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SalesforceにおけるLightning Connectとは

Salesforce Lightning Connectでできること
Lightning Connectを使用して、外部システムをSalesforceの外部オブジェクトに設定することで、Web サービスコールアウトにより、リアルタイムにデータにアクセスできます。外部システムのデータをSalesforce 組織に登録し、更新する作業が必要なくなります。Salesforce Lightning Connectに適しているケース
Lightning Connect では、Salesforce 外部オブジェクトとして対応づけた外部システムのデータを、リアルタイムで参照できます。 Lightning Connectがリリースされる前は、Salesforceでは必要なデータをSalesforce 組織にインポートまたはコピーする方法を推奨していました。しかし、この方法では、Salesforce上に、すぐに不要になるデータや陳腐化するデータまで保存することになります。 データ更新の手間やリソース負荷を懸念する必要もなく、必要な時だけデータを活用できます。次のようなケースが、Lightning Connectの使用に適しています。 ・大量のデータをSalesforce 組織に保存することを避けたい。 ・参照したいデータは少量である。 ・リアルタイムで、最新のデータを参照する必要がある。Lightning Connectで、Salesforce と外部システムに接続する

Lightning Connect アダプタの種類
Lightning Connect アダプタとして使用できるのは、OData 2.0、OData 4.0、Force.com REST API です。これらのアダプタでは機能が適さない場合は、Apex Connector Framework を使用して、独自のカスタムアダプタを開発できます。 カスタムアダプタにより、任意のシステムからデータを取得できます。例えば、カスタムアダプタによって外部システムから取得したデータをローカルで合成し、Lightning Connect によりSalesforce 外部オブジェクトに表示できます。 ユーザやLightning Platformは、Salesforceの外部に保存されたデータをシームレスに操作することができます。Lightning Connectから、Salesforce Connectに改称

Lightning ConnectとSalesforce Connectの違い
Lightning Connectでは外部システムのレコードを参照できますが、レコードを保存することはできません。 それに対して、Salesforce Connectでは、Salesforceのプラットフォームから、外部システムのレコードの作成や削除などを実行できます。Salesforce APIを使用してコーディングなしで、複数のSalesforceインスタンスを連携させることができます。 この機能は、昨今増加している企業の吸収合併や経営統合が行われた際などの、スムーズな情報連携に役立ちます。 その他に、Lightning Connectによって1万を超えるパブリックAPIとの連携が可能であり、これらはSalesforceのインテグレーションに活用できます。Lightning ConnectとSalesforce Connectの役割
Lightning ConnectからSalesforce Connectへと変わって、外部システムのレコードを変更できるようになり、外部システムとの連携はより強化されたと言えます。 Salesforce Connectでは、外部データソースを使用して、Salesforceの外部システムに保存されているデータにアクセスします。 この機能により、ユーザはシステムの境界を越えてSalesforceから外部システムのデータやサービスを操作でき、シームレスな連携を実現できるようになっています。Salesforce Connectのアダプタ

Salesforce Connectアダプタ① 組織間アダプタ
組織間アダプタは、Lightning Platform REST APIを用いて、他の Salesforce 組織のデータにアクセスします。 組織間アダプタでは、登録者組織は複数のプロバイダ組織のデータにアクセスでき、プロバイダ組織は複数の登録者組織にデータへのアクセスを許可できます。また、1つの組織を登録者とプロバイダとして使用できます。 <組織間アダプタの使い方> ①外部データソースと外部オブジェクトを登録者組織で定義します。 ②外部オブジェクトとその項目を作成します。手動で作成するほか、プロバイダ組織のメタデータを同期して自動作成する方法があります。 ③登録者組織で設定した外部オブジェクトの参照もしくは検索を実行します。 →プロバイダ組織からデータが取得されたデータが登録者組織に表示されます。 ④登録者組織で外部オブジェクトレコードの作成または編集を実行します。 →プロバイダ組織でデータが保存されます。組織間アダプタの制限事項
組織間アダプタにはコールアウトの制限はありませんが、使用するAPIコールはプロバイダ組織や登録者組織のAPI使用制限の対象になります。 外部オブジェクトへのアクセス方法によって、プロバイダ組織もしくはプロバイダ組織と登録者組織の両方でカウントされます。 ユーザもしくはシステムが、以下のAPIを使用して外部オブジェクトにアクセスする場合、登録者組織とプロバイダ組織の両方でAPI使用制限となるアクセスとしてカウントされます。 ・SOAP API ・Bulk API ・Lightning プラットフォーム REST APISalesforce Connectアダプタ② ODataアダプタ
Salesforce Connect のOData アダプタにはOData 2.0およびOData 4.0があり、Open Data Protocol を使用して外部システム等に保存されているデータにアクセスします。 OData アダプタを使用する場合、アクセスする外部データがOData プロデューサ経由で公開されていることが前提です。OData アダプタの制限事項
Salesforce Connect のOData アダプタには以下の制限があります。コールアウト制限はエディションによって異なります。 ・コールアウトの制限 Enterprise Edition、Performance Edition、Unlimited Edition →1時間あたり20,000個までとなっています。但し、制限の緩和ができます。 Developer Edition →1時間あたり1,000個までとなっています。 ・長期のID対応づけ →1時間あたり100,000件の新規外部オブジェクトレコードIDに限ります。 ・短期のID対応づけ →1時間あたり100,000件の新規外部オブジェクトレコードIDに限ります。Salesforce Connectアダプタ③ カスタムアダプタ
Apex Connector Framework を使用して開発するカスタムアダプタでは、コールアウトを介して、インターネットでつながるどの外部システムからでもデータを取得できます。また、プログラムによってレコードの変更や生成も可能です。 カスタムアダプタで使用するAPIは、Apexコールアウトの制限の対象となります。Salesforce ConnectとなったLightning Connectの活用

この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞