働をしていた人はハローワークなどで派遣の仕事を探し、派遣から正社員になったり、人数が足りていない零細企業やスタートアップに飛び込んだりして自分のスキルを高めるという選択肢もあります。
5:Catch up能力
マネジメント能力にも繋がる部分で積極的にCatch upする能力も30代転職をする上で必要になります。
キャパ次第で無理しない範囲でCatch upし、PDCAを繰り返すことでスキルを高めていきましょう。
6:プロジェクトにおけるマネジメント経験
プロジェクトにおけるマネジメント経験は、高いスキルや、パフォーマンスを出せる証拠にもなります。30代、特に30代後半になると、このマネジメント経験が必須となっていきます。
決して楽な仕事、楽しい仕事ではないかもしれませんが、マネージャーとして働く機会があれば勇気を持って申し出るのもありかもしれません。
30代エンジニアの転職で失敗する理由5つ
ITエンジニアはまだまだ売り手市場ですが、30代は前述の「即戦力性」が求められることから、20代の頃と比べて30代の転職はレベルが上がります。
30代エンジニア転職で失敗しない為に、30代エンジニアの転職で失敗する理由5つを詳しく見ていきます。
1:仕事に対する熱意が感じられない
仕事に対する熱意がないと上司や顧客から信用や評価を受けにくいため、30代でマネージャーやリーダーなどの役職付きを目指すのであれば、より結果を意識した行動と努力が必要になります。
そのため、面接時などに仕事に対する熱意を感じられない場合は、内定をもらえない可能性があります。仮に内定をもらえたとしても転職先でうまくいかないなど、失敗する可能性があります。
2:30代としてのマナーがなっていない
企業は人として完成した30代を求めています。
20代の頃の就職や転職でマナーや服装、身だしなみを意識した経験があれば、30代ではすでにマナーは身についている、という目で見られていることを心得ておきましょう。
髪型やビジネススーツの着こなし、カバンの持ち方まで第一印象を整えて面接に臨むことが大切です。
3:希望する労働条件が高すぎる
希望する労働条件が高すぎることも失敗の原因となります。
例えば、2回目、3回目、4回目、5回目と転職回数を重ねるごとに転職先への理想が高くなっていったり、女性であれば男性よりも結婚や妊娠といったタイミングも考えたりする必要が出てきます。
既婚者で主婦の方などは働く時間が制限される場合もあるでしょう。相談した上で必須となる条件以外はある程度の折り合いをつけることが大切です。
また、年収アップの交渉も自分の市場価値を見極めた上で適切な年収を設定する必要があります。
4:年齢に相応しい考え方を持っていない
退職理由を説明する際、会社や上司の不満など、ネガティブな理由を掲げているなら注意が必要です。場合によっては、面接相手も企業の為、転職後も同じ印象からすぐに転職をしてしまうのではないかという印象を持たれてしまいます。
どうしても実現できないことがあって転職に踏み切ったなど、前向き且つ生産性のある理由を掲げてみましょう。
また、具体性の欠如や考えの浅さなども同様に注意が必要です。自己分析、企業分析、面接対策などを通じて一貫性や企業をリサーチした上での発言などを意識してみましょう。
5:変化への柔軟性が感じられない
IT業界は常に新しい技術が出続ける為、継続して勉強していく必要があります。
特に異業種からweb系などのプログラミング言語メインの業界に入るなら、より意識して普段から勉強する必要があるでしょう。また、エンジニアにつくからには30代という年齢に関わらず、常に学び続ける姿勢が大切になります。
未経験やスキルなし、無資格での転職はアピールの際にネックになるので、資格をとる、空白期間があるならITに関わるアルバイトをしてみる、テックアカデミーやテックキャンプ、テックエキスパートなどのITスクールに通ってみるなど、主体的に行動を起こすことが重要です。
30代エンジニア転職では求められるスキルを理解しておきましょう
30代になると給与や収入も増えてくる分、「専門性のあるスキルや人間性」「即戦力性」「マネジメント経験があること」「リーダーシップがあること」など20代と比較して、求められるものが多く、条件が厳しい傾向にあります。
しかし、転職を経験して様々な企業や業界、業種を経験することで、新たなスキルや多角的な視点、自分の市場価値を高める事ができるでしょう。
是非、今が一番若いときと鼓舞してチャレンジしてみましょう。